新型コロナの死者が100人超え
昨日5月28日は、「第一共和国の日」というアルメニアの祝日でした。1918~1920年のたった2年だけ存在したアルメニア民主共和国の独立を祝う日です。今年はコロナ禍で、大規模なイベントなどは開催されませんでした。
前回の記事で、アルメニアでは、新型コロナに関する陰謀論が実しやかに拡散し、鵜呑みにしている人が増えていると書きましたが、米国では、「オバマゲート」という陰謀が話題になっています。日本のマスコミはほとんど取り上げないので、この「オバマゲート」という言葉自体あまり聞いたことがない人も多いかもしれません。
これは、ロシア疑惑はオバマ氏が大統領の時から仕組まれていた陰謀ではないか…というもの。トランプ氏の当選を阻止するために、そして当選後は彼を弾劾するために、オバマ大統領の指示または関与でロシア疑惑がでっち上げられたという証拠が公文書で明らかになったため、トランプ側が追求しようとしているのです。
私は元々、ロシア疑惑もウクライナ疑惑もトランプ大統領を潰したい勢力による陰謀ではないかと思っていたので、このオバマゲートはさもありなんという印象です。世界中がコロナ一色という状況ですが、今後その真相が明らかになっていくかもしれません。どうせ日本のマスコミはほとんど報道しないでしょうから、個人的に注視していきたいと思います。
さて、世界の感染者数が600万人近くとなった新型コロナですが、アルメニアも毎日400人前後のペースで増えており、現在までの感染者数は8676人、死者は120人となっています。ついに死者は100人を超えて、感染者数も1万人に達する勢いです。重症化している患者が300人近くいるそうなので、今後も死者は増えると思われます。
このまま感染拡大が自然に落ち着くまでに、公式データで2万人以上の感染者が出るのではないか…と、私は思っています。アルメニアの人口は300万弱なので、かなり深刻な数値と言えますが、ほとんどの経済活動が再開し、人の生活や移動が通常に戻っている状況ですから仕方ありません。加えて、根拠のない陰謀論や噂がまかり通っていますしね。
しかし、実際のところ、すでにアルメニアの感染者は2万人を優に超えているはずです。新型コロナの感染者の多くは軽症または無症状で済むため、本当は公表されている数の何倍もいるというのが定説になっています。また、病床数確保のために、政府が重症患者以外は自宅療養とする方針に変えたこともあって、もし症状が出ても軽ければ病院に行かない人がかなりいるはずです。
たとえ実際に数万人もの感染者がいるとしても、まだまだ集団免疫の獲得には程遠いですが、長期化が避けられない問題ですから、ある程度のリスクは割り切って、一定のルールの中で通常の生活を送る方針がベターではないかというのが私の意見です。とはいうものの、アルメニア人はルールをあまり順守しないから、医療崩壊が起こったりしないかという点については不安…
さて、アレンの勉強は私と妻が教えているのですが、算数と漢字はけっこう進みました。算数は、日本から配布された教科書の内容を全て終えました。まあ、昨年の9月から学校に通っているアレンは、もともと進んでいましたからね。次回の教科書の受け取りは8月と聞いているので、それまでの間も自分たちで少しずつ勉強を先に進めようと思っています。
漢字はすでに60以上勉強しました。小学校1年生の学習漢字は82個だから、あと少しで終わります。もちろん復習はしますが、夏休み中に2年生の漢字にも取り掛かるつもりです。アレン自身も興味があるから、きっと頑張ってくれるでしょう。
ちなみに、まだ幼稚園児のレオがアレン以上に漢字に興味を持っていて、私がアレンに教え始めると、遊ぶ手を止めて隣でずっと見ています。また、絵本の代わりに漢字の学習書を真剣に読んだりもします。そうやって自然に学んでいるので、書き順とかは無茶苦茶ですが、けっこう書いたり読んだりできるようになりました。日本語を理解できるから、頭に入るのも早いんでしょうね。将来レオにも勉強を教えるのが今から楽しみです。
まだ教えていない2年生の漢字を自分で書いたアレン。けっこう上手!
