一泊二日のディリジャン旅行(前編) 

エレバンも少し気温が下がりましたが、ディリジャンから戻ると暑い!向こうは10℃ぐらい気温が低かったから、朝晩は少し肌寒いぐらいでした。涼しくて本当に過ごしやすかったです。緑も多くて、空気も澄んでいました。

前回の記事に書いたように、先週末は、フィリピンから来ている友人夫婦とディリジャンに泊まりがけで行ってきました。ディリジャンは、エレバンから車で1時間半ぐらい北東に走った所にある避暑地。猛暑が続くエレバンから離れて涼みたかったので、そこに滞在して、周辺の修道院などを観光しました。今日は、その楽しかった旅行についてご紹介します。

土曜の朝にエレバンを出て、途中セバン湖のほとりにあるレストランで魚料理を食べました。セバン湖は標高が2千メートル近くあるから、かなり涼しかったです。週末ということもあり、多くのアルメニア人観光客で賑わっていました。食事も美味しかったし、美しい景色も楽しめました。

セバン湖からさらに北に上がり、アルメニアで最も長いと言われるトンネルを抜けると、緑豊かな山々の景色が広がります。そこがアルメニア随一の避暑地ディリジャンの入り口。夏には、多くのアルメニア人たちが滞在しに来ます。涼しい気候や美しい自然だけでなく、周辺には歴史ある修道院も数多く点在しているので、観光地としても有名です。

ディリジャンに着いてから、まず予約していたホテルに向かいました。週末だった上に、旅行を決めたのが直前だったため、多くのホテルが一杯でしたが、山の中にある家族経営のホテルの部屋が空いていたので、そこに泊まりました。ギュムリに続いて、今回も宿泊先が大当たり!写真どおり、いや写真以上に雰囲気がよくて、とても居心地がよかったです。特に、友人夫婦が泊まった部屋のベランダからは、雄大な山々の景色が広がり、二人もとても喜んでくれていました。

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セバン湖のほとりにあるレストラン。週末だから賑わっていました。風が心地よかったです。

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湖に住むカモメにパンをあげるアレンとレオ

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ディリジャンのホテル。緑に囲まれて、雰囲気もよかったです。オーナー夫婦も親切で、朝食も美味しかった!

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ホテルのテラスでは、美しい景色を眺めながらのんびりできます。

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景色などそっちのけで卓球をするアレンとレオ。

少しホテルで休んでから、イェノカバンという山の上にある観光地に向かいました。ここも避暑地として有名で、ジップラインなどのアクティビティが楽しめます。妻が、そこでフラワーフェスティバルが行われるという情報を見つけたので、行ってみることにしました。険しいつづら折りの山道を車で上がって、やっとイェノカバンに到着しました。実は、私は数年前に、お手伝いしている現地のIT企業の社員旅行で来たことがあります。

フラワーフェスティバルが行われている場所に行ってみると、確かに祭は行われていましたが、もうピークの時間は過ぎていて、肝心の花はほとんどありませんでした…しかし、アルメニアの民族舞踊を見たり、アルメニアのワインとコニャックで作ったサングリアを飲んだりと楽しい時間を過ごすことができました。何より、高い山の上から見渡せる雄大な景色は本当に素晴らしかったです。

そこから山を降りる途中、車のタイヤがパンクするというトラブルがありましたが、無事にディリジャンの街に戻り、レストランで食事をしました。そこも雰囲気のいい場所で、特にケバブが美味しかった!私は、普段あまり肉を食べないのですが、そこのケバブは美味しくて、久々に苦しくなるほどお腹いっぱい食べました。

その後ホテルに戻ってからも、友人夫婦とワインを飲みながら、まったりと過ごしました。飲んだのはフラワーフェスティバルで購入したカラバフ産の赤ワインで、たった4百円で売られていました。なのに、香りも芳醇で美味しくてビックリ!その美味しいワインでほろ酔いになりながら、私は持ってきたギターを弾いて、夜遅くまで語り合いました。

とにかく、初日から大満足のディリジャン旅行でした。すでに記事が長くなってしまったので、後半については、次回の記事でご紹介したいと思います。しかし、向こうで撮った写真を見ていると、また涼しい場所に行きたくなってきました…

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イェノカバンの景色はとても素晴らしかったです。

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草原に座って、その雄大な自然の景色を楽しみました。

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子供たちも元気に走り回っていました。山の上なので晴れたり曇ったりの天気でしたが、それほど寒くなかったです。

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アレンはこんなブランコに乗れて嬉しそうでした。

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フラワーフェスティバルなのに花はあまりなかったけど、アルメニアの民族舞踊などを見ることができました。サングリアも美味しかったー!

