総選挙に向けて選挙活動が本格化 

かなり寒くなってきて、朝晩は耳が痛く感じます。もうすぐ12月ですからね。秋も終わりを告げて、本格的な冬が始まろうとしています。

ゴーン会長の逮捕劇ですが、彼に同情したり無実だと訴える報道と、日産の対応を妥当とする報道が交錯しています。ルノーの最大株主は仏政府なので、下手したら外交問題にも発展しかねないのに、日本政府は静観しています。やはり今回の事件は、ゴーン氏の不正を糺すことではなく、ルノーの支配強化を阻止するために政府と日産が結託して起こしたクーデターだったのかもしれないですね…

さて、当ブログでも何度か書きましたが、来月9日に国会議員の総選挙が行われる予定です。パシニャン首相が辞任した後、新しい首相が選ばれなかったため、憲法規定に従い、国民議会は解散となりました。というのも、いまだに議会は共和党などの旧勢力が多数派を占め、ねじれ現象が続いているので、パシニャン首相は総選挙の早期実施をずっと主張していました。

選挙活動は11月26日からと決められていたので、昨日から各党のキャンペーンが本格化しました。パシニャン首相も連日、支持者らの前で演説しています。今の情勢だと、首相が率いる政党「マイステップ」が確実に勝利すると思います。そうなると、強大な権力を誇った共和党もついに弱小野党に転落してしまうのでしょうか…つくづく盛者必衰の理を感じます。まあ、国民不在の腐敗政治を続けたせいだから自業自得なんですけどね。

とはいえ、それも公正な選挙が行われた場合の話です。革命前のアルメニアの選挙は、とにかく腐っていて、最初から結果ありきの出来レース。圧力や買収がまかり通り、票の集計がまともに行われることなどありませんでした。過去の選挙の時に、自分の学生に支持政党や予想結果について聞いてたことがあったんですが、みんな呆れた顔で、「先生も知っているように、この国の選挙は形だけで意味がない。私たちの意思なんて関係なく、どうせ結果は決まっている…」と言っていたのを覚えています。

そんな酷い状況がずっと続いていたため、今回の選挙は画期的なものになると言われています。革命後、パシニャン内閣は腐敗との闘いに最も力を注いできましたから、その成果が試される時がやって来たわけです。結果よりもまず、国民が政治に直接参加できる選挙というシステムが正しく機能し、有権者の意思が反映されることが民主国家への第一歩。アルメニアがその大切な一歩を無事に踏み出してほしいと願います。

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「選挙で金銭を受け取らないように!」という注意が書かれてある看板。政治家だけではなく、有権者の側も清廉でいる心づもりが必要です。

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子供たちの未来のためにも、公正な選挙が行われ、アルメニアが民主的で希望の持てる社会に生まれ変わるスタートを切ってほしいと思います。

日本語教師の仕事を再開 

また最近、雨が降ったり止んだりの不安定な天気です。その雨で木々の葉もかなり落ちて、寒々しい風景になってきました。冬の足音がすぐそこまでやって来ているようです。

世間を騒がしているゴーン会長の逮捕劇。その裏には合併問題を巡る日仏政府の思惑があったと噂されています。もし本当にマクロン大統領の主導でルノーが日産の吸収合併を画策していたのなら、今回の日本側のクーデターは天晴れと言えるかも。

ルノーにすると、「経営危機を救った恩を仇で返すのか!」と憤慨しているかもしれませんが、日産の方が規模や利益が圧倒的に大きいし、親会社だからって言いなりになる必要はありません。たとえ陰謀説が真実ではないとしても、実際に悪質な不正があったのなら、たとえカリスマ経営者であろうと厳しく裁かれるべきです。

そういえば、セミナーを終えて帰国された極真館の廬山館長と弟子の方々から、温かいお礼のメッセージを頂きました。皆さんアルメニアのことを大変気に入られたようで、特に館長は、「これほど素晴らしい思い出と余韻を残した国は初めて。アルメニアの国と人々のことを心から愛している」と書かれていました。いやあ、嬉しいですね!皆さん、どうもありがとうございます!

でもメッセージの最後に、「我が娘のようなリリットさんをもし泣かたせら、私の鉄拳が待っているぞ!」という恐ろしい言葉が…館長の鉄拳なんか喰らったら、マジで死んでまうやん!館長、大丈夫です!妻を泣かせるようなことは絶対にしません!

