私の言語習得方法
ここ数日、雨が降ったり止んだりの不安定な天気です。雨が降ると寒いし、朝から空がどんよりしていると気が滅入りますね。
さて、前回の記事に、国立大学のテスト中に学生を厳しく叱ったという話を書きましたが、今日は言語大学のテストで学生の一人を厳しく叱りつけました。以前から授業を休みまくって全く勉強しないし、それを悪びれる様子もなく言い訳ばかりするので、今日は片っ端から論破して反省させました。
ちなみに、相手はあまり日本語が分からない学生なので、私はほとんどアルメニア語で叱っています。実は、私にとって一番の言語習得方法は「怒ること」なのです。南米コロンビアでスペイン語を習得できたのも、学生を厳しく叱った経験が大きいです。なんせコロンビアの学生のマナーの悪さは、アルメニアの学生が可愛く思えるほど凄かったですから…でも、コロンビアは永住を考えたほど大好きな国です。
私は言語を学ぶ際に、学校に通ったり教師を雇ったりせず、いつも独学で勉強します。「そんなんで大丈夫?」と思うかもしれませんが、英語もスペイン語もアルメニア語も、実際に使う機会が多い旅行中や現地の国で勉強したので上達はかなり早かったです。しかも、現地人といつも面と向き合う日本語教師という仕事をしていると尚更です。
なぜ「怒ること」が一番の言語習得方法かというと、誰もが怒っている時は何としてでも相手に自分の意見や考えを分からせてやる!という気持ちになりますよね。それは向こうも同じことで、お互いの価値観やプライドがぶつかり合う状況な訳です。そうなると、たとえ言葉が下手でも、とにかく相手を説き伏せるために頑張って話すし、もし言い負かされたら、「次は見ていろ!」と後で一生懸命勉強します。
コロンビアで教えていた時も、カンニングが半端なくひどくて、何度も学生を叱りつけました。しかし、コロンビア人も自分の非を認めず言い訳ばかりしてきます。カンニングペーパーを持っているのを見つけて叱っても、「持っていたけど見てないから俺は悪くない!」と理不尽に逆ギレされて、スペイン語ができなかった当初は言い負かされていました。それが悔しくて、次こそは負けてたまるか!と必死で勉強しました。
その甲斐あって、1年後に同じように逆ギレしてきた学生に、「例えばコカイン持っているのを警察に見つかった時に、持っていたけど使ってないから無実ってお前は言うのか?そんな言い訳が通用すると思ってんのか!カンニングペーパー持っている時点でダメに決まってるやろ!」とスペイン語で叱ると、向こうは何も言い返せませんでした。あの時は、「ついに勝った…」と感無量でした。
それはアルメニアでも同じで、学生を叱りつける時に一番アルメニア語が上達しているように感じます。もちろん、なるべく怒りたくはないし、私も短気な方ではありませんが、教師をやっていると避けられない状況があります。ところで、この「怒る」という言語習得方法を授業で生かせないかな?と真剣に考える時があるんですが、そのために学生をむやみに怒らせる訳にもいかないので難しいでしょうね…
息子アレンも日本語をどんどん習得しています。語彙や表現も増えているし、私や妻と話す時は日本語、妻の家族にはアルメニア語とちゃんと使い分けています。
- [2015/10/29 06:03]
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時には厳しく!それも教師の仕事
今日はポカポカ陽気ですが、我が家は一昨日から暖房をつけました。義祖母がずっと体調を崩しているし、実は息子アレンもまた病気になってしまったからです。せっかく元気になって幼稚園通いを再開したと思ったら、二日目にまた目が腫れて、風邪も引いてしまいました。
本人は至って元気そうなんですけど、他の子にうつらないよう幼稚園はお休みさせています。「幼稚園に通い始めてすぐは病気によくなる」と聞いてはいましたが、確かに大変です。まあ、こうやって免疫力がついていくのでしょう。とにかく、来週から幼稚園に行けるよう早く元気になってほしいと思います。
おしゃぶりを見つけて、なぜか急に口に加えだすアレン。小さい時に一度も使わなかったのに、どうして今?でも可愛らしかったです。
さて、昨日は国立大学の中間テストだったんですが、そのテスト中に厳しく学生たちを叱りつけました。机を強く叩いたので、いまだに少し手が痛い…というのも、言語大学同様にカンニングがひどかったからです。他の学生のテストを見たり、近くの学生に聞いたり、日本だったらあり得ない状況です。
アルメニアで6年も教師をやっていると、この無法状態には慣れてしまうので、あまりひどくならないよう時々注意しながらテストを見守っていました。しかし、ある女子生徒が、なんと携帯でテスト用紙の写真を撮るのを見つけました。もちろん目的は他の学生に自分の答えを教えるため。こんなカンニングは初めてのこと…
これはさすがにアカンやろ!ということで、アルメニア語で叱りつけました。彼女に「なんでテストの写真を撮るんだ?学部長に報告するぞ!」と言うと、写真を撮るよう頼んだ男子生徒が名乗り出て、「分からない言葉をいくつか知りたかっただけで…」と言い訳し始めました。私が腹立つのは、こういうアルメニア人の言い訳ばかり多くて謝らないところ!
