アルメニアとアゼルバイジャンとが緊迫化 

昨日5月28日は、「第一共和国の日」という祝日でした。1918~1920年のたった2年だけ存在したアルメニア民主共和国の独立を祝う日です。お休みということで、家族でショッピングモールに行って、子供たちをキッズスペースで遊ばせました。二人とも汗だくなって遊んでいましたね。

仕事が忙しくて、更新が滞ってしまいました。あと2週間ほどは、そんな状況が続きそうです。お陰さまで、風邪は火曜あたりには良くなりました。子供たちが風邪を引いて、私や妻にうつるというよくあるパターンです。明日から仕事でかなりバタバタしそうなので、その前に回復して良かったです。

アルメニアは、6月1日から屋外でのマスク着用は不要となりました!といっても、もう昨年からほとんど誰もこのルールを守っていないから、別に何も変わらない気がします。しかし、屋外で感染するリスクはほとんどなく、無駄なルールだとはずっと思っていたので、それが公式に廃止されるのはよいことです。もう暑いから、外でマスクをするのは不快ですしね。

ベラルーシ当局が民間旅客機を強制着陸させて、反政府ジャーナリストを拘束するという事件がありました。ベラルーシ政府は、爆破予告を受けたからと苦しい主張をしていますが、さすがにこれはやりすぎ…欧州の国々が、制裁としてベラルーシとのフライトをキャンセルするという事態になっています。実は、この混乱は私の仕事にも影響を与えかねなかったため、けっこう焦りました。

さて、記事タイトルに書いたように、アルメニアとアゼルバイジャンとの国境付近の状況がかなり緊迫化しています。アゼルバイジャン軍がアルメニア領内に侵入して留まったままになっている問題に加え、同じ南部の国境線で銃撃戦が発生したのです。その衝突により、アルメニア人兵士一人が亡くなりました…武力衝突で兵士が亡くなったというニュースは久しぶりのことで、本当にやるせなくなります。

そして、一昨日は、国境付近で作業を行っていたアルメニア人兵士6人がアゼルバイジャン軍に拘束されるという事件が発生しました。アルメニア側は、アルメニア領内で警告標識の設置などを行なっていただけだと主張し、アゼルバイジャン側は、アゼルバイジャン領内に侵入して地雷を埋設しようとしていたと主張しています。

現在ロシアが仲介役となり、拘束されたアルメニア人兵士の返還などの交渉が行われていますが、銃撃戦と兵士拘束という深刻な事態が連続して起こり、両国の対立はエスカレートしています。緒戦で事実上の敗北となり、実効支配していた領土を失ったアルメニアにすると、この事態は大きな懸念となっています。アゼルバイジャンは、カラバフだけでなく、アルメニア本土にも攻め込むつもりか?!と不安に感じる市民も多いかもしれません。

私個人は、また戦争になる恐れは低いと思っています。かといって、現在のような緊迫した状況は今後も発生するでしょう。両国の国境線はあいまいなままで、お互いが「あそこは自国領土だ!」と主張しても、実際には確定されていない地域が多いのです。昨年の戦争と戦後の混乱を経験し、私はこの領土問題に関しては、どちらの主張も決して鵜呑みにしないようになりました。

なので、今回も双方が異なる主張をしている限りは、実際に現場で何が起こったかは判断できないし、どちらか一方の立場に偏ることもありません。ただただ、亡くなった兵士や拘束された兵士たち、そしてその家族のことを気の毒に思うだけです。そして、今も続く争いや憎悪の連鎖に心を痛めるだけです。一刻も早く平和的に解決してほしいと願います。

ちなみに、アルメニアでは来月20日に総選挙が行われるため、今回の事件はその結果に影響を与えるのではないか…という見方が出ています。確かに、パシニャン政権にとってはマイナスの要因になりかねません。一方、野党にとっては、攻勢を強めるプラスの要因となるでしょう。実際に、緒戦の敗北と今の危険な状況を招いた責任はパシニャン首相にあり、国の舵取りを任せられない!と主張しています。

ただ、私にすると、あのままカラバフと周辺地域を実効支配していれば良かったとは全く思えません。何度か当ブログで書いているように、それはアルメニアにとって好都合であって、アゼルバイジャンにとっては不都合な状況です。その逆も然りです。領土問題は、自分の主張を絶対的な正義と信じ、一切の譲歩や妥協を許さないという考えに固執すると解決などしません。遅かれ早かれ、昨年の戦争のような劇的な変化は起こったと思います。もちろん、両民族の不信感や敵対心も理解できますが、以前のような状況には決して戻ってほしくないです。