さて、記事タイトルにあるように、実は日本語教師の仕事を再開しました。といっても週に1回だけですが、2週間前からいろはセンターの上級クラスの授業を2コマ担当しています。昨年夏に会社JASCの仕事がかなり忙しくなり、10年以上続けた日本語教師の仕事を辞めました。それ以来ですから、約15か月ぶりに教壇に立ったことになります。

今年の春頃に少しずつ時間的な余裕ができ始めたので、いろはセンターから授業の依頼を受けていましたが、他の仕事や日本からの来客があったりしたため中々決断できないでいました。適当に引き受けて、後で迷惑かけたくないですしね。しかし、教える日時やクラスなどについて私の希望を聞いてくれたこともあって、もう一度教鞭を取ることにしたのです。

で、久々の授業ですが、さすがに10年以上やっていたからか、全く問題なく以前通りできています。違和感があるとか、勘が鈍っているとかは全然ありません。上級クラスなので難しい質問が飛んできたりしますが、逆にその方が張り合いがあって楽しいです。やっぱり私は日本語教師の仕事が好きやなあ。家庭教師などの依頼もずっとあるので、他の仕事に影響しない程度なら再開してもいいかも…

まあ久々だから新鮮っていうのもあるでしょうし、今教えている学生たちが本当に真面目で優秀なので、やりがいを感じながら楽しくやれているのでしょうね。あまり無理せず、ぼちぼちやっていきたいと思います。

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いろはセンターで教えている生徒たち(写っていないけど、もう一人います)。みんな真面目で優秀なので、とても教え甲斐があります。

廬山極真館館長のセミナーが無事に終了! 

11月も下旬に入り、どんどん寒くなっています。日中の気温も10℃前後で、そのうち朝晩には零度以下になる日も出てくると思います。

昨日、ヴァハグン・マルガリャンというアルメニアのバレエダンサーが23歳の若さで亡くなりました。2週間前に乗っていたタクシーが事故に遭い、ずっと昏睡状態が続いていたそうです。彼は5年前のユーロビジョン・ヤングダンサーズにアルメニア代表として出場して一躍有名になりました。才能あるダンサーの訃報に、多くのアルメニア人が心を痛めています。ご冥福をお祈りします。

さて、極真館の廬山館長と弟子の方々が、昨日アルメニアを発って帰国の途につかれました。セミナーも成功裏に終わり、アルメニアで充実した時間を過ごされたようです。最後の夕食会に私も参加しましたが、館長は、「アルメニアが本当に好きになった。今は去りがたい気持ちで一杯だ…」と仰っていました。

そして、お世話になったアルメニアの空手道場の関係者に何度も感謝されていました。バックパッカー時代にいつも感じたことですが、その国の印象を決めるのはやはり出会った人たち。館長は温かい思いやりともてなしの心を持ったアルメニア人と触れ合えたようです。もちろん偉大な空手家である館長の指導を通して、アルメニアの人たちも得たものがたくさんあったと思います。この交流が今後も続いて発展していくことを願います。

通訳を務めた妻もすごく楽しい日々を過ごし、「この仕事に関われて良かった!」と笑顔で言っていました。幸いお役に立てたようで、館長も、「奥さんの通訳のお陰で、セミナーも大成功だったし、忘れらない訪問になった」と仰って下さいました。ちなみに夫の私は、「こんな素晴らしい女性、君にはもったいない!」と何度も館長に言われました。まあこれは、いつもいろんな人に言われるお決まりの言葉…

でも、私にとっては最高の誉め言葉です。だって、「いい人と結ばれて幸せ者だ!」と言われているようなものですから、こんな嬉しいことはありません。富や地位などは周りがいくらすごいと思っても、当の本人が満たされているのか、また幸せなのかは分かりません。しかし、素晴らしい友人やパートナーに恵まれていることは、何にも代えがたい幸せ。私も妻のことを本当に素晴らしい女性だと思っていますし、「自分の娘みたいな存在だ」と仰るぐらい、館長に気に入ってもらえて光栄です。

そんな私にも館長はいつも気さくに接して下さって、とても楽しい時間を過ごすことができました。突っ込みで胸に飛んでくる裏拳はちょっと痛かったけど(笑)。ちなみに弟子の方が、「館長の蹴りは、軽く入っただけでも痛みがずっと続く」と仰っていました。中には肋骨にヒビが入った人もいるらしい…さすが伝説の空手家だけあります。エッ?ってことは、あの裏拳も危険ちゃうの?!