「悪いことしたんやろ!言い訳する前に、まず俺に何を言わなあかんねん!?」と詰め寄ると、女子生徒も男子生徒も、「すみません…」と日本語で謝りました。でも、私は容赦しません。普段からその二人は態度が良くないし、他の学生たちもカンニングしていたので、「テストの写真を撮るな、悪いことしたら謝れなんてアホな注意をされて、お前らは幼稚園児か!今度は許さへんぞ!」と、机をバーンと叩いて叱りました。みんなビビッて、それからはずっと静かだったし、質問も恐々していましたね。
と、ここまで読むと感情的な話に思うかもしれませんが、実は半分ぐらい意図的にやっています。時にはこうやって学生を厳しく叱りつけなきゃいけないんですよね。基本的に楽しく授業をするよう心掛けていますが、先生・学生という上下関係があやふやになるのは良くありません。そうなると、学生は怠ける一方だし、年上や先生を尊敬するという当たり前のこともできなくなります。
なので、目に余るようなことがあれば、敢えて厳しく接するようにしています。正直、私だって学生に嫌われたくはないし、叱るのはかなりエネルギーを使うので疲れます。それでも、人に何かを教えて指導する立場になると必要なことなので、これも大切な仕事だと割り切るしかありません。
ちなみに、こっぴどく叱られた学生たちは、テスト後もずっと「すみません…」と謝っていました。学部長に報告してほしくないという下心もあるでしょうが(鼻っからチクる気などないけど)、私を怒らせると怖いということも分かったはずなので、当分は真面目になってくれると思います。
- [2015/10/24 20:43]
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元気になったアレン
天候は安定して、澄み切った秋晴れの日が続いています。しかし、一気に寒くなりました。まだ家の中は暖房をつけるほどではありませんが、外出時にはジャケットが必要です。木の葉も少しずつ色づき始めて、短くも美しい秋の季節になったようです。
私はというと、二つの大学に加えて、様々な言語センターと家庭教師の授業が毎日あって、土日も関係なく朝から晩まで日本語を教えています。バスや徒歩での移動も多いので、仕事が終わると疲れますね…まあ、自分の好きな仕事なので、大変でも充実した日々です。
さて、ずっと義祖母の体調がすぐれないままです。もう高齢なので、体調を崩すとなかなか良くならないのは仕方ないんですが、今回はかなり時間が掛かっていて心配です。これからどんどん寒くなることもあり、早く元気になってほしいと思います。
息子アレンも体調を崩していましたが、今日から元気に幼稚園通いを再開!そして、今日は初めて私がアレンを迎えに行ってきました。直前に家庭教師の授業がキャンセルになり、またいつも迎えに行っている義母が来客で外出しにくくなったため、急遽私が行くことになったのです。
行ってみると、幼稚園の先生にヨーグルトを食べさせてもらっていました。1週間ぶりの幼稚園だったから泣いただろうと思いましたが、先生は「ちゃんと大人しくしていたわよ」と言っていました。良かった!アレン偉い!とはいえ、やっぱり私を見たら「パパ!」と言って、安心して嬉しそうな表情を浮かべました。幼稚園で楽しい時間を過ごしているかもしれませんが、ちょっと不憫に感じてしまいましたね…
とにかく、また幼稚園に通えるほど元気になって良かったです。やっぱり健康が一番!日本も日増しに寒くなっているでしょうから、皆さんも体にはお気をつけ下さい!
