鮄川さんとの素晴らしい一日
日本は全国で梅雨明けして、猛暑が続いているようですね。アルメニアも暑い日が続いていますが、一昨日はすごい夕立が降って、道の一部が川のようになりました。雨の後はちょっと気温が下がりましたけどね。
先週から日本のテレビ局の取材のサポートをしています。昨晩は取材スタッフの方々と一緒に夕食をして、楽しい時間を過ごしました。今月は次々と仕事があって、妻と共に忙しくしていますが、必要とされるというのは有り難いことです。今回の取材の放送日が決まったら、当ブログでも告知したいと思います。
今週はエレバンで、ラチン回廊の封鎖解除とカラバフ市民の自決権を求めるデモがありました。ステパナケルトでも同様のデモが行われたようです。物資の供給が滞り、カラバフで人道的な危機を引き起こしているラチン回廊の封鎖問題を含めて話し合うため、一昨日モスクワでアルメニアとアゼルバイジャンの外相会談が行われました。明確な解決には至らなかったようですが、今後も交渉を重ねてほしいと思います。
毎日取材で忙しくされていますが、昨日は一緒に夕食して楽しいひと時を過ごしました
井上尚弥vsスティーブン・フルトン戦がありましたね。階級を上げても圧倒的な強さを見せつけた井上がフルトンにTKO勝ちして、4階級制覇という偉業を達成しました。フルトンはかなりの強敵でしたが、とにかく井上尚哉が強すぎ!もう誰が相手でも負ける気がしませんね…本当にすごい!
昨日、シネイド・オコナーの訃報がありました。享年56歳と若すぎる死。その死因は明らかにされていませんが、長年患っていた精神疾患による自殺ではないか…という情報もあります。大好きなアーティストだったので、この訃報にはショックを受けています。スキャンダラスな人生や言動は常に物議を醸しましたが、その歌声と音楽は唯一無二の素晴らしいものでした。心から冥福を祈りたいと思います。
プリンスの「Nothing Compares 2 U」のカバーが有名ですが、オリジナル曲も素晴らしい作品がたくさんあります。
さて、前回まで出雲市訪問団の視察についてご紹介しましたが、皆さんが帰国された翌日も、鮄川さんはアルメニアに滞在しました。鮄川さんの希望で、一緒にエレバン郊外に出掛けたので、その日のことをご紹介したいと思います。とても素晴らしい一日となりました。
その日も朝から天気がよく、どこか自然の中でのんびりできる場所を考えて、エレバン郊外にある Little Farmというレストランに行くことにしました。リンゴの木が植えられたのどかな庭で食事ができるし、鮄川さんもリラックスできるかと思ったのです。鮄川さんを連れて行くのは今回が初めて。私たち家族は何度か行っていて、当ブログでも紹介したことがあります(過去の記事)
妻の提案で、まずレストラン近くにある古い教会を訪問することにしました。12〜13世紀に建てられた聖パウロ教会と聖ペテロ教会です。どちらもすごく小さいけど、素朴で雰囲気のいい教会でした。ロウソクを灯して、無事に出雲市訪問団の視察が終わったことに感謝して祈りました。
教会の裏には険しい岩山があり、その途中まで上がれる道があったので、鮄川さんと一緒に登ってみました。洞窟もある岩山が間近に迫り、けっこう迫力があります。後ろを振り返ると、雄大な景色が広がっていました。風が気持ちよくて、鮄川さんも美しい自然に癒されているようでした。
小さいけど雰囲気の良かった教会
教会の裏にある丘を登りました。険しい岩山が迫力ありました。
雄大なアルメニアの景色が広がっています
ハチュカル(十字架石)が建つ岩山
それからレストランに行きました。今回も私たち以外に客がいなくて貸し切り状態でした!気兼ねなくのんびりできるからいいんですが、毎回こんな感じだと経営の方がちょっと心配…緑豊かでのどかな庭を見て、「ここいいですねー!」と喜んだ鮄川さんですが、着いてから1時間ほどはオンラインミーティングをしていました…相変わらず忙しい人です。
そのミーティングが終わってから、鮄川さんも私たちのテーブルに座りました。まず、無事に出雲市訪問団の視察が終わったことを祝って、「お疲れ様でしたー!」とビールで乾杯しました。前回の記事にも書いたように、いろいろ大変なこともありましたが、とても素晴らしい5日間でした。鮄川さんも、本当に楽しく充実した時間だったと満足そうな笑顔で言っていました。
リラックスした雰囲気の中、ビールやワインを飲みながら食事しました。このレストランはやっぱり料理も美味しい!鮄川さんも気に入ったようです。ドライバーを務めくれたティグランも美味しそうに食べていました。妻はハンモックで横になって、息子たちはUNOをしたり、ボール遊びをしたりしていました。
お酒も入って気分が盛り上がってきたので、私は持ってきたギターを弾いて、鮄川さんと一緒に歌いました。私と鮄川さんは同学年で、好みも似ているから、大好きな歌や思い出の歌がけっこう同じなんですよね。そんな趣味や性格が合う人と一緒に飲みながら歌う時間ってやっぱり最高!
レストランにはバギーに乗れるオプションがあるので、息子たちに挑戦させてみました。まずアレンが運転を教えてもらって、レオを後ろに乗せて走り出しました。すぐにコツを掴んで上手に運転していました。兄弟仲良く乗って走り回る姿が可愛い!今度はレオが前に乗って、アレンが運転を教えてあげながら走りました。これもけっこう上手で、二人とも楽しそうでした。
ハンモックに横になってリラックスする妻
私がギターを弾いて歌いました。楽しかったー!
