素晴らしかった出雲旅行
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今日は7月7日、七夕ですね。日本は晴れていても曇っていても、毎日蒸し暑いです。私が子供の頃は、30℃を超えることなんて稀でしたが、今はそれが普通になっています。地球温暖化論には懐疑的ですけど、この暑さはひどいですね…
アルメニアのニュースをチェックする暇などほとんどないですが、一昨日久しぶりに見てみたら、注目の記事がありました。アルメニアとトルコの代表団がウィーンで会談し、第三国の市民が両国間の国境を越えられるようにすること、また両国間の航空貨物貿易を開始することで合意し、なるべく早くプロセスを開始するとのことです。国交正常化に向けた大きな一歩と言えるでしょう。
さて、出雲旅行を終えて、今はまた兵庫県の実家にいます。4日間の出雲滞在は、楽しいという言葉で言い尽くせないほど素晴らしいものでした。まさか、あれほど思い出深い時間になるとは想像していませんでした。それもこれも、出雲に呼んでくれたモンスターラボの社長の鮄川さん、そして鮄川さんを通じて知り合った人たちのお陰です。
鮄川さんは、5年前に初めてアルメニアに来た時からずっと、故郷の出雲とアルメニアが似ていると言っていました。11年前に出雲に行ったことがある私と妻はあまりピンと来ませんでしたが、今回出雲を訪問したことで、鮄川さんの気持ちがよく分かりました。豊かな自然と悠久の歴史、そして人の優しさ…そんな出雲の素晴らしさに触れて、アルメニアとの親和性を感じることができたからです。
初日は、フライトが到着する時間がほとんど同じだったので、鮄川さんと出雲空港で待ち合わせました。鮄川さんと会った瞬間はとても感慨深かったです。「いつか出雲で会いましょう」という約束がついに実現しましたからね。鮄川さんも、とても嬉しそうでした。
昼食は神西湖ほとりの鰻屋に連れて行ってくれたのですが、そのボリュームと旨さは感動ものでした。それから、モンスターラボの出雲オフィスや出雲市役所を訪問し、アルメニアとの協力について話し合う機会を持ちました。夕食会では、出雲市長や鮄川さんの仕事関係者、また出雲に移住したロシア人たちとお会いすることができ、初日から有意義な時間を過ごしました。
ついに鮄川さんと出雲で合流!約束が実現しました!
連れて行ってもらった鰻屋さんは本当に美味しかった!
翌日は、みんなで世界遺産の石見銀山の観光に出かけました。かつて世界の銀の約3分の1を産出したといわれる銀山で、ずっと行ってみたかった場所。まずその銀や鉱石の積み出しで栄えた港だった鞆ケ浦を訪問しました。日本海なのに、一瞬沖縄の海を彷彿とさせるほど水が青く澄んでいて、その美しさに驚きました。蟹やクラゲ、小さな魚などがいて、アレンとレオが喜んでいました。その港がある温泉津温泉のレトロな街並み、また全国最大級の登り窯も見応えがありました。
目的地の石見銀山ですが、当時の面影を色濃く残した大森の街並み、そして採掘から精錬まですべて手作業で行われていたという坑道は本当に素晴らしいものでした。坑道内は夏でも15℃に保たれ、少し寒く感じるほどでした。何より、その周辺の豊かな自然に感動しました。その自然には、どこか神聖な力が宿っているようでした。
出雲に帰ってから焼き肉を食べて、その日も二次会で飲んだり歌ったりと盛り上がりました。ちなみに、今回帰国してから初のカラオケは出雲でした。好きな歌を大声で歌えて、とても気持ちよかったです。子供たちは、ずっと森山直太朗の「うんこ」を歌って困りましたけどね(けっこう名曲)。いつの時代も男の子って、こういうネタを面白がるんですね。
美しい海が広がる鞆ケ浦
ここも世界遺産に登録されています
崖を登ろうとするアレンとレオ。すっかり野生児になりました。
天気にも恵まれ、みんなで楽しく観光しました。
国内最大級の登り窯。高さの違う窯はそれぞれ温度が異なります。
石見銀山の坑道周辺の自然はとても美しい…
銀山の坑道内部はとても涼しかったです。これが全て手作業で掘られたとは…過酷な作業だったでしょう。
昔ながらの街並みが残る大森町
当時のままの床屋。昔にタイムスリップしたかのようです。
当時の豪商の家の内部を見学。この日はたまたま世界遺産登録15周年で、施設の見学がすべて無料でした。
とても立派で美しい和風建築でした
観光を終えてから、みんなで焼肉を食べました
毎晩、二次会では飲んだり歌ったりと盛り上がりました
アレンとレオは「うんこ」を何回も’熱唱していました…
その翌日も、みんなで朝から観光に出かけました。まずは弁天島のある稲佐の浜に立ち寄りました。ここは、出雲にとって神有月である10月に全国の八百万の神々をお迎えする聖地の一つ。11年前に妻と訪問したことがありますが、詳しい方の説明を聞くと、いかにここが神聖な場所であるかを知ることができました。
それから、日御碕に向かいました。ここは初訪問で、東洋一の美しさと讃えられる真っ白な石造りの巨大な灯台が建っています。その上に登って、雄大な日本海の景色を堪能しました。周辺の遊歩道も散策しましたが、柵などないから断崖絶壁のすぐ近くまで行けます。中々スリルがあって楽しかったです。出雲の自然は、美しさの中に厳しさがあって、アルメニアの自然と似ているように感じました。
