泳ぐ息子の姿を見て思ったこと
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今週は忙しくしていたため、更新が少し滞ってしまいました。ずっと晴天に恵まれて、日中は半袖で十分な暖かさです。予報では、当分この陽気が続くみたいで、朝晩に少し肌寒いことを除けばとても過ごしやい気候です。
今日9月21日はアルメニアの独立記念日です。ソ連から独立して今年で28周年。それをお祝いするイベントがエレバン市内でいろいろ行われていますが、私はもう10年以上住んでいるので、わざわざ人混みの中を見に行ったりはしません。
さて、先月末に片岡さんと一緒に家族でエレバン市内のプールに行った時の出来事について。そこは子供用のプールと大人用のプールがあり、大人用は広くて中央部がかなり深くなっています。基本的に子供たちは小さくて浅い子供用のプールで遊ばせていました。
最初はレオと水遊びに夢中だったアレンが、途中から泳ぐ真似をし始めて、なんとプールの端から端まで泳げるようになりました。犬かきにもなっていない無茶苦茶な泳ぎ方ですが、顔を水につけることもできて、その姿にはけっこう驚きました。鼻や目に水が入ると、すぐ泣いてしまいそうなイメージがありましたからね。
しばらくして自分の限界にもっと挑戦したくなったのか、アレンは大人用のプールも泳いで往復したい!と言い出しました。私は、何を無茶なことを…と呆れました。というのも、その前に一緒に入った時に、私が中央部で潜って大人でも立てないぐらい深いことをアレンに見せたんです。だから、怖がりのアレンにできる訳がないと思いました。
しかし、アレンは浮き輪を付けて大人用のプールに入っていき、「パパ、見てて!」と言って、反対側に向かってバシャバシャ泳ぎ始めました。少しずつ前に進んではいますが、深いところで急に怖がったりしないか、おぼれそうになったりしないかヒヤヒヤしながら見ていました。もちろん、何かあればすぐに飛び込んで助けに行く心づもりをしています。
心配しながら見守る中、なんとアレンは自力で向こう側まで泳ぎ切りました。その瞬間、「エーッ!アレン、すごい!」と思わず叫んでしまいました。アレンはプールから出て、「パパー!見た?!」と嬉しそう。「見た、見た!すごいやん、アレン!」と褒めてあげると、「今からそっちに行く!」と言って、またプールに入って泳ぎ始めました。
そして、頑張って泳いで私が待つ場所に戻ってきました。「アレン、よくやった!本当にすごい!」と褒めまくると気を良くしたのか、「また行ってくる!」と言って再び泳ぎ始めました。自分の力だけで一往復したのも信じられないのに、またすぐ行こうとするなんて…
遠ざかる息子の後ろ姿を見つめていたその時、「ああ、こうやって子供たちは成長して、いつか自分の元から離れていくんだなあ…」という思いがよぎり、胸がぎゅっと締め付けられました。私には、まるで親子や人生というものを象徴する光景に見えたのです。何かできるようになったり、幼稚園や学校に上がったりするのは喜ばしい子供の成長であると同時に、彼らが親から自立していくプロセスでもあります。そう思うと、何だか少し寂しくなりました。
しかし、向こう側から一生懸命こっちへ泳いで戻ってくる息子の姿は、また別のことを象徴しているように映りました。それは、「いずれ子供たちは離れていくけど、いつでも戻れる場所はやはり家族なんだ」ということ…たとえ息子たちが巣立っていっても、自分と妻は常にそういう存在であり続けたいと思いました。
いろんな思いを巡らせながら見守る中、アレンは大人用のプールを自力で二往復しました。「パパー!できた!」と笑顔で言うアレンの頭をなでてあげると、嬉しそうに妻のところに駆け寄って行きました。アレンから話を聞いた妻も、「エッ?!本当に自分一人で泳いだの?すごい!」と信じられない様子。
子供はいつの間にか成長して、たくましくなっていくことを改めて実感しました。けれど、それは親にとってまた別の意味を持っていることにも気づきました。手は掛かっても、子供が親に甘えて助けを必要とする今は、かけがえのない幸せな時間なのかもしれません。その時間はいつか…いや、あっという間に終わりが来るから、全てを大切にして楽しもう。そんなことを思ったプールでの出来事でした。
深い大人用のプールを一生懸命に泳いで往復するアレン。その姿に感動すると同時に、いろんな思いが込み上げてきました。
レオも子供用のプールを歩いて往復していました。そのうち泳げるようになるでしょう。子育ては大変ですが、いつも驚きや気づきに溢れています。
- [2019/09/21 22:53]
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