ステパナケルトでの出来事 

ステパナケルトでは民泊をしました。1泊1000ドラム(2.8$)と格安ですが、シャワーなどはありません。それは大丈夫なんですが、そこのお婆さんが、お金にうるさくて大変でした。朝「コーヒーかチャイ、どっちがいい?」と聞くので、コーヒーを入れてもらうと、「はい、200ドラム」。まさかお金を取るとは…しかも喫茶店と同じ値段。

また初日に、お婆さんは「洗濯してあげるから服を出して」と言うので、断ると、「いいから、出して!」とロシア語で捲くし立てます。仕方なく服を渡して、翌日に「洗濯した服は?」と聞くと、お婆さんは「それは明日」。しかし、私は明朝にエレバンへ帰ります。それを言っても、「明日、アイロンもかけて渡すから!」と答えるだけです。

さて翌朝、庭に出ると、なんと私の服がまだ濡れた状態で干してありました。今日の朝出ると言ったのに、さっき洗濯したようです。もう怒っても仕方ないので、濡れた服をナイロン袋に入れて立ち去ろうとすると、お婆さんは洗濯料として500ドラムを要求してきました。さすがに呆れて、「こんなに濡れているのに、お金なんか払えるか!」と怒ると、お婆さんも、「分かった。分かった。」と諦めました。

最後に嫌な思いをしましたが、お婆さんが少し可哀相にもなりました。ソ連時代の社会保障がない今、アルメニアの年金は10$ほど聞いたことがあります。お婆さんが民泊を経営をしているのも、お金に汚くなってしまったのも、全ては生活が大変だからでしょう。それに、正にこの場所で戦争を体験した世代でもあります。私には分からない辛い人生を送ってきたんだろうなあ…エレバンへ向かうバスに揺られながら、そんなことを考えました。
 

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ステパナケルト郊外にも残る廃墟。街はかなり再建されていますが、まだ戦争の傷跡が残っています。 

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