国民投票の結果
先週は初雪が降りましたが、たった1日だけだったので、週末は息子と雪遊びができませんでした。まあ、土日も家庭教師の授業が入っているので、大して時間はありませんけどね…しかし、雪がガチガチに凍って道が滑りやすくなっています。2年前の冬に思いっきり転んで顔を怪我したことがあるので怖い!
さて、憲法改正の是非を問う国民投票が日曜日に行われました。大統領は国家の象徴となり、首相が政治権力を持つ事実上の議院内閣制に移行させる内容で、多くの国民が反対していました。大統領再選が2期までとなっている憲法を改正することで、現大統領は任期後に首相として権力を持ち続けるつもりじゃないか…という批判があるのです。
で、気になる投票の結果は…賛成が63%!よって憲法改正は可決されました。反対意見が圧倒的に多かったにも関わらず、蓋を開けてみると賛成が大多数。しかし、「エッ、なんで?!」と今さら驚いたりはしません。それどころか、「やっぱり…」と予想通りの結果。
悲しいかな、アルメニアの選挙制度は腐敗しきっているので、国民の意思がまともに反映されることはありません。案の定、今回も大規模な不正が横行したらしく、鼻から結果ありきの投票だったようです。有権者の方もほとんど諦めているのか、投票率はたったの51%でした。そりゃ政府の望む結果にしかならない投票なんてアホらしくて行く気になる訳ないか…
その点、まだ日本は国民の投じる票がきちんと反映されるように思います。ただ、マスコミの報道や世論に流されたり、有権者の政治への参加意欲が低いといったことが問題かもしれません。アルメニアの状況に比べたら日本はかなりマシなので、皆さん選挙には是非とも行きましょう!
とにかく、今回の投票結果を受けて、また国民の間で政府に対する失望感や不信感が高まりそうです。将来に希望が持てず、国外移住者も更に増えるでしょう。アルメニア、大丈夫やろか…外国人といえども、子供を持つ親としては真面目に将来が心配になります。
幼稚園に息子を迎えに行ったら、椅子にちょこんと座って可愛らしかったです(右から2番目がアレン)。私を見つけると、嬉しそうに「パパ!」と駆け寄ってきました。
お風呂が大好きなアレン。お湯がぬるくなるほど長く遊んでいる時があって、一緒に入る私はけっこう辛い…
いつも癒される息子の寝顔。子供が大きくなる頃には、アルメニアがもっとクリーンで公平な社会になっていたらいいんですけどね。
- [2015/12/08 06:26]
- アルメニア情勢 |
- トラックバック(0) |
- コメント(1)
- この記事のURL |
- TOP ▲
第2回学生招聘プログラムが無事終了
今朝起きると、雪が降っていました。先週末ジョージアから帰る時に山道で雪を見ましたが、エレバンでは初雪。息子を幼稚園に連れて行く時に、「パパ、あめ~」と言うので、「アレン、違うよ。これは雪やで」と教えてあげると、「ゆき…」と言い直していました。けっこう降ったので、週末は一緒に雪遊びをしたいですね。
今週日曜は、憲法改正の是非を問う国民投票が行われる予定です。最も大きな改正内容は、大統領を象徴化して首相に政治の実権を持たせるというもの。これには多くの国民が反対しており、大規模なデモが行われています。というのも、大統領の再選は2期までと決まっているため、現大統領が首相という立場になって権力を握り続けるつもりじゃないか…と疑われているのです。
別に人気のある大統領ではないので、私の周りも改正反対の意見が多いですが、残念ながら結果は賛成となるでしょう。アルメニアの政府や選挙はかなり腐敗しているので、国民の意思がまともに反映されることはまずありません…
初雪を見て嬉しそうなアレン。ポケットに手を入れたポーズが決まっているなあ。
さて、先月下旬に「アルメニア友の会」に招聘された学生たちが、無事に10日間の日本滞在を終えて帰ってきました。私は同会の現地代表、そして彼女たちの日本語の先生でもあるので、二人に会っていろいろ話を聞いてきました。
お陰様で、とても楽しく有意義な時間を過ごしてきたようで、興奮気味にたくさん土産話をしてくれました。とにかく日本の美しさや便利さ、食事の美味しさ、そして日本の方々の親切に感動しっぱなしだったとのこと。日本語もほとんど分かったらしく、たくさんの人たちと交流できたと嬉しそうでした。
同時に、日本人の忙しい生活ペースや過剰な接客サービスなどには疑問を感じたと言っていました。そういう部分含めて実際の日本を見て感じてもらうのが同プログラムの目的の一つですから、彼女たちにとって貴重な体験になったと思います。それでも、やっぱり憧れの日本は素晴らしい国だったみたいです。
日本語を頑張って勉強している学生たちの夢が叶って、私も心から嬉しく思います。日本の方々も一緒に楽しい時間を過ごされたようで、日本・アルメニアの草の根交流が一層深まるきっかけになったはずです。両国の友好親善のために、今後も人的交流活動を継続していきたいと願っています。
第2回アルメニア人学生招聘プログラムも成功裏に終わりました。これも偏に会役員を始め協力して下さっている方々のお蔭です。本当にありがとうございました!
