首相が電撃辞任!
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まだ少し肌寒く感じることもありますが、さすがに4月に入ってからは天気も安定してきて、暖かくなってきました。もう雪が降ったりなどせず、このまま春になってほしいと思います。
さて木曜の夜、アルメニアで政治的大事件が起こりました。何と、ティグラン・サルグシャン首相が辞任を突然発表したのです。ニュースの発端は、首相が自分のフェイスブックページに辞任について書き込みをしたこと。なので、私も最初は、「フェイスブックの書き込み?どうせデマやろ?」と信じませんでした。
しかし、その後すぐに政府の報道官が事実と認めたので、私含め多くの人々がこの電撃辞任に驚きました。とりあえず、首相のフェイスブックの書き込みには、「実は2月に辞表を提出していたが、重要な政治イベントを多数控えていたので、大統領が受理しなかった。辞任の理由は、一身上の都合」とあります。首相の説明はこれだけで、公式な記者会見など一切開いていません。
2月に一度辞表を提出?それも寝耳に水の話でイマイチ信じられません。何にしても、一国の首相が突然辞めるのに、「一身上の都合」としか説明しないのはどうなんでしょう。しかもフェイスブックで…何だか釈然としない状況なので、ニュースではいろいろと憶測が流れています。
最も可能性が高いのは、「年金改革が頓挫している責任を取らされた」という見方です。実は、首相が辞任を発表する前日に、アルメニア憲法裁判所が、新年金制度に対して違憲という判決を下したのです。政府が進める義務加入年金は、憲法裁場所が合憲性を審議するために施行を保留していました。これについては過去の記事をどうぞご覧ください。(こちら)
この義務加入年金に対しては、市民や野党が激しく反対しています。デモが何度も行われ、野党には内閣不信任を求める動きもありました。まあ、「国民福祉の向上には年金改革が不可欠」という政府の主張はもっともだと思いますが、給与水準が低いままでは国民の理解は得にくいでしょう。また、政府がほとんど国民に信用されていないことも大きな問題です。多くの市民の生活は楽ではないのに、政治家はものすごい豪邸に住んでいたりしますからね。
とにかく、今回の首相辞任には、市民や野党から猛抗議を受けている年金改革が頓挫したことが背景にあるように思います。これから新首相が選ばれたり、新たに内閣が組閣されたりと、アルメニア政界はいろいろ波乱がありそうです。
そういえば、サルグシャン氏は6年も首相をやっていたんですね。その間、日本は首相が5回も交代して計6人。ちょっと変わりすぎ…
アルメニアの首相なんて、日本ではちっとも知られていないと思います。今回の辞任とは全く関係ありませんが、彼がギターを弾いて歌っている昔の映像があったので、それを載せておきます。
- [2014/04/06 16:00]
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初めまして
初めまして。
先日偶然テレビを見ていた時に、
アルメニアの特集が放映されて長谷川様のことが紹介されました。番組を見て手元の世界地図を見て位置を確認しました。どうぞお身体を大切に頑張ってください。また読ませていただきます。
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