奥井紫麻ちゃんのピアノコンサート
何だかまた天候が不安定になってきました。晴れているかと思ったら、急に黒い雲が出てきて雨が降り始めます。にわか雨なのですぐ止みますが、外出時には傘を持った方がいいですね。
さて、5月28日は「1918年の共和国樹立の日」で祝日でした。その日、エレバンでは青少年国際音楽祭が開催され、日本からも奥井紫麻(しお)ちゃんという11歳の女の子が参加しました。その日は忙しくて音楽祭を見ることはできませんでしたが、紫麻ちゃんは何とアルメニア・フィルと共演したそうです。すごいですよね!
しかし、その前日に紫麻ちゃんはヒカリセンターでもミニコンサートを開いてくれて、私も家族と聞きに行きました。少し照れながら舞台に上がった紫麻ちゃんは、とても可愛らしい女の子ですが、いざピアノを弾き始めるとすごく上手で驚きました。それもその筈、彼女はすでに様々な国際コンクールで優勝している才能あるピアニストなのです。その美しい音に、観客も拍手喝采でした。
コンサートの後は、ヒカリセンターの子供たちと一緒に折り紙をしたり、お菓子を食べながら歓談しました。ピアノは世界が認める腕前ですが、やっぱり11歳の女の子。話し方や笑顔が可愛らしかったです。紫麻ちゃんのお母さんともお話しましたが、アルメニアは今まで訪れた国の中でも、最も遠くて情報の少ない国だったそうです。
あと、興味深かったのは、日本の音楽コンクールは正確さなどを重視するが、海外のコンクールは正確さよりも個性を重視するというお話。その人の内面から出てくる音が何より大事な審査基準なのだそうで、それって日本と海外の学校教育の違いにも共通することですよね。
紫麻ちゃん、遠いアルメニアで素晴らしい演奏を聞かせてくれてありがとうございました!「ピアノは楽しい!」と言っていましたが、もちろん大変な努力をしていることでしょう。これからも頑張って、将来のクラシックピアノ界を盛り上げてほしいと思います。
コンサートの後、ヒカリセンターの子供たちと一緒に折り紙を作る紫麻ちゃん。こんな時はどこにでもいる11歳の女の子です。
紫麻ちゃんの演奏動画。本当に上手で聞き入ってしまいます。
- [2015/05/30 16:18]
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アラムMP3
すっかり夏の陽気で、日向を歩くと少しぐったりしてしまいます。これからもっともっと暑くなりますが、乾燥しているので、日陰や屋内は涼しくて過ごしやすいです。
さて、前回の記事で今年のユーロビジョンの結果を報告しましたが、去年の大会については全く記事にしていなかったようです。なぜ?と不思議に思ったら、その時期に息子の洗礼式を行ったので、いろいろ忙しかったようです。もうあれから1年経ったんですねえ…その時の様子は過去の記事をご覧下さい。(こちら)
1年前は歩けなかったし、顔も体もプクプクしていてまだ赤ちゃんという感じでしたが、けっこう男の子らしくなってきました。
ということで、今頃になってしまいましたが、昨年のユーロビジョンについて書きたいと思います。昨年のアルメニア代表はアラムMP3という男性歌手で、なんと結果は4位という素晴らしい成績でした。4位というのは、2008年に「ケレケレ」と言う曲で出場したシルショ以来の快挙!すごいですよね。
実は、このアラムMP3は、元々コメディアンや司会が本業で、「ビタミン・クラブ」という人気コメディー番組にずっと出演しています。私も、彼はコメディアンという印象の方が強いですね。MP3という変わった芸名は、いろいろなヒット曲をコミカルに歌う彼のパフォーマンスから名づけられました。でも、歌は本当に上手で、歌手としても活躍しています。多才な彼の映像を載せておきます。
昨年のユーロビジョン・ファイナルでのパフォーマンス。ちなみに、この「Not Alone」という曲は、彼が作詞作曲したものです。
アルメニアの有名な歌をコミカルに歌う彼の十八番芸。アルメニア語なので、何が面白いか分からないでしょうけど、ここのコメディー番組の雰囲気が伝わると思います。