アルメニア友の会の役員・会員の方々との写真。温かいおもてなしに学生たちは心から感謝していました。遠く離れた両国民が、こうやって繋がるなんて素敵ですね。
短い滞在でしたが、日本での体験を嬉しそうに話してくれた学生たち。彼女たちの夢を叶えるお手伝いができて、私も自分のことのように嬉しかったです。
非営利団体である「アルメニア友の会」は、活動経費を全て寄付と会費で賄っております。今回のような活動を継続また充実させていきたいと思っておりますので、一人でも多くの方にご支援して頂けると幸いです。ご興味のある方は、下をクリックして当会HPを是非ご覧になってみて下さい。
アルメニア友の会 ホームページ
- [2015/12/04 05:21]
- 友の会 |
- トラックバック(0) |
- コメント(0)
- この記事のURL |
- TOP ▲
第4回コーカサス日本語教師セミナー
12月になりましたね。今日は朝から雨です。最近ロシアとトルコの関係が悪化していますが、日本や欧米の報道を見ると、領空侵犯した上に強硬な態度を取るロシアが悪い!という見方が大半のようです。
しかし、私の意見は異なります。というのも、たった17秒の領空侵犯は口実に過ぎず、トルコには別の意図があってロシア軍機を撃墜したように思うからです。「トルコはイスラム国を支援している」というロシア側の批判はあながち嘘とは言えず、他に米国やイスラエル、サウジアラビアなども陰でイスラム国を支援している可能性があります。
実は私自身、イスラム国のやたらと残虐性を強調する手法や(映画みたいに鮮明で凝ったビデオを作成するし…)、米軍などが空爆を続けているにも関わらず、常に大量の最新武器を所持して勢力を拡大することに、「こいつら、ホンマにただのテロ集団か?」と当初から疑問を感じていました。で、マスコミ報道を鵜呑みにせず、自分なりにいろいろ調べてみると、その成立過程や背景がかなり怪しい…
もちろんロシアも国益のためでしょうし、武力による解決は望ましくありませんが、「イスラム国を壊滅させる!」という大義名分に最も叶った行動を取っている国と言えます。実際にイマイチ本気なのかどうか分からない欧米と違い、ロシアの空爆は短期間でイスラム国に相当なダメージを与えているようで、内心それでは困ってしまう勢力の存在が今回の撃墜事件の引き金になったかもしれません。
国際政治の話はこれぐらいにして、先週末はお隣ジョージアの首都トビリシに一泊二日の弾丸旅行をしてきました。第4回コーカサス日本語教師セミナーが開かれたので参加してきたのです。私は3年前にも同セミナーに唯一人のアルメニア代表として出席しましたが、今回はいろはセンターの教師二人と一緒に行ってきました。
セミナーはジョージアの自由大学で土日に渡って行われましたが、私たちは土曜の夕食会と日曜のセミナーに参加しました。というのも、金曜はエレバンで日本映画祭の開会式があったし、他の教師は大切な仕事で忙しかったので、出発が土曜の午後になってしまったからです。それでも、ジョージア人やアゼルバイジャン人の先生方から温かい歓迎を受けました。
セミナーでは、私以外の二人がいろはセンターの日本語教育について発表しました。私は今回のセミナーの参加をずっと迷っていたので、発表の準備ができませんでした。義祖母の体調がかなり悪く、泊りがけの旅行を躊躇していたのですが、せっかくの機会なので直前に参加を決めました。
意外なことに、ジョージアやアゼルバイジャンには民間の日本語教育センターがあまりないらしく、いろはセンターの活動は興味深いテーマだったようです。質疑応答や意見交換も盛り上がって、大成功のうちにセミナーが終了しました。その後は観光したり、レストランで食事したりと、みんなで楽しい時間を過ごしました。
私たちは月曜から仕事なので、食事が終わると、急いで買い物を済ませてエレバンに戻りました。5時間以上の車移動を経て自宅に戻ったのは夜中1時過ぎ…さすがに疲れましたね。でも、他のコーカサス諸国の日本語教師の方々とお会いして、よい刺激をたくさん受けました。今回セミナーを主催してくれたジョージア人の先生方、短い時間でしたが交流して下さった方々に感謝です。またお会いしましょう!
しかし、グルジアという国名に慣れ親しんできたので、現在のジョージアはどうも書きづらい…初めは全てグルジアと表記してしまい、あとで気づいて直しました。
こちらの到着が遅くなったにも関わらず、笑顔で温かく迎えてくれたセミナー参加者らと夕食会。やっぱりジョージアの料理とワインは美味しかった!
翌日のセミナーで、自身が立ち上げたいろはセンターについて発表するルザン先生。みんな興味深そうに聞いていました。
今年9月から始まった子供クラスについて発表する南江先生。子供たちは楽しく日本語を学んでいるそうです。
セミナー後にみんなで記念撮影。開催場所の自由大学は、とても新しくて立派な大学で羨ましかったですね。
昔ジョージアの首都だったムツヘタを観光しました。私は3,4回訪れたことがありますけど、楽しい一時になりました。皆さん、ありがとうございました!
- [2015/12/01 15:20]
- 日本語教育 |
- トラックバック(0) |
- コメント(0)
- この記事のURL |
- TOP ▲