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ポロのような競技も行われていました。

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帰り道でタイヤがパンクしましたが、修理して無事に移動できました。

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夕食は美味しいケバブ!美味しくて食べすぎました…

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レストランには、こんな味のあるブランコも置いていました。

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ホテルに戻ってから、ワインを飲みながらまったりと過ごしました。夜は半袖だと寒いぐらい。猛暑のエレバンから行くと、涼しくて本当に過ごしやすかったです。

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ぐっすりと眠るアレンとレオ。疲れたでしょうけど、楽しい夢を見れたと思います。

追伸:事前にお伝えするのを忘れていましたが、今日テレビ東京の「ありえへん∞世界」で、約7年前に私たち家族も取材を受けたアルメニア特集が再放送されました。私たちが映っていたかどうか分かりませんが、当時はアレンが生まれたばかりで、妻の祖母も生きていました。懐かしいー

アレンとレオが東京五輪の動画に出演 

とにかく暑い!エレバンは最高気温が40℃以上に達する暑い日が続いています。日が沈んだ後も外は生暖かくて、カフェやレストランに行っても、店内の席に座るようにしています。

さすがにヤバい暑さなので、今からディリジャンという避暑地に、フィリピンから来ている友人夫婦と泊まりがけで出かけます。向こうはエレバンより10℃ぐらい気温が低いみたいなので、気持ちよさそうです。自然豊かなディリジャンでのんびりしつつ、周辺の修道院なども観光する予定です。

アルメニアの今年1〜5月の経済活動指数数は、昨年同時期に比べて4.3%上昇したそうです。コロナと戦争を経験してまだ1年も経っていないのに、この数字が本当であればすごい!戦争後から価値を落としていたアルメニアドラムも、最近は一気に持ち直しています。総選挙で与党が勝利し、国内政治の安定に見通しがついたからかもしれませんね。

そういえば、東京五輪開催について、天皇陛下が懸念を表明されたそうですね。というか、宮内庁長官が「そのように拝察する」と述べただけですが、政治的発言ができない天皇陛下が、何とかご自身の心情を伝えようとしたことは明らか。なのに、菅首相はじめとする閣僚らが、「長官の個人的見解」と言い切っていることに驚きました。

まあ、ここまで来たら、意地でもそう言うしかないんでしょうけど、もし宮内庁長官が、「陛下は五輪開催を希望されていると拝察する」とか述べていたら、陛下も開催を望んでおられる!やはり五輪は開催すべきだ!と全く逆の反応をしていると思います。普段は「保守」を標榜しているくせに、所詮それも自分たちの都合次第なんですね…

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暑いから、我が家の庭でノラ猫もダラ〜とお昼寝していました。

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レゴ教室近くの公園の噴水で遊ぶ子供たち。暑いから、冷たい水が気持ちよさそう!

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水が高く噴き上がるたびに、子供たちが歓声を上げていました。

さて、私自身は、コロナの問題があろうがかなろうかオリンピックに全く関心がない人間ですが、昨日は息子のアレンとレオが、東京五輪を応援する動画撮影に参加しました。各国の子供たちが平和をアピールして五輪を盛り上げるというものらしく、アルメニアもそれを撮影することになったそうです。それで、半分アルメニア人の息子たちにも参加依頼が来たのです。

撮影は共和国広場で行われ、暑い中、何度も撮り直して無事に終了しました。レオは太陽が眩しくて、かなり辛そうにしていました。アレンも、暑くて眩しいからか、ほとんど笑顔はありませんでしたが、文句ひとつ言わずよく頑張ったと思います。オリンピック開催が近づけば、その動画を見る機会があるかもしれませんね。

