アルメニアとアゼルバイジャンが一時停戦 

今日は、長男アレンの7歳の誕生日!朝、家族みんなで「おめでとう!」と言って、用意していたプレゼントを渡しました。とても嬉しそうでしたね。日曜日なので、午後からカフェかレストランにでも行こうかと思っています。アレン、おめでとう!

さて、日本でも報道されていたかと思いますが、アルメニアとアゼルバイジャンが人道的観点から一時停戦に合意しました。一昨日の夜、ロシアの仲介により、モスクワで両国外相の会談が行われました。そして、11時間に及ぶ協議の末、戦闘を10日正午から停止し、赤十字国際委員会の仲介による捕虜の交換や遺体回収作業などが行われることになりました。

また、OSCEミンスクグループ共同議長の調停の下、平和的解決に向けた交渉を再開することも決定しました。アゼルバイジャンはトルコを仲介国に加えるよう求めていましたが、その提案は退けられました。今回の紛争において、一線を超えた介入や関与を行ってアゼルバイジャンを支援したトルコに中立性などあったものではないから当然です。

しかし、アルメニア国防省の発表によると、一時停戦が開始されてから5分後に、アゼルバイジャン軍の攻撃が発生し、数時間経ってからも、アルメニア領内のシュニク地方、またカラバフ領内のハドルト地域への攻撃が続けられたそうです。さらに昨晩遅くにはステパナケルト等にも砲撃があったとのこと。アゼルバイジャン側も、カラバフ・アルメニア軍から砲撃があったと述べており、こんな状況では、いつまた大規模な衝突が再開するのか不安になります。

ちなみに、上述のハドルト地域は、一昨日アゼルバイジャンのアリエフ大統領が「我が軍が奪還した」と発表しましたが、その直後に、現地を取材中だったロシアメディア、またアルメニア軍の報告によって、それが虚偽であることが明らかになった場所。そのため、アゼルバイジャン軍は、一時停戦の合意に違反しながらも、同地域の奪還を試みたのではないかと見られています。

アルメニア国防省は、アリエフ大統領が事実とは異なる発表を頻繁に行っていることから、アゼルバイジャン軍の戦略管理システムに綻びがあり、虚偽の報告などが多数行われているのではないかと指摘しています。日本の大本営発表に代表されるように、いつの時代も戦争では、上官が失敗の責任追及を恐れて、虚偽の報告をするのはよくあることです。もちろんアルメニア側もないとは言い切れませんが、さすがにこんなすぐバレるようなデマを大統領が発表してしまうアゼルバイジャンの状況はヤバイかも…

実際にアゼルバイジャン側のプロパガンダは酷くて、そのあまりに胡散臭い内容は、アルメニアのネット上で笑いのネタになる程でした。ちなみに、アルメニアは、この戦争中もフェイスブックなどのソーシャルメディアを自由に利用でき、海外メディアの取材も受け入れていますが、アゼルバイジャンは、それらを普段から厳しく規制しています。アゼルバイジャンにとって最も深刻な問題は、この領土紛争よりも、富や権力を牛耳る独裁者が人権や情報を著しく制限し、国民の憎しみを過剰に煽って戦争へと駆り立てる内情ではないでしょうか…

とにかく1994年の停戦以来最大規模となった2週間に及ぶ武力衝突は、一旦収束に向かうことが決まりました。あくまで人道目的の一時停戦であり、散発的な攻撃が続いているため、本格的な戦闘が起こる可能性は否定できません。お互い主張を一歩も譲らない姿勢を貫いているため、根本的な解決には程遠い状況です。また、仲介国ではないにしろ、トルコの干渉や反発で交渉がさらに難航することも予想されます。

まだまだ予断を許しませんが、今回の戦争を通して、国内だけでなく、世界中のアルメニア人の愛国心や団結力の強さを改めて目の当たりにしました。トルコの支援も得て圧倒的な軍事力を誇るアゼルバイジャンと必死で戦うアルメニア人の勇敢さに驚嘆しました。その中で起こる様々な人間ドラマに感動することもありました。

しかし、何より痛感したのは、戦争の悲惨さです。終わりのない領土を巡る争いと憎悪の連鎖で、双方で多くの人が傷つき、家を失い、そして命を落としました。公式情報では、この2週間の戦闘で、カラバフ・アルメニア側は400人以上の兵士と20人以上の民間人が亡くなったそうです。本人の無念と大切な家族や友人を失くした悲しみを思うと、本当にやりきれません…

戦火が及ぶかもしれない恐怖を感じ、兵士や市民の犠牲に心を痛め、暗く重い気持ちで過ごした日々は、私にとって辛く、また同時に貴重な経験でした。二度と同じような事態は起こってほしくないですが、この経験を通じて、戦争ほど悲惨なものはなく、平和ほど尊いものはないことを身を以て学びました。今の自分にとって、平和を希求することは単なる理想論ではなく、妥協してはいけない真理だと言えます。

では、日本のように平和ではないアルメニアが嫌になったかというと…全くそんなことはありません。領土紛争以外にもいろんな問題がありますが、やはり私はこの国が好きです。今後もできる限り、ここで子育てして、働いて、家族と共に暮らしていきたいと思っています。多くのアルメニア人も、本当は平和を望んでいます。大好きなアルメニアに、いつか平和が訪れることを祈っています。

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今日はアレンの7歳の誕生日!私と妻からは、特殊なペンと地図や絵のセット。そのペンで地図や絵に触れると、説明やクイズが音声で流れます。

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買うときは知らなかったけど、アルメニア製だから、世界地図には、ナゴルノ=カラバフの国旗、また同地域が含まれたアルメニアの地図がありました。

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家族で遊べるようにツイスターもプレゼント。早速、兄弟で遊んでいました。

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昨日の夕方は、アララト山がとても美しかったです。一時停戦によって紛争が収束してほしいと願います。

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