レオが書いた漢字と読み方。何も教えてないのに、本当にすごいなー
日本の妖怪に興味を持ち始めた二人。最近は寝る前に、妖怪にまつわる昔話をしてあげています。
まだまだ幼い兄弟だから、こんなアホな遊びを毎日楽しそうにやっています。
- [2020/05/29 20:09]
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自分の頭で考えることの大切さ
日本では、感染者の大幅な減少を受けて、明日にも東京などで継続されている緊急事態宣言が解除されるそうですね。人の生活や経済活動が通常に戻ると、感染が再拡大するリスクはありますが、規制による影響の方が甚大になっているので解除するのは妥当かと思います。
世界の感染者数が500万を超えた新型コロナですが、アルメニアも相変わらず300人以上の高いペースで増えています。昨日は374人と過去最多でした。今日も359人増えて、現在までの感染者数は6661人、死者は81人となっています。
ただ、これまでの回復者は3千人を超えているので、実際の患者数は3400人ほど。先日は、91歳の女性と96歳の男性が回復して退院したというニュースもありました。女性の方は肺の7割が肺炎に冒されたにも関わらず、命を取り留めました。また、男性の方は退院後に自分で歩いて帰宅したそうです。
最近の感染拡大を受けて、アルメニア政府は、根拠のない噂や陰謀論の広まり、それによる市民の警戒心の低下を危惧する声明を出しました。ちなみに、その陰謀論というのは、「本当は新型ウイルスなど存在しない」「海外から援助をもらうために感染者や死者の数を多く見積もっている」といった話の他に、以下のようなものもあります。
それは、このパンデミックの黒幕はビル・ゲイツ氏で、ワクチン接種で人口を減らし、人々にマイクロチップを埋め込む計画を立てているという説。これは世界中で広まっているもので、日本語でも簡単に情報を見ることができます。同じような陰謀論は、ブラジルでジカウイルスが流行した時もありました。
真実か否かは別にして、私にすると、この手の陰謀論を鵜呑みにする人たちは、パニックに陥って買い占めに走ったりする人たちと大して変わらない気がします。それどころか、「自分は真実を知っている!」と思い込んで、周囲に必死で流布しようとする分もっとタチが悪いかも…
だいたい、すぐにネットで暴露されて拡散するようなものを陰謀とは呼べません。真の陰謀とは、人々の裏の裏をかき、内部関係者さえも欺きながら進められるものですからね。上記のような陰謀論を盲信するのは、「私は詐欺師です」と名乗る人のうまい儲け話を真剣に聞いているのと同じです。
この実しやかに広まる陰謀論を信じ込む人と、マスコミの報道などに煽られてパニックになる人は両方とも、情報を鵜呑みにし、自分の頭でよく考えようとしない点で共通しています。ただ、混乱している状況下だと人間は冷静さを失うし、元々テレビやネットで垂れ流される情報は、注目を集めるためにセンセーショナルになりがちなので、こうやって偉そうに書いている私だって同じような過ちを犯すことがあります。
ちなみに、新型コロナ対策で独自路線を行くスウェーデンは、「自分の頭で考える」という教育をとても大切にしていて、小学校低学年の頃から、自分が得た情報が本当かどうか、ソースが信頼できるものかどうか確認する習慣を身に付けるよう指導していると聞きました。
そういうお国柄だからこそ、どれだけ他国から批判されてもブレることなく、市民の自主性を尊重する独自の政策を貫けるのかもしれません。アルメニアも、大幅に規制を緩和し、実質的に集団免疫方針に転換したように思いますが、真偽のほどが定かでない噂や陰謀論が広まるような環境と国民性ですから、政府は騙し騙しやるしかないでしょうね。
