ティグランが夢だった日本を旅行中! 

気持ちのいい秋晴れが続いています。でも、気温はそれほど高くなく、朝晩はけっこう寒いです。次男のレオも風邪を引いてしまったし、一昨日から暖房をつけ始めました。光熱費が嵩むけど仕方ないですね。

明日は、パシニャン首相の辞任に伴う2回目の議会内投票が行われます。前回と同じく候補者はパシニャン氏のみ。この立候補も投票も形だけで、もし今回も新しく首相が決まらなかったら、議会解散となって12月に総選挙が実施されます。さあ、どうなるんでしょうか?!気になる結果については、またブログでお伝えします。

さて、月曜日から、私の元学生で友人のティグランが日本を旅行中です。関西と香川県を1週間ちょっと観光する予定で、これは大親友の片岡さんの招待!夢だった訪日ができたティグランはもちろんのこと、彼の夢を叶えることができた片岡さんもすごく喜んでいます。片岡さんが送ってくれる写真や動画を見ると、一緒に寿司やうどんを食べたり、海や神社を見たり、みんなで餃子やカレーを作ったりと楽しく過ごしているようです。その明るい笑顔から楽しさが十分伝わってきますね。

片岡さんとティグランが初めて会ったのは今年2月。私はよくティグランに空港送迎や観光のドライバーの仕事をお願いするので、その時も片岡さんを空港まで一緒に迎えに行きました。到着した片岡さんに、「はじめまして。ティグランと申します。よろしくお願いします」と日本語で挨拶したんですが、その第一印象で片岡さんは、「絶対ええ奴や!」とすっかり気に入ってしまいました。

それからは、アルメニアで一緒に食事したり、ドライブ旅行したり、ティグランのお宅にお邪魔したりして親交を深めました。そして夏頃に片岡さんは、「ティグランを日本に呼んであげたい」と思い始めました。それを聞いたティグランは、「信じられない!」と驚くと同時に大喜び。まさかこんな形で彼が日本に行けることになるとは、私も想像だにしませんでした。だからこそ人生って面白い!

ティグランは身長2メートル近くある巨漢ですが、謙虚で礼儀正しく、とても心優しいアルメニア人。片岡さんがすぐ気に入ったのも頷けます。2年半前に突然、「日本語の勉強をやり直したいから教えてほしい!」と私に連絡があって、それからは教師・学生の関係を超えて、気の合う友人として仲良くしています。今年の夏からはガイドの仕事も本格的にやるようになり、もうすぐ結婚もします。一念発起して頑張ってきた彼の夢が叶って、本当に良かった!ティグランについては過去の記事に書いたことがあるので、そちらをご覧ください。(こちら)

しかし、その夢が叶ったのは、他でもない片岡さんのお陰。やっぱり素晴らしい人です。私は、どれだけお金を稼いだとか持ってるといったことには大してすごいとも羨ましいとも思いません。もっと大切なのは、”何のためにお金を使うか”。そういう意味で、片岡さんのことを心から尊敬しています。見返りなど求めず、周りを幸せにする、笑顔にするということにお金やエネルギーを惜しまない人だから。それって簡単にできることじゃないし、本当に立派で豊かな人だと思います。

そんな片岡さんとティグランを引き合わせ、今回の日本旅行のきっかけを作るお手伝いができた私も嬉しいです。考えてみると、今年はティグランだけでなく、昨年私の会社で働いていた社員とアルバイトたちもみんな日本に行くことができました。自分が関わった人たちが次々と夢を叶えたことに大きな幸せを感じます。片岡さんも今そんな気持ちで、ティグランのお世話をしてくれているのでしょう。

とにかく、ティグランには日本を満喫して素敵な思い出を作ってほしいと思います。片岡さん、今回も本当にありがとございます!ティグランのことをどうかよろしくお願いします!

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着いて早速、片岡さんと寿司を食べるティグラン。「日本の寿司は違う。本当に美味しい!」と言っていました。

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心斎橋でグリコサインの真似をするティグラン。お約束ですね。夢だった日本に着いて嬉しそう!

