ガルニ神殿とゲハルド修道院を観光
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朝晩も冷え込むことなく、すっかり春の陽気です。暑くもなく寒くもなく、一年で最も過ごしやすい時期で、気持ちも晴れやかになります。
日本も今週から暖かくなるそうですが、コロナの新規感染者の増加や変異種の問題で、また規制を強化しようという流れになっていますね。一体いつまでも不毛なイタチごっこを繰り返すのでしょうか。いつまでバランスを欠いた対応を続けて、社会を破壊すれば気が済むのでしょうか…
そういえば、先週エレバン市内のバスの中で殺人事件がありました。安全なアルメニアでは珍しいことだから驚きましたが、その理由を聞いてさらに唖然としてしまいました。報道によると、被害者の男性にマスクを着用するよう注意されたことでケンカになり、ナイフで刺して殺害したとのこと…そんなことで人を殺めるなんてアホか!被害者の男性も、アルメニアでマスク着用をいちいち注意してたら切りがないけど、そんな理由で殺されて可哀想に思います。
さて、この陽気に誘われて、先週末は家族でエレバン市内を散策したり、郊外に出かけたりしました。レゴ教室の近くの公園は、すでに噴水が動き始めたので、子供たちが大喜びしていました。夏はビショ濡れになって遊ぶでしょうね。そして、久しぶりにヒカリ日本文化センターを訪問しました。というのも、5月5日に端午の節句のイベントをするらしく、それに家族で招待されたので挨拶に行ってきました。
そのヒカリセンターには、私が日本の有志の方々と運営している「アルメニア友の会」が寄贈した図書が保管されているのですが、アレンが読みたい!と言って選んだのは「寄生獣」。アレンが好きそうなグロいシーンがたくさん出てくる漫画ですが、テーマはとても深く、私も大好きな作品です。その後に行ったレストランやカフェで、アレンは真剣に読んでいました。
レゴ教室の近くの公園でも桜が美しく咲いていました。エレバン市内で桜をけっこう見かけます。
その公園では噴水が稼働し始めて、子供たちは大喜び!噴水はライトアップされます。
ヒカリセンターから借りた「寄生獣」を必死で読むアレン。「パパ、共食いって何?」とか、グロい質問をしてきます。
ライトアップされたカスカード展望台。快適な気候だから、夕方以降は多くの人が散策しています。
日曜は、久しぶりにガルニ神殿とゲハルド修道院に行ってきました。アレンもレオも世界遺産が大好きなので、妻が、「だったら世界遺産を見せてあげよう」と提案したのです。まあ、アレンもレオも過去に訪問したことがありますが、世界遺産という認識を持って改めて見たら、また違った印象を受けるかもしれません。それに暖かくなってきたから、家族でちょっと遠出したくなったこともあります。
今回も、元学生のティグランに運転を頼みました。先月末に子供が生まれてから初めての再会だったので、「おめでとう!」と祝福しました。ティグランは嬉しそうに、「ありがとう。子供はとても可愛いです」と言っていました。ティグランは身長2メートル近い巨体なのに、生まれた子供は2800gと小さめだったそうです。
それを聞いた妻が、「うらやましい!」と言っていました。というのも、逆に、私と妻は小柄なのに、アレンもレオも4キロ近い大きな赤ちゃんだったのです。しかし、妻は二人とも、病院に着いて2時間後ぐらいに産みましたが、ティグランの子供は12時間もかかりました。本当に個人差があって、よく分かりませんね。とにかく母子共に健康でよかったです。
ティグランの運転で、まずゲハルド修道院に向かいました。着いてみると、意外にも多くのアルメニア人観光客で賑わっていました。外国人がほとんどいないことを除けば、コロナの問題などないかのような賑わいです。個人的には、これでいいと思います。
