アララト山 

昨日、夕方(と言っても7時過ぎ)に友人から、「今アララト山がきれいに見える!」と電話がありました。私のアパートからは見えませんから、街の北にある展望台へ向かいました。

実は、私は3回もアルメニアに来ていながら、はっきりとアララト山を見たことがありませんでした。いつも霞がかっていたり、雲がかかっていたりして、今ひとつでした。だから、アルメニアで一度きれいなアララト山を見たいと思っていました。

さて、まだ少し暑い中、急いで展望台へ上って振り返ると…見えました!霞も雲もかかっていない美しいアララト山が!横にある小アララト山もはっきりと見えます。やっと念願が叶いました。

エレバンの街の向こうに、ゆったりと大きくそびえるアララト山。アルメニア人にとって民族の象徴です。しかし、アララト山がある場所はトルコ領。ほとんどのアルメニア人は、こうやって遠くから眺めることしかできません。

アララト山は聖書のノアの方舟が漂着したとされる山で、第一次大戦中のオスマントルコによる大虐殺が起こるまで、多くのアルメニア人がその周辺に居住していましたが、大虐殺で100万人以上のアルメニア人が命を落とし、助かった人々もロシアや中東、欧米へ移住しました。その被害者の数や虐殺の経緯を巡っては、トルコといまだに歴史認識の対立があり、国交を断絶しています。

しかし、今もアルメニア人は、自分たちをノアの直系の子孫と信じています。そして、アララト山を民族の象徴として大切にしています。有名なアルメニアン・コニャックの銘柄も「アララト」です。はっきりと見えたアララト山は、聖地の名に恥じない、本当に美しく神々しい山でした。

展望台には、同じようにアララト山を眺める人々がたくさんいました。自分たち民族の象徴であり、 聖地である山を遠くから眺めることしかできないアルメニア人…悲しい歴史を背負った民族です。

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エレバンの街の向こうにそびえるアララト山。富士山に似ています。左の小アララト山もきれいに見えます。夕日に照らされ、ピンク色に染まり、本当に美しい景色でした。しかし、アララト山のある場所は、もうトルコ…友人曰く、「アルメニア側からの方がきれいに見える」とのことです。

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