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本州から四国には明石海峡大橋で渡りました。日本の海の景色もきれいだったでしょうね。

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国宝にも指定されている神谷神社を訪問。ここの神主の方は9月にアルメニアに来られて、ティグランがガイドしました。少し紅葉し始めていますね。

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もちろん本場の讃岐うどんも食べました。動画を見たけど、箸を使って美味しそうに食べていました。片岡さん、ありがとうございます!

久々にアララト山の雄姿を眺望 

アメリカでまた乱射事件が発生し、多くの犠牲者が出ました。トランプ大統領は銃規制について、「事件とは無関係だ」と一蹴しましたが、もちろん関係あるに決まっています。中間選挙を控えているトランプ大統領にすると、全米ライフル協会の支持を失っては困りますからね。悲惨な銃による事件がどれだけ起こっても変わらんのやろな、あの国は…

そのトランプ大統領は、日本が市場を開放しなければ日本車に20%の関税をかけると発言しました。日本政府は、自動車関税の上乗せは回避できたと言ってたけど、アメリカ側は交渉を有利に進めるための圧力として利用する気満々。というか、いまだに日本のメディアはTAG(物品貿易協定)なんて言葉を使っていますが、交渉の主導権を握るアメリカ側の認識は完全にFTA(自由貿易協定)です。すでに対等な立場で交渉が行われるとは思えん不安な状況やけど大丈夫かいな…

さて、この1週間ほどずっと雨が降ったり止んだりの憂鬱な天気が続いていましたが、昨日から雲一つない晴天となりました。秋らしい澄んだ青空が広がって気持ちいいです。気温はそれほど高くないのに、やはり明るく晴れ渡って、陽光がさんさんと降り注いでいると暖かく感じますね。

久々に天気がいいので、週末は家族でどこかに出かけたかったですが、次男レオが風邪を引いてしまったために断念。うーん、残念だけど仕方ない…しかし、長男アレンが自転車に乗りたがったので、一緒に近所を散歩しました。また、夕暮れ時にカスカードと呼ばれる展望台を歩いてエレバン中心部に向かっている時に、美しいアララト山の雄姿を眺めることができました

エレバンの向こうにくっきりと全貌を現したアララト山が夕日に染まる景色は、9年以上ここに住む私でさえ思わず見とれてしまうほど素晴らしかったです。そんな美しい景色を、普段の何気ない生活の中で見ることができる幸せを嚙みしめながら、やっぱりこの国が、そしてこの街が好きだなあ…としみじみ思いました。

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誕生日プレゼントで買ってあげた自転車に乗るアレン。気に入ってくれたみたいで良かった。

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展望台から見えたエレバンの街並みとアララト山。ずっと雨模様だった天気が嘘みたいに晴れて、こんな美しい景観が広がりました。

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何度見ても飽きない大好きな景色です。いい街だなあ、エレバン。

辞任したパシニャン首相、再選されず! 

雨が降ったり止んだりの不安定な天候が続いています。今日も朝からどんより曇っていて、風が吹いています。けっこう寒いので、また風邪など引かないように気を付けないと。

さすがの米政府も疑惑の目を向けざるを得ないサウジ記者の殺害事件ですが、考えてみたら、トルコ当局は盗聴器などを通じて殺害計画を事前に知っていたに違いないわけで、自分たちの外交カードにするために記者を見殺ししたのかもしれません。そうだったら、「残虐な計画的殺人だ!」と偉そうに非難できる立場ちゃうやん。まあ、それが国際政治というものなんでしょうか…

さて、記事タイトルにあるように、先週辞任を発表したニコル・パシニャン首相ですが、昨日行われた議会内投票の結果、再選されませんでした!といっても、これは全く問題ありません。それどころか、もし再選されたら大問題です。多くの国民も昨日の投票結果に胸を撫でおろしていることでしょう。

パシニャン首相が辞任した際の記事にも書いたように、今回の首相辞任は12月に選挙を早期実施するためのプロセスなのです。憲法では、首相が辞任してから1週間後の議会内投票で新しく首相が決まらず、そのまた1週間後の投票でも決まらなかった場合、議会は解散となって選挙を実施すると定められています。