気が重くなるようなニュースが続いていますが、エレバン市内は至って平穏です。私と家族も普段と変わない日々を過ごしています。一昨日の夕方は、妻がクラシックコンサートに行ったため、私が子供たちをレゴ教室に連れて行き、その後3人で食事しました。仕事で忙しく、最近あまり一緒に過ごせていないのと、私も息抜きをしたかったからです。翌日が休みということもあり、屋外のテラス席はどこも満席でした。誰もマスクなどせず、食事や会話を楽しんでいましたね。この光景だけ見れば平和そのものです。

アルメニアは、コロナと戦争を経験し、今も周辺国との対立は続いています。不安になる事件や悲しい報道もあります。しかし、少しずつ立ち直ろうとしています。その道のりは困難で長いかもしれませんが、きっと乗り越えて、真の平和な社会が実現すると信じています。

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納豆だけでなく、自宅でもやしも作っています。

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妻がそのもやしでナムルを作りました。食卓のバラエティがさらに豊かになりました。

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アレンとレオが兄弟仲良くパズルを作っていました。

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レゴ教室にも元気に通っています。毎回けっこうすごいのを作るアレン

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レオもかなりすごい!そして、とにかくレゴが大好き!

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大好きな寄生獣をアレンがレゴで作りました。こんなのレゴで作る7歳児ってアレンぐらいちゃうか?

エレバンのミュージアム・ナイト 

日中の気温は30°を超える暑さ。もう5月下旬ですから、ほとんど夏の陽気です。予報によると、今晩から少し天気が不安定になるみたいですが、本格的な夏へと季節が移り変わろうとしているのでしょう。

そんな陽気なのに、私は風邪を引いてしまいました。子供たちの風邪がうつって、木曜から体調がすぐれません。熱はないんですけど、体が微妙にだるい…同じ風邪なのに、子供たちは大して辛そうじゃないのはいつも不思議。まだそれほど元気ではないですが、ブログが書けるほどには回復しました。

緒戦後にアゼルバイジャンとの国境線の確定作業が進められています。ソ連時代の国境線はあいまいだった上に、戦争前はアルメニア軍が実効支配していたから、あえて国境線を明確にする必要などなかったですからね。しかし、今はアゼルバイジャンと接することになり、アゼルバイジャン軍がアルメニア領内に侵入するという事件も発生しました。

そのアゼルバイジャン軍は依然として留まったままで問題になっています。アルメニア人にとっては深刻な脅威でしょう。そして、国境線確定の交渉に関する文書が流出するという報道がありました。野党が暴露したもので、パシニャン首相はそれを本物だと認めました。文書には、いくつかの妥協や譲歩を示唆する内容があるらしく、一部のアルメニア人が心配したり、怒ったりしています。

私にすると、「1ミリの妥協も許さん!譲歩などしてたまるか!」というこの頑な姿勢が、カラバフ問題を膠着化させて、戦争という悲劇を招いた大きな原因の一つに思えます。国家間の争い、特に領土問題というのは、お互いが一歩も譲らずに主張をぶつけ合っていたら解決しません。一方にとって好都合な結果は、相手にとって不都合なわけで、双方が100%満足できる結果などあり得ないのです。そのことをもっと冷静に考えて、平和的に解決する道を探ってほしいと思います。

さて、火曜はエレバンでミュージアム・ナイトというイベントが開催されました。これは国際博物館の日を記念して行われるもので、その日はエレバンの美術館や博物館が深夜まで開いていて、しかも入場は無料!同様のイベントは、ヨーロッパなどで毎年開かれています。

長男のアレンは、学校の行事で博物館を見学し、けっこう興味を持って見るようになりました。なので、今年はアレンの気に入りそうなパラジャーノフ博物館を家族で訪れました。当ブログでもかなり昔に紹介したことがありますが、世界的巨匠セルゲイ・パラジャーノフの博物館です。

セルゲイ・パラジャーノフは、グルジア生まれのアルメニア人映画監督で、「ざくろの色」などの作品が有名です。アルメニアの抒情詩を題材にし、前衛的で民族的な内容だったため、反ソ連的という理由で投獄されたこともありました。確かに、彼の作品はどれも芸術的要素が強く、前衛的かつ抽象的なので、かなり意味不明です。しかし、一つ一つのシーンがまるで絵画のような美しさで、ストーリーなど分からなくても見入ってしまう不思議な魅力に溢れています。