バギーで走り回る息子たち
レオもアレンに手伝ってもらいながら運転しました
日が傾いてきた頃に、鮄川さんが「夕焼けがきれいに見える所に行きたい」と言うので、レストランを出て、昼間に訪問した教会の場所に向かいました。その周辺の丘からは開けた景色が広がり、夕焼けもきれいじゃないかと思ったからです。着いた頃には空が赤く染まっていたので、駐車場から急いで丘を駆け上りました。
そして、丘を登り切って見えた景色は…もう最高でした!西の空に沈みかける夕陽、前方遠くにはピンク色に染まったアララト山、周りは広々とした平原、そして気持ちよく吹き抜ける風…ただただ溜め息しか出ないほど、あまりに美しい時間と空間。鮄川さんは、「景色を見て涙が出たのは人生で初めてかも…」と言うほど感動していました。
私と妻も感動しながら、その景色を眺めていました。夕陽が山の向こうに沈んだので、ゆっくりと歩いて下ることにしました。どんどん暗くなっていきましたが、空には星が見え始めました。それもまた幻想的で美しく、すべてが完璧に思えた一日でした。そんな一日を私と妻と共有できてよかったと、鮄川さんは言っていました。
鮄川さんは、その日の深夜のフライトで帰国しました。別れ際に穏やかな笑顔で、「本当にありがとう」と言ってくれました。上場企業の経営者として多忙で大変な日々を送る鮄川さんにとって、アルメニアで過ごした時間は大きな癒しと励ましになったようです。私と妻も、鮄川さんと素晴らしい思い出を作ることができて感謝しています。いつでも来てください!また会いましょう!
丘を登り切ると、美しい夕陽が!
遠くに夕陽に染まったアララト山が見えました。最高の景色!
一緒に夕陽を眺めました。お互い40代後半ですが、いまだに青春!
景色を見て泣けたのは初めてかも…というほど感動していました。そんな景色を見せられてよかった!
日が沈んで暗くなると、星が見えてきました。この夜空も美しかった。素晴らしい一日に感謝!
- [2023/07/27 17:18]
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出雲市訪問団との最後の日
7月も下旬に入り、真夏日が続いています。日中の気温は35℃前後で、乾燥しているとはいえやっぱり暑い!なるべく日陰を歩くようにしていますが、それでもグッタリしますね…昨日は息子たちの希望で、庭にプールを出しました。気持ちよさそうに遊んでいました。
今週末はエレバンでビールフェスティバルが開かれているので、昨日の夕方に妻と行ってきました。いろんなビールが飲めるし、暑い夏に外で飲むビールはやっぱり最高!ちなみに妻の考古学者の友人が、アルメニアのビールの歴史に関する本を出したばかりで、その著書を紹介するブースを出していました。
トニー・ベネットの訃報がありました。享年96歳。私は幼少の頃に、父親が大好きだったフランク・シナトラやトニー・ベネットの歌を聴く機会が多かったため、往年の彼の名曲は耳に残っています。とにかくめちゃくちゃ歌がうまい!95歳の時にレディー・ガガとのデュエットアルバムを出しましたが、深みのある歌声は健在で驚きました。冥福を祈りたいと思います。
米大統領選の民主党候補を目指してるロバート・ケネディ・ジュニア氏が、下院司法委員会の公聴会に証人として出席し、バイデン政権や大手IT企業によるネット検閲を猛烈に批判したことが話題になっています。同じ民主党議員らが、ケネディ氏の過去の発言を取り上げて差別主義者だと非難しましたが、「米国の民主主義の危機だ!」と訴える彼の発言の多くはかなり的を得ていました。
暑いから庭にプールを出して、息子たちを遊ばせました
レオも補助輪なしで自転車に乗れるようになったので、兄弟で近所を走り回っています
遊び疲れて仲良く並んで寝るアレンとレオ
空手の椎名勝利先生との夕食会があったレストランではダチョウが飼われていました。椎名先生は、とても気さくで豪快な方でした。
エレバンのビールフェスティバルに行ってきました。ロシア人比率が高い!
いろんなビールが飲めて最高!
やっぱり夏はビールが美味い!
妻の友人がアルメニアのビールの歴史に関する本を紹介していました
さて、前回の記事に出雲市訪問団の視察4日目までの思い出を書きましたが、今回は最終日の5日目についてご紹介したいと思います。
5日目の朝は、DigitainというアルメニアのIT企業を訪問しました。eスポーツやゲーム、オンラインカジノなどの事業でグローバルにビジネス展開しているアルメニアを代表する大手企業の一つで、元サッカー選手のルイス・フィーゴがブランド大使を務めています。
私もこの企業を訪問するのは初めてでしたが、そのスケールの大きさに驚きました。まず本社ビルがでかい!14階建のビルの各フロアを見学しましたが、どのフロアもモダンできれいで個性的でした。そして、アララト山を眺められる素晴らしい立地に建っています。約千人ほどの従業員が働いているそうです。
しかも、本社ビルの周りの敷地に大きなビルをさらに2つ建設中で、最終的にDigiTownというテクノロジー基地を作る構想とのこと。マジか?!皆さんもそのスケールの大きさに驚いていました。アルメニアにそんなすごい企業があるなんて、ちょっと想像できませんからね。私だって呆気に取られました。
会社の役員が私たちに面会したいということで、フードコートが入っている別棟のビルに行ったら、そのフードコートも、まるで高級レストランのような豪華さでビックリ!とにかく見るもの全てがすごかった…IT不況と言われますが、そんな中でも成功を収めて成長しているのが分かります。驚きの連続の企業視察となりました。
立派なDigitain本社ビル。敷地内にさらにビルを建設中です。
建設予定のDigiTownの模型図。そのスケールの大きさに圧倒されました。
ドバイをイメージした豪華なフロア
オフィスビルからアララト山が見えます
フードコートのある別棟ビル。屋上のコートで、ルイス・フィーゴがフットサルをしたそうです。その奥に新しいビルが建設予定。
高級レストランのようなフードコートで会社役員と面会
その後は、エレバン郊外に観光に出かけました。せっかくアルメニアまで来たのだから、視察だけで終わってはもったいないし、この国の歴史や自然に触れる機会も必要だと思ったのです。皆さんも、最終日の観光をすごく楽しみにしていました。行き先は王道コースのガルニ神殿とゲハルド修道院。
まずはガルニ神殿近くの魚料理のレストランで昼食を取りました。美味しいと評判のお店で、のどかな庭で食べられるのも魅力です。また、ラバシュというアルメニアの伝統的なパンの昔ながらの製法も見学できます。アルメニア人のおばさん二人が作っていくのを、皆さん興味深そうに見学していました。焼きたてのラバシュも美味しかった!