前回の記事にも書いたように、私はここの現在の状況を受け入れています。長期化は避けられない問題であることなどを考えると、ある程度のリスクは割り切って、一定のルールの中で通常の生活を送るしかないと思っています。だから、無責任な批判や陰謀論などに振り回されることなく、政府には中長期的な視点に立って、一貫した方針を持ってもらいたいですね。
さて、実はもう過去に感染して無症状で済んでしまったのか、まだ罹患していないのかは分かりませんが、お陰さまで、私と家族は元気にしています。小学校以上の教育機関は、今週から夏休みに入りました。といっても、3月中旬から全て閉鎖されていたため、特に生活に変化などはありません。9月からの新学期はどうなるのか、いまだ政府方針は決まっていませんが、またオンラインだと困りますね…
アレンの場合は私と妻で教えられるので、学校が再開されないようなら、完全に自宅授業に切り替えることも考えるでしょう。というか、私はアレンに勉強を教えるのが好きだし、やり甲斐があります。我が子だから遠慮せず厳しく指導していますが、アレンが理解してくれたり、新しいことを学んでくれるのが嬉しいのです。すでに漢字も50以上勉強しました。この調子だと、夏休み中に2年生の漢字もやれそうです。
しかし、やはり子供だから、生活の中心は遊ぶこと。弟のレオもいるため、一緒にお絵かきしたり、アニメを見たり、粘土遊びをしたりしています。毎日のようにケンカもして大変ですけど、仲良く遊んでいる姿は可愛らしいです。
先日は、マニアックな性格のアレンが粘土で面白い、というか変わったものを作りました。それは…ゲジゲジ!昆虫に興味を持ち始めたアレンが大好きなのは、カブトムシやクワガタではなく、なぜかゲジゲジやムカデ。粘土でけっこう精巧に作り上げました。誰に似たのか、本当に変わってるな…でも、なるべく自由な発想を大切にしてあげたいですね。
裸足で家の中や庭を走り回るから、レオの足の裏、汚いな…
暑いから、もう二人とも半ズボン!外で遊びまわれる季節になりました。
アレンが粘土で作ったゲジゲジ。よくできているので感心しました。大きなゲジゲジやムカデを飼いたいらしく、さすがにそれはちょっと困るけど…
- [2020/05/24 19:38]
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ホヴァナ修道院とサフモサ修道院を訪問
天気のいい日が続いています。もう半袖で十分なほど暖かい、というか暑いぐらい。なので、けっこう伸びていた髪を切りました。サッパリして気持ちいです。昨日は久しぶりに展望台に行って、美しいアララト山の景色を眺めました。
前回の記事でお伝えしたように、アルメニアは今週からバスや地下鉄の運行が再開し、ほとんどの経済活動が再び動き出しました。私も昨日バスに乗ってみたら、ルールに従って乗降口に消毒液が置いてあるし、乗客もみんなマスクと手袋をしていました。エレバン中心部では警察が厳しく取り締まっているというニュースを見ましたが、一人でもマスクを着用していないのが分かると乗客全員が降されていましたね。
まあ、規制が緩和されてすぐの今は市民も緊張感を持っているため、けっこうルールが守られるでしょうけど、アルメニアのことだから徐々に緩くなっていく気がします。この初夏の陽気もあって、人々もどんどん開放的になっていくでしょうしね。
というか、すでに緩くなってしまっているのか、ここ最近は毎日200〜300人とすごい勢いで新型コロナの感染者が増えています。これまでの感染者数は5271人、死者は67人となっています。ついに5千人超え!保健省が予想した通り、このペースだと来月上旬には1万人に達しそうです。
この現状に対して政府は、「ウイルスは存在しないとか世界的な陰謀だというデマが広がったり、市民の警戒心が薄れたりしていて危険だ!」と怒っていますが、私にすると、実質的に集団免疫の方針に転向したように思います。いくらルールを設けても、人の社会生活や移動が戻っていくと感染リスクが拡大するのは不可避ですからね。