そのため、パシニャン首相が率いる政党エルク(出口という意味)がパシニャン氏を候補者として立てましたが、あくまでこれは形だけ。とりあえず候補者が1人でもいないと投票になりませんからね。他の政党は約束どおり候補者を出さなかったし、パシニャン首相も、「この投票は形だけなので、私に票を入れないように!」と議員たちに訴えました。だって再選されたら、憲法規定を利用して議会解散という手段が取れなくなってしまうからです。

過半数を占める共和党が、とにかく選挙を引き延ばすためにパシニャン氏を首相に選んでしまう…なんて可能性もなくはなかったですが、さすがにそこまで卑怯というか恥知らずではなかったみたいで、ほとんどの議員が投票せず、首相は決まりませんでした。来週また形だけの投票を行い、それで首相が決まらなかったら12月に解散総選挙が実施されます。さあ、どうなるでしょうか?!

私の予想では、恐らく今回と同じように首相は決まらないと思います。共和党にすると、「選挙の早期実施は阻止したい、しかし政敵のパシニャンを首相に選ぶこともできない…」という歯がゆい状況でしょうけど、国民のほとんどが旧勢力に早くいなくなってほしいと思っているから仕方ありません。これは国民不在の腐敗政治を行ってきた結果、つまり自業自得です。今月2日にあったような見苦しい真似はせず(関連記事)、ここまで来たら潔い態度で望んでほしいと思いますね。

とにかくアルメニア政界がまた盛り上がってきました。来週の議会内投票もどうなるのか目が離せません。もし予想どおり首相が決まらなかったら、今度は解散総選挙です。それによって、20年以上続いた権力構造がまさに一変することになります。まだまだ予断は許さない状況ですが、アルメニアがより良い国に生まれ変わってほしいと願います。

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記事と関係のない写真ですが、息子たち二人とも散髪しました。かなり伸びてましたからね。兄弟そろってサッパリした髪型になって可愛らしいです。

エレバン建都2800周年! 

日増しに気温が下がってきています。最近は曇っていることもあって、昼間でも薄手のセーターとかジャケットを着ないと少し寒く感じます。

世界中を騒がしているサウジアラビアの記者の殺害事件ですが、今日エルドワン大統領が演説で、「明らかに計画的殺人だ!」と述べて、サウジ側の主張を否定しました。焦点となっているサウジ皇太子の関与については言及しませんでしたが、容疑者たちは命令によって計画的に行ったと断定したわけです。まあ、さすがに今回の事件は状況からも突発的な死亡事故とは考えられません。大使館には盗聴器とかが仕込まれていたでしょうから、公表しにくいとはいえ、トルコ側は確実な証拠を握っているはずです。

世界一の産油国でアメリカの軍事同盟国、そしてイランと対立する中東の盟主であるサウジアラビアに対して、欧米諸国が表立って非難することはあまりありませんが(ダブルスタンダードってやつですね)、元々サウジはかなり人権状況の酷い国。王室に超批判的なジャーナリストが皇太子の命令で斬殺されるなんて映画みたいこともあり得ます。とはいえ、はっきりした証拠が出るまで真相は分かりませんが…

さて、先週末はエレバンの建都2800周年を祝うイベントが行われました。紀元前8世紀頃に築かれたエレブニ要塞がエレバンの街の基礎になっているのですが、それから数えて今年はちょうど2800年目に当たるそうです。 さすが現存する世界最古の都市の一つだけあって、長い歴史を持っています。

ちょうど2800年のお祝いということで、私も家族とエレバン中心部に行ってきました。まずはアレンとレオが大好きなアトラクションのある公園に連れて行って遊ばせました。まあ子供たちにとっては、結局そこで遊んだ時間が何より楽しかったかもしれません。

というのも、その後に歩いたオペラハウスや共和国広場周辺では、コンサートなどはやっていましたが、あまり子供向けのイベントは行われていませんでした。それでも、ヘビを通行人に持たせて写真を撮るという商売をやっている人がいたので、アレンにやらせてみたら喜んでいました。妻に抱っこされていたレオは、いつの間にか寝てしまいました…