その後にみんなでビールやワインで乾杯しながら、ゆっくりと食事しました。メインの焼き魚はとても美味しくて、皆さんも気に入っていました。予定していた視察がすべて終わって、私も妻も、そして皆さんもリラックスした気持ちで食事を楽しめました。
世界無形文化遺産にもなっているラバシュの伝統的な作り方を見学。トニールという釜の壁に貼り付けて焼きます。
焼きたてのラバシュは美味しい!
ガルニの魚料理のレストランで昼食。庭も気持ちよかったし、美味しかった!鮄川さんは、奥のテーブルで大事なオンラインミーティング中…
昼食後に、ガルニ神殿を観光しました。アルメニアに唯一残るキリスト教以前の宗教建築です。今あるのは地震で崩壊後に再建されたものですが、元々の建物は紀元前1世紀に太陽神ミトラを祀って建てられたと言われています。その美しいヘレニズム建築と周辺の雄大な自然を見て、皆さん感動していました。ここも多くの観光客で賑わっていましたね。
ガルニ神殿を出てから、深い渓谷の下に車で向かいました。そこはストーンシンフォニーを呼ばれる場所で、柱状節理という自然現象を見ることができます。柱状節理とは、マグマ等が冷却凝固したり、地殻変動などによって玄武岩が六角形の柱状になったもの。それがパイプオルガンにように見えることから、ストーンシンフォニーと呼ばれています。昔は道がオフロードでかなり行きにくかったですが、今はきれいに舗装されて観光地化されています。
鮄川さんは訪れたことがありますが、他の方々は初めて見る大自然の芸術に、「これはすごい!」と言って感動していました。今にも落ちてきそうなほど迫り出した六角形の岩の柱群を見上げると圧倒されてしまいます。アルメニアは小さな国ですが、スケールが大きく美しい自然がたくさんあります。皆さんに実際にそれを見て感じてもらえたようで良かったです。
アルメニアに唯一残るヘレニズム建築のガルニ神殿を見学
ガルニ神殿の周辺の渓谷を下りて、ストーンシンフォニーを見学
スケールの大きいアルメニアの自然の芸術に感動!
それから世界遺産のゲハルド修道院に向かいました。一枚岩を掘り抜いて作った岩窟教会で、キリストを刺したと言われる槍が保管されていたため、ゲハルド(アルメニア語で槍の意味)という名前で呼ばれています。その日は結婚式が行われていたこともあって、教会内部はたくさんの人でした。岩窟教会では、別の観光グループのアルメニア人ガイドが歌を歌っているところに出くわし、神聖な雰囲気を味わうことができました。
ゲハルド修道進からエレバンに向かう途中、アララト山が一望できるチャレンツアーチという展望台に立ち寄りました。あいにくアララト山はあまりくっきりとした姿ではありませんでしたが、山頂の万年雪が雲のように浮かんで見えました。皆さんは、その展望台から広がる雄大な平原の景色に見惚れていました。鮄川さんは、6年前の初訪問時にここからの景色を見て、アルメニアに一目惚れしたそうです。
世界遺産のゲハルド修道院を見学
チャレンツアーチから広がる雄大な景観。遠くにアララト山頂の万年雪が見えます。
ここは鮄川さんにとって思い出の場所の一つ
エレバンに戻ってから、皆さんはお土産の買い物をしました。そして、夕食のためにメゲリヤン絨毯工場に向かいました。そこはアルメニア絨毯の説明を聞いたり、作る工程を見学したりできます。工場内には美味しいアルメニア料理レストランもあって、そこを最後の晩餐の場所に選びました。
工場見学をした皆さんは、アルメニア絨毯の長い歴史と美しさに感心していました。お一人はお土産に小さな絨毯を購入しました。この工場では、一般のお店より安く買うことができます。それからレストランに行くと、ラッキーなことに客は私たちだけで貸し切り状態!アルメニア絨毯が飾ってあるアンティークな雰囲気に皆さん大喜びでした。
みんな席について、5日間の視察が無事に終了したことを祝って乾杯しました。いろいろありましたが、大きなトラブルはなく終わってホッとしました。それどころか、毎日が濃くて楽しくて、とても有意義な視察になったように思います。それは皆さんの笑顔や言葉からも十分伝わりました。
皆さんは口々に、「アルメニアに来て本当によかった!」「また来る機会を作りたい!」と言ってくれました。また、今回のアルメニア視察の思い出トップ3をそれぞれ発表したのですが、お二人が一位に挙げたのが、「5日間を共にしてお互い絆ができたこと」 この答えには心から納得でした。
鮄川さん以外の方はほとんど初対面で、最初は私と妻にとってアテンドするお客様という存在でした。しかし、ずっと時間を共にする中で次第に打ち解けていき、途中からは心通じ合う仲間のような関係になれた気がします。それは何より、皆さんの気さくで優しい人柄のお陰だし、アルメニアという国を好きになってくれたことだと思います。
そんな仲間になれた6人の最後の晩餐は盛り上がりました。食事も美味しかったし、ワインで何度も乾杯して、いろいろと語り合いました。レストランにはピアノが置いていあるので、私が弾きながら何曲か歌いました。中島みゆきの「糸」を歌っている時は、今回の出会いと絆に感謝の念が自然に沸き起こりました。
最後のお別れでは、お一人の方は泣いて、他の方々もとても名残惜しそうにしていました。また会えると分かっていても別れが辛くなるのは、共に過ごした時間が本当に素晴らしいものだったからでしょう。頑張ってアテンドした甲斐があったし、私たちも楽しい思い出をたくさん作ることができました。
遠いアルメニアに来てくれてありがとうございました!いつでも待っているので、またアルメニアに来てください!私たちも、皆さんに会いに出雲に行きたいと思います。また、今回訪問が叶わなかった出雲市長にも、次の機会に是非いらっしゃってほしいと思います。
そして、このような機会を作ってくれた鮄川さんに改めて感謝です。故郷の出雲とアルメニアをお互いの発展のために繋げたいという思いを持ち続けてくれたからこそ、今回の視察が実現しました。その思いが一つの形になって、鮄川さんも嬉しそうでした。ありがとうございました!