その鬼才パラジャーノフが、晩年を過ごすためにエレバンに建てた家が博物館になっていて、彼のスケッチやオブジェなどが展示されています。映画同様に、摩訶不思議なものばかりですが、自由な発想と想像力の豊かさに圧倒されます。その独特の世界観を間近で見ると、正に天才は狂気と紙一重ということを実感させられます。

ということで、変わり者のアレンはきっと面白がるだろうと思い、そのパラジャーノフ博物館に連れて行くことにしたのです。「寄生獣」のマンガを必死で読むような子供ですからね。その予想は的中して、展示作品をどれも面白そうに見て興奮していました。学校の授業でダヴィンチやゴッホなどについて勉強しているからか、モナリザのデフォルメ作品を特に興味深そうに見ていました。

「何これ?!」「これ面白い!」というアレンの素直な反応を見ていると、パラジャーノフも、この子供のような純粋な好奇心で創作活動をしていたのかも…と思えてきます。子供は大人と違って、既存の枠に囚われない自由な存在ですからね。とにかく喜んでくれたみたいで、連れて行って良かったです。私も妻も楽しめたし、博物館から見えた夕暮れ時のアララト山も本当に美しかったです。風邪が治ったら、またアレンをどこか博物館に連れて行ってあげたいと思います。

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パラジャーノフ博物館のある場所から見えたアララト山。夕陽に染まって美しかったです。

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入ってすぐ摩訶不思議なオブジェが現れて、アレンは大興奮!

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カバンを象にデフォルメした作品。時折レオも不思議そうに見ていました。

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アレンが一番面白がっていたモナリザのデフォルメ。彼の作品を見ていると、「自由やなー」とつくづく思います。しかし、そのためにソ連政府に迫害されました。

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私の大好きなパラジャーノフの写真の前で記念撮影。博物館は、とても見応えがありました。

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先日、フランス大使館主催のサーカスがあると聞いて行ってみると、前衛アートの劇団だったみたいで、子供たちは飽きてしまって途中で帰りました。

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私は体調が万全じゃないので行けませんでしたが、今日妻が子供たちを街中心部に連れて行きました。アレンもレオも、暑いから髪をバッサリ切りました。

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オペラハウスの広場でバイクに乗ったアレン。初めてなのに、とても上手に運転していたそうです。

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レオも車を上手に運転したそうです。これがトヨタだったから、帰りのタクシーがトヨタじゃなくて泣いて怒ったらしい…何じゃそりゃ?自由やなー

ティグランとしばしのお別れ 

かなり暑くなってきました。まだ体が慣れていないのか、少し日向を歩くと疲れますね。アルメニアは寒いイメージがあるかもしれませんが、夏はとても暑い!とはいえ、乾燥しているから日本より過ごしやすいです。それに、これからは果物が安くて美味しい季節!

日本は梅雨入りして蒸し暑くなってきたと、先日ネット電話で話した両親が言っていました。コロナのワクチンの話になり、実家は田舎にあるにも関わらず、ワクチン接種の予約が全然取れないと困っている様子でした。外国人を含め誰でも無料で受けれるアルメニアとは大違いですね。こんな状況だと、政府が掲げる7月末までの高齢者接種完了という目標は厳しい気がします。

南部にある国境線を超えてアルメニア領内に侵入したアゼルバイジャン軍が留まったままで、アルメニアは正式にCSTO(集団安全保障条約)に支援を要請しました。ロシアが仲介して交渉が行われているようですが、このアゼルバイジャンの行動は大きな懸念となっています。

昨年の戦争までは、南部地域はアゼルバイジャンと直接国境を接していなかったので、このような問題はありませんでした。最近キルギスとタジキスタンとの間で激しい衝突があったように、ソ連時代の国境線はあいまいで争いの種になることがあります。幸い今回に関しては、アルメニアとアゼルバイジャンとの間で武力衝突などは起こっていないようですが、早く収束してほしいと思います。

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道で売られているイチゴ。1キロ400円弱。とても美味しいです。

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子供たちは元気にレゴ教室に通っています。

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気候がいいのでテラスで食事。アレンが持っているのは大好きなマンガ「寄生獣」。寝る前に読んであげていますが、アレンは自分でも読もうとしていて、時々難しい漢字が読めたりしてビックリ!好きこそ物の上手なれってやつですね。

