ミニ動物園と楽しい夕食会 

曇り空の寒々しい天気が続いていますが、雪は止みました。アルメニアで3月にこれだけ雪が降ったのは40年ぶりのことだったそうです。エレバンだけで言えば、今年の冬に一番降った気がします。

寒い気候が続いているのに、またカラバフ地域のアルメニア住民へのガス供給が止まったそうです。先日やっと修理工事が終わって供給が再開したというのに…そのガスパイプラインの一部がアゼルバイジャン領土を通っており、アルメニアの報道によると、修理工事中にアゼルバイジャン側がバルブを設置して意図的に止めているのではないか…とのことです。本当にそうだったら、根本的な対策を取らないと住民が困りますね。

上記の出来事で、またアルメニア国内で憎悪や敵対心が高まっていますが、私見としては、今後大きな戦争は起こらないと思っています。というのも、政治レベルでは、逆の方向で事態が進んでいるからです。アルメニアはトルコとアゼルバイジャンとの国交正常化や平和条約締結に向けて動いているし、先日アゼルバイジャンとイランもある大きな合意を締結しました。

その合意とは、アゼルバイジャン本土と飛び地ナヒチェバンを結ぶ道路をイラン領内に建設するというもの。元々この道路は、一昨年の戦争後に、アルメニア領内を通って建設するようアゼルバイジャンは求めてきましたが、アルメニア国内の反発が強く、イラン領内に建設することになったようです。いずれにしても、この地域の経済・輸送ブロック解除に向けて大きく前進することになり、対立は少しずつ解消されていくでしょう。そうなってほしいと願っています。

今日、ゼレンスキー大統領が国会でオンライン演説を行い、日本による経済制裁や人道支援に感謝すると共に、ロシアへの厳しい対応を継続するよう求めました。それに先立ち、ロシアが平和条約交渉の中断を表明しました。日本が対ロ制裁を行ったことへの反発ですが、元々ロシアにとって、日本は交渉を進められる独立した国ではなかったのではないかと思います。それは6年前に訪日した際に、プーチン大統領が述べた以下の言葉からも分かります。

「日本はどの程度、独自に物事を決められるのか。私たちは何を期待できるのか。どのような結果にたどり着けるのか。平和条約署名という最終合意のために、一体何を両国間の基礎とするかによって結果は違ってくる。これが現在の露日関係と露中関係の違いだ」

プーチン大統領には、「ダレスの恫喝」に象徴される対米従属の病魔に蝕まれたままの日本は、西側の圧力があれば盲目的に付き従い、独立国としての意思や判断力があるように見えなかったのでしょう。今回のウクライナ情勢についても、西側の情報ばかりを垂れ流し、欧米と足並みを揃えて次々と経済制裁を行うことは、本当に国益に沿っているのか、独自で判断して決めているのか…残念ながら、それは甚だ疑問に感じます。

さて、今週は学校が春休みで、子供たちがずっと家にいます。あいにく冬のような天気が続いているのと、私も妻も仕事が忙しいので遠出することはありませんが、昨日ショッピングモールにあるミニ動物園に連れて行きました。珍しい動物がいて、餌をあげることもできるから、子供たちのお気に入りの場所です。

久々に行ってみると、なぜか動物たちがやたらと活動的で、ワニやイグアナや亀も動きまくっていました。大きな亀が、イメージと違って意外に速く歩く姿は何だかアグレシッブでちょっと怖い…でも、じっとしているよりは、やはり動き回ってくれた方が見ていて楽しいですね。子供たちも興奮していました。

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小さい猿が寄ってきて面白がるアレンとレオ

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ジッとしていることが多いワニも活動的で、近くまで寄ってきました

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ウサギに餌をやるアレン。一斉に集まってくるウサギたち

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レオも餌をやりましたが、ちょっと怖がっていました。

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最後は妻にしがみつくレオ。可愛いウサギもたくさん集まってくると怖いのかも…

その後は、同じモール内にあるスーパーで買い出しをしました。というのも、昨晩は我が家で夕食会を開いたのです。昨年夏にアルメニアに撮影に来ていた写真家の渋谷敦志さんが再訪問したので、家に招待しました。今回はJICAの仕事で、友人のルザンさんが昨日までずっとアテンドしていたから、ルザンさんと娘さんも招待しました。

妻が作った料理を食べて、お酒もたくさん飲んで、とても楽しい夕食会になりました。いつものごとく盛り上がってくると、私がギターやピアノを弾いて歌ったり、音楽をかけて踊ったりと夜遅くまで賑やかに過ごしました。ちなみに、妻が作った料理の一つはビリヤニ。インドなどで食されているスパイスと肉の炊き込みご飯で、私の大好物。妻が簡単に作れるレシピをネットで見つけて、最近よく作ってくれます。昨日のビリヤニも美味しかったー!

渋谷さんによると、アルメニアでの撮影は無事に終わったとのこと。地方はものすごい雪で移動が大変だったみたいですが、真っ白に雪化粧した大自然の景観を堪能できたそうです。少し写真を見せてもらいましたが、息を呑むような美しさでした。今回はアルメニアの文化遺産などをテーマにした撮影で、きっと素晴らしい写真がたくさん撮れたのではないしょうか。

今回の滞在でアルメニアの歴史や文化、自然に触れて、渋谷さんはこの国をさらに好きになってくれたようです。写真を通して、その魅力が日本の多くの人たちに伝われば嬉しいです。

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みんなで楽しい時間を過ごすことができました。

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