二泊三日のアルメニア南部旅行(1/3)
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一昨日の夜、二泊三日でアルメニア南部を周る旅行から戻ってきました。移動距離が長かったのと、いつものごとく子供連れだと疲れました。今日も少し体がだるい…でも、とても楽しく素晴らしい旅行となりました。
そういえば、先日はサッカー欧州選手権の決勝が行われ、イタリアがイングランドを破って優勝しましたね。スタジアムは両国のサポーターで埋め尽くされ、誰もマスクなどせず一喜一憂していました。PCR検査の陰性証明書の提示などのルールはあったと思いますが、まるでコロナなどないかのような盛り上がり。素晴らしい!それに対してWHOは苦言を呈しましたが、五輪開催の是非については沈黙していたくせにと、その矛盾に呆れます。
あと、旅行からエレバンに帰ってくると、やたらイラン人が多いような…と思ったら、無料でワクチンを受ける目的で来ている人が一気に増えたとのこと。実際にモバイルのワクチン接種所は、イラン人の長蛇の列ができているそうです。アルメニア人は受けようとしない人が多いですからね。
でも、高齢者や医療従事者などリスクが高い人はともかく、50歳未満の健康な人は基本的に自主性に任せればいいと思います。感染力が数倍強いと言われるデルタ株の感染拡大が懸念されていますが、ウイルスは常に変異するし、感染力が強いと毒性は弱まるのが自然の摂理。すでに人間界に定着したウイルスですから、社会を破壊する無意味なイタチごっこはもうやめにしてほしいと思います。
では、本題に移って、楽しかった旅行のことをご紹介します。先週の土曜の朝に出発して、まずホルヴィラップ修道院に向かいました。当ブログのカバー写真になっている場所で、トルコ国境からはたった8kmしか離れていないので、アララト山が間近にそびえています。残念ながら、その日アララト山は雲に隠れてあまり見えませんでしたが、4世紀にアルメニアにキリスト教を広めた聖人グリゴールが13年間も幽閉されていた地下牢に入ったり、丘から美しい周辺の景色を楽しむことができました。
ちなみに、フィリピンから来ている友人夫婦のご主人は、3年前に訪問したことがあるのですが、前日の晩にお酒を飲みすぎて(というより飲まされすぎて)、ひどい二日酔いだったため、修道院のある丘の上まで登ることができなかったという苦い思い出があります。今回は無事に観光ができて嬉しそうでした。
現在の修道院は17世紀に建てられたものですが、この場所の歴史は4世紀まで遡り、アルメニアの聖地の一つとなっています。
聖人グリゴールが幽閉されていた地下牢にも下りました。垂直の梯子しかないので、けっこう怖い。ホルヴィラップは「深い穴」という意味で、この地下牢から名付けられました。
次に向かったのは、ノラバンク修道院。ワインの産地で有名なアレニ村を通り、切り立った崖に囲まれた道を抜けると、断崖絶壁に建つノラバンク修道院が見えてきました。13世紀に建てられた歴史ある建築物で、地震によって回廊などが倒壊しましたが、モミクという有名な建築家によって再建されました。アルメニアの秘宝と呼ばれる美しい修道院です。
周囲の雄大な自然、そして精緻なレリーフが残された建物はまさに秘宝!ここは何度も訪れたことがあり、ご主人も来たことがありますが、来るたびに感動します。修道院正面の壁面に二階へ通じる階段があり、すごく細くて急で危ないのですが、今回はアレンもレオも無事に上がることができました。上がる時より下りる時の方が見ていてかなりヒヤヒヤしましたが…週末ということもあり、ホルヴィラップもノラバンクも多くの観光客で賑わっていました。
ノラバンク修道院を後にしてから、洞窟を利用して作られたユニークなレストランで食事しました。洞窟の中はひんやりと涼しくて、周囲には澄んだ水が流れる小川もあります。雰囲気もよかったし、料理も美味しかったです。ここは私も妻も初めてでしたが、ノラバンク修道院などを観光する際におすすめのレストランです。
ワインの産地で有名なアレニ村で、自家製ワインとウォッカを買いました。
アルメニアの秘宝、ノラバンク修道院。険しい岩山に囲まれた崖の上の立つ美しい教会です。
ここは本当に素晴らしい!何回来ても感動します。
家族でロウソクを灯して、健康と幸せ、そして平和を祈りました。
アレンと一緒に危ない階段で二階に上がりました。下りる時の方が怖い!