とにかく館長と弟子の方々、そしてアルメニアの道場の関係者の方々とお会いできて本当に良かったです。お陰さまで、私も妻も素敵な思い出ができました。何より館長たちが、「必ず戻って来る!」と何度も仰るほどアルメニアを気に入って下さったことを嬉しく思います。だから、空港でお見送りした時に「さようなら」とは言いませんでした。またお会いしましょう!どうもありがとうございました!押忍!

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多くの人が参加して成功裏に終わったセミナー。廬山館長に直接指導してもらえる貴重な機会になりました。極真館の今後の発展を祈ります。

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現地のテレビ番組にも出演されました。館長は内閣府で首相代理にもお会いしたそうです。

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最後の晩餐でも心温まる交流があり、館長はアルメニアのことを心から気に入られたようです。

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空港で最後の記念撮影。皆さん、本当にお疲れさまでした!今後に繋がる素晴らしい訪問になったと思います。

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妻も館長のことをすごく慕っていました。楽しい時間をありがとうございました!是非またアルメニアにいらっしゃってください!

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子供たちは、ここ数日ほとんどママと一緒にいられませんでした。でも、恋しがって泣いたりせずに頑張ってくれました。息子たちもお疲れ様!

ティグランの結婚式に参加 

昨日はエレバンで、極真館の廬山初雄館長による空手のセミナーが行われたので、長男アレンを連れて行ってきました。その前日の夕食会に私も参加させて頂き、館長とはいろいろとお話しすることができました。とても気さくでユーモアのある方で楽しかったです。お陰で、妻も今回の通訳の仕事を本当に楽しくやっているみたいです。

セミナーには、子供や女性も含め大勢のアルメニア人たちが参加していました。廬山館長の指導を受けられるということで、みんな嬉しそうでした。ちなみに、彼らを指導しているアルメニア人の先生には、館長から師範の位が授与されました。31歳という若さですが、その技術だけでなく、素晴らしい人格が高く評価されたとのこと。確かにすごく純粋で真面目な人で、師範に任命されたことは大きな励みとなるでしょうね。

午前のセミナーでは、基本的な空手の技の指導が行われ、みんな熱心に館長の説明に聞き入りながら練習していました。小さな子供たちも、「押忍!」と気合を入れて頑張っている姿は微笑ましかったです。セミナーは午後もあったんですが、あまり長時間アレンはいられないし、私も大切な用事があったため帰宅しました。

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廬山館長の空手指導の様子。極真空手の普及と発展のために熱心に指導されていました。

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廬山館長と一緒に。空手には厳しいけど、普段はとても気さくな方で、多くの弟子に慕われているのも分かります。

その大切な用事というのは、私の元学生で友人のティグランの結婚式!長年付き合っていた彼女と昨日ついに結ばれました。あいにく妻は空手セミナーの通訳があるので、私だけ参加しました。ティグランは当ブログに写真や記事で何度か登場していて、最近では、片岡さんの招待で日本を旅行したことをご紹介しました。(その記事はこちら

片岡さんがそこまでしてあげたくなるほど、すごく心の優しいアルメニア人です。日本語も上手になって、今年の夏からはガイドとして働き始めました。仕事も少しずつ安定してきたし、夢だった日本にも行くことができました。一念発起して頑張ってきましたからね。そんなティグランが愛する女性と結ばれて、私もとても嬉しいです。片岡さんに式の様子をすぐ写真で送ったら、「素晴らしい!本当におめでとうと伝えて」と心から喜んでいました。

式の後はティグランの家で小さなパーティーが行われました。盛大な披露宴などはなく、小ぢんまりしたお祝いでしたが、結婚というのはゴールじゃなくて、あくまでスタート。大切なのはこれからです。だから、二人にはいつまでも仲良く、幸せな家庭を築いていってほしいと思います。いろんな苦労や障害を乗り越えて結ばれた二人ですから、きっと大丈夫でしょう。ティグランとセダさん、本当におめでとう!末永くお幸せに!

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ウェディングドレスを着たセダさんとティグラン。幸せそう。

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神に愛を誓って二人は晴れて夫婦になりました。

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式を終えた二人をみんなで祝福。本当におめでとう!いつまでも強い愛で結ばれた夫婦でいてください!