ところで、週末に来られた日本人の方々と食事をご一緒させて頂いたのですが、皆さんエレバンやアルメニアをとても気に入られていました。運命に導かれて最終的に住むことになった私も、確かにここはいい所だと思っています。その大好きなアルメニアのことを、訪れた人たちが「また来たい!」と言うほど気に入ってくれると嬉しいです。

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アレンが大好きな水に浮かんだバルーンに入って遊ぶアトラクション。

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息子たちとボートに乗りました。

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キッズカーに乗るアレン。他の子供たちがスピード出してぶつかるのを楽しんでいる中、アレンは信号も守って、ぶつからないよう安全運転していました。そこは日本人の血なのかな?

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仲良く並んでソフトクリームを食べる兄弟。可愛いなあ~

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目抜き通りはエレバンの建都2800周年のお祝いムード一色。たくさんの人が歩いていました。

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ヘビを肩に乗せて写真を撮るアレン。自分から興味を持ってやってみたくせに、やっぱり少しビビってる~それも可愛いけど。

アレンのロシア語と英語の授業を見学 

パシニャン首相が辞任を表明して内閣も解散することが決まりましたが、首相も閣僚らも臨時という肩書で業務を今までどおり行っています。先日その内閣の会議で、日本・アルメニア投資協定が承認されました。これにより、締約国間における投資の自由化、促進や保護が図られ、たとえばアルメニア国内における日本企業の活動などが一層やりやすくなります。

またパシニャン首相は最近、小規模の会社の税金を免除する方針を語ったりもしています。そういえば、先月ここの経済省を訪問した際にも、「来年初めの法改正で、投資環境やビジネス環境はさらに良くなるだろう」と聞きました。企業の進出先としてアルメニアが少しでも注目を集めたら嬉しいですね。

今週末は、首都エレバンの建都を祝うイベントが行われています。なんと今年は2800周年!エレバンの基礎とされるエレブニ要塞が築かれた紀元前8世紀頃から数えて、今年はちょうど2800年目にあたるそうです。しかし2800年って…さすが世界最古の都市の一つだけありますね。例年は10月の2週目ぐらいに開催されるんですが、先週はフランコフォニー国際機関のサミットがあったため、今週になったそうです。 私も風邪が治ったので、家族でイベントを見に行こうと思っています。

実は、長男アレンもここ数日お腹をこわしたり、微熱を出したりしていたため、幼稚園を二日ほどお休みしました。お陰さまで、今はすっかり元気です。アレンが体調を崩す前に、妻と幼稚園に行ってロシア語と英語の授業を見てきました。アレンに、「今日は幼稚園で何したの?」と聞いても、あまりちゃんと話してくれないことが多く、先生の許可をとって少し覗いてみたんです。

先生が歌を教えたり、カードや人形を使ったりして楽しく授業をやっているからか、けっこうロシア語も英語も話せていました。もちろんまだ小さいので簡単なことしか言えないし、たどたどしいですけど、アルメニア語と日本語が話せる上に、さらに2つの言語を学んでいること自体がすごい!

まあ、すでに全く異なる言語のバイリンガルだし、ロシア語も英語もアニメなどで普段から接しているので、他言語を学ぶことはあまり苦ではないかもしれません。強制するつもりはないけど、アルメニアで生活する上でロシア語は重要だし、英語はできて当たり前の時代ですからね。どうせだったら、4つの言語を操れるようになってほしいと思います。頑張れ、アレン!

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他の園児たちと一緒にロシア語の歌を歌うアレン。私はロシア語はさっぱりなので、何を言っているのか理解できませんでしたが、可愛らしかった。

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先生の質問に答えるアレン。たどたどしくても、5歳でロシア語まで学んでいるなんて我が子ながらすごい…まあ、アルメニアでは3つ、4つの言語を話せる人は珍しくないですけどね。


ロシア語と英語の授業の様子を撮影した動画。アレンも他の子供たちも可愛らしかったです。楽しく学んでいるようで良かった。