妻が川端康成の翻訳を終了! 

昨晩から雪が降り続き、外は真っ白な銀世界ですが、週半ばから少しずつ気温が上がって、それほど寒くありません。天気予報によると、2月もそれほど寒くならないみたいです。だったらいいんですけどね。

今日はアルメニアで聖サルキスの日。サルキスはキリスト教の聖人で、イースターの約2ヶ月前の土曜日が、彼を称える日となっています。別名「愛の日」とか「恋人の日」と呼ばれています。この日については過去の記事で説明しているので、そちらをご覧ください。(当該記事)

世界のコロナ感染者が累計で1億人を超えたというニュースがありました。日本では、自宅で急死する事例や重い後遺症など恐怖を煽る報道が毎日テレビで流されていますが、専門家の中には、「コロナの毒性自体は高くない」「コロナを二類感染症と扱わず、もっと多くの病院で患者を受け入れるべき」と現状に異を唱える人が多いにも関わらず、そういう意見はほとんど紹介されません。視聴率のためか、またはリスクを取りたくないからでしょうかね…

懸案事項となっているアルメニア人捕虜の問題ですが、一昨日アゼルバイジャンから5人の捕虜が帰還しました。それに対して、アルメニアはアゼルバイジャン人の囚人を1人帰還させたとのこと。どういう罪状で逮捕・収監されていたかは不明です。しかし、まだ57人の捕虜がアゼルバイジャンに拘束されたままとなっているので、一刻も早い解決が望まれます。

昨日イスタンブールでイランとトルコの外相会談が行われ、その後の共同記者会見で、南コーカサスの安定と平和のため、アルメニア・アゼルバイジャン・ジョージア・トルコ・イラン・ロシアの6か国による協力プラットフォーム創設の構想を発表しました。トルコのエルドアン大統領の側近が、アルメニアとの国交樹立と国境開放の意思があると述べたという報道もあり、この地域にダイナミックな変化が起こる可能性が出てきました。とはいえ、トルコとのプラットフォーム創設や国交樹立に対して、多くのアルメニア人が反発するのは必至でしょう。

さて、妻が、昨年2月からやっていた川端康成の「山の音」の翻訳を終了しました!村上春樹の「ノルウェイの森」を翻訳を終えた後、同じ出版社に依頼された仕事で、日本語からアルメニア語に翻訳しました。今回も、私は難しい語彙や文章の意味を説明するなどお手伝いしました。

元々は昨年の夏か秋頃には終わる予定でしたが、コロナ禍による教育機関の閉鎖で、3月半から夏休みまで子供たちが家にいたため仕事がはかどらず…そして、9月から教育機関が再開して、「やっと仕事に集中できる!」と思ったら、アゼルバイジャンとの戦争が勃発したため、精神的に辛くて仕事がまたはかどらず…という状況で時間がかかってしまったのです。

「ノルウェイの森」の翻訳の時も、子育てしながらだと集中する時間がなかなか取れなくて苦労していましたが、今回はまさかの新型ウイルスと戦争の問題があって、同じように大変になってしまいました。ただ事情が事情なだけに、出版社も快く期限を延期してくれましたけどね。とにかく無事に終わってよかったです。

川端康成といえば、「雪国」や「伊豆の踊子」が有名ですが、この「山の音」を最高傑作に挙げる人も多く、戦後の日本文学の最高峰という評価まである作品。川端らしい美しい文章で書かれていますが、日本語独特の言い回しや叙情的な表現が多く、妻は苦労していました。私も説明に苦労することが多々ありました。

しかし、妻はその作品をすごく気に入っていたし、私も川端康成は好きな作家です。改めて読んでみて、やはり素晴らしいと思いました。「ノルウェイの森」の翻訳は、有名な編集者から大絶賛されましたが、今回も良い評価をもらえたら嬉しいです。そして、多くのアルメニア人に読んでほしいと思います。ちなみに、次に妻は、三島由紀夫の「金閣寺」を翻訳する予定です。

あと、先週と今週、妻は日本の保存修復の専門家のオンラインセミナーの通訳の仕事もしました。元々は専門家の方々がアルメニアに来て行う予定でしたが、コロナ禍でオンラインになったのです。ずっと通訳として関わっている分野の仕事とはいえ、難しい専門用語がけっこうあって大変だったみたいですが、それも無事に終わりました。

ということで、大仕事を終えた妻を労うために、レゴ教室の後に家族で食事に行きました。いろんな種類のビールが飲めるお店で、「リリット、お疲れ様!」と言って乾杯しました。子育てに加えて、コロナ禍と戦争という問題も発生し、本当に大変な中でよく仕事を全うしたと思います。妻には、「あなたも手伝ってくれてありがとう!」と感謝されましたが、誰よりも頑張ったのはやはり妻。少しのんびりしてから、次の翻訳も頑張ってほしいと思います。

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妻が翻訳した川端康成の「山の音」。いろいろあって、結局1年近くかかってしまいましたが、今回も高く評価されたら嬉しいです。

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妻が翻訳して昨年夏に出版された「ノルウェイの森」。アルメニア人読者からの評判も上々のようです。「山の音」もどんな仕上がりになるのか楽しみ。

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レゴ教室で、動くロボットを作ったアレン。難しい作品も、ほとんど自分一人で作れるようになってきました。

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レオはご機嫌斜めだったから、レゴはせずに買い物に同行していました。スーパーのカートに乗るのが大好き。

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妻を労うために家族で夕食しました。大変だったけど、今回も最後まで頑張ったね!リリット、お疲れ様!

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