しかし、今はそれしか有効な手立てがないのも確か。ロックダウンは医療崩壊を防ぐ上で一時的に有効ですが、さすがに何ヶ月も続けるのは無理なので、ある程度の犠牲やリスクを覚悟しながら、徐々に自然免疫を獲得していくしかありません。もちろん年齢や健康状態に関係なく致死率がかなり高い病気だと話は別ですが、新型コロナはそうではないので、とりあえずアルメニアの現状を私は受け入れています。
と書くと、楽観的すぎるとか冷徹だと批判されそうですけど、私だって罹患したくはないし、他人に感染したくもないし、そして二児の父親なので不安な気持ちがない訳ではありません。ただ、ワクチンが実用化されるまでの時間やロックダウンによる影響、この病気の危険性など様々なことを考えると、ある程度のリスクは割り切り、一定のルールの中で通常の生活を送るしかないかなとも思うのです。
久しぶりに展望台からエレバントとアララト山を見渡しました。青空に映えるアララト山の雄姿に見とれてしまいました。
さて、この初夏の陽気に誘われて、私も家族と日曜に少し遠出してきました。妻が、子供たちを自然がきれいな場所に連れて行ってあげたいということで、日帰りでホヴァナ修道院とサフモサ修道院を訪問しました。
二つともエレバンから車で30分ほどの場所にあり、私の元学生のティグランに運転をお願いしました。彼と会うのも3ヶ月ぶりぐらいでしたね。日本語ガイドをしている彼は、新型コロナの影響で仕事がなくなってしまい大変なようですが、とりあえず元気そうで安心しました。
その二つの修道院には、私と妻は行ったことがあって、当ブログでもご紹介したことがあります。どちらも切り立った断崖絶壁の傍に建つ12〜13世紀の古い修道院で、教会のレリーフや雰囲気も素晴らしいんですが、そのロケーションは一見の価値ありです。(過去の記事はこちらとこちら)
「まだ人出も少ないだろうし、家族で静かにのんびりできるかな」と思って行ってみると、日曜日ということもあって、多くのアルメニア人の訪問客が来ていました。まるでウイルスの問題なんてないかのような賑わい。まあ、天気がいい日に家に閉じこもっているのも体に悪いですからね。自然が美しく、空気のきれいな場所で気分転換するのも大事です。
特に、サフモサ修道院の周辺は広々とした草原になっていて、そこでは同じような家族連れが楽しく過ごしていました。私たちも座って休んだり、アレンとサッカーしたり、雄大な景色を眺めたりと充実した時間を過ごすことができました。もちろん、どちらの教会でもロウソクを灯して、今の状況が少しでも早く収束するよう祈りました。
久しぶりの遠出だったので、やっぱり疲れましたけど、妻も子供たちも楽しく過ごしてリラックスできたようです。私もいい息抜きになりました。これからさらに明るく暑くなっていきますから、時々こうやって自然豊かな場所に出かけたいなあと思います。
最初に訪れたホヴァナ修道院。状況が早く改善するように、そして何より健康を祈りました。
ホヴァナ修道院すぐ裏の切り立った断崖絶壁。雄大な景観が広がっています。
次に訪れたサフモサ修道院の敷地でのんびり。子供たちはおにぎりを食べました。
その草原でアレンとサッカーをしました。しかし、けっこう人出があって驚きました。
草原には花が咲いて、牛が放牧されていました。空気も澄んでいて気持ちいいー
サフモサ修道院の裏も断崖絶壁。深い渓谷の向こうにアララト山が見えています。
- [2020/05/20 18:55]
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新型コロナ対策規制が大幅に緩和
朝から青空が広がって、すっかり初夏の陽気になりました。日中の気温は25℃前後になっています。来週は30℃近くになるそうです。今月は不安定な天気が続いていたので嬉しいですね。