さて、元学生で友人のティグランが3ヶ月ほどロシアに出稼ぎに行くことになりました。日本語ガイドとして働いていましたが、コロナの問題で去年も今年も日本からのツアーは全滅…仕方なく他の仕事をやっていましたが、給料が安くて生活は楽ではありませんでした。私も少しでも助けようと、時々ドライバーの仕事をお願いしたりしていました。

3月末に子供が生まれてからは、さらに出費が嵩むため、ロシアにいる親戚を頼って向こうでタクシー運転手の仕事をすることになったそうです。一週間前にそれを伝えられてビックリしました。夏の間にロシアに出稼ぎに行くアルメニア人は多いのですが、ティグランも行ってしまうとは…コロナの問題さえなければ、今まで通りガイドとして働いて暮らしていけたかもしれず、本当に残念に思います。

しばらくお互いに会えなくなるし、生まれた子供を見せたいということで、日曜にティグランが家に招待しくれました。アルメニアは、生まれてから40日は他人に会わせない習慣があるので、私たちにとって初対面です。写真は見ていましたが、ティグランの待望の赤ちゃんと会うのを楽しみにしていました。

ティグランは身長2メートル近い巨体なのに、赤ちゃんは標準より小さめでとても可愛かったです。アレンもレオもこんな時があったんですよね。妻も、あの時のことを思い出すかのように愛しげに抱っこしていました。赤ちゃんは1時間おきにお腹が空くから、奥さんは大変そうでしたが、それでも母になった喜びに溢れていました。ティグランも、「仕事から帰って子供を抱くと、本当に幸せな気持ちになる」と嬉しそうでした。

ちなみに男の子で、名前はアショット。ティグランのお父さんの名前です。アルメニアでは、子供に夫側の両親の名前を付けることがけっこうあります。そんな習慣があるのだから、同じ名前が多いのも頷けます。ティグランは、「親が亡くなった後も、自分の子供を通していつも思い出せるから、いい習慣だと思う」と言っていました。

ティグランの友人たちも来ていて、みんなで食べたり飲んだりして楽しい時間を過ごしました。生活苦で出稼ぎに行く人のお別れパーティーとは思えない明るさ!日本だったら、ちょっと暗い雰囲気になりそうですけどね。それを言うと、ティグランは、「こうやって僕のために来てくれて、いつも支えようと思ってくれる人たちがいるから大丈夫!」と笑顔で言っていました。改めてアルメニアの人の繋がりの温かさを感じました。

とはいえ、ティグランがロシアに行ってしまうのはやはり寂しい限り…でも、生まれたばかりの子供や愛する家族と離れることになるティグランが一番寂しくて辛いに決まっています。帰った時には、子供も少し大きくなっていることでしょう。とにかく体に気をつけて頑張ってきてほしいと思います。そして、また8月か9月にお互い元気に笑顔で会いたいと思います。

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しばらくロシアに行ってしまうティグランを囲んで食事。寂しくなるけど、頑張ってきてほしいです。

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生まれて1ヶ月半のアショット君と奥さん。小さくて可愛い!

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妻も抱いて寝かせようとしていました。懐かしいなあ〜こういう姿

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ティグランの飼い犬をなでるアレン。レオはそうでもないんですが、アレンは動物が大好き

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ティグランの家で遊ぶアレンとレオ。二人もアショット君のように赤ちゃんの時があったけど、あっという間に大きくなりました。

アルメニアで納豆を手作り! 

今週前半は、朝晩に少し冷え込みましたが、昨日からまた暖かく、というより暑くなってきました。日中の気温は30℃近くまで上がります。私は、また仕事が忙しくなってきました。来月中旬から下旬までは忙しくなりそうです。

イスラエルとガザとの間で激しい衝突が起きて、子供を含む多くの死傷者が出ています。私がイスラエルを初めて訪問したのは24年前。当時も大規模なインティファーダが発生した直後だったため、パレスチナ人が多い地域は、重装備したイスラエル兵が厳しく監視していて、かなり物々しい雰囲気でした。あの地域に争いがなくなる日はいつ来るのでしょうか…

アルメニアでも、少し緊張するようなニュースがありました。南部シュニク地方で、アゼルバイジャン軍が国境を越えて領土に侵入するという出来事があったのです。武力衝突があったという情報もありましたが、それは誤報だったみたいです。しかし、依然として200人以上のアゼルバイジャン兵士が領内に留まっているとのこと…個人的には、大規模な衝突には至らないと思っていますが、今後の情勢を注視する必要があります。