3回の記事に渡って出雲市訪問団のアルメニア視察について書いてきましたが、今年のハイライトになるであろう素晴らしい思い出になりました。でも、これは終わりではなく始まりだと信じています。今回の視察が、出雲とアルメニアとの交流が始まるきっかけになってほしいと切に願っています。
アルメニア絨毯を織る様子を見学
虐殺で生き別れになった姉妹が半分ずつ保管し、その後に奇跡の再会を果たして元に戻ったという絨毯
アンティークな雰囲気のレストランで食事。私がピアノを弾いて歌いました。
お陰さまで、とても楽しく充実した5日間でした。またいつかこのメンバーで集まりたい!本当にありがとうございました!
- [2023/07/23 16:09]
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出雲市訪問団とギュムリを視察
出雲市訪問団のアテンドが無事に終わり、今週から平穏な日々に戻りました。別に暇なわけでありませんが、忙しさにかなりギャップがあります。やっと体の疲れも取れた気がします。
妻は昨日から、セミナーのためにアルメニアに来られている日本空手協会の椎名勝利先生の通訳をしています。なので、私と義母で息子たちの面倒を見ています。アレンもレオもあまり手が掛からなくなりましたけどね。椎名先生から今日の夕食に招待いただいたので、お会いする機会がありそうです。
今週アレンはレゴの組み立て競争に参加して、第一回戦ではダントツの早さで勝ち抜きました。アレンらしく淡々と組み立てていましたが、一番になった瞬間は嬉しそうでした。昨日は第二回戦が行われて、そこで一番になると決勝に進めるそうです。
その気になる結果は…アレンは時間内に完成させることができず敗退しました。やはり一回戦を勝ち上がったグループだからか、すごく上手な子供が数人いて、彼らが時間内に完成させました。残念ながら決勝進出できませんでしたが、参加証明書と小さなレゴを貰いました。アレンも、仕方ないという感じで全く落ち込んだりはしていません。
第一回戦で一番になったアレン
レオが見守る中、第二回戦で頑張るアレン
残念ながら参加賞で終わりました…上には上がいるということですね。アレン、お疲れ様!
その後はゲームセンターで遊びました
レオはまだ年齢が小さいから、そのレゴの組み立て競争には参加できませんでした。もう少し大きくなったら、参加させたいと思いますが、異常なほどの負けず嫌いなので、もし勝てなかったら、泣いて落ち込んで大変かもしれません。今はレオもアレンと同じく、ロボティックスの学校に楽しそうに通っています。
あと、レオは補助輪なしで自転車に乗れるようになって、楽しそうに近所を走り回っています。まだ危なっかしいので、私も一緒に並走していますが、一昨日は角を曲がろうとした時にバランスを崩して、そのまま溝に落ちてしまいました。幸いケガ一つせず、落ちたレオ本人は、「アハハ、やっちゃった〜」という感じで笑っていました。一瞬ちょっと焦ったけど、濡れただけで済んでよかったです。子供が毎日汚れたり、膝を擦りむいたりするのは元気な証拠!
ロボティックスの学校も頑張って通っています
補助輪なしで自転車に乗れるようになって嬉しそうなレオ
補助輪なしで自転車に乗るレオの動画。動画で右折している4つ角の溝に落ちてしまいました…
さて前回の記事では、出雲市からの訪問団の視察2日目まで書きましたが、今日は3日目以降についてご紹介したいと思います。
3日目の朝、アルメニア第二の都市ギュムリに向かって出発しました。昨年4月に鮄川さんと共にギュムリ市長にお会いし、両市間の協力や連携などについて話し合うことができました。それをより具体的に議論するため、出雲市の訪問団がギュムリを視察し、市長と会う機会が設けられたのです。
残念ながら、出雲市長は出発直前に起こった大雨災害への対応のため、アルメニア訪問を見送られましたが、ギュムリ市役所はその事情を理解し、予定どおり私たちとの面会を行うと連絡してくれました。ギュムリは35年前の大地震で甚大な被害を受けたので、被災地への共感を強く持っているからかもしれません。
その日は朝から青空が広がり、アララト山もきれいに見えていました。移動途中に大きな十字架の立つ高台に寄って、みんなでアララト山の全景を眺めました。雄大で美しいアルメニアの自然を見せることができてよかったです。道の一部が工事中でしたが、市長との面会の15分前にギュムリに無事に到着しました。同じ頃に福島大使も市役所に到着されました。
出雲市長がオンラインで参加できるようセッティングし、それが終わると、会議室にギュムリ市長が登場して、面会が始まりました。両市長による挨拶、また福島大使によるスピーチがあり、終始和やかな雰囲気の中で話し合いが行われました。これから交流や協力という実績を積み重ねて、将来的には姉妹都市などの繋がりが築ければと意見が一致し、両市関係の発展の大きな一歩となったようです。