撮影には妻も従姉妹の娘さんたちも参加し、その後は一緒にカフェに行って、ピザやアイスクリームをご馳走しました。とても可愛らしい娘さんたちで、「楽しい時間をありがとう!」とずっと感謝してくれていました。アレンとレオも楽しそうにしていたし、また一緒にどこかに出かけたいですね。

では、今からディリジャンに行ってきます!この旅行については、また次回の記事でご紹介したいと思います。

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暑い中、なんとか無事に撮影は終わりました。アレンもレオも不機嫌そうだけど…ちなみにアレンたちが持っているプレートには、アルメニア語で「平和」と書かれています。

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撮影終了後に、みんなで食事しました。本当にお疲れ様!ディリジャンで少し涼んできます!

一泊二日のギュムリ旅行 

めちゃくちゃ暑い!日中は気温が40℃以上に達する暑さです。とにかくアルメニアの日光は強くて、日向を歩くと溶けそうなぐらい…けっこう涼しかったギュムリから戻ってくると、余計に暑く感じますね。

緒戦後初の総選挙は、予想通りパシニャン首相率いる与党「市民契約」が54%の票を獲得して勝利し、引き続きパシニャン政権が国の舵取りを担うことになりました。コチャリャン元大統領率いる野党「アルメニア連合」は、選挙に不正があったと主張して結果を認めていませんが、これも予想通りの反応です。エレバンは、特に大きなデモなど発生しておらず、至って平穏です。

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今日の外の気温はなんと44℃!暑いじゃなくて熱い!溶けそう〜

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そういえば、先週金曜は友人夫婦とアルメニアの民族舞踊を見に行きました。すごく見応えがあって、二人も喜んでいました。

さて、注目の総選挙も無事に終わったので、今日は先週末のギュムリ旅行について書きたいと思います。私も仕事が落ち着いてきて、フィリピンから来ている友人夫婦と地方に泊まりがけで出かけることしました。行きは電車で移動したのですが、子供たちにとってはアルメニアで初の電車旅行!とても喜んでいました。

私と妻は10年近く前に行ったことがあって、ギュムリの旧市街や博物館、郊外にある修道院などを観光しました。しかし、妻の通訳の仕事に同行しただけだったので、日帰りだったし、真冬だったし、ギュムリもまだ観光地として全く整備されていなかったしで、あまり印象に残っていませんでした。なので、私たちにとっても、じっくりギュムリを観光する初の機会となりました。

土曜の朝、鉄道駅で待ち合わせて、駅周辺の市場を見てから、ホームに向かいました。乗ったのはギュムリまでノンストップで走る急行列車でしたが、車両が2つしかなくて驚きました。学校の遠足グループと一緒になったから、かなり騒がしかったけど、アララト山など美しい車窓の風景を楽しみながら、2時間ちょっとでギュムリに到着しました。

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エレバンの鉄道駅。乗ったのは急行列車。でも二両しかなくて、自分たちの席があるのか…と一瞬不安なりました。

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子供たちにとってもアルメニア初の電車旅行!

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車窓からアララト山もきれいに見えました。

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のどかで美しい光景を楽しめました。

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ギュムリ駅に着くと、ソ連時代のレトロな電車が止まっていました。私は、バックパッカー時代にこんな電車でロシアやコーカサスを移動していたので懐かったです。

駅から向かった宿泊先は、アンティークな雰囲気が漂う素晴らしいホテル。門をくぐった瞬間に気に入りました。旧市街にある18世紀末の歴史的建造物で、花や緑豊かな庭もあって、私たち家族が泊まった部屋も広くて居心地は最高でした。ホテルそのものが観光地という感じで、実際に有名なのか、宿泊していない観光客が見に来ていました。

少し休んでからギュムリの旧市街を散策しました。昔より整備されていましたが、高いビルなどはなくて空は広いし、第二の都市とはいえ地方なので、エレバンより静かでのんびりしていました。標高が高いから、エレバンより涼しくて過ごしやすかったです。何より18〜19世紀の古い建造物を見ながら歩くのは楽しかったです。あと、ギュムリの人はフレンドリーで優しかったですね。