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家でお祝いのパーティー。コニャックやワインで乾杯しました。ちょっと飲み過ぎたけど楽しかったです。パーティーが終わってから、二人はハネムーンでトビリシに行きました。

極真館の廬山初雄館長がアルメニアを訪問 

晴れたり曇ったりとはっきりしない天気が続いています。基本的に午前中は曇っていて、午後になると雲が晴れてくるという感じですね。晴れ間から太陽が顔を出すと、あまり寒くはありません。

そういえば、11月11日って中国では「独身の日」でしたね。その日にネット通販各社が大規模なセールを行うのが恒例になっていますが、最大手アリババの取引額が過去最高の308億ドル(約3兆5110億円)に達したとのこと。去年の大阪府の一般会計予算に匹敵するお金が1日で動いたことになります。

私が初めて中国を旅行したのは今から20年前。船で渡った上海でさえ、まだまだ発展途上国の大都市という感じで、物価も安かったし、混沌としていました。だから、今の中国の発展ぶりには本当に驚かされます。もちろん実際に現地を見た当時から、「この国はいずれ発展して再び大国になるやろなあ」と、底知れないポテンシャルを強く感じましたけど、まさかこんな猛スピードで変化していくとは…すごいですね。

さて昨晩は、極真館の廬山初雄館長がアルメニアに到着されました。伝説として語り継がれる数々の名勝負を残した偉大な空手家で、指導のために7年ぶりに訪問されたのです。昨年は弟子の方がお二人アルメニアに指導に来られて、妻が日本語通訳を担当しました。そして今回も妻が通訳することになりました。到着時に早速マスコミの取材などがあるということで、妻も空港に行くことになったのですが、深夜1時と夜遅い時間だったので私も同行しました。

行ってみたら、深夜にも関わらず、招聘した空手道場の先生や弟子や関係者ら約40人が、今か今かと廬山館長の到着を待っていました。もしかしたら滞在中にパシニャン首相に面会するかも…という話があるぐらいの大先生の訪問ですからね。みんな興奮を抑えきれないようです。しかし、事情を知らない他のアルメニア人たちはその光景を見て、「一体どんな有名人が来るの?」と思ったことでしょう。

そして、ついに廬山館長と弟子のお二人が到着ゲートが出てくると、「押忍!」とみんな礼をして、盛大な拍手が巻き起こりました。この大歓迎には館長も驚かれたみたいで、現地マスコミのインタビューで、「こんな大歓迎を受けて驚いたが、本当にありがたい。一生懸命ここで指導してお返しする」と仰っていました。

また、その場で館長が、「よし、中段突きやるぞー!三戦立ちしてー!」と号令をかけると、一斉に中段突きを始めました。終わると、また「押忍!」とみんな礼をして拍手。アルメニアの空港でこんなの初めてだったでしょうね。長旅を終えたばかりなのに、疲れた顔など見せずにすぐ周りを一つにまとめてしまう覇気というかパワーはさすが。でも、すごく気さくな方で、通訳していた妻も楽しそうでした。きっと素晴らしいセミナーになると思います。もし可能であれば、私も少し見学したいです。

しかし、そんな時間が取れるかどうか…というのも、妻が通訳で忙しいこの数日間は、私も子供の世話でけっこう忙しくなりますからね。今回は朝から晩までずっと妻は家にいないので、私と義母とで息子たちの面倒を見ないといけません。ママにあまり会えなくなるから、二人とも大丈夫かと心配ですが、妻には大切な仕事を頑張ってほしいと思います。

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廬山館長を出迎えようと集まった弟子や関係たち。地方にある空手道場なので、多くの人はわざわざ遠くから来ていました。

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ついに廬山館長が登場!アルメニアの伝統で、歓迎のパンと塩が用意されました。その大歓迎ぶりに驚かれていました。

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マスコミの取材を受ける館長。温かいもてなしに何度も感謝しながら、「アルメニアの極真空手の普及に尽力したい」と語られました。ちなみに赤い服のアルメニア人男性は腕相撲の世界チャンピオン!

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館長の掛け声に合わせて、みんなで中段突き!到着早々、この気合と一体感には感動しました。たまたま空港にいた人たちは何事かとビックリしたでしょうけど…

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さすが伝説の大先生だけあってお元気です。セミナーの成功を祈っています。妻も通訳、頑張って!