3回目の一時停戦も履行されず… 

コロナの感染拡大で、教育機関が早い秋休みに入っていますが、教育省はさらに2週間延長すると決定しました…その後は、感染状況に関わらず、小中学校は対面授業を再開するそうで、今学期の授業期間も延長するとのこと。これが本当だったら、まだ救われます。子供が感染する、また他人にうつすリスクはかなり低いことは証明されており、教育機関の閉鎖は予防対策として科学的根拠が希薄です。

前回の記事でご紹介した空手家のセヴァックさんの葬儀が日曜に行われました。エレバンから遠いのと、妻があまりに悲しすぎるということで行きませんでしたが、参列した知人が埋葬の時の様子を送ってくれました。弟子たちがセヴァック師範のために中段突きをして、「押忍!」という掛け声で最後のお別れをしていました。みんな辛かったに違いありません…本当に惜しい人を亡くしました。

軍事衝突発生から今日でちょうど1か月になりますが、前線では依然として激しい戦闘が続いています。日本でも報道されていたかと思いますが、米国の仲介で、土曜の夜にアルメニアとアゼルバイジャンは再び一時停戦に合意しました。しかし、予想通り、この3回目となる停戦も履行されませんでした。

前回の記事にも書いたように、アメリカは、本気でこの問題に関与する気はないと思います。トランプ大統領のアルメニア贔屓な発言も、間近に迫った選挙を意識したリップサービスという面が強いでしょう。トランプ大統領は、その言動が過激で好戦的なだけで、実際には他国の紛争などに直接干渉しない方針ですからね。

アメリカが他国の紛争に介入して良かった試しなんてほとんどないので、私自身はこのトランプ氏の方針を支持しています。反対に思慮深くて善人そうに見えるオバマ前大統領が、実は他国に爆弾を落としまくっていたのをご存知でしょうか?政権最後の2年間は特にひどくて、ドローンを使って約5万回もの爆撃を行っています。テロリストなどを標的したものですが、ある程度の犠牲は仕方ないとして、いつも多くの民間人が巻き添えになっていたそうです。

話をナゴルノ=カラバフを巡る戦争に戻します。3回目の一時停戦は、昨日の午前8時から開始されましたが、アルメニア国防省によると、その45分後にアゼルバイジャン軍が境界線北東部で攻撃を行い、さらにその25分後にも南東部で攻撃を行ったそうです。また、前線近くの村々にも砲撃があり、民間人が一人亡くなりました。その後は激しい交戦に発展し、今回の停戦合意も全く無意味なものとなりました。

ちなみにアゼルバイジャン側も、「アルメニア側が攻撃して停戦を破った」という声明を出しましたが、最初その声明は停戦開始ちょうどの午前8時に投稿され、直後に削除されてから、また数分後に投稿されたようです。しかも、前日の夜にも同じ投稿が一時的に投稿されていたという情報もあり、これらが事実であれば、アゼルバイジャンのプロパガンダは稚拙すぎるように思います。

あと、アゼルバイジャン軍がアルメニア人捕虜を殺害した様子を収めた新たな映像が見つかり、BBCニュースがその真偽を検証しました。その結果、指示する兵士の言語がアゼルバイジャン語の方言であること、また兵士のヘルメットや銃がアゼルバイジャン軍の使用するものであることから、かなり信憑性が高いということで、アルメニアは、欧州人権裁判所に戦争犯罪の証拠として提出するそうです。

今日のアルメニア国防省の発表によると、イランと接するアルメニア南部国境で、アゼルバイジャン軍によるドローン攻撃が発生して、負傷者が出た模様です。また、現在までにアルメニア人兵士1009名が亡くなったそうです。ついに千人を超えてしまいました…これはあくまで公式情報なので、実際の犠牲者数はもっと多い可能性があります。

実は昨日、私がお手伝いしている現地のIT企業の同僚の弟さんが亡くなったと聞きました。まだ19歳だったから、2年間の徴兵義務で従軍していたのでしょう。同僚の女性にとっては、年の離れた可愛い弟さんだったに違いありません。妻の友人、そして会社の同僚の弟が戦死するという悲惨な現実が、今ここでは普通に起こっています。

さて、前々回の記事(こちら)に、アルメニアの人道支援のために、日本やフィリピンからも義援金が届いたことを書きました。本当にありがたい限りです。今回の戦争で、カラバフから9万人もの人が避難しているそうです。これはカラバフの人口の6割に当たり、多くの人が苦しい状況の中で避難生活を送っています。

その避難民の支援などのために世界中から寄付を募っている「Hayastan All Armenian Fund」という慈善団体があり、私も個人的に寄付していますし、上記の日本からの義援金も同基金に寄付させて頂きました。そして、すでに会社で義援金を捻出してくれた友人が、もっと支援できればということで募金活動を始めてくれました。1万ドルを目標に寄付を募って、同基金に全額届けてくれるそうです。

彼とは、私がフィリピンに住んでいた時からの付き合いで、もう10年来の友達です。アルメニアが大好きで、毎年訪問してくれていますが、今年はコロナの影響で会えていません。しかし、アルメニアが大変な状況にある時に、少しでも支援しようと頑張ってくれて、彼の優しさに改めて感動しました。大輔さん、本当にありがとう!

友人が経営する会社のエレバン支社が、その募金活動のために以下の専用ページも作っています。クジレットカードで寄付できるので、是非そのホームページをご覧になってみてください。戦局が今度どうなったとしても、避難民の支援や被災地の復興などには多くのご協力が必要です。どうぞよろしくお願いします。

CCC International LLC アルメニア緊急支援募金

122963090_717852265486528_4065154938141973929_narmenia20-10-27.jpg 
昨日はエレバンの植物園に家族で出かけました。広々して気持ちよかったです。

123013453_661302348083688_4458917689506026687_narmenia20-10-27.jpg
木の葉が色づいて美しい場所がたくさんありました。自然の中を歩いてリフレッシュできました。

122939737_813229272848304_1128630704712491439_narmenia20-10-27.jpg
アレンが「小さな家がある!」と言って、林の中でこんなものを見つけました。

122575724_3803623309677513_6903288273485494612_narmenia20-10-27.jpg
親友の片岡さんも、香川県の坂出市王越町で運営する気まぐれカフェ GOSHに募金箱を設置してくれたので、是非ともご協力をお願いします!周りの温かい支援と優しさに励まされます。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://armeniajapan.blog54.fc2.com/tb.php/1154-ae77393b