みんなで昼食を取ったり、中心広場にある教会を見たりしながら過ごしました。さすがに午後4時ぐらいになると暑かったので、ホテルのテラスでのんびりしました。とにかく雰囲気のいいホテルで、外に出かけるのがもったいないぐらい。子供たちも、ギュムリで一番よかったのは泊まったホテル!と言っていました。

夕方頃にはお腹が空いてきたので、アルメニア料理のレストランに夕食を食べに行きました。民族音楽のライブをやっていて、途中からアルメニア人のお客さんが踊り始めたので、私も参加しました。私は踊るのが好きなので、こういうノリになるとじっとしてられないのです。外国人の私が一緒に踊り始めたので、さらに場が盛り上がりました。妻や友人夫婦も参加して、とても楽しい時間を過ごしました。ちなみに、ギュムリは物価が安かったけど、お店が閉まるのが早くて、スーパーも夜9時過ぎには閉まっていました…

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泊まったホテルはアンティークな雰囲気が最高でした。

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庭もすごくきれいで、またギュムリに行った時に泊まりたいと思いました。

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内装も骨董品やアートが飾られていて、とても素敵でした。

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ホテルは旧市街にあるから、出てすぐ古い街並みを楽しめます。フォーブスのお勧めの都市トップ17の一つにも選ばれたそうです。

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ギュムリ中心部。整備されていて歩きやすかったです。あまり人も多くなくて静かでした。

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文化と歴史を感じる街を散策するのは楽しかったです。

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中心広場。周りに教会や市庁舎があります。エレバンより涼しくて過ごしやすかったです。

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教会も観光しました。外観は黒い凝灰岩で作られていますが、内部はきらびやかで美しかったです。

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7本の槍に刺されたキリストが描かれた有名なイコンが飾られています。

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教会のドアも彫刻が施されてきれいでした。

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ホテルのテラスでのんびり。本当にここのホテルは居心地がよかったー

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旧市街にあるレストランで食事。美味しかったー!そして、エレバンより安い!

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ライブの演奏に合わせてみんなで踊りました。ギュムリの人はフレンドリーで優しかったです。

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ホテルでぐっすり眠るアレンとレオ。疲れたけど、いい夢を見たことでしょう。

翌日は、世界で唯一のクモの巣で作ったアートのギャラリーに行ってみました。地図通りに行っても、それらしい所が全く見当たらず、地元民に聞いてやっと見つけました。場所はアパートの小さな一室で、その珍しいアートを作っている男性が個人でやっているものでした。そりゃ見つからんわ…

でも、ギャラリーにある作品はとても面白かったです。全てクモの巣で作ったもので、彼だけのオリジナルだそうです。どうやって作るかは秘密とのことで教えてもらえませんでしたが、1つの作品を作るのに数カ月かかるそうです。とにかく発想がユニークだし、ギュムリでしか見れないアートですから、なかなか興味深かったです。

ちなみに、そこは旧市街から少し離れた場所にあったのですが、道が舗装されていなくて、開発から取り残されたような感じでした。30年前の地震の被災者のために作られた仮設住宅らしき建物も見かけました。ボロボロでしたが、まだ人が住んでいるかもしれません。観光地化された旧市街や中心部だけ見ていたら分からない悲しい一面ですね…

その後は、少し街を歩いて昼食を食べて、車でエレバンに向かいました。途中、ハリチャ修道院という7世紀に基礎が築かれた教会に寄りましたが、ここは本当によかった!崖っぷちに建っているので、周りの景観も素晴らしく、教会も立派で美しかったです。それほど有名ではないから、私と妻も初めての訪問でしたが、ギュムリに行ったらここも訪れるべき!と思いました。アルメニアは奥が深いですね。友人夫婦も、とても気に入っていました。

ハリチャ修道院からは真っ直ぐエレバンに帰りましたが、途中アラガツ山の眺めがきれいな場所や、花畑が広がっている場所で止まって、アルメニアの雄大な自然を満喫しました。ずっと天気にも恵まれて、最高の旅行になりました。子連れだとやはり疲れましたが、楽しい時間を過ごすことができました。何より、友人夫婦が満足してくれていたので、私も嬉しいです。また一緒にどこかで泊まりがけで出かけたいと思います。

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世界で唯一のクモの巣で作ったアート作品!

