日本とフィリピンからの温かい支援 

ナゴルノ=カラバフを巡る戦争ですが、これまで2度の一時停戦合意があったにも関わらず、ずっと境界線では激しい戦闘が続いています。捕虜交換と遺体回収のための停戦だったのですが、放置されたままの遺体が腐乱して伝染病が発生する危険があるという報道を見ました。戦闘が始まって、もう1か月近く経ちますからね…

なかなか事態が収束しそうにない中、両国首脳がモスクワで会談して交渉を行う準備があると二日前に発表して希望が見えたと思ったら、昨日パシニャン首相は、アゼルバイジャンは武力による解決のみを求めており、現段階ではお互いに妥協点を探って交渉することができないと述べました…

さらに、パシニャン首相の呼びかけに応じて、国内の州知事や市町村長の多くが志願兵部隊を率いて従軍することを志願し始めました。またトルコのオクタイ副大統領が、アゼルバイジャンから要請があれば、トルコ軍を派遣する用意があると述べました。すでに一線を超えた関与や支援をアゼルバイジャンに行っているのに、自国軍の派遣の可能性まで示唆するとは…約1か月前に発生した軍事衝突が、まさかここまで深刻化するとは予期しませんでした。

アルメニア国防省によると、現在までにカラバフ・アルメニア側の兵士834名が亡くなったそうです。その多くが若い男性で、きっと将来の夢や希望があったでしょう。親や兄弟はもちろんのこと、恋人や婚約者がいたり、中には奥さんや子供がいる人もいたでしょう。それを想像すると、辛くて胸が張り裂けそうになります。昨日、近所の教会に寄ったら、女性たちが泣きながら祈っていました。きっと息子さんやご主人が前線にいるのだと思います。心が重くなる現実ばかりです…

大変なのは前線だけでなく、カラバフ領内の市街地も激しい砲撃に遭い、すでに7万以上(カラバフの人口の約半分)の人が避難しているそうです。その多くは老人や女性や子供で、ほとんど何も持たずに命からがら逃げてきた人たちもたくさんいます。そんな避難家族の子供のために、妻の友人が服を集めていると聞き、息子たちのお古の服やおもちゃを寄付しました。

苦しい状況にある避難民への支援は緊急の課題で、国内外のアルメニア人が個人で、また慈善団体などを通して様々な活動を行っています。その中で最大のものが、「Hayastan All Armenian Fund」という組織。アルメニア系アメリカ人のキム・カーダシアンも100万ドルを寄付しました。集まった寄付は全て、避難民への支援や被災地の復興など人道目的に使われています。

私と妻も個人的に上記基金に寄付をしていますが、先日、私が日本の有志の方々と運営する民間団体「アルメニア友の会」からも寄付させて頂きました。この友の会は、日本語を学ぶアルメニア人学生の招聘など教育支援を目的とした組織ですが、私から役員の方々に現地の状況を伝えたところ、緊急で人道支援のために義援金を送って下さったのです。

また、親友の片岡さんも、大好きなアルメニアのためにと個人で寄付をしてくれた上に、Facebookなどで寄付を呼びかけてくれました。香川県の坂出市王越町で運営する「気まぐれカフェ GOSH」に募金箱を設置してくれたそうなので、お立ち寄りの際には是非ともご協力をお願いします!

そして、フィリピンのダバオ市で「CCC」という会社を経営し、昨年エレバン支社を開設した友人も、会社の方で義援金を捻出してくれました。エレバン支社のアルメニア人社員たちが、避難民の支援などに役立てていくそうです。

国外に約900万人いると言われるアルメニア系移民が、母国のために団結して各地でデモを行ったり、多額の寄付をしています。そして、アルメニアと関わりを持つ日本人の方々も、こうやって支援してくれました。本当にありがたい限りです。悲しく辛い状況ですが、友の会や友人たちとの絆に励まされ、温かい支援を心強く感じました。

現在も戦争は続いており、たとえ事態が収束したとしても、避難民への支援、また被災地の復興には多くの協力が必要です。妻から聞いた話ですが、寄付するためにクルミを売る子供がいたそうで、それに共感した人たちが次々とクルミを買って、最終的に千ドル以上の寄付が集まったそうです。たとえ一つ一つは小さくても、集まれば大きな支援になるのです。

上記の「Hayastan All Armenian Fund」には、クレジットカードからも寄付できるので、アルメニアの現状に少しでも関心を持って頂き、ご協力いただけたら幸いです。英語ですが、基金のHPこちらをご覧になってください。私も、大好きなアルメニアのために、できる限りの支援を続けたいと思っています。そして、何より事態が一刻でも早く収束することを願っています。

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去年の「アルメニア友の会」による学生招聘プログラムの写真。日本語を学ぶアルメニア人学生を日本に招待しています。今回も温かいご支援に感謝します。

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今回もアルメニアのために貢献してくれている片岡さん。いつもありがとうございます!2年前に一緒にカラバフをドライブ旅行しました。

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アルメニアの人道支援のために、会社で義援金を捻出してくれた友人。彼もアルメニアが大好きです。大輔さん、ありがとうございます!

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大好きなレゴ教室に手を繋いで向かうアレンとレオ

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自分で作った作品を嬉しそうに見せるレオ

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兄弟仲良く並んで眠るアレンとレオ。国全体が悲しみと不安に覆われた今、この何気ない日常をかけがえのない幸せに感じます。

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