面会が終わってから、ギュムリ市長の招待で、有名な魚料理のレストランで昼食を取りました。自然豊かな場所にあるレストランで、私も何度か行ったことがありますが、とても美味しいです。出雲市の方々も気に入っていました。面会との時とは違って、ざっくばらんに市長とも会談できました。途中、福島大使がアルメニアの歌を歌って、隣の席にいたアルメニア人の女性までが感動していました。
ギュムリへ向かう途中、丘からアララト山を一望できました
出雲市長はオンラインで参加され、また福島大使も同席されて、和やかな雰囲気の中で両市の面会が行われました
美味しい魚料理のレストランでギュムリ市長と食事しました
福島大使がアルメニアの歌を披露されました
その後は、ギュムリのTUMOセンターを訪問しました。以前はアルメニア初の劇場だったという重厚な建物で、中はモダンに改修されていました。そこでも、エレバンと同じ最先端のIT教育が行われており、多くの子供たちが楽しそうに通っていました。やっぱりTUMOはすごい!案内してくれたマネージャーの女性も、自分の仕事が大好きだと言っていたのが印象的でした。
センター内には大きなホールがあって、そこは劇場のステージだったそうです。今は赤をモチーフにしたおしゃれでモダンな空間になっており、子供たちがプログラミングなどを学んでいます。鮄川さんがふと福島大使に、「ここでも一曲どうですか?」と言うと、本当に昔ステージだった場所に立って、アルメニアの歌を歌ってくださいました。これにはホールにいたみんなが驚いて、最後は拍手喝采でした。
その福島大使はTUMOセンターからエレバンに戻られましたが、私たちはギュムリのテクノパークを訪問しました。そこも歴史を感じさせる外観の建物で、聞くと昔は大学だったそうです。今は内部はモダンに改修されていて、多くのスタートアップ企業が入っています。テクノパークのマネージャーがいくつかの企業を見せてくれて、とても興味深かったです。
無料コンサートなどを開くというホールも見せてもらいましたが、ラッキーなことに、ちょうどギュムリ交響楽団が練習していました。ベートーベンのピアノ協奏曲「皇帝」が演奏されて、このまま聴いていたいと思うほど感動しました。さすがアルメニアの文化の中心だけあります。それから、市民向けのIT教育活動を中心に行っている組織を訪問して、その日の業務は終了。
エレバンからの移動、ギュムリ市長との面会、IT関連施設の視察など盛り沢山で、終わった時にはみんなクタクタでした…でも、とても充実した一日となりました。ホテルにチェックインしてから、みんなで夕食しました。「今日もお疲れ様でしたー!」とビールで乾杯して、いろいろ語り合いました。
ギュムリのTUMOセンターを訪問。アルメニア初の劇場だった建物にあります。
内部はモダンに改修されて、最先端のIT教育が無償で行われています。
アルメニア初の劇場のステージだった場所で、アルメニアの歌を披露する福島大使
ギュムリのテクノパークを訪問
テクノパーク内にあるスタートアップ企業をいくつか視察しました
ラッキーなことに、ギュムリ交響楽団の練習風景を見学することができました!
主に大人向けにIT教育を行っている組織を視察しました
学生たちは熱心に授業を聞いていました
翌朝、ホテルのレストランで朝食を取っているのは私たちだけなのに、ピアノの生演奏がありました。朝から芸術に触れられて最高!朝食後にギュムリ旧市街を散策しました。ギュムリには18・19世紀の街並みが残っており、国内外から観光客が訪れます。といっても、日本人が訪れることはかなり稀ですが…皆さん、その歴史を色濃く残す美しい街並みに見惚れていました。教会に入るとミサが行われていて、とても神聖な雰囲気に満ちていました。
散策を終えてから、Didital PomegranateというITI企業を訪問しました。エレバンの外では最も大きなIT企業らしく、ソニーミュージックや日本の大学とも仕事をしているそうです。社内には無料のコワーキングスペースもあって、社員じゃなくても利用できるそうです。CEOの女性は、「ロシアやウクライナから移住してきた人も無料で利用できる」と言っていました。ギュムリのIT関連の企業や組織は、地域活性化のために自分たちのできることをやろうとしている印象を受けました。
その後は、国立工科大学のギュムリ分校を訪問しました。行ってみると、なぜかたくさんの大学関係者が部屋に集まって待っていました。事前に私からは、IT関連学部の方と面会して、教育システムや学生の進路などについて伺いたいと伝えていたのに、なんだか様子が違っていて困惑しました。それに、元々予定していた時間に遅れてしまったから、待っていた人たちに申し訳なく思いました…
とりあえず、鮄川さんと出雲市役所の方々が前に座って、今回の訪問目的や出雲市のこと、海外のIT人材の受入事業などについて話し、今後ギュムリや同大学と協力していけたらと伝えました。大学関係者らは興味深そうに聞いていました。それから、学部長らと個別に面会して、大学のことや学生の日本での就労についてお話することができました。学部長がとても気さくで優しそうな人でした。
ギュムリ旧市街を散策。ソ連時代のクラシックカーが絵になる!