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それを作っているアーティストの方と写真。ギャラリーもクモの巣をイメージして作られていました。見応えありました。

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ギュムリを出る前にみんなで昼食。楽しいから、いつもお酒が進みました。

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エレバンに戻る途中で寄ったハリチャ修道院。コミタスも活躍したという歴史ある教会です。ここは良かった!

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周辺の自然の景色も素晴らしかったです。

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レリーフが美しい教会の入り口

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内部は神聖な空気に満ちていましたが、さらに窓から差し込む光が幻想的でした。

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帰路の途中、アラガツ山がきれいに見えました。広々とした大自然の中にいると気持ちいい!

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美しい花畑にも立ち寄りました。アルメニアの文化と歴史、そして自然を満喫できた素晴らしい2日間の旅となりました。

アルメニア解散総選挙の結果 

前回の記事に書いたように、週末は家族と友人夫婦と一緒にギュムリの街に行ってきました。行きは電車で、帰りは車で移動しました。ギュムリの街は観光化が進められて、昔よりとても整備されていました。それでも、総選挙があったからか、観光客は少なく静かでした。

文化や歴史を感じる美しい旧市街の街並みは、散策していて飽きませんでした。そして、物価も安く、人も温かくて優しかったです。あと、宿泊したホテルがとても良かったです。立地も便利だし、アンティークな雰囲気が漂う素晴らしいホテルでした。それもそのはず、18世紀末に建てられた歴史的建造物だそうです。家族も気に入っていました。

その楽しかった週末の旅行については、次回ご紹介することにして、今回は昨日行われた解散総選挙の結果についてお伝えします。アゼルバイジャンとの戦争で事実上の降伏となり、その責任を問われているパシニャン首相が、民意を問うために議会を解散して行ったものです。緒戦後初の重要な選挙なので、妻も10年ぶりに投票に行っていました。

さあ、気になる結果は…予想通り、パシニャン首相率いる与党が過半数を獲得して、政権を維持しました。といっても、昔ほどの人気はないので、約54%とギリギリ過半数でした。まあ、これも個人的に予想していた結果です。カラバフ出身の第二代大統領コチャリャン率いる政党は、約21%の票を獲得して健闘しました。カラバフや安全保障の問題について強硬な姿勢をアピールし、また最近のアゼルバイジャンとの国境紛争も追い風になって、都市部や右派の有権者からの支持を得ていました。

健闘した分、すでにコチャリャン陣営は選挙に不正があったと主張しており、おそらく数日はデモが行われると思います。というか、選挙前からデモをする計画がありましたけどね…私にすると、2割もの票を獲得した背景には、彼らだって金をばら撒いたりなど不正を行った可能性は十分あると思います。コチャリャン元大統領自身が、アルメニアの政治腐敗を作り出した元凶の一人なんですから。

とにかく、選挙結果は大方の予想通りでした。パシニャン首相も以前ほど人気がないとはいえ、他の候補者はもっと人気がありません。だから、投票率も49.4%と低い水準に止まりました。そして、投票した人たちも、「他を選ぶぐらいなら、パシニャンの方がマシ」という消極的な意思で選んだ人が多かったかもしれません。全体的にそんなムードがあったので、何だかんだ言っても与党が過半数を維持するだろうと思っていたのです。

たとえ投票率が低かろうと、消極的な理由が多かろうと、今はこの結果を民意の表れとして受け止めるしかありません。私個人は、結果的にこれまでの方針などが大きく変わることはないため、国内政治の安定には繋がるだろうと思っています。カラバフ問題についても、たとえコチャリャン氏などが政権を取ったところで、何も大きく変わることはないでしょう。

彼は、ロシアとの強い信頼関係を武器に、カラバフ問題の交渉をアルメニアにとって有利に進めることができるとアピールして支持を広げましたが、逆にそんな人が指導者になるとロシアは困るに決まっています。せっかく締結された停戦協定の変更を求めてくるかもしれませんからね。だから、ロシアを後ろ盾にカラバフ問題を解決してくれるとコチャリャン氏に期待するのは的外れな気がします。それは、ロシアが即座にパシニャン首相の勝利を歓迎する声明を出したことからも分かります。

