厳格な封じ込めか、集団免疫か 

昨日から天気が安定し始めて気温も上がりました。予報では、このまま暖かい気候が続くようです。もう4月末ですからね。日本では明日からGWですが、今年は旅行や帰省をする人はほとんどいないのではないでしょうか…

アルメニアも、外出規制や公共交通機関の運行停止などは継続しています。新型コロナウイルスの現在までの感染者数は1867人で、死者は30人。回復者を除いた実際の感染者は971人となっています。収束の大きな兆しは見えていませんが、政府はこれから徐々に規制を緩和していくようです。非常事態宣言が発令されてから1ヶ月半が経ち、市民のストレスや経済への影響が深刻化しているし、パシニャン首相も、今後はウイルスとの共存が必要になると述べています。

他の国々でも、同様に規制の緩和や解除が行われつつあります。ニュージーランドのように感染の封じ込めに成功したと勝利宣言した国もあるし、オーストリアやチェコのように感染者数が減少傾向にあるため経済活動などを徐々に再開する国もあります。感染リスクが完全に消滅したわけではありませんが、いつまでも厳しい規制を続けられないので、どこかで方針転換の必要に迫られます。

その方針が他とは大きく異なる国としてスウェーデンがあります。スウェーデンは、集団免疫の獲得が新型コロナへの真の対処法になるという立場から、ロックダウン措置などは全く取っていません。そのために他の北欧諸国に比べて感染者数も死者数も圧倒的に多いにも関わらず、国民の自主性を尊重する同政策は今も一定の支持を得ています。

英国政府も当初はこの集団免疫の方針を取ろうとしましたが、多くの市民や専門家から反対されて、厳格な封じ込め政策に転換しました。その直後にジョンソン首相までが感染して、一時はICUで治療を受ける事態になったのは記憶に新しいですね。タイミング的に、国民の恐怖を煽るために一芝居打ったんちゃうか…と思えなくもないですけど。

とにかく、英国でも議論が巻き起こった「厳格な封じ込め」か、または「集団免疫の獲得」かという方針の選択は興味深いです。長期的かつ冷静に考えると、有効な治療薬もワクチンもない新型ウイルスに対しては、犠牲を払いつつ人間が免疫をつけるしか方策はありません。封じ込め政策では、一時的に感染拡大を抑止できても、社会全体の免疫獲得が先延ばしされてしまい、いつまでも感染リスクが残ります。そのため、封じ込め政策は将来ワクチンを売りたい製薬会社の仕業か…なんて陰謀説もあります。

では、もっと多くの国々がスウェーデンのように集団免疫の獲得を政策として採るべきなのかというと、それは無理だと思います。人口や医療体制、国民性や社会の成熟度、政府への信頼や透明性など様々な要素が国によって異なり、スウェーデンというお国柄だからこそ成立している部分が大きいからです。例えば、医療が崩壊したら集団免疫を獲得するまでの犠牲が大きすぎるし、自由には責任や義務が伴うという市民意識が低いと最低限の規律も守られないでしょう。そう考えると、少なくとも日本やアルメニアでは難しい気がします。

だから、実は日本政府なんかは、騙し騙しでこの集団免疫の獲得を進めているのではないか…と以前から疑っています。新型コロナへの恐怖や不安を煽りつつ(それが最も人心をコントロールしやすいから)、かといって厳格な規制までは行わない。そうやって、なるべく医療崩壊や経済活動の停止を回避しながら、徐々に国民に免疫をつけさせているのかもしれません。感染者の多くは無症状もしくは軽症で済んでしまいますからね。

上記はただの私の穿った見方に過ぎませんが、とにかくこれほどの歴史的パンデミックなので、一体どんな政策が本当に正しいかを判断するのは難しいです。というか、今はまだ答えなどないかもしれません。実際の感染力や致死率、また抗体がいつまで持続するのかなども正確に分かっていませんからね。

ただ、封じ込め政策の明らかに良い点は、人の移動や経済活動が停止することで自然が浄化されること。アルメニアも、この一ヶ月で大幅に大気汚染が改善されたらしく、場所によっては二酸化窒素濃度が半分ほどになったそうです!やはり一番の環境保護は、人間が経済を犠牲にして活動を止めることなんでしょうけど、さすがにそれが長期化すると生活に困窮する人がさらに増えてしまいます。

それに、ずっと子供たちが幼稚園や学校に通えないのは不憫だし、日本や他国との移動が再開されないと家族や友人に会うことができず、いくつかの仕事の予定も立たないまま…と私自身も困ることが多いです。しかし、各国がどのような政策を取っても、世界全体が以前のように戻るには相当な時間がかかるでしょう。以前も書いたように、普段の何気ない生活がどれだけ愛おしくかけがえのないものか…それを改めて痛感します。

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最近やたら体の内臓器官に興味を持っているアレンは、何も見ずにこんな絵を描いていました。相変わらずマニアックだけどすごい!

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天気が良くなってきたので、子供たちと外で遊びました。確かに空気が以前よりきれいかも…今ではレオも上手にキックスクーターに乗れます。

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早く学校や幼稚園に通えるようになってほしいけど、このロックダウン期間中に兄弟の絆は強くなったように思います。

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