ここは、創建が4世紀まで遡るという古い歴史があり、岩盤を穿って造られたことから、洞窟修道院とも呼ばれています。その洞窟修道院には13世紀に再建された教会が隣接しています。「ゲハルド」はアルメニア語で槍の意味で、キリストを刺した聖槍がここに保存されていたことに由来ししており、現在その聖槍は、エチミアジン大聖堂にあります。
昨年は訪問客がほとんどいなかったため、私と妻も1年ぶりぐらいの訪問でしたが、やはり素晴らしい場所です。一枚岩を掘り抜いて作られた精微なレリーフ、そして内部に満ちる神々しい雰囲気から、人々の信仰と祈りのパワーを感じます。これまで何度も訪れているにも関わらず、いつも感動します。
世界遺産のゲハルド修道院。多くのアルメニア人観光客が来ていました。
教会内部は、窓から光が差し込み、神聖な雰囲気に満ちていました。
一枚岩を掘り抜いて作られた洞窟修道院内部には、美しいレリーフが残されています。
家族でロウソクを灯して祈りました。ロウソクの火と窓から差し込む光が、とても神々しかったです。
ゲハルド修道院を後にしてから、マス料理を食べにレストランに行きました。そこは湧き水で多くの魚を養殖していて、鶏が放飼になっていたり、ブランコや卓球台などもあって、子供たちは楽しそうに遊んでいました。子供たちにとって、世界遺産を見るという元々の目的はどうでもいい感じでしたが、その嬉しそうな笑顔を見ると、家族で出かけて良かったなあと思いました。マス料理もとても美味しかったです。
食事後は、ガルニ神殿を訪問しました。紀元前1世紀に建てられた太陽神ミトラを祀る神殿で、アルメニアに残された唯一のキリスト教以前の宗教建築となっています。17世紀に大地震で崩壊し、現在ある神殿はその後に再建されたものなので、世界遺産になっていませんが、神殿のあるアザット渓谷は自然世界遺産に指定されています。ここも、多くのアルメニア人観光客が来ていました。
子供たちは、鏡と水面で太陽光を反射させて祭壇を照らす仕組みや、一日の時間を表す24本の柱などを面白がっていました。しかし、子供たちが何より面白がっていたのはドローン!というのも、私たちが訪れた時、ちょうど2組の新婚カップルが記念撮影を行っていたのです。ブーンと音を立てながら、自由自在に空中を飛び回るドローンを子供たちはずっと見ていました。
途中、一台のドローンが木に激突するなんてトラブルもありましたが、ガルニ神殿を背景に、幸せいっぱいの新郎新婦の姿を撮っていました。貴重な歴史遺産と雄大な自然をバックに記念撮影をするなんて贅沢ですよね!ここも1年ぶりぐらいの訪問でしたが、楽しい時間を過ごすことができました。
久しぶりにゲハルド修道院やガルニ神殿を訪問して、改めてアルメニアの悠久の歴史、そして美しい自然に感動しました。これからもっと暖かくなるので、また家族でどこか出かけたいと思います。現状では、今年もコロナの問題で国外に行くのは難しそうですから、去年同様にアルメニアの魅力を再発見する機会を多く持ちたいです。
レストランにはブランコがあって、すぐ子供たちは遊び始めました。
卓球台もあって、アレンとレオも楽しそうに遊んでいました。ちなみに、私は小学校時代は卓球部でした。
いけすの魚に餌をやるアレンとレオ。魚がけっこう水しぶきを上げるのでビックリ!
みんなで食事。昨日は、親友の片岡さんの誕生日だったので、「片岡さんに乾杯!」と言ってワインを飲みました。片岡さん、おめでとうございます!
ヘレニズム様式のガルニ神殿。アルメニアに残る唯一の異教建築です。
神殿は世界遺産ではありませんが、周辺の雄大な自然は世界遺産に指定されています。
ガルニ神殿をバックに抱き合うアルメニア人の新郎新婦。写真左にドローンが映っています。
神殿の隣には教会もあったので(地震で壊れて現存していない)、古い十字架石も残されています。
- [2021/04/19 23:13]
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