アルメニア・アゼルバイジャン両首脳が会談
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けっこう寒くなってきて、明日からエレバンも雪が降るという予報が出ています。寒いのはいやですが、朝起きると、外は美しい銀世界になっているかもしれません。
次男レオの体調がなかなか回復しません。熱はそれほど高くありませんが、胃腸の調子が悪くて下痢と吐き気が続いています。なので、今週はずっと学校を休ませています。さすがにしつこいのと、医者からも勧められて、抗生物質を飲ませ始めました。早く良くなってほしいです。
長男アレンは、先週半ばに体調を崩しましたが、週末には元気になり、一昨日から通学を再開しています。アレンによると、同じように病気で多くの生徒が休んでいるとのこと。1年生はレオ含めて18人も休んでいるらしく、4年生のあるクラスは4人しか来ていないそうです。完全に流行り風邪ですね。
こう書くと、「それってオミクロンじゃないの?!」と不安に思う人がいるかもしれません。厳密に調べたら、オミクロン株という結果が出る可能性はあるでしょう。すでに世界中に広がっているのは確実ですから。だからと言って、大騒ぎする必要はありません。だって季節の変わり目、特に寒い冬に風邪やインフルエンザが流行るのは普通のこと。これまでも、息子たちが同じように体調を崩すことは何度もありました。
しかし、コロナの問題が始まってからは、世界中が異常なほど神経質になってしまいました。インフルエンザだって重症化することはあるし、毎日のように死者が出ているにも関わらず、コロナばかりが危険視されて、人々が過剰に反応する始末…英国で初のオミクロン株による死者が出たというニュースがありましたが、その年齢も性別も、ワクチン接種や持病の有無も全く明らかになっていません。そんな大事な情報をなんで公表せえへんの???
それでも「死者が出た!」と報道されると恐怖が煽られて、とにかくマスクや隔離、ワクチン接種が必要だー!という風潮が後押しされます。それらの対策を徹底したところで感染を抑制できないのは明らかなのに、なぜ人間はこれほど簡単にマスコミの報道を鵜呑みにして踊らされてしまうのか不思議で仕方ありません…というか心底呆れます。
さて、一昨日14日に、ブリュッセルでアルメニアとアゼルバイジャンの両首脳会談が行われました。EUの東方パートナーシップ首脳会談に参加したパシニャン首相とアリエフ大統領が会談の機会を持ったのです。仲介国のロシアが参加しない形での会談は、昨年の戦争以来初となります。
ホストを務めるミシェル欧州理事会議長が同席して話し合いが行われました。停戦合意の内容の実施、捕虜返還などの人道問題の早急な解決、地域の交通・輸送ブロックの解除などについて議論され、ソ連時代の鉄道の運行再開に関する合意も再確認されました。
アルメニアとナヒチェヴァン・アゼルバイジャン本土の間にはソ連時代の鉄道網があり、それを復旧すれば、アルメニアは鉄道によってロシアやイランと結ばれます。ただ、アゼルバイジャンは、同国本土とナヒチェバンをアルメニア領内を経由する道路で結びたいという思惑があり、今回それについて議論されたかどうかはアルメニアの報道にはありません。
ちなみに、ミシェル欧州理事会議長が席を外して、両国首脳だけで会談する時間が設けられたそうです。そこで一体どのようなことが話し合われたのか…とても気になるところですが、もちろん内容は非公開で、何も知ることはできません。
昨日も、フランスのマクロン大統領がホストを務めて、両国首脳の会談が行われました。まだまだ未解決の問題も多く、和平プロセスの進展は難しいと思いますが、とにかく当事国の指導者同士が直接話し合う機会を持つことは重要です。戦争前も同様の会談は何度もありましたが、いつも形だけで終わっていました。今後は、少しでも変化の伴う交渉であってほしいと願います。
アルメニアは、トルコとの関係にも変化が起こる可能性が出てきました。というのも、国交正常化交渉のために、双方の外務省が特別使節を任命する意向を表明したのです。オスマン帝国によるアルメニア人虐殺の歴史を巡って対立が続く両国ですが、国境が閉まったのはそれほど昔ではなく、実は30年前の第一次カラバフ戦争中のこと。優勢だったアルメニアがカラバフ周辺の地域も実効支配したことを受けて、トルコは国境を封鎖しました。
つまり、アルメニアとトルコの国交正常化には、カラバフ問題が大きな障害となっていたわけです。しかし、昨年の戦争で、実効支配していたカラバフ周辺の領土がアゼルバイジャンに返還されたため、状況に大きな変化が起こりました。歴史認識を巡る対立は解消されていませんが、トルコとの関係にも少しずつ進展があるかもしれません。
どの国もそれぞれの事情があり、妥協できない国益や主張があります。しかし、憎悪や対立からは何も生まれません。それどころか、戦争という悲劇が起こることさえあります。悲しいかな、それが人間の性なのかもしれませんが、過去に囚われて後戻りしないよう、より良い未来に向かって前進してほしいと願わずにはいられません。
早くレオが元気になって、また兄弟仲良く学校に通ってほしいと思います。
- [2021/12/16 23:26]
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