スターリンの銅像 

今日はグルジアの話題。アルメニア・ビザがもうすぐ切れるため、来月グルジアへ行かなければなりません。友人たちと会ったりするので、1週間ほど滞在すると思います。昨年夏もグルジアへ行きましたが、その時ゴリという町を訪問しました。そこでスターリンの銅像を見るためです。

スターリンはグルジア人で、本名はヨシフ・ヴィサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ。ソ連で30年も権力を欲しいままにした独裁者が、実はグルジア人であったことを知る日本人は少ないかもしれませんね。彼が悪しき独裁者として公に認識されるようになったのは、フルシチョフによるスターリン批判に始まります。

しかし、第二次世界大戦でソ連を勝利に導き、アメリカに匹敵する大国に押し上げた人物という意見もあります。いまだに評価が分かれているため、先日のロシアの戦勝記念日でも、パレードでスターリンの肖像を掲げるかどうか問題になったそうです。彼の悪行として有名なのが、人為的な大飢饉で(こちら)、ウクライナの友人は心底スターリンを嫌っていました。

旧ソ連邦の至る所に建っていたスターリン像ですが、今はほとんど撤去されています。アルメニアにも全くありませんが、グルジアのある場所には残されています。それが彼の生まれ故郷ゴリ。銅像の他、彼の生家跡には博物館まで作られています。実際ゴリには、スターリンを地元の英雄として考える人が多いそうです。

私は博物館には行きませんでしたが、今では珍しいスターリン像は見てきました。大きな広場の中心に建つスターリン像は立派でしたが、その立派さも、今となっては少し滑稽な感じがしました。一昨年の戦争では、ロシア軍はこのゴリまで攻めてきました。まるでロシアがスターリンの故郷を奪い返そうとしているかのようでした。

あの戦争以来、グルジアとロシアの関係は悪化したままです。そう言えば、ゴリ~トビリシ間の道路にある電子掲示板に、「ロシア軍は通行禁止!」という表示が出るのを見ました。道の横の草原には、戦争で家を失った人達のために政府が建てた仮設住宅をいくつも見ました。今年は何も起こらなければいいのですが…

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ゴリの広場に建つスターリン像。高い台座の上に建つ立派な銅像です。実際のスターリンは背が低かったそうですが、銅像は威風堂々としていました。ゴリの町自体は、スターリンの故郷という以外は何もない所。

コメント

こんにちは!

はじめまして。長崎在中のむーと申します。
来月JRPのホストファミリーとなり、初めて外国の方をお迎えすることになりました。

私自身も20年ほど前にイギリスでホームステイ経験があり、恩返しできる機会を得られ、本当に楽しみにしているところです。

長崎は平和について非常に関心の高いところで、ぜひもっと世界中の方々に知っていただきたいと思っています。

次回アルメニアの青少年が合格され、長崎に来られるのを願っています。

外国での活動がんばってください。
子どもたち(まだ3歳と1歳ですが・・)の絵本が不要になりましたらぜひ寄付させてください☆

Re: こんにちは!

むーさま

長い間、コメントに返信せず申し訳ございませんでした。普段あまりコメントなどがないブログでしたし、迷惑コメント防止のため、表示をせず、また私自身もあまりコメントをチェックすることがありませんでした。

しかし、昨日「グッと!地球便」という番組で私のことが放送された後、いろいろな方々からコメントを頂き、表示することにしました。また、メールアドレスなどがない場合は、コメント欄で出来る限り返信するつもりでいます。

今後も応援の程よろしくお願い致します。

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