セヴァン湖 

エレバンの天候ですが、日中は30度近くになる日もあって、すっかり初夏の陽気です。暑い暑い夏が、すぐそこまで来ています…

さて、アルメニアに本を送る会の訪問団、そして片岡さんが来られた時も、バスを借り切って、地方の観光地を周りました。その時にまず立ち寄ったのが、セヴァン湖。琵琶湖の2倍近くもあるアルメニア最大の湖で、高地にある湖としては世界有数の大きさを誇っています。

元々はもっと大きかったのですが、ソ連時代に大量の湖水が灌漑に使われたために、現在ではかなり小さくなってしまったそうです。また、湖の魚なども激減し、セヴァン湖の天然のマスは高値で売られています。

夏には、多くのアルメニア人が泳いだり、バーベキューをしたりして楽しんでいます。海のないアルメニアでは、貴重な避暑地。私も、6年前に初めて行きました。真夏の7月でしたが、水はけっこう冷たかったですね。淡水なので、泳いだ後ベタベタしなくていいです。ただ、陽射しが強くて、ひどい日焼けをしてしまいました…

今の時期は、まだまだ水は冷たすぎて泳げません。なので、半島にある修道院に行きました。9世紀に建てられたという修道院が建つ高台から、湖が見渡せます。周りには雪山もあって、本当に絶景です。

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妻の祖母も頑張って、高台まで一緒に上りました。その価値は十分にある、美しい景色を眺めることができます。

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教会の扉には、とても美しい木彫りの彫刻が施されていました。そして、教会内部のハチュカル(十字架が彫られた石)も素晴らしく、キリストの生涯が描かれていました。

セヴァン湖の名前の由来は、現在トルコにあるヴァン湖からだと言われています。向こうから移住してきたアルメニア人が、「黒いヴァン湖」と名づけたそうです。黒はアルメニア語でセヴ、黒いヴァン湖、つまり「セヴァン」というわけです。なぜ黒いのかは、気候がとても厳しいからなど諸説あるそうです。

あと、元々トルコのヴァン湖の伝説ですが、ここでも以下のような伝説があります。

昔、島の娘が、対岸の浜辺に住む男性と恋に落ちた。しかし、身分が違ったため、娘の親が反対して二人を引き離した。それでも、男は夜な夜な島まで泳いで渡り、娘に会っていた。その時、娘は火を灯して、男性に島の位置を教えていた。だが、ある荒天の日、火は消えてしまい、男は溺れて死んでしまった

その男が最後に叫んだ言葉が、「アク、タマル!」だったそうで、湖にある島の名前の由来になっています。アクは「ああ!」、タマルは娘の名前で、「ああ、タマル!」という意味です。湖近くには、「アクタマル」と呼ばれる火を持った女性の像があります。

一つ一つの地名に意味や伝説があって、面白いですよね。とにかく、景色だけでも十分感動できる場所ですから、アルメニアに来られたら、是非セヴァン湖を訪れてみて下さい!(冬はすごく寒いのでお勧めできませんが…)

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皆さん、その美しい景色に感動されていました。真夏にアルメニア日本人会で再度訪れて、泳いだり、バーベキューをしたりしたいと思っています。

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