とにかく大事なのは、どんな主義主張があっても、それを自由に平和的に表明できること。そして、選挙という国民の政治参加の機会があり、それが民主的に実施されることです。負けた野党やその支持者らは強い不満を抱えているでしょうけど、ある指導者や政党が圧倒的な支持を集めたわけではない今回の結果は、逆に偏っておらず、健全なことに思えます。

当分はデモなどが発生して混乱するでしょうけど、いずれは落ち着くでしょうし、重要な選挙を終えたアルメニアの今後を冷静に見守っていきたいと思います。

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大きな混乱もなく総選挙が終わってホッとしています。楽しかったギュムリ旅行については、次回の記事でご紹介します。

クラシックコンサートとプール 

日中は35℃を超える猛暑です。乾燥しているとはいえ、この暑さだと日陰に入ってもムワ〜として暑い…ちょっと歩いただけで疲れます。そういえば、アレンは今日からサマースクールに通い始めました。昨日、体験入学させたら気に入ったので、通わせることにしました。お金はかかるけど、これで平日は家の中は静かになりそうです。

アルメニアは、総選挙が今週日曜に迫り、各党の選挙活動も佳境に入っています。昨日は、パシニャン首相率いる与党が共和国広場で大規模な集会を開きました。その与党が有利と言われていますが、緒戦後初となる重要な選挙なので、結果は気になるところです。

火曜の夜は、フィリピンから来ている友人夫婦とクラシックコンサートに行ってきました。アルメニアを代表する音楽家アレクサンデル・スペンディアリャンの生誕150周年を記念するコンサートで、彼の代表曲などが演奏されました。スペンディアリャンは、アルメニア初のオペラ「アルマスト」を作曲するなど、アルメニア国民楽派の基礎を築いた人物で、オペラハウスの前の広場には彼の銅像もあります。

アルメニアらしい旋律やリズムに満ちた曲はどれも聞き応えがありました。フィリピンには、こういうクラシック音楽を聴く場所や機会がほとんどないので、友人夫婦もすごく喜んでいました。今晩は、彼らとアルメニアの民族舞踊を観に行くつもりです。

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オペラハウスで行われました。スペンディアリャンの写真がある大きなポスターが掛けられています。

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とても聞き応えのあるコンサートで、友人夫婦も楽しんでくれたようです。

そして一昨日は、仲良くしている日本人ご家族が招待してくれて、お住まいのレジデンスにあるプールで泳いできました。そのご家族の3歳の息子さん、そしてアレンとレオが楽しそうに水遊びしていました。私も入りましたが、冷たい水が気持ちいいー!やっぱり暑い夏はこうやって過ごすのが一番ですね。レオもけっこう泳げるようになって嬉しそうでした。

プールの後は、奥さんが作ったカレーをご馳走になりました。美味しかったし、家族で楽しい時間を過ごすことができました。最近落ち着いてきたとはいえ、この1ヶ月はかなり忙しい日々を送っていたので、とてもいい息抜きになりました。どうもありがとうございました!

ちなみに、明日から私たち家族は、フィリピンから来ている友人夫婦と一泊二日でギュムリを観光する予定です。ギュムリはアルメニアの第二の都市で、ご主人もまだ訪問したことがありません。日曜に総選挙があるので移動が少し心配でしたが、鉄道やバスも普通に動いているみたいなので、行きは電車で移動するつもりです。電車に乗れると聞いて、子供たちが興奮しています。

ギュムリには18〜19世紀の面影を色濃く残す旧市街があり、観光地として注目を集めています(コロナの影響で外国人観光客は少ないですが…)。週末も天気は良さそうだし、のんびりと家族と友人夫婦と観光を楽しみたいと思います。

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この日もかなり暑かったから、プールに入るのはとても気持ちよかったです。

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最初は入ろうとしなかったレオも、すぐに楽しそうに遊んでいました。

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プールの後は、カレーをご馳走になりました。美味しかったです。ありがとうございました!


レオもけっこう泳げるようになりました。頑張って泳いでくる姿が可愛かったー