- [2015/05/27 17:56]
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夕食会「日本の日」に参加
最近ある方からコメント欄で質問を頂いたのですが、メールアドレスが分からずお答えできないでいると、「なぜ返事をくれないのか!」と再度コメントが来ました。しかし、当ブログはコメントが非表示設定になっていて、私がコメント欄でお答えしても質問者は見ることができません(不便で申し訳ないのですが、勧誘目的の怪しい書き込みを防ぐため)。なので、質問には基本的にメールでお答えするようにしています。
読者の方々へお願いですが、コメント欄で質問等される場合は、メールアドレスが分かるようにして頂けると助かります。個人的な質問に対して逐一ブログの記事内でお答えする訳にはいきませんから…また、当ブログはあくまで私の日記のようなもので、記事を書くタイミングや内容も気分次第ですし、コメントを見るのも不定期なため、連絡が遅くなることはよくあります。それも予めご理解下さい。
とりあえず、その方のエレバンのWifiの通信速度に関する質問について、ここでお答えしておきます。私も自宅でWifiを使っていますが、基本的にIP電話や動画の閲覧は問題なくできます。一時的にネットが切れたり、遅くなったりすることはありますが、待っていればそのうち元に戻る場合がほとんどです。
さて、昨晩ユーロビジョンのファイナルが行われ、ジニオロジーも出場しました。結果は16位に終わり、上位に食い込めませんでした…しかし、6カ国のアルメニア系歌手が集結して歌うというプロジェクトは画期的でしたし、アルメニア代表として全力を尽くしたと思います。今年の優勝国はスウェーデン。歌はユーロビジョンによくありがちなポッポソングですが、舞台演出は凝っていて面白かったですね。
ジニオロジーのファイナルでのパフォーマンス
優勝したスウェーデン代表のパフォーマンス
先週は日本関連イベントが目白押しだったという記事を掲載しましたが、昨晩も、あるイベントに招待されて行ってきました。エレバン中心部の4つ星ホテルのレストランが、「日本の日」という夕食会を開いたのです。今月は毎週イタリアやスペイン、日本など異なる国の料理を振る舞っているのだそうです。
招待客でなければ、一人15000ドラム(約30ドル)かかるのですが、私はホテルからの依頼でイベントのために着物を貸したり、日本の曲をカノンというアルメニアの民族楽器で演奏できる学生を紹介したりしたので、そのお礼に招待して頂きました。しかし、招待は一人だけだったので、妻の分を払って夫婦で出席しました。
場所は、「招待じゃないとまず来ないだろうなあ」という高級な雰囲気のレストランでした。料理は、スープ、前菜、寿司盛り合わせ、焼きそばと春雨の炒め物、デザート、そしてビールや日本酒が飲み放題となっていて、量的にはけっこうお得でしたが、いかんせん味がイマイチ…寿司はお米に芯が残っているし、焼きそばや春雨もあまり味が付いていませんでした。食事はそこそこにして、日本酒を飲んでいました。
まあ、ホテルにすると初めての試みだったらしく、今後いろいろと改善していくとのことです。途中、私の学生がカノンで日本の曲を演奏しましたが、これはお客さんにけっこう受けていました。彼女の演奏は、過去の記事にも映像を載せていますので、どうぞご覧ください。(こちら)
貸した着物と帯がレストラン入り口に飾ってありました。
寿司盛り合わせ。見た目はきれいなので期待したんですが、味はイマイチでした…
私の学生が、「翼をください」と「世界に一つだけの花」を演奏しました。ホテルから報酬などはないらしいので、私から何かお礼をしておきたいと思います。
- [2015/05/24 20:52]
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日本関連イベントが目白押し!
