アルメニアとアゼルバイジャンが武力衝突
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今週は雨が降ったり止んだりの不安定な天気ですが、お陰でけっこう涼しいです。日本は猛暑が続いているせいで、熱中症の疑いで搬送された人が増えているとのこと。私にすると、コロナよりも熱中症の方がずっと危険だと思うので、どうかお気をつけください。
東京で開催中のオリンピックですが、日本勢の空前のメダルラッシュが続いています。コロナでまともに練習できなかった国や参加できなかった国があるので不公平感は否ませんが、頑張って念願のメダルを獲得した選手は、素直にお祝いしたいですね。ただ、こんなに日本勢が健闘するなら、やっぱり観客を少しでも入れた方が盛り上がったでしょうに…
さて、今朝起きると、いきなり心が重くなるニュースが飛び込んで来ました。記事タイトルにあるように、アルメニア北東部ゲハルクニク州の国境付近で、アルメニアとアゼルバイジャンの激しい武力衝突が発生したのです。
アルメニア側の報道によると、夜中4時頃にアゼルバイジャン軍から攻撃があり、それにアルメニア軍が反撃、今日の正午近くまで激しい戦闘が続いたそうです。ロシア平和維持軍の仲介によって双方が停戦に合意し、現在の状況は落ち着いているようですが、この戦闘で、アルメニア軍の兵士3人が亡くなり、4人が負傷しました。アゼルバイジャン軍にも損失が出ているようです。
残念ながら、また若者の尊い命が失われてしまいました…昨年の戦争では、数千人もの兵士が亡くなりましたが、その全員に家族や友人がいて、夢や希望がありました。そして、残された人たちが、深い悲しみに打ちのめされる姿を目の当たりにしました。そんな悲劇がまた起こってしまったのです。本当にやるせない気持ちになります。
ここ最近は、南東部の国境付近でアゼルバイジャンとの武力衝突が散発的に発生していたため、両民族の猜疑心や憎悪が高まっていました。昨年の戦争から1年も経っていない上に、アゼルバイジャン側に拘束されているアルメニア人捕虜の問題も未解決のままです。今回の激しい衝突によって、両民族の対立はさらに深まるかもしれません。
アルメニア側は、アゼルバイジャン軍から攻撃を始めたと主張していますが、アゼルバイジャン側は全く逆のことを主張しています。昨年の戦争でも、双方が全く異なる主張をし、激しい情報戦が行われました。どれだけ情報社会が進歩しても、非常事態下における権力というものは、歪曲や虚偽などを平気で行うことを改めて分かりました。
そして、それらの情報を受け取る市民の側も、ただ自分が見たいものだけを見て、聞きたいものだけを聞き、信じたいことだけを盲信してしまうものなのだと、自戒も込めて痛感しました…今後も、一方的な情報や意見に振り回されず、なるべく冷静に状況を見守るよう努めたいと思います。何よりも、武力による衝突が起こらないことを心から祈ります。
エレバンは至って平穏ですが、争いのニュースを一切聞かなくなる日が早く来てほしいと願います。
子供たちが大きくなる頃には、戦争などない平和な社会になっていてほしいです。
- [2021/07/28 19:34]
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