有名な7つの傷の教会に入るとミサが行われていました
Digital Pomegranateを訪問。ギュムリの中心広場に面した素敵な立地にありました。
国立工科大学では、多くの大学関係者の前で今回の訪問目的などを説明しました
学部長と有意義な話し合いをすることができました
その後に昼食を取ってから、エレバンに向けて出発しました。せっかくなので、途中にあるハリチャ修道院に立ち寄りました。7世紀に基礎が作られた崖っ淵に建つ立派な教会で、アルメニアの大音楽家コミタスが修道士として活躍していたそうです。皆さんは、周りの雄大な自然と美しい教会に胸を打たれていました。その日も天気に恵まれて、道中は素晴らしい景色を満喫することができました。エレバンに近づくと、遠くにアララト山の姿がきれいに見えました。
エレバン到着後は、少し休憩してから日本大使公邸に向かいました。福島大使が夕食に招待してくださったのです。夕食会には領土管理省の副大臣も来ていて、お互いに自己紹介しました。副大臣は、アルメニア、特にギュムリの街の素晴らしさやポテンシャルを熱心に語ってくれました。ちょうどギュムリを訪問したばかりだったので、改めて出雲市との交流や協力が始まってほしいと思いました。
夕食会では、公邸料理人の方が作ったお寿司や焼き鳥などのご馳走が並び、梅酒や日本酒も振る舞われました。どれもすごく美味しくて、お箸が進みました。会話にも花が咲いて、出雲市役所の方々は福島大使や領土管理相の副大臣と楽しそうに歓談していました。
副大臣が先に帰った後も楽しい時間は続き、福島大使がお得意の歌を披露してくださいました。大使ばかりに歌わせては申し訳ないと、出雲市役所の職員の方も一曲歌ってくれました。鮄川さんも隣で踊って盛り上げてくれました。福島大使のご厚意のお陰で、とても素敵な夜を過ごすことができました。私たちはホテルに戻ってからも、一杯飲んで語り合いました。4日間ずっと一緒に濃い時間を過ごしているからか、心通じ合う仲間のような関係になれた気がします。
ここまででかなりの長文になってしまったので、最終日の5日目のことについては次回の記事でご紹介したいと思います。
歴史あるハリチャ修道院を見学しました
修道院の周りは美しい自然が広がっています
修道院の窓から差し込む光で神々しく輝く鮄川さん
大使公邸で楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました!
出雲市役所の方も歌を披露されました
- [2023/07/20 17:31]
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出雲市訪問団のアテンドが無事に終了!
日本は猛暑のようですが、アルメニアも30℃を超える暑い日が続いています。それでも、今年は例年より暑さがマシな気がしますね。
昨日はヴァルダヴァルと呼ばれる水かけ祭りが行われました。元々これはキリスト教以前の古代宗教儀式の名残で、水や美や愛の女神であるアストギックを讃える祭りでした。人々が女神アストギックに薔薇の花(アルメニア語で薔薇は”ヴァルド”)を捧げたことが、名前の由来となっているそうです。
お昼前になると、外から子供たちの歓声が聞こえてきて、水かけが始まったことが分かりました。アレンとレオも水鉄砲を持って、近所の子供たちと楽しそうに水をかけ合っていました。いくらビショビショになっても、今日だけは叱られませんからね。
先日ブリュッセルで、ミシェル欧州理事会議長の仲介によってアルメニア・アゼルバイジャンの首脳会談が行われました。ラチン回廊の封鎖や国境確定作業、経済ブロックの解除、平和条約締結などについて議論されました。これらの問題の解決に向けた努力を強化していくことで双方は合意したようです。一進一退の難しい交渉が続いていますが、平和への希望を持ち続けたいと思います。
子供たちが歓声を上げながら水を掛け合っていました
その後は家で遊ぶアレンとレオ。しかし、アレンの格好がすごすぎ…
庭で飼っている子猫は高い木の上によく登ります。すごいなー
さて、ブログ更新が1週間以上も滞ってしまいました。前回の記事にも書いたように、先週はとても大事な仕事があって、それで私も妻も多忙を極めていたため、ブログを書く暇など全くなかったからです。その仕事というのは、出雲市の訪問団の視察アテンド。出雲市は行政のデジタル化、東欧のIT人材受け入れを積極的に進めており、またギュムリ市との連携などを検討するため、今回のアルメニア訪問が実施されました。
私が秘書をしているモンスターラボの社長の鮄川さんは、故郷・出雲市のデジタルアドバイザーも務めており、この訪問が実現したのは鮄川さんの尽力によるところが大きいです。元々は出雲市長も訪問される予定でしたが、出発直前に大雨による甚大な水害が発生し、その対応のために今回のアルメニア訪問は残念ながら見送られました。しかし、市職員の方々などの関係者は予定通り訪問されました。大変な時期に来てくださって感謝です。
5月中旬から、視察のスケジュール調整やホテル・車両手配など、私と妻が対応してきました。このような公的訪問のコーディネートをするのは初めてで、慣れないことも多かったですが、少しでも有意義なものになるよう頑張りました。お陰さまで大きなトラブルなどなく、無事に5日間の視察が終わってホッとしています。
いろいろ大変ではありましたが、5日間の視察を通じて、鮄川さんや訪問された方々と充実した時間を過ごすことができ、とても楽しい思い出を作ることができました。お互いに心が通じ合い、強い絆で結ばれたように思います。最後に皆さんが「本当にアルメニアに来てよかった!必ずまた訪れたい!」と涙ぐみながら言っていたことが印象的です
その素晴らしい思い出の数々を1回の記事では書き切れないので、何回かに分けてご紹介します。ちなみに、鮄川さんは少し早くアルメニア入りしたので、我が家で食事したり、一緒にセバン湖に行ったりして楽しい時間を過ごしました。そこから振り返ってみたいと思います。
出雲市のアルメニア視察が始まる前日の日曜、鮄川さんの希望でセバン湖に出かけることにしました。元学生で友人のティグランが運転手を務めてくれました。予報によると、その日のセバンの天気はかなり不安定でしたが、晴れ男の鮄川さんのパワーを信じて行ってみることにしました。着いてみると、多くの観光客で賑わっていました。
幸い私たちがセバン修道院のある半島を散策している間は、太陽が出たり隠れたりしつつも雨に降られませんでした。太陽が顔を出すと、セバン湖も青色に光り輝いて美しかったです。鮄川さんも、お気に入りの場所に再訪できて喜んでいました。その後は我が家で夕食を食べて、お酒を飲みながら、一緒に歌いました。とても楽しい一日になりました。
鮄川さんの大好きなセバン湖に行きました。真夏の今でも、風が吹くと寒い!
