ナゴルノ・カラバフ共和国へ 

明日から3日間、ナゴルノ・カラバフ共和国に行ってきます。共和国と書きましたが、この国を認めているのは、世界でもアルメニアだけ。実際に、アルメニアの地図では独立国扱いされています。しかし、一般的には、アルメニアでもアゼルバイジャンでもない地域。恐らく、アゼルバイジャンの地図では、アゼルバイジャン領になっていると思います。

というのも、20年前アゼルバイジャンとの戦争で、アルメニアが占拠した地域だからです。元々この地域の住民のほとんどはアルメニア系なんですが、スターリン時代にアゼルバイジャン領とされました。ソ連崩壊時に、アルメニア系住民がアゼルバイジャンからの独立を宣言。そのために、両国間で領土を巡る戦争が勃発しました。結局アルメニア優位のまま停戦となり、実質的にナゴルノ・カラバフはアルメニアのものとなりました。この戦争で、2万人もの死者が出ました。

地図上ではアゼルバイジャン内にある飛び地となっていますが、海外のアルメニア系移民の支援で建設されたラチン回廊という立派なハイウェイで本土と結ばれ、ほぼアルメニアと地続きになっています。しかし、一応は独立国なので、訪れるにはビザが必要。今日ナゴルノ・カラバフ大使館に行って取得してきました。11000ドラム(約30$)を払って申請し、30分後には受け取れました。

見所は、戦争で残された廃墟。いまだに破壊された建物や戦車などが残されているようです。そんなの見ても…と思われるでしょうが、やはり、アルメニアに住んでいるなら、この国の悲惨な歴史をよく知っておきたいし、この目で見ておきたいのです。

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左は、世界でここにしかないナゴルノ・カラバフ大使館。けっこう立派な建物でした。ちゃんと大統領もいて、最高裁判所もある「独立国」ですが、国旗はアルメニアのものとほとんど同じ。右は、世界でここでしか取れないナゴルノ・カラバフビザ。5日間のツーリストビザが30$と高いですが、カラフルで格好いいし、何より希少価値があります。 

コメント

「結局アルメニア優位のまま停戦となり、実質的にナゴルノ・カラバフはアルメニアのものとなりました。」とありますが、自治を認められたアゼルバイジャンの一部とされたけれども、アルメニアがいまだ占領しているのでは???

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