天気が安定してきて、一気に暑くなりました。昼間は半袖で十分な暑さで、夏が来た!という感じです。
さて、19日に行われたユーロビジョンのセミファイナルにアルメニア代表ジニオロジーが出場し、見事ファイナル進出を決めました!国籍の異なる6人の歌手によって構成されたグループは、ユーロビジョン始まって以来じゃないでしょうか。明日のファイナルでも頑張ってほしいと思います。
セミファイナルの動画です。
今週は、日本関連イベントが目白押しでした。招待されたこともあり、その全てに参加してきました。まずは、ヒカリセンターの灯篭流し。ヒカリセンターは、毎年夏に子供たちが作った灯篭と千羽鶴を広島に送る活動を行っていますが、今年はなんと、広島の子供たちがアルメニアに灯篭を送ってくれたのです。月曜の夜、その一部を虐殺の犠牲者追悼のために流しました。
虐殺記念碑に花と黙祷を捧げてから、近くの公園に流れる小川に灯篭を流しました。初めに灯篭を流す大役をしたのは、我が息子アレン!本人は何にも分かっていないんでしょうけど、大勢の人やメディアが見守る中、無事に役目を果たしました。今後も、このような両国の交流が続いてほしいと思います。
アレンも記念碑に献花しました。
参加者全員で犠牲者のために黙祷を捧げました。
記念すべき最初の灯篭をアレンが流しました。
現地ニュースでも報道されました。なぜかサムネイルが表示されませんが、クリックするとちゃんと動画が流れます。アレンは最後の方に出てきて、両国友好のシンボルと紹介されています。
火曜の夜は、日本人のパントマイムパフォーマンスを観に行きました。パフォーマーは井上真鳳(まこと)さんで、3年前にもエレバンで公演されたそうですが、私は今回が初めて。共演する予定だった女性が日本を発つ前に事故に遭ったため、急遽お一人の舞台となってしまいました。しかし、動揺することなく、能楽「道成寺」を元にしたソロパフォーマンスを見せて下さいました。
予め用意された音に合わせて、男女二役をパントマイムで演じ切った井上さんに、観客から盛大な拍手が送られました。けっこう前衛的な演劇でしたが、見応えがあって面白かったですね。次回また機会があれば観に行きたいと思います。
不思議で独特の世界観のある舞台でした。
そして水曜の午後は、アルメニア国会議事堂の庭で桜の苗木の植樹式が行われました。両国友好の証として日本から贈られたソメイヨシノ3本とエゾザクラ2本が、原田大使とアルメニア人国会議員らの手によって植樹されました。大きく育って、いつか満開の花を咲かせてほしいと思います。そういえば、3年前に片岡さんと香川大学が植えてくれた言語大学の桜も成長して、今では私より大きいくなっています。
もうすぐ正式に駐アルメニア日本大使が来られるので、今回が原田大使の最後のアルメニア出張になります。いつも気さくに、「やあ、元気にしてる?」と声を掛けて下さった原田大使は、桜の植樹式の時も、「会えて良かった。長谷川さんにはちゃんとお礼を言いたかったんだ。いろいろお世話になったね」と仰って下さいました。
実は、ここに大使館ができるまで、私は在ロシア日本大使館からの依頼で外交業務のお手伝いをしたことがあるのです。その感謝の気持ちを、アルメニアの政府要人やマスコミに囲まれている中、わざわざ私に直接伝えて下さって嬉しく思います。少しでも在留邦人と触れ合おうとされる真摯な姿には胸を打たれました。原田大使、こちらこそありがとうございました!
言語大学の桜。2本ありますが、どちらも順調に大きくなっています。
アルメニアの国会議員らと桜の植樹をされる原田大使。
- [2015/05/22 16:29]
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インガ&アヌシュ・アルシャキャン
今日5月18日は「国際博物館の日」で、アルメニアでは先週土曜日の夜に全ての博物館・美術館が無料になっていました。私は夕食会の約束があったので、博物館には行きませんでしたが、夜12時頃まで誰でも入場できたようです。
いよいよ明日、ウィーンでユーロビジョン・ソング・コンテストが開催されます。先日ご紹介したジニオロジーが、アルメニア代表として出場します。日本からも歌手のステファニーが参加しているので、ファイナルに残れるよう頑張ってほしいと思います。
さて、そのジニオロジーは、各国のアルメニア系歌手によって構成されているのですが、母国アルメニアからはインガ・アルシャキャンという女性歌手が参加しています。彼女は、お姉さんのアヌシュとインガ&アヌシュ・アルシャキャンというボーカルデュエットを組んでいて、2009年のユーロビジョンに出場したことがあります。
6年前のユーロビジョンの映像。「Jan Jan」という曲で、10位という結果でした。
姉妹とも、小さい頃から音楽学校で教育を受けていて、歌もかなり上手です。言語大学を訪問したときに生歌を披露してくれましたが、本当に上手かったですね。それに彼女、けっこう美人!(だと私は思います)。目がエキゾチックできれい!
ジニオロジーの中心メンバーとして、二度目のユーロビジョン出場を果たすなんてすごいですね。彼女含めメンバー全員の健闘を祈りたいと思います。頑張れ、ジニオロジー!
インガ&アヌシュ姉妹の代表曲「Menq enq mer sarere」。訳すと、「私たちは母国の山」となるのかな…
その曲を、ジニオロジーのメンバー全員でカバーした動画。ステファニーさんもアルメニア語で歌っています。
- [2015/05/18 22:49]
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