妻からもらった誕生日プレゼントで遊ぶアレン。マグネットで絵を作るおもちゃで、「しかく、さんかく、まる~」と言いながら、面白そうに遊んでいました。
元気になったアレンが、おもちゃの車に乗って遊ぶ動画。逃げる私と妻を楽しそうに追いかけています。けっこう速くて怖かった…
- [2015/10/20 05:07]
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空手家旅行者が授業に参加
最近また曇ったり雨が降ったりの不安定な天気が続いていました。今日は久々に朝からずっと青空が見えていましたけどね。
息子アレンは下痢が続いていたので、今週は幼稚園をお休みしています。義祖母も先月末からずっと体調が崩していて、両方をお世話している義母は大変そうです。申し訳ないと思うんですが、私も妻も毎日働きに行っているので仕方ありません…幸いアレンの方はかなり良くなってきたので、来週には幼稚園に復帰できそうです。
かなり元気になったアレン。来週はまた幼稚園に行けるね!でも、1週間ぶりに幼稚園に行ったら、また泣いてしまうかもしれませんが…
さて、昨日レストラン櫻田にいた時に、空手着を着た日本人男性が現れました。聞くと、世界の様々な格闘技を知ることを一つの目的に旅している旅行者で、エレバンの空手道場を見学しに行っていたとのこと。13歳からずっと空手に打ち込み、全国大会で優勝したこともあるという彼。お父さんは、空手界で知らない人はいないほど有名な師範だそうです。
せっかくなので、大学の学生たちに空手を少し紹介してみませんかと誘ってみると、「是非とも行かせて頂きます!」と喜んで引き受けてくれました。翌朝も空手着で現れた彼を教室に案内して、後半の30分ほど空手紹介をしてもらいました。
空手という言葉の意味、彼がやっている剛柔流の歴史、一つ一つの動きの意味などを一生懸命に説明してくれました。あまりスペースがありませんでしたが、型も一つ見せてくれて、男子学生の一人に基本的な動きも教えてくれました。間近で空手を見ることができた学生たちは大喜びでした。
授業後に彼といろいろ話しましたが、とにかく空手に対する思いが熱い!人生の全てを掛けてもいいと思えるものがあり、それに迷わず打ち込んでいる若者がいるのは本当に嬉しいことです。まだまだ旅は続くと思いますが、今後もぶれることなく自分の信じる道を突き進んでほしいと思います。しん君、どうもありがとう!
狭いスペースでもできる型を一つ見せてくれました。
男子学生に基本的な動きを教えるしん君。ボクシングをやっているという学生は、体格もいいし、けっこう様になっていました。
- [2015/10/16 06:23]
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アレン2歳の誕生日
最近は天候が安定し始めましたが、夏は完全に終わったようで、昼間でも少し肌寒い日が続いています。急に寒くなって風邪が流行っています。
昨日はエレバンの建都2797周年でした。エレバン中心部では、コンサートなどいろいろなイベントが行われていたはずです。しかし、私は何も見ていません。だって、昨日は息子アレンの2歳の誕生日だったからです!そう、アレンはエレバンの基礎が築かれた日に生まれた子供。偶然とはいえ、何だか運命的なものを感じます。
昨年の1歳の誕生日は、子供用カフェと呼ばれる場所でお祝いしました。親戚や友人がたくさん集まって、記念すべき初めての誕生日を大勢でお祝いしました。それについては、こちらの記事をご覧ください。それほど盛大ではないにしろ、今年も子供用カフェでお祝いしようと思っていたのですが、結局できませんでした…
というのも、アレンが病気だったからです。冒頭に書いたように、今は風邪が流行っていて、アレンもここ数日ずっと体調を崩していたのです。目が腫れたり吐いたりしていました。それでも、前日に子供用カフェとケーキを予約しに出かけたのですが、途中バスの中で発熱して急遽家に戻りました。
何も予約できなかったし、主役のアレンが病気ではパーティーなんてできる訳ありません。仕方なく、自宅で家族だけでお祝いしました。年に一度のことなので、できればみんなで祝福してあげたかったですけどね…それでも、アレンはプレゼントをもらって嬉しそうだったし、洗礼のゴッドペアレンツご夫妻ともスカイプで話せたし、楽しい時間を過ごすことができました。
1歳の時にはパパやママぐらいしか言えなかったのに、今はプレゼントの箱を渡すと、「開けて!開けて!」と言うようになったし、おもちゃのリモコンも器用に使えるようになりました。本当に大きくなったものです。たとえ小ぢんまりしていても、無事に子供の成長を祝えたのですから、これ以上に素敵な誕生日はありません。
アレン、2歳の誕生日おめでとう!これからも健やかに成長してね!生まれてきてくれて本当にありがとう!
大きな車が大好きなアレンのために、私はショベルカーのおもちゃをプレゼントしました。リモコンを押すと動き出す姿にビックリしていました。
今年は妻手作りのケーキでお祝いしました。母の愛情がこもった世界で一番のケーキです。
ろうそくを一生懸命に吹き消そうとするアレン。結局自分で消せなかったので、妻と義母が手伝いました。
香港に住むゴッドペアレンツご夫妻もスカイプで、「誕生日おめでとう!」と祝福してくれました。素晴らしいゴッドペアレンツに恵まれて、アレンは幸せ者です。
- [2015/10/12 15:26]
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