アルメニアという国 

アルメニアは、黒海とカスピ海の間にあるコーカサス地方の小さな共和国です。国土は四国ほどしかありません。周りをトルコ、イラン、グルジア、アゼルバイジャンに囲まれた内陸国です。首都はエレバンで、世界最古の都市の一つです。

人口のほとんどを占めるアルメニア人は、昔から商業の民として知られ(ユダヤ人以上とも言われています)、大アルメニア帝国を築くほどの勢力を持っていました。その後、周辺の大国に翻弄される時代が続き、20年前まではソ連に組み込まれていました。

ソ連時代は比較的豊かな共和国でしたが、独立後は大変貧しい国になってしまいました。目立った資源や産業がなく、国民の生活は苦しいままです。いまだに日本大使館もなく、日本企業も進出していません。

しかし、301年に世界で初めてキリスト教を国教にしたり、5世紀頃にはアルメニア文字を生み出したりと、長い歴史と高度な文化を持った国です。貧しいながらも、人々は自分たちの文化や宗教を大切にし、誇りにしています。

絶え間ない他国の侵略や干渉、第一次大戦中に起こったオスマン・トルコによる大虐殺などで、多くのアルメニア人は世界へ離散しました。その多くは、移住先で成功を収め、アルメニア系の世界的著名人はたくさんいます。例えば、指揮者のカラヤン、シャンソン歌手のシャルル・アズナブールなど…巨万の富を築いた石油王やホテル王までいます。

アルメニアは、ブランデーが有名です。アルメニアン・コニャックと呼ばれ、チャーチルも愛飲したそうです。たしかに、ブランデーやワインは美味しいです。また美人の国としても知られています。チェーホフの小説でも、その美しさは語られているほどです。実際に、アルメニアの女性は美しい人が多いです。目鼻立ちのはっきりしたエキゾチックな顔をしています。

日本ではほとんど知られていないアルメニアですが、とても興味深く、面白い国です。

 

Armenia_flag.gif アララト山

左はアルメニアの国旗。赤は国のために闘った人々の血、青は国の自然、オレンジは勇気を象徴しているのだそうです。右はアララト山。ノアの方舟が漂着したとされるアララト山は、ノア直系の子孫を名乗るアルメニア人にとって民族の象徴ですが、現在はトルコ領にあります。

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