日本は緊急事態宣言が延長されたり、対象地域が拡大されたりと自粛ムードが続いていますが、アルメニアは相変わらずコロナなどないかのごとくノーマルです。もちろん毎日コロナの新規感染者数などは発表されているし、変異種も見つかっています。でも、日本のように恐怖を煽るような報道はありません。人のマインドというのは、流される情報に大きく影響されるのでしょう。

お陰さまで、子供たちも元気にしています。先日は、別の場所に保管していたエレキギターとアンプを自宅に戻しました。アレンがまだ小さい時に、アコースティックギターを壊されたことがあって、「エレキまで壊されたらかなわん!」と避難させていたのです。しかし、アレンもレオも大きくなったし、私も好きな時にエレキを弾きたいので、また自宅に置くことにしました。アンプから大きな音が出るから、二人とも面白がって弾いていました。

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楽しそうにエレキギターを弾くアレン。もう壊さないでくれよー

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レオも楽しそうに弾いていました。適当に弾いてもデカい音が出るから面白いでしょうね。

そして、私たち家族にとって嬉しい生活の変化がありました。記事タイトルにあるように、納豆を作ることに成功したのです!前回の記事に、ここに引っ越された日本人家族の方から納豆をいただいたと書きましたが、それを種にして作ってみたら、初挑戦ながら上手く作れました。もう感動ものでした。これでアルメニアでも納豆が食べられますからね。

先週末、そのご家族に教えていただいた大豆を売っている市場のお店に行きました。大豆だけでなく、もやしの種も売っていたので、それも買って育てています。あと数日したら収穫できそうで、もやしもアルメニアで食べられるようになりました。妻と子供たちは、もやしも大好きです。格段に食生活が充実しそうで嬉しい!ちなみに、市場ではマスやチョウザメ、ウサギや鶏や七面鳥なども売られていて、子供たちは動物園のような感覚で面白がっていました。

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大豆を買いに行ったグムという市場。ものすごく久しぶりに行きました。

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動物も売られているから、子供たちは面白がっていました。

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七面鳥もいました。大きいのに、狭いカゴに入れられて少し可哀想…

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魚屋のおばさんが、頼んでもないのにチョウザメを水槽から出してくれました。床でバタバタして、これも少し可哀想…

帰宅して、ネットの情報を参考にしながら納豆作りを開始!まず、大豆を一晩水に浸してから圧力鍋で茹でます。茹で上がった大豆に、熱湯をかけた納豆を混ぜ合わせます。熱湯をかけるのは、納豆菌以外の菌が死滅するからだそうです。ちなみに、使う食器具も全て熱湯消毒しないといけません。種となる納豆と混ぜた大豆をマルチクッカーに入れて、ヨーグルトモードで約24時間発酵させます。

翌日、少しドキドキしながらマルチクッカーから大豆を取り出してみると、ほのかに納豆の匂いが!これって上手くいったってことか?!と思い、大豆を見てみると、表面に白い膜のようなものも付いているので、無事に発酵したようです。最後に2日ほど冷蔵庫に置かないといけないので、食べるまではもう少しのガマン…

そして、2日後に冷蔵庫から取り出して、箸でかき混ぜてみると、ものすごく糸を引きます!納豆の匂いも漂って、私と妻は、「やったー!納豆ができたー!」と大喜びしました。手作り納豆が完成した瞬間です。手に入りにくい大好物の日本食材を自分たちで作れたんですから、とにかく嬉しかったです。

その日の夕食で、家族みんなで自家製の納豆を美味しくいただきました。もちろん日本で市販されているものに比べたら味は落ちますが、アルメニアで手作りした納豆だから格別です。自分たちで作って食べれることに感動しました。子供たちも美味しそうに食べていました。少し残しておいて、もう1回作ってみようと思います。手作り納豆をお裾分けして下さった日本人家族の方に感謝です。本当にありがとうございました!

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完成した納豆!初挑戦ながら成功して嬉しかったです。

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かき混ぜると、すごく糸を引きます。妻と大喜びしました。

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ご飯にのせて醤油をかけて食べました。美味しかったー!まさかアルメニアで納豆を作って食べられる日が来るとは…食生活のレベルが格段にアップしました。

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市場で買った豆でもやしも育てています。これも食べるのが楽しみ!

