鮄川さんと忙しくも楽しい1週間 

曇り空の寒々しい天気が続き、今朝は雪が積もっていました。今日12月7日は、32年前にアルメニア北部で大地震が発生した日。スピタク大地震と呼ばれ、約2万5千人が亡くなり、40万以上の人が家を失う大惨事でした…この大地震、そして第一次カラバフ戦争と、ソ連崩壊時には過酷な出来事が次々とアルメニアを襲いました。今また困難な問題に直面していますが、きっと乗り越えられると信じています。

そういえば、1週間ぶりのブログ更新です。前回の記事に書いたように、モンスターラボの鮄川さんが2年半ぶりにアルメニアを訪問し、私と妻はその滞在中のお世話をしていたため、忙しい日々を過ごしていました。鮄川さんは、今日10日間の滞在を終えてドバイに向かいました。

大企業の社長らしく超多忙な鮄川さんは、日本や海外とのオンラインミーティングが毎日びっしり詰まっていますが、空いている時間を使って、精力的にアルメニアのIT企業の人と面会したり、企業訪問したりしていました。過去の滞在でも、アルメニアのIT産業のポテンシャルに驚かれていましたが、今回も実り多い時間を過ごせたようです。その貴重な機会を作るお手伝いができて、私も嬉しく思います。

週末は、カラバフからの難民の支援をしているNGO、ホヴァナ修道院とサフモサ修道院、そして戦争で亡くなった兵士が眠る国立墓地をご案内しました。そのNGOは、妻のカラバフ出身の知人がボランティアで関わっており、難民に食糧などの支援物資を送る活動を行っています。NGOの代表は素晴らしい志を持った方で、「私は、彼らを難民ではなく、同じ民族や市民と思って接している」「私たちの仕事は支援であって、PRではないから、彼らの写真を撮ったりはしない」と言っていました。

現状について尋ねると、「残念ながら、停戦後に多くの寄付や物資支給が止まってしまった…」と答えました。カラバフに戻れないでいる難民、また負傷した兵士とその家族には継続的に支援が必要にも関わらず、戦争が終わったことでそれが難しくなっているとのことです。戦争中はあれだけ助け合いの精神が盛り上がっていたのに、悲しい現実を知りました。私と鮄川さんは、訪問時におむつや食糧などを寄付しましたが、今後も時々支援したいと思います。

その後は、ホヴァナ修道院とサフモサ修道院に向かいました。ここは今夏にも家族と出かけたところで、過去の記事で紹介しています(こちら)。神聖な雰囲気に満ちた教会、断崖絶壁に建つロケーション、その雄大な自然に、鮄川さんはとても感動していました。少し雪も舞って寒かったですが、人も少なく静かで、心洗われるような時間を過ごすことができました。エレバンから近くてお勧めの場所です。

エレバンに戻ってからは、「三つの丘」と呼ばれる国立墓地に行きました。過去の戦争で亡くなった兵士が眠る墓地で、前々回の記事でご紹介したモンテ・メルコニアンのお墓もあります。少し奥に行くと、今回の戦争で亡くなった兵士たちのお墓が並んでいました。そして、泣きながら花を供える遺族の姿がありました。多くの墓石に刻まれた年齢は18歳や19歳…未来ある若者が命を落とした悲惨な現実を改めて痛感しました。過去の記事でご紹介したアルベルト君のお墓もあり、彼が亡くなった時のことを思い出して胸が詰まりました(こちら)。鮄川さんも辛い表情で、「これが戦争ですね…」と言っていました。

その日の夜は、鮄川さんを自宅に招いて、妻が作った和食でもてなしました。コロナで自主隔離が行われた春頃から、妻は頻繁に和食を作るようになったのです。妻自身も子供たちも和食が大好きで、レシピを見ながら上手に作ります。鮄川さんも、「美味しい!和食が作れるアルメニア人の奥さんなんて最高ですね!」と言って、たくさん食べていました。その後は、私がピアノを弾いて一緒に歌ったり、遅くまで楽しい時間を過ごしました。また昨晩は、今回ドライバーを務めてくれたティグランの家に招かれて、美味しいご馳走を頂きました。

鮄川さんは、前回は革命直後、そして今回は戦争直後に訪問しました。それは、鮄川さんにとってアルメニアが大切な国だから。歴史的な転換期にあるアルメニアの状況を、実際にこの目で見たいと思って来てくれました。2年前の革命とは全く異なり、この戦争と事実上の敗北はアルメニア人にとって悲しい出来事ですが、「今回もいろいろ考えさせられて、本当に来てよかった」と言っていました。そして、やはりアルメニアが大好きだと言ってくれました。それを聞いて安心すると同時に、再訪してくれたことを有り難く思いました。

コロナと戦争の問題で、今年はアルメニアにとって最悪とも言える1年となりました。でも、年の終わりに、こうやって鮄川さんと久しぶりに再会し、共に楽しく充実した時間を過ごせたことで温かい気持ちになれました。そして、来年に希望を持つことができました。このタイミングに来てくださって、本当にありがとうございます。またお会いしましょう!いつでもお待ちしています!

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アメリカでも使われているAI搭載の監視カメラシステムを開発しているIT企業

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欧州市場でも事業を展開しているIT企業を訪問

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アルメニア有数の実績を誇るIT企業を訪問

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鮄川さんとは毎日一緒に食事したり、時には遅くまで飲んだりして楽しい時間を過ごしました。

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「Bruntsk」というNGOを訪問。戦争で被害を受けた人々の支援に真摯に取り組んでいました。

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12世紀に建てられたホヴァナ修道院。断崖絶壁に建っています。

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美しく精微なレリーフが残されていて見応えがあります。

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13世紀に建てられたサフモサ修道院。この教会も切り立った断崖絶壁に建っています。

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教会の背後に広がる雄大な景色。天気が良ければ、遠くにアララト山も見えます。

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どちらの教会でも平和を祈ってロウソクを灯しました。

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第一次カラバフ戦争の英雄モンテ・メルコニアンのお墓。たくさんの花が供えられていました。

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今回の戦争で亡くなった兵士のお墓が並ぶ場所。一番手前はアルメニア軍のシンボルだったアルベルト君のお墓。まだ19歳でした…

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最後の夜はティグランのお宅で夕食会。たくさん飲んで食べて、楽しい時間を過ごしました。鮄川さん、来て下さってありがとうございます!

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