さて、アルメニアの新型コロナの感染状況ですが、相変わらず毎日すごいペースで増えています。今日は239人の最多記録で、現在までの感染者数は4283人、死者は55人となっています。最近は新規感染者が100人ぐらいだと、「今日は少ないなあ」と思ってしまいます。人口が日本の40分の1ぐらいのアルメニアでは、この増加ペースはかなり多いんですけどね…
こういう状況なので、3月中旬から発令されている非常事態宣言はまた1ヶ月延長されました。しかし、これはあくまで状況の急激な悪化や緊急時に備えて法規制をしやすくするための措置。実際には、ほとんどの規制は大幅に緩和される予定です。
来週からは、バスや地下鉄などの公共交通機関が運行され、飲食店やショッピングモール、幼稚園なども再開されます。もうほとんど通常の生活に戻る勢いですが、感染リスクは減少していないため、以下のようなルールが課せられます。
- 公共の場所でのマスクの携帯・着用が必要となり、違反者には罰金が科せられます。特に屋内では着用を厳しく求められる可能性があります。
- 公共交通機関の利用には,マスク,手袋の着用及び備付けの消毒液を使った手指消毒が必要です。また,ミニバス・マイクロバスなどは,座席以外の乗車が禁止され,立っての乗車はできません。
- 大型バスなどに立って乗車する場合は,他の乗客から1メートル以上離れなければなりません。
- タクシーの助手席には乗車できません。
- ホテルの宿泊登録客以外の利用はできません。
- 飲食店内への入店時には,検温がなされ,熱や咳のある場合は入店を断られます。
けっこう細かいルールが設けられていますが、恐らく大して守られないと思います。外出規制がなくなった先週からは、ソーシャルディスタンスなんて気にしないどころか、普通に握手やハグする人もかなりいるそうです。元々そんなに厳格なロックダウンじゃなかったし、「禁煙」と書かれたバスの車内で運転手が堂々とたばこを吸うようなお国柄ですからね…
政府はこの市民の緊張感のなさを批判していますが、そんなの最初から分かった上で規制を緩和しているはずだから、隠然と集団免疫方針に舵を切ったんじゃないかと個人的には思っています。もちろん経済への影響が甚大でロックダウンの継続は無理という事情もありますが、どうせ長期化は避けられない問題なので、ウイルスと共存するしかないと割り切った感があります。
ただ、こういった流れはアルメニアだけではありません。ドイツをはじめEU諸国も徐々に規制を緩和しており、域内の国境封鎖の解除も検討されています。さらに夏の観光業復興に向けて、航空会社の運行再開の可能性も高まっています。こうやって人の移動が増えれば、いくら対策を取っても感染の再拡大は避けられませんが、今後この傾向は世界中で加速していく気がします。
アルメニアも、これから夏を迎えて、人々がさらに開放的になっていくでしょう。私や妻も、せっかくの陽気だし、子供たちと一緒に郊外の自然の美しい場所に行こうかなと思っています。時には気分転換も必要ですからね。免疫力を落とさないよう心の健康にも気をつけたいと思います。
天気が良くて暖かいので、庭でご飯を食べるアレンとレオ
私も庭でギターをつま弾きました。その隣で遊ぶレオ。
外で遊び疲れてぐっすり眠る兄弟二人
- [2020/05/16 22:06]
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レオの可愛いすぎる落書き
昨日まで雨がちな天気が続いて、けっこう肌寒かったですが、今日は青空が見えています。予報では、今日から天候が安定するらしく、週末には初夏の陽気になるとのこと。だったら嬉しいですね。
ちなみに先週土曜の9日は、対独戦勝記念日でアルメニアは祝日でした。今年は新型コロナウイルスの影響で軍事パレードなどはありませんでした。ロシア含め多くの国々が同じように自粛しましたが、ベラルーシだけは例年通り大規模にお祝いしました。同国のルカシェンコ大統領は、「新型コロナにはウォッカとサウナが効く」「ウイルスにひれ伏すぐらいなら死んだ方がマシ」と公言し、ほとんど規制など行なっていません。さすが欧州最後の独裁者だけあってすごい…