端午の節句に手巻き寿司パーティー 

朝晩はまだ少し肌寒いこともありますが、日中は半袖で十分なほど気温が上がりました。もう初夏の陽気です。天気も少しずつ安定してきています。

日本は緊急事態宣言が延長されましたね。延長されるだろうとは思っていましたが、こんな状況で「五輪は開催する!」とか言われても、国民は白ける一方のような気がします。選手や関係者は何も悪くはないので可哀想ですけど、強行開催したところで全く盛り上がらないイベントになるでしょうね…

依頼があって、アルメニアで外国人もコロナのワクチン接種ができるかどうか調べたところ、なんと今でも希望すれば、無料で接種できるとのこと!マジ?!ただし、アストラゼネカかシノファームのワクチンだけで、接種間隔は8週間が推奨されています。ファイザーやスプートニクVは、優先対象の医療従事者や高齢者などに回されているようです。

さすがに8週間も空けるとなると、一般の旅行者が接種するのは難しいでしょうね。でも、移動型のワクチン接種施設がエレバンに登場したというニュースが昨日もあったし、今後はより多くの人が接種できるようになるでしょう。私自身は、本来の免疫で撃退できるものなので、わざわざ受けたいとは思いませんけどね。

アルメニアでは、同じようにワクチンを受けたくない人が多いと聞いています。安全性への不安が主な理由でしょうけど、ここは社会がほとんどノーマルに戻っているから、今さらワクチンを受ける必要あるの?という感じですね。アレンとレオも元気に学校と幼稚園、そしてレゴ教室に通っています。とにかくアルメニアにいると、コロナなんてないかのような雰囲気で、のびのびと生活できます。

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アレンが学校で書いた絵。けっこう上手になったなあークラシック音楽を聞いてから、イメージしたことを描いたりすることもあるそうです。

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レゴ教室で難しい作品を作っているレオ。この時は遮断機を作りました。年上の子より早く完成させるそうです。

さて、5月5日は端午の節句でした。それに先立って、ここに引っ越された日本人家族のお宅でパーティーをしたと前回の記事に書きました。そのご家族の奥さんが、なんと納豆を自分で作って、それをお裾分けしてくれました。私も妻も、そして子供たちも納豆が大好きなので、本当にありがたかったです。大好物なのに、海外では中々手に入らない日本食材ですからね。

端午の節句の日に頂いたので、せっかくだから、家族で手巻き寿司パーティーをすることにしました。酢飯を作って、他の具材や海苔を用意して、その貴重な納豆も食卓に並べました。混ぜるとけっこう糸を引いて、ちゃんと納豆の匂いがします。日本人の私以上に納豆が好きかもという妻が、本当に嬉しそうにしていました。

その納豆や魚などお好みの具材をのせて、寿司を作って食べました。美味しいから、子供たちもたくさん食べていましたね。お陰さまで、端午の節句を楽しくお祝いできました。手巻き寿司パーティーをしようとなったのも、納豆が手に入ったからで、本当に感謝です。どうもありがとうございました!少し残してあるので、今度は自分たちで納豆作りに挑戦してみようと思います。

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端午の節句をお祝いして手巻き寿司パーティー!

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頂いた納豆。混ぜるとけっこう糸を引いて、納豆の風味がします。

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自分たちで手巻き寿司を作るアレンとレオ

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寿司を巻いて嬉しそうなアレン。美味しそうにたくさん食べていました。

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レオは、巻かずにサンドイッチにみたいにしていました。

あと、一昨日は、働いている現地のIT企業の同僚たちと、ガルニ神殿に行く機会がありました。ガルニ神殿は今まで何度も訪れたことがあって、先月も家族で行ってきました。しかし、今回は夜の時間帯だったので、ライトアップされた神殿を初めて見ることができました。これが予想以上にかなり良かった!

紫や緑やオレンジのライトに照らされた神殿は、昼間よりもずっと美しく、そして神秘的に見えました。それを目当てに来るのか、夜8時過ぎなのに、けっこう訪問客がいましたが、確かにこれは見る価値あり。夜の方が涼しいし、昼間に比べたら人も少なくて静かでお勧めです。過去に行ったことがある人も、機会があれば、是非ライトアップされた神殿をご覧ください!

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同僚たちと滞在したコテージからの景色。緑が美しい…

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夕暮れ時のガルニ 神殿。これもきれいなんですが…

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暗くなってからライトアップされた神殿はもっと美しい!

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もっと神秘的で、悠久の歴史を感じさせる姿になります。