私たちが訪問中は天気が持ってくれました。セバン湖を出発した途端に雨が降り始めて間一髪!
アレンとレオとバスケをする鮄川さん
私がギターを弾いて一緒に歌いました。とても楽しい夜でした!
翌日のお昼前に、出雲市職員の方々らが無事にアルメニアに到着しました。長旅の後なのに、意外に皆さんはお元気そうで安心しました。まずはエチミアジンで昼食を取って、エチミアジン大聖堂やリプシメ教会を観光しました。出雲には日本最古の出雲大社があるので、世界最古の教会の一つであるエチミアジン大聖堂はぜひ見てほしいと思ったのです。着いて早々、皆さんはアルメニアの豊かな歴史や文化に触れて感動していました。
それからホテルにチェックインして、いろはセンターを訪問しました。アルメニアの優れた日本語教育機関を視察するためで、もし日本で働きたいというIT人材がアルメニアで集まった場合、いろはセンターが日本語を教える予定になっています。ルザン会長や南江副会長、教師や学生たちと有意義な交流の時間を持てました。
その後にみんなで夕食に行って、アルメニア視察が無事に始まったことを祝って乾杯しました。皆さんアルメニア料理をすごく気に入ってくれたみたいで、アルメニアのワインも「美味しい!」と驚いていました。とても楽しい夕食会になり、もっと飲み続けたかったですが、ある上映会に参加するため映画館に向かいました。
目的の映画とは北野武の最新作「首」。というのも、先週はエレバン国際映画祭が開催され、なんと直前に北野氏本人が名誉ゲストで出席して最新作が上映されることが決まったのです。映画も見たいけど、北野武の姿も見たい!ということで全員分のチケットを購入したのですが、体調不良かなにかで北野氏はその日のトークショーにも上映会にも出てきませんでした。私も妻も彼の映画の大ファンだから残念無念…
上映会に登場しないというのは事前に知りましたが、せっかくだからと映画を見に行きました。北野武に会えるかも!と期待した人がやはり多かったせいか、映画館はものすごい人で、事前にチケットを購入したにも関わらず全く席がなく、立ち見の人がたくさんいるほど…私たちも仕方なく通路に座るなどして鑑賞しましたが、映画はかなり見応えがありました。これで北野氏を見れたら最高だったんですけどね。
アルメニア到着後にエチミアジン大聖堂を訪問。いきなり世界遺産を見学!
同じく世界遺産のリプシメ教会を見学。アルメニアの悠久の歴史に触れて感動していました。
いろはセンターを訪問。皆さんはその理念や教育方針に感心されていました。
学生たちとも交流して楽しい訪問になりました
無事に初日を終えて、みんなで乾杯!この後に映画「首」を鑑賞しに行きました。
2日目は、朝からハイテク産業省や日本大使館、虐殺記念碑やTUMOセンターなどを訪問しました。ハイテク産業省の面会では、出雲市長もオンラインで参加されました。災害対応でお忙しい中、ありがたい限りです。出雲市が進める海外のIT人材受け入れ事業や行政のデジタル化政策などについて議論されました。
次に日本大使館で福島大使を表敬訪問した後、エレバンの街を見渡せる展望台に立ち寄ってから虐殺記念碑近くのレストランで昼食を取りました。少し前から降り始めた雨も止んだので、虐殺記念碑と博物館を見学しました。アルメニアという国を知る上で、オスマントルコによる虐殺の歴史は重要です。皆さんはその人道上の悲劇に衝撃を受けていました。
それからTUMOセンターとPicsartというIT企業を訪問しました。皆さんは、最先端のIT教育を無償で提供しているTUMOセンターに圧倒されていました。確かにあんな立派な建物で素晴らしい教育をタダで受けられるなんて信じられませんよね。さらに今はTUMOボックスというものがあって、移動式のコンテナを不便な田舎に設置して同様の教育を行なっているそうです。すごすぎる!いつもその崇高な理念には感動します。
いろいろな機関の視察を終えて、エレバン中心部のイベントスペースに向かいました。そこで「Hello Yaponiya!」プロジェクトの説明会を開催することになっていました。これは、出雲市やモンスターラボなどが出資して設立したPeople Cloud社が手がける、東欧のIT人材に日本語教育と就労支援を提供し、出雲市をはじめ国内外のIT企業に紹介する事業。今回の訪問中に、そのプロジェクトについてアルメニアの人たちに詳しく知ってもらう機会を設けたのです。
会場に行ってみると、満席で驚きました。日本での就労に関心のある人が多いことが分かります。その説明会の冒頭、出雲市長がオンラインで参加されました。自己紹介や締めの挨拶はアルメニア語でされて、会場が盛り上がりました(けっこう発音も上手でビックリ!)。それから People Cloudの牧野社長がプロジェクトについて説明し、Q&Aが行われました。そこでもいろんな質問があって、関心の高さが窺えました。お陰さまで大盛況のイベントとなりました。
イベントの成功を祝って、それからみんなで夕食しました。視察や説明会が無事に終わってホッとしたのもあり、お酒も進んでとても楽しいひと時となりました。夕食会の後も、私はお一人の方と遅くまで飲んで語り合いました。まだ2日目とは思えないほど盛り沢山でした。
とにかく毎日が濃かったから、すでにかなりの長文になってしまいました。今回はここまでにして、3日目以降のことはまた次回にご紹介したいと思います。
ハイテク産業省を訪問。出雲市長もオンラインで参加されました。
福島大使を表敬訪問しました
虐殺記念碑と博物館を訪問。アルメニアを知る上で欠かせない悲惨な歴史です。
TUMOセンターを訪問。この最先端のIT教育が完全無料ってすごすぎる!ちなみに群馬県がフランチャイズ契約を結び、同様のセンターが開設されるそうです。
世界で10億以上のダウンロード数を誇る画像・動画編集アプリの開発会社Picsartを訪問。日本でも人気のアプリですが、実はアルメニア発なのです!
