自閉症の子供たちのための空手教室
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アルメニアは暑い天気が続いていますが、少しマシになってきました。夕方以降は涼しい風が吹いて気持ちいいです。一方、日本はたった1カ月の間に豪雨、猛暑、そして台風とかなり大変みたいですね。どうかお気を付けください。
さて、前回の記事に書いたロベルト・コチャリヤン第2代大統領ですが、2008年3月の野党勢力デモを排除した行動は憲法秩序転覆の罪に相当するとして、司法当局によって逮捕されました。この時に不正があったと言われる大統領選挙で当選したのは、コチャリャンの盟友セルジ・サルグシャン前大統領で、負けたのはレヴォン・テル・ペトロシャン初代大統領。そして、その抗議デモに参加して逮捕されたのは、当時ジャーナリストだったニコル・パシニャン現首相です。パシニャン首相は、出所後にペトロシャン初代大統領が率いる野党「アルメニア国民議会」のリーダー的存在になり、2012年に国会議員になりました。
上記のことから、今回の逮捕劇には10年前の出来事の復讐というか、何だか政治的意図を感じなくもないんですが、選挙で不正があった可能性は否定できないし(というか、絶対にあったでしょうね…)、デモ隊を強制排除して死者まで出したのは大問題です。そして、その後のサルグシャン政権の腐敗の温床はコチャリャン時代に作られたものだったことを考えると、彼が犯した罪は重いと言わざるを得ません。
先月エレバン市長が辞任しましたが、9月に行われる市長選にハイク・マルチャンというコメディアンが出馬することが話題になっています。革命にもずっと参加していた彼は、パシニャン首相が率いる新政党から出馬するそうです。いわゆるタレント候補者ですが、今のアルメニアにとって大切なのは、経験よりも市民の側に立って政治を行える清廉な人物かどうか。まずは何より公平な選挙が実施されてほしいと思います。
さて、長男アレンは今も週に1,2回、空手道場に通っています。先生は妻の学校時代の同級生で、とても優しく熱心な人です。アレンのこともすごく可愛がってくれて、一生懸命に教えてくれています。アレンも先生のことをすごく慕っていますね。最近その人が、自閉症の子供たちのための空手教室を開設しました。
元々彼の道場には自閉症の子供が時々来ていたのですが、空手の練習を通して改善が見られたため、同じ問題を抱えた子供たちのために本格的に活動を始めたそうです。先週の日曜は、練習のためにアレンをその教室に連れて行きました。きれいにリフォームされて、トレーニング機材などが設置されていました。アレンもレオも楽しそうに遊んでいました。
ただ、彼も自分の家庭があり、そんなお金に余裕がある人ではないので、ローンを組んだり、寄付を募ったりしながら、その空手教室を運営しています。貧しい家庭の子供たちも通えるようにとかなり安い月謝しか取らず、そのお金も全て運営費などに回して、彼自身は無料で働いています。
長男がお世話になっている先生ですし、お金のためではなく、不遇な環境にいる子供たちを少しでも助けたいという彼の素晴らしい活動を支えたくて、私と妻も大した額ではありませんが寄付をしました。もし可能であれば、その支援の輪を広げていきたいと思っています。
自閉症の子供たちが遊んだり、運動したりできるよう器具が設置されています。
寄付されたものもありますが、先生がローンを組んで購入したものもあります。
開設したばかりでまだリフォームや機材の設置が必要ですが、すでに自閉症の子供たちが通っています。
遠い地方から子供を連れて来ている家族もいるそうで、大変でも頑張ってほしいし、彼の活動を応援したいと思います。
アレンの練習に次男レオも参加しました。ぎこちないけど、一生懸命やっている姿が可愛らしい!優しく広い心を持った先生に恵まれて良かったです。
- [2018/08/01 15:52]
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