自分の頭で考えることの大切さ
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日本では、感染者の大幅な減少を受けて、明日にも東京などで継続されている緊急事態宣言が解除されるそうですね。人の生活や経済活動が通常に戻ると、感染が再拡大するリスクはありますが、規制による影響の方が甚大になっているので解除するのは妥当かと思います。
世界の感染者数が500万を超えた新型コロナですが、アルメニアも相変わらず300人以上の高いペースで増えています。昨日は374人と過去最多でした。今日も359人増えて、現在までの感染者数は6661人、死者は81人となっています。
ただ、これまでの回復者は3千人を超えているので、実際の患者数は3400人ほど。先日は、91歳の女性と96歳の男性が回復して退院したというニュースもありました。女性の方は肺の7割が肺炎に冒されたにも関わらず、命を取り留めました。また、男性の方は退院後に自分で歩いて帰宅したそうです。
最近の感染拡大を受けて、アルメニア政府は、根拠のない噂や陰謀論の広まり、それによる市民の警戒心の低下を危惧する声明を出しました。ちなみに、その陰謀論というのは、「本当は新型ウイルスなど存在しない」「海外から援助をもらうために感染者や死者の数を多く見積もっている」といった話の他に、以下のようなものもあります。
それは、このパンデミックの黒幕はビル・ゲイツ氏で、ワクチン接種で人口を減らし、人々にマイクロチップを埋め込む計画を立てているという説。これは世界中で広まっているもので、日本語でも簡単に情報を見ることができます。同じような陰謀論は、ブラジルでジカウイルスが流行した時もありました。
真実か否かは別にして、私にすると、この手の陰謀論を鵜呑みにする人たちは、パニックに陥って買い占めに走ったりする人たちと大して変わらない気がします。それどころか、「自分は真実を知っている!」と思い込んで、周囲に必死で流布しようとする分もっとタチが悪いかも…
だいたい、すぐにネットで暴露されて拡散するようなものを陰謀とは呼べません。真の陰謀とは、人々の裏の裏をかき、内部関係者さえも欺きながら進められるものですからね。上記のような陰謀論を盲信するのは、「私は詐欺師です」と名乗る人のうまい儲け話を真剣に聞いているのと同じです。
この実しやかに広まる陰謀論を信じ込む人と、マスコミの報道などに煽られてパニックになる人は両方とも、情報を鵜呑みにし、自分の頭でよく考えようとしない点で共通しています。ただ、混乱している状況下だと人間は冷静さを失うし、元々テレビやネットで垂れ流される情報は、注目を集めるためにセンセーショナルになりがちなので、こうやって偉そうに書いている私だって同じような過ちを犯すことがあります。
ちなみに、新型コロナ対策で独自路線を行くスウェーデンは、「自分の頭で考える」という教育をとても大切にしていて、小学校低学年の頃から、自分が得た情報が本当かどうか、ソースが信頼できるものかどうか確認する習慣を身に付けるよう指導していると聞きました。
そういうお国柄だからこそ、どれだけ他国から批判されてもブレることなく、市民の自主性を尊重する独自の政策を貫けるのかもしれません。アルメニアも、大幅に規制を緩和し、実質的に集団免疫方針に転換したように思いますが、真偽のほどが定かでない噂や陰謀論が広まるような環境と国民性ですから、政府は騙し騙しやるしかないでしょうね。
前回の記事にも書いたように、私はここの現在の状況を受け入れています。長期化は避けられない問題であることなどを考えると、ある程度のリスクは割り切って、一定のルールの中で通常の生活を送るしかないと思っています。だから、無責任な批判や陰謀論などに振り回されることなく、政府には中長期的な視点に立って、一貫した方針を持ってもらいたいですね。
さて、実はもう過去に感染して無症状で済んでしまったのか、まだ罹患していないのかは分かりませんが、お陰さまで、私と家族は元気にしています。小学校以上の教育機関は、今週から夏休みに入りました。といっても、3月中旬から全て閉鎖されていたため、特に生活に変化などはありません。9月からの新学期はどうなるのか、いまだ政府方針は決まっていませんが、またオンラインだと困りますね…
アレンの場合は私と妻で教えられるので、学校が再開されないようなら、完全に自宅授業に切り替えることも考えるでしょう。というか、私はアレンに勉強を教えるのが好きだし、やり甲斐があります。我が子だから遠慮せず厳しく指導していますが、アレンが理解してくれたり、新しいことを学んでくれるのが嬉しいのです。すでに漢字も50以上勉強しました。この調子だと、夏休み中に2年生の漢字もやれそうです。
しかし、やはり子供だから、生活の中心は遊ぶこと。弟のレオもいるため、一緒にお絵かきしたり、アニメを見たり、粘土遊びをしたりしています。毎日のようにケンカもして大変ですけど、仲良く遊んでいる姿は可愛らしいです。
先日は、マニアックな性格のアレンが粘土で面白い、というか変わったものを作りました。それは…ゲジゲジ!昆虫に興味を持ち始めたアレンが大好きなのは、カブトムシやクワガタではなく、なぜかゲジゲジやムカデ。粘土でけっこう精巧に作り上げました。誰に似たのか、本当に変わってるな…でも、なるべく自由な発想を大切にしてあげたいですね。
裸足で家の中や庭を走り回るから、レオの足の裏、汚いな…
暑いから、もう二人とも半ズボン!外で遊びまわれる季節になりました。
アレンが粘土で作ったゲジゲジ。よくできているので感心しました。大きなゲジゲジやムカデを飼いたいらしく、さすがにそれはちょっと困るけど…
- [2020/05/24 19:38]
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