もう一つの20年という節目 

昨日7月5日は憲法記念日で祝日だったので、アルメニアは三連休中です。しかし、私は大量の翻訳があって忙しいため特に予定などありませんが、昨晩は家族や妻の親戚とエレバン中心部の公園に出かけて、子供たちを遊ばせました。

さて前回の記事に、アルメニアに住み始めてから10年という節目を迎えたと書きました。日本から遠く離れ、在留邦人もほとんどいないこの国に10年も住んでいるという事実は、やはり多くの人にとって驚きのようです。アルメニア人にも、「アルメニア語が上手だね。ここにどのぐらい住んでいるの?」と聞かれて、「10年ぐらい」と答えると、「エッ!そんなに?!」とよく驚かれます

しかし、私にとってはあっという間で、特別な感慨みたいなものはありません。いろいろ大変なこともあったし、今も生活は不安定で楽ではありませんけど、自分で選んでここに日本語を教えに来て、ずっと楽しく幸せに暮らしてきたので、気づいたら10年経っていたという感じです。

実は今年はもう一つの大切な節目で、そちらの方が私にとって感慨深いものかもしれません。それは、妥協せず自分らしく生きてきて20年という節目。というのも、20年前の6月に私は世界一周の旅に出たのです。それからは、悔いのないよう生きるため、ずっとやりたいことや好きなことを追及してきました。幸い、そんな生き方を20年ずっとやってこれました。

20年前、卒業後に勤めた会社を辞めて、夢だった世界一周に旅立ちました。もちろん親には心配され、怒鳴られもしました。周りからも、「旅が終わってからどうするの?」という声ばかり…当時の私にとって、この広い世界を自分の目で見ることが何より大切でしたから、帰ってからのことは何も決まっていませんでした。

もちろん不安がなかったわけではありませんが、同時に、「何とかなる」という気持ちがどこかありました。また、長い放浪の旅に出ることで、人生をリセットして模索したいという気持ちがありました。だから、先のことが何も決まっていないのは、逆に大きな自由を手に入れたようにも感じました。その自由の中で世界をとことん見てやる!という決意を胸に、上海行きの船に乗って旅立ちました。

それから20年…世界中を旅して、自分が行きたい国や地域にはほとんど行きました。旅で出会った日本語教師という仕事に惚れ込み、コロンビアとフィリピン、アルメニアで教え続けてきました。そしてアルメニアで結婚し、家族を築いて暮らしています。旅に出る前には想像もつかないような人生を歩んできました。

その過程で、周りとの軋轢、将来のリスクや不安と葛藤することは何度もあって、精神的に辛い時期も経験しましたが、今を大切にして一度きりの人生を悔いのないように生きるという信条は貫いてきたように思います。そのせいで日本にいる家族には心配や迷惑をかけてきましたけどね。それでもやはり、幸せと思える人生を歩むためには、自分が本当に望む生き方をするしかありません。

もちろん、好きなことをやって生きてこれた自分は恵まれていると思います。いろんな要因で、そんな生き方をしたくてもできない人が世の中にはたくさんいますから…だからこそ、もしやりたいことや好きなことに出会い、それができる環境にいるならば、周りが何を言おうと、勇気を出して一歩踏み出すべきだと思います。短い人生において、そんなチャンスがどれだけあるか分かりません。

まだ人生を振り返るには早すぎですが、この20年とりあえず好きなことをやって楽しく生きてこれたので、「何とかなる」という思い込みもあながち馬鹿にできないというか、そう強く信じることが良い縁や運を引き寄せ、人生を謳歌する秘訣なのかもしれない…と、今なら自分の歩みを例に挙げて言えます。

結局どんな道を選んでも苦労やリスクはあって、先のことなど分からないんですから、これからも今を大切にして悔いのない生き方をしたいと思います

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「ハリネズミを見たい!」とアレンが言うので、公園内にあるミニ動物園に連れて行きました。ハリネズミは結局ずっと寝てましたけどね…

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ミニ動物園内にはウサギやアヒルを触れる場所もあって、子供たちは大喜びでした。

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バンパーカーに乗るアレンと親戚の子供。アレンも一人で上手に運転できるようになって、その成長に驚きました。

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レオも乗りたいというので、私と一緒に乗りました。レオも2年ぐらいしたら、自分で運転できるようになるんでしょうね。

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