新たなテロリスト捕虜の衝撃の証言
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明日はついにアメリカ大統領選挙ですね。世論調査などでは、ずっとバイデン候補が優勢で勝利すると予想されていますが、どうでしょうね。前回の大統領選も全く同じ状況で、結果が出る前に、安倍前首相がヒラリー候補と面会してしまうほどでした。しかし、蓋を開けてみたらトランプ氏の勝利。今回も実際に結果が出るまでは分かりません。
コロナの感染拡大で、欧州などでまた厳格な外出規制などが行われています。アルメニアも感染者が増えていますが、幸いアルメニア政府はロックダウンなどは行わない方針だそうです。良かった!だったら、早く学校や幼稚園も開けてほしい…
トルコ西部のエーゲ海沿岸で地震が発生して、甚大な被害が出ています。虐殺の歴史があり、またナゴルノ=カラバフ紛争で一線を超えた関与を行って、アルメニアにとって最も問題のある国ですが、地震の被害者に罪はありません。一人でも多くの命が救助されることを祈ります。
そういえば、トルコ人のNBA選手エネス・カンターも、「世界中で紛争を引き越しているのはトルコではなく、エルドアン政権だ!この独裁を止めて平和を築こう!」とフェイスブックに投稿して話題になりました。実際に、トルコリラが暴落して経済は悪化の一途を辿り、自然災害も多発している中、他国と争っている場合じゃない!と幻滅している国民も多いのかもしれません。エルドアン大統領の右腕だったダウトオール前首相も、彼を危険な独裁者だと厳しく批判しています。
さて、長男アレンが、なんと補助輪なしで自転車に乗れるようになりました!ずっと補助輪を付けて乗っていたのですが、もうそろそろ外して練習させようと思いました。アレンに聞いたら、「やってみる!」とのことで、外して乗らせてみたら…すぐに難なく走れてビックリ!
それほど補助輪に頼っていなかったのでしょうね。意外にあっさり乗れるようになって、ちょっと拍子抜け…とはいえ、まだ走り出しは難しいみたいだし、フラフラして危なっかしいです。とにかく、ちゃんと自転車に乗れるようになって、子供の成長を感じました。親として嬉しい出来事です。
懸案の戦争の状況ですが、アルメニア国防省によると、前線ではまだ戦闘が続いているそうです。ステパナケルト、マルトゥ二などの村々も、アゼルバイジャン軍の攻撃を受けて、民間人から犠牲者が出たとのことです。戦争勃発から現在までに、民間人が45名が亡くなり、141名が負傷したとのことです。また、カラバフ領内の70以上の教育施設が破壊されたという報告もあります。
前回の記事で、シリア人テロリストの捕虜が尋問で語った内容についてご紹介しましたが、アルメニア国防省は、その捕虜の新たな尋問動画を公開しました。トルコ側にリクルートされてアゼルバイジャンに派遣される過程、また現地では戦闘前に指揮官から、アルメニア人の村を占領して皆殺しにするよう命令され、また恐怖を感じた場合はドラッグを飲むよう指示されたと語りました。
そして昨日、アゼルバイジャン軍に参加していたシリア人傭兵1名が新たに拘束され、アルメニア国防省は尋問の様子を収めた動画を公開しました。シリア・イドリブ県出身で、ユスフ・アラーベトと名乗るそのイスラム過激派テロリストは、月給2千ドルに加え、異教徒の首を切り落とすと一人につき100ドルの報酬が約束されていたと語りました。首一つが100ドルって…この残酷で生々しい証言に、アルメニア人は衝撃を受けています。
アルメニア外務省は、これらのシリア人捕虜の証言からも、トルコとアゼルバイジャンが紛争地域に多くのイスラム過激派テロリストを派遣し、宗教テロリズムを拡大させていることは否定し難い事実だと述べ、これは地域の安全と安定に対する深刻な脅威であり、アルメニアは、国際社会と協力してテロと戦っていくと強調しました。
マクロン仏大統領の発言が、トルコを始め多くのイスラム国家からの反感を招いたことにより、仏製品のボイコット運動だけでなく、ニースなどで悲惨なテロ事件が起こりました。オーストリアでもトルコ人の若者らによる教会の襲撃事件が発生し、昨晩はカナダの2つの教会で放火事件がありました。あくまで一部の過激なムスリムたちによる犯行ですが、宗教間の憎しみや争いに発展しかねない物々しい国際情勢です。
私が戦争で最も胸を痛めるのは、こういった憎悪や暴力の連鎖で、特にアゼルバイジャン側のそれは常軌を逸しています。傭兵にアルメニア人の皆殺しを命じたり、報酬を払って斬首させたりすることからも分かります。また数日前には、国内サッカークラブの広報担当者が、「女性や子供、老人を含め、全てのアルメニア人を殺さなければいけない。後悔も慈悲も必要ない。オスマン帝国のアルメニア人虐殺を正当化すべきだ」とソーシャルメディアに書き込んで問題になりました。過去には、就寝中のアルメニア人を斧で殴り殺した軍人を国の英雄として称えたこともあります…
もちろん良識的で平和を望んでいる人もいるでしょうし、アリエフ独裁政権による偏った教育やプロパガンダが主な原因とはいえ、アルメニア人へのテロ行為を公に肯定するほどの憎悪には背筋が凍ります。先日プーチン大統領が、「これは領土問題ではなく、元々はアゼルバイジャン領内で起きたアルメニア人への迫害という民族対立に起因している」と述べたことにも頷けます。
たとえ今回の戦争の結果として、長年続いた領土問題がある程度解決されたとしても、両民族の対立や不信は半永久的に解消されないでしょう。そう思うと本当にやるせなく、また悲しくなりますが、とにかく今はこれ以上の犠牲が出ないよう事態が一刻も早く収束してほしいと思います。
昨日は友人のルザンさん宅にお邪魔しました。戦争で暗い気持ちになりがちですが、こうやって楽しい一時を過ごしてお互いにリフレッシュできました。ありがとうございます!
補助輪なしで自転車に乗れるようになったアレン。あまり苦労せず乗れるようになってビックリ!
補助輪なしで自転車に乗るアレンの動画。子供の成長ってすごい!
- [2020/11/02 22:13]
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