Hello Yaponiya!プロジェクトの説明会に、出雲市長がオンライン参加して挨拶されました
People Cloudの牧野社長の説明に聞き入る参加者たち。席が一杯になるほどの盛況ぶりでした!
イベントの成功を祝ってみんなで乾杯!楽しくみんなで盛り上がりました!
- [2023/07/17 18:48]
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日本人形展と七夕イベント
暑い日が続いています。しかし、日本から戻ってきたばかりの人が、「蒸し暑い日本に比べたら、乾燥して過ごしやすい!」と言っていました。まあ、確かにカラッとしているから、日陰や屋内、また日没後は涼しいですからね。
仕事が忙しくて、ブログの更新が滞ってしまいました。来週はとても大事なアテンドの仕事があり、その準備でバタバタしていました。さらに直前の今になっていろいろと問題が発生し、その対応に追われています。いずれにしても更新がまた滞りそうですが、頑張って無事に終わらせたいと思います。そして、そのアテンドのことは当ブログでご紹介します。
妻とレオが拾って庭で飼うことにした子猫は元気にしています。うちの飼い猫や他の野良猫とじゃれたりして、とても可愛らしいです。まだ私たちを警戒しているところもありますが、次第に懐いてきているように感じます。昨日は妻が洗ってあげていました。このまま元気に大きくなってほしいです。
他の野良猫とも仲良くしています
妻がきれいに洗ってあげました
びしょ濡れになった姿も可愛い!
ロボティックスのクラスで、自分で考えて作品を作ったアレン
レオが補助輪なしで自転車に乗れるようになりました!おめでとう!
フランス全土で激しい暴動が続き、大変なことになっていますね。きっかけは、アルジェリア系の17歳の少年が警官に射殺された事件。アメリカ同様に、こういうマイノリティーに対する悲惨な事件が起こると、社会で差別を受け、貧困を強いられている人々の蓄積した怒りが爆発します。
フランスは欧州の中でも積極的に移民を受け入れていますが、今回の事件はその政策の負の部分が浮き彫りになったのかもしれません。移民に寛容な政策は人道的に見えますが、旧植民地から安い労働力を確保するという搾取の面もあります。特にフランスは、西アフリカの旧植民地諸国の通貨主権を握っており、それが同地域の経済発展の妨げになっています。
リビアのカダフィー大佐は、そのくびきを断とうとアフリカ全体の共通通貨の導入を計画したため、NATOによる軍事介入によって殺害されたという説もあります。フランスにとって不利益な行動を取ろうとした他のアフリカの指導者も、不思議とクーデターなどで排除されてきました。植民地支配は、今も形を変えて続いていると言えます。なのに、フランスの国是が「自由・平等・博愛」とは矛盾も甚だしい…
今回のフランスの暴動を巡るメディア報道を見ると、表面的な原因や社会問題ばかりに焦点が当てられていますが、突き詰めると、上記のようなおぞましい搾取の構造が背景にあるのです。それが根本的に変わらない限り、移民や差別の問題は決してなくならないでしょう。
しかし、それは日本も他人事ではありません。円安の影響もありますが、日本の物価は明らかに先進国の中では安すぎです。私でさえ昨年帰国した際に、「高いサービスとクオリティに対して、この値段は安すぎないか?!」と思うことが何度もありました。そんな今の日本社会を支えているのは、安価で働いてくれる外国人労働者なのです…
さて、一昨日はエレバンの人形劇場で、大使館主催の日本の人形展のオープニングが行われたので妻と行ってきました。福島大使のスピーチとリボンカットが行われた後、レセプションパーティーがありました。日本酒も振る舞われて、それがすごく美味しかったです!
人形展では、伝統的な人形からアニメのフィギュアまで様々な人形が展示されていました。何年か前にもコミタス博物館で同様の人形展が開催されましたが、今回の方がバラエティーに富んでいて、けっこう見応えがありました。今月末まで行われているので、また息子たちを連れて見に行きたいと思います。
美しい雛人形
大きな浄瑠璃の人形
現代的な作品も飾られていました
日本人や日本関係者がオープニングに招待されました
あと、昨日はヒカリ日本文化センターで七夕のイベントが行われたので、家族で行ってきました。それは同センターが日本と協力して制作した「アララトから富士山へ」という俳句集の出版祝いを兼ねたイベントで、私はその翻訳の校正を担当しました。イベントでは、その完成した俳句集を頂きました。
とてもきれいな表紙と絵が印象的な素晴らしい本となりました。ヒカリセンターの子供たちが、アララト山と富士山をテーマに詠んだ俳句が載せられています。ただ、俳句の一部が校正前のままで掲載されているのに気づき、それについては確認中です。とはいえ、もう出版されてしまったから、どうしようもありませんが…何にしても子供たちの作品が一つの形になってよかったです。
それはともかく、イベントは七夕を祝う目的もあったため、センターの入り口には大きな木が置かれていて、みんなでその葉の部分に願い事を書いた短冊を掛けました。アレンは「ムカデがほしい」、レオは「大きなバッタがほしい」と相変わらず変わった願い事をしていました…
私と妻は「平和」と書きました。これが何よりも大切な願い事です。今もアゼルバイジャンとの対立が続いていますが、もう二度と戦争のない平和な社会になることを心から祈りながら短冊を掛けました。どうかアルメニアに真の平和が訪れますように!
アルメニアの子供たちの俳句集を頂きました
美しい表紙の俳句集
ヒカリセンターは、子供たちが作った灯籠を毎年広島に送る活動をしています
短冊が掛けられた大きな木
アレンの願い事は「ムカデ」…
アレンの影響か、レオは「大きいバッタ」が希望
- [2023/07/08 21:28]
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