アフタラ修道院 

冷たい風が吹いて寒いですが、これも季節の変わり目だからでしょう。イースターの1週間前の今日は、ツァフカザルトという祭の日。「花飾り」という意味で、キリストがエルサレムに入った時、人々がオリーブの枝を持って歓迎したことに由来しています。しかし、ここにはオリーブの木がないので…

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ヤナギの枝を使います。

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私たちもネコヤナギを買って、教会でお祈りしました。あとで家に飾ります。

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こんな可愛い光景に出くわしました。ヤナギが置かれているのも気付かずスヤスヤ…

さて、もう1ヶ月前になりますが、日本人の方々のお供で、グルジアに2泊3日の弾丸旅行に行ってきました。貸切の車で行ったので、アルメニア北部の観光地も少し寄りました。その時に、「こんな所があったのか!」と驚いた場所があります。

それは、アフタラ修道院!アルメニア・ロリ地方にある修道院で、私はそれまで名前さえ知りませんでした。運転手が、「すごくいい所だから、行ってみるか?」と急に言い出して、「でも、すぐ近くなの?」と聞きました。

運転手は、「ウーン、5kmぐらいかな」と言いながら、すでにハンドルをそちらに向かう道の方へ切っています。こうなったら、彼に任せるしかありません。まあ、5kmほどだからすぐか…と思っていると、何もない細い山道をグングン上がっていきます。

景色は素晴らしいんですが、「この先に修道院なんかあるの?」と少し不安になってきます。しかし、そんな山の上にポツポツと家が見えてきて、小さな村がありました。その村を更に進むと、切り立った崖の上に建つ立派な修道院が現れました!

もうこの時点で、「す、すげえ!」という景観。ロリ地方の観光地といえば、ハグパットとサナヒンの修道院しか知りませんでしたが、近くにこんな素晴らしい場所があったなんて…立地のすごさでは、このアフタラの方が上です。

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それもそのはず、ここは10世紀ごろに造られた要塞でもあったんです。その名残で、門も堅固な壁でできています。周りを険しい山々に囲まれているので、まるで映画に出てきそうな雰囲気…

そして、その中にある修道院がまたすごかった!見た目も立派ですが、中に入って本当に驚きました。アルメニアでは珍しく、壁一面に色鮮やかなフレスコ画が描かれているんです。まるでグルジアの教会のよう。

アルメニアの最北、そのすぐ先はグルジアなので、アルメニアとグルジアの様式が混在しているのだそうです。こんな教会がアルメニアにあったんですね。美しいフレスコ画で埋め尽くされた壁や天井を見ながら、「素晴らしい…」と思わずため息が出てしまいました。

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今は教会として使われていないそうですが、中にろうそくや土産物を売るおばさんがいました。おばさんが、「Helloは日本語で何だっけ?」と聞いてきたので、「こんにちは、だよ」と教えてあげると、「ああ、そうだった!思い出した!」と言います。

「まさか、ここに日本人観光客が来るの?」と聞くと、「ええ、けっこう来るわよ」とのこと。あんな車1台通るのがやっとの山道を、ツアーバスが登ってくるのか?マジ?!

しかし、ちょっと苦労してでも、ここは来る価値が十分あります。この国は、まだまだ私の知らない魅力があるようです。アルメニア、侮れません…

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