レオも妻と一緒に上がりました。ヒヤヒヤしながら見ていました。
洞窟レストランで昼食!雰囲気もよくて、BBQも美味しかったです。
レストランの前を流れる清流に足をつけて涼むアレンと妻。気持ちよさそうにしていました。
それから車でさらに南へ走って、アルメニア南部の中心都市ゴリスに向かいました。その道中の景色は本当に素晴らしかったです。アルメニア南部の自然はダイナミックで変化に富み、見ていて全く飽きません。途中、標高2400mの峠を越える時に少し休憩しましたが、頭が痛くなるほど風が冷たかったです。
そこから1時間ほどでゴリスに着きましたが、目的はその先にあるフンゾレスクという場所。トルコのカッパドキアに似た奇岩風景が広がる場所で、そこには1950年代まで人が住んでいたという洞窟住居がたくさん残っています。そして、深い渓谷にかかる長い吊り橋が観光のメインです。吊り橋までは木で作られた急な階段を下りるのですが、すでにそこからの景色が素晴らしい!初めて訪れた友人夫婦や子供たちも驚いていました。
吊り橋は足がすくむような深い渓谷にあり、歩くとけっこう揺れてスリリング。子供たちは全然平気みたいで、時々走ったりするから困りました。すごく怖がっているアルメニア人もいますからね。その吊り橋からも奇岩と緑豊かな渓谷の景色を楽しめます。深い森の中には廃墟と化した教会が見え、橋を渡ってからそこにも行ってみました。ちゃんとロウソクが灯されて、神聖な空気に満ちていました。教会にいた地元の男性が、子供たちをロバに乗せてくれました。
道中は、アルメニア南部の雄大な自然を満喫しました。
標高の高い峠の景色もすごかったけど寒かった…
その峠の先にある美しい貯水池。息を呑むような風景が続きます。
フンゾレスク渓谷。木製の急な階段を下って吊り橋に向かいます。また上るのが大変だけど…
その階段からの眺めも素晴らしい!
深い深い渓谷にかかる吊り橋。足がすくむような深い谷に掛かっています。
高所恐怖症の人は無理でしょうね…
橋からは素晴らしい景観を楽しめます。森の中に教会が見えます。
廃墟と化した教会も、中ではロウソクが灯されて祈りが捧げられていました。
教会のいた村人が、子供たちをロバに乗せてくれました。
レオも乗りましたが、けっこう様になっています。
20世紀半ばまで人が暮らしていたという洞窟住居跡
初日の観光はそれで終わりで、宿泊するホテルに向かいました。そこは深い渓谷の崖っぷちに建っていて、ラッキーなことに眺めのいいコテージを予約することができました。到着した時には暗くなっていましたが、翌日の朝には素晴らしい景観を楽しめそうでした。人気のあるホテルだからか、アルメニア人やロシア人など多くの宿泊客で賑わっていました。
ホテルのレストランで頼んだワインが美味しくて、けっこう飲んでしまいましたが、夜遅くまで楽しい時間を過ごすことができました。隣の席にいた女の子が人懐こくて、アレンとレオとブランコに乗ったり仲良く遊んでいました。会ってすぐ打ち解けるのは子供のすごいところ!とても可愛らしかったです。
とにかく初日からアルメニア南部の大自然を満喫して、友人夫婦も喜んでくれました。翌日は、旅のハイライトのタテヴ修道院を訪問します。すでに記事が長くなってしまったので、旅行二日目については、また次回の記事でご紹介します。
ホテルのレストランにいた女の子と仲良くブランコに乗るアレンとレオ
疲れてぐっすりと眠るアレンとレオ。いい夢を見てるかなー
- [2021/07/14 15:22]
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