採れたての美味しい海産物で有名なお店で昼食を取りましたが、大きな岩牡蠣とボリュームたっぷりの海鮮丼に驚きました。お腹一杯になってから、日御碕神社を訪問しました。伊勢神宮が「日の本の昼を守る」のに対して、「日の本の夜を守る」という神社で、スサノオノミコトと天照大御神が祀られています。いかにも聖地という雰囲気で、とても立派で美しい神社でした。
稲佐の浜の弁天島。八百万の神を迎え入れる聖地
日御碕の大きな灯台。青い空に真っ白な建物が映えます。
灯台の長い螺旋階段を上ると、雄大な日本海の景色が広がります
灯台周辺の遊歩道からも美しい眺めを堪能しました。厳しくも美しい自然。
切り立った崖っぷちで鮄川さんと記念撮影
出雲松島と呼ばれる景勝地
新鮮でボリュームたっぷりの海鮮丼。なんという幸せ…
「日本の夜を守る」といわれる聖地の日御碕神社
それから、出雲大社を観光しました。ここはもちろん11年前に妻と訪問していて、今回もその荘厳な姿と神聖な空気に感動しました。また、詳しい方の説明を聞くと、改めて重要な聖地であることが分かりました。日本屈指の聖地なだけに、石の形に正確に合わせて細かく木を削るなど、高度な職人芸が駆使されていることに驚きました。
最も驚いたのは、古代の本殿は15階建てビルに相当する高さ48mの高層本殿だったこと。実際にそれを支えていた巨大な柱跡が見つかっています。その本殿に上がる階段は、なんと長さ100m以上!すごすぎる!ちなみに出雲市では、木造建築は古代本殿の高さだった48mより高くしてはいけない決まりになっています。現存していない昔の本殿を基準に条例が作られるなんて、古の歴史へのリスペクトを感じさせます。
出雲大社を後にして向かったのは龍頭が滝。中国地方随一ともいわれる名瀑で、「日本の滝百選」に選定されています。奥出雲の山奥にあって、鬱蒼とした森の中を歩くと、落差40mの美しい滝が姿を表しました。誰もいなかったので、秘境感たっぷりでした。さらに滝の後ろ側にも行けるので、そこから激しく落ちる水を間近で見ることができました。その日も充実した一日で、もちろん夕食会も二次会も盛り上がりました。
出雲大社の本殿。地面に描かれた赤い3つの丸は、古代本殿を支えていた柱跡の印。
にわか雨が降りましたが、止むと緑が瑞々しくなって美しかったです
社が三つ並ぶ姿は荘厳でした
家族でおみくじをしました
出雲大社の象徴である日本最大のしめ縄の下で、鮄川さんと記念撮影。不思議な縁で結ばれました。
龍頭が滝へ向かう自然豊かな山道
「もののけ姫」の舞台のモデルになったとも言われる奥出雲の自然。神秘的な空気に満ちていました。
美しい龍頭が滝。涼しくて気持ちよかったです。
滝の後ろからの景色。激しく流れ落ちる滝を間近で見れて、子供たちも喜んでいました。
滝を眺めるレオがなんだか様になっています
最終日は、鮄川さんの学生時代の思い出の場所や万九千神社を訪問しました。この神社は、全国から出雲に来た八百万の神が最後に立ち寄って晩餐を開く場所といわれる聖地。なのに、意外にも小さく地味な神社ですが、あえて荘厳さが省かれていることに、より神聖さを感じました。そこで手を合わせて、今回の出雲での素晴らしい再会と出会いに感謝しました。そして、また出雲に来られますようにと祈りました。
鮄川さん、そして出会った人たちのお陰で、夢のような時間を出雲で過ごすことができました。妻は、「もし日本に住むことになったら、出雲がいいかも…」と言うほど気に入ったようです。厳しく豊かな自然、今も大切にされる歴史と伝統、そして人の優しさに胸を打たれて、アルメニアとの親和性を強く感じたのかもしれません。少なくとも出雲は、私たちにとって日本で帰る場所の一つになったことは確かです。
今回の素敵な出会いや縁をずっと大切にしていきたいと思います。そして、またきっと出雲を訪れたいと思います。やはり出雲は縁結びの地。私たちを出雲に誘い続けてくれて、今回少しでも楽しんでもらおうと頑張ってくれた鮄川さんに心から感謝です。また、遠いアルメニアから来た私たちを温かくもてなしてくれた人たちにも感謝です。本当にありがとうございました!また会いましょう!
さて、今から大阪・京都に向かいます。親戚や友人、またアルメニア友の会の方々と久しぶりの再会を果たす予定。今回の日本滞在も後半に入りましたが、家族みんな元気に残りの時間を楽しみたいと思います。
鮄川さんの思い出の場所である斐伊川で記念撮影
全国から集まった八百万の神が最後に立ち寄るといわれる万九千神社
今回出雲を訪問できたことを感謝し、また再訪できるよう祈りました
昼食で食べた出雲そば。やっぱり美味しい!子供たちも美味しそうに食べていました。
赤い鳥居が並ぶ粟津稲生神社にも立ち寄りました。ここは線路が参道を横切っていることで有名です。
- [2022/07/07 17:50]
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