アルメニアでも初の新型コロナ感染者 

前回の記事に、新型コロナウイルスの話題は当分いいかな…と書きましたが、今回も書くことにします。というのも、大事なニュースがあるからです。記事タイトルにあるように、昨日アルメニアで初の感染者が確認されました!

感染拡大が続くイランからチャーター便で戻ってきたアルメニア人で、検査の結果は陽性ですが体調は良好なようです。また、その感染者と濃厚接触が疑われる約30人もツァフカゾールという地方都市のホテルに搬送されて隔離されています。

しかし、初の感染発覚のニュースよりも私にとってショックだったのは、その午後に出された政府決定でした。初の国内の感染発覚を受け、アルメニア政府が幼稚園から大学まで1週間閉鎖することを決めたのです。なので、アレンとレオも今日からずっと家にいます。

日本政府が同じ決定をした時は、「子供がいる共働き夫婦はどうしたらいいのか?!」と逆に混乱を招きましたが、アルメニアはそれほどでもありません。日本と違って、アルメニアは結婚後も親や祖父母(一般的に夫側の)と同居していることが多いから、そこは何とかなるんですよね。私も妻の実家に義母と同居しているし、妻は基本的に自宅で翻訳の仕事をしているから対応できます。

それでも、子供がまだ小さいから手が掛かって生活のリズムが狂うので、日本で困っている保護者の気持ちは分からなくもありません。特に妻は、この政府決定に困惑しています。村上春樹の「ノルウェイの森」に続き、今度は川端康成と三島由紀夫の翻訳依頼を受けて、子供たちがいない平日の昼間にやっているんですが、「今週もほとんどできないかも…」と嘆いています。先週子供たちは風邪を引いてほとんど家にいたため、全く翻訳が進まなかったようです。

幸い私は、日本語の授業以外の仕事はオンラインで大抵できるので、先週は仕事や用事で出かけることが多かったけど、今週はなるべく家にいるようにして子供の面倒を見ようと思っています。そうすれば、妻も翻訳の仕事に集中できる時間を取れるでしょう。

とにかく、ついにアルメニアでも感染者が出ました。ただ、先週ジョージアで3人、アゼルバイジャンでも初の感染者が出たため、アルメニアも時間の問題だと思っていました。それに、検査しなければ感染しているかどうかは誰も分からないので、恐らく感染者はそれ以前からいたでしょう。

しかし、やはり衝撃的なニュースだったようで、一部の人たちがいろいろ買い込もうとしたりとパニックになったと聞いています。過剰に不安になって、買い占めや差別などのパンデミックが起こらなければいいんですけどね…正直ウイルスよりそっちの方が怖いです。

アルメニアの多くの人もそれを懸念しているし、このウイルスが世界的に流行し始めてから時間が経っているため、すぐに専門家らがネットで様々なデータを示しながら、「ほとんどは重症化しないから、必要以上に恐れないで!」と冷静になるよう呼びかけています。

もちろん気を付けるに越したことはなく、一連のアルメニア政府の迅速な対応は評価できます。曖昧に自主性に任せると、国民は不安なまま行動指針が定まらず逆に困りますからね。ただ、それでも流行を完全に食い止めるのは難しいかもしれないので、正確な情報を共有して、あまりストレスが溜まらない程度に気を付けたいと思います。神経質になり過ぎてストレスを溜めると免疫力が落ちてしまいます。

先日WHOが新型コロナウイルスの世界的危険度を最高レベルに引き上げたばかりで、ついにアルメニアにとっても他人事ではなくなってしまいました。そして、私や家族の生活にも直接的な影響が出てきた今、この問題のなるべく早い収束を一層強く願います。

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朝から家で遊ぶアレンとレオ。国旗にはまっているレオは、なぜか北朝鮮の旗がお気に入りで、それを一生懸命に描こうとしています。

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家にずっといると手が掛かって大変だけど、大事な子供たちが健康でいてくれるのが一番です。

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