その新型コロナはの世界の感染者数は400万人を超え、死者数は30万近くになっています。アルメニアも相変わらず毎日100人前後のペースで増え続けており(今日は79人と比較的少なかった)、現在までの感染者数は3392人、死者は46人となっています。治療中の患者のほとんどは軽症ですが、100人以上が重症化しているらしく、その多くは糖尿病や高血圧などの基礎疾患がある人だそうです。
保健大臣は、このペースが続けば今月中に感染者は6千人を超え、一ヶ月後には1万人を超える可能性があるという予測を発表しました。そして、さらに数十人の死者が出るだろうとのことです。先週から多くの規制が緩和されて、経済活動も一定のルールの中で再開していますから、感染拡大のリスクは避けられないと思います。
中国や韓国で再び感染者が出ているように、一度抑え込んだかに見えても、人の生活や移動が通常に戻っていくと必ず感染は再発します。やはり有効なワクチンを多くの人が摂取できるようになるまでは、感染リスクと共存していくしかありません。なるべく罹患しないよう気をつけつつ、何よりも免疫力を落とさないようにしたいと思います。
さて、教育機関は今学期ずっと閉鎖されるので、オンライン授業が行われています。しかし、先生たちも慣れていない上に、最近はキャンセルも多いし、アレンのような小さい子供は集中できないため、残り2週間も続けるかどうか悩んでいます。他の家庭の親たちからも不満が出ているそうです。
正直アレンぐらいの子供が勉強している内容は、私と妻で十分教えられるんですよね。加えてアレンは日本語の勉強もあるので、妻がアルメニア語とロシア語、私が日本語と算数を教えています。とりあえず、今はその方がアレンも楽しいみたいだし、こちらも管理しやすいです。
レオは、アレンが勉強しているのをいつも興味津々で見ていて、よく真似して一人でアルメニア文字や漢字を書いたりしています。昨日アルメニア文字を一生懸命に書いているレオに、「何しているの?」と聞くと、「仕事してる」という一丁前の答えが返ってきて笑ってしまいました。
あと、お絵描きが大好きなレオは、たまに壁やテーブルにも落書きすることがあります。注意すると、自分でも悪いと分かっているのか決まり悪そうに笑って、「小さく書いてる…」と言い訳します。小さくても落書きやん!でも、その仕草が可愛くて、思わず許してしまいそうになります。
一昨日のことですが、ピアノの椅子を動かした妻が何か見つけて大笑いし始めました。ピアノのペダルを指差して、「これ、可愛すぎる!」と言うから見てみると、レオが描いた可愛い目と口が!ペダルの形とマッチしていて、元々そういうデザインかのように見えました。これは確かに可愛すぎて、「レオ、すごい!」と褒めてしまいました。
いろいろ規制が緩和されたとはいえ、幼稚園や学校が閉鎖されたままだと子供たちがずっと家に居て大変です。子供たちの方だってストレスが溜まっているかもしれません。そんな中でも子供の無邪気さは周りを笑顔に、そして気持ちを明るくしてくれます。
天気が良くなったので散歩していたら、アレンが大きなカタツムリを見つけました。雨の日が続いていましたからね。
アレンの真似をしてアルメニア文字を書くレオ。けっこう上手でした。
ピアノのペダルにあったレオの落書き。かわいいー!
アレンもお絵描きが上手になりました。二人のUFOの絵。上がアレンで、下がレオ。驚いて見上げる人々まで描くとは凝っています。で、UFOにも顔を描いちゃうレオ。
- [2020/05/11 23:42]
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