アルメニアもウクライナのようになるか
昨晩は久々に雨が降りましたが、今日はすっきりした晴天です。最低気温も0℃を下回らなくなってきました。もうすぐ3月ですもんね。
さて、ウクライナ情勢ですが、正直ロシアの後ろ盾を得た旧政権がこんなに早く倒されるとは思いませんでした。今後ウクライナがどうなっていくのかはまだまだ予断を許しません。しかし、今回の革命は起こるべくして起こったと、私は理解しています。
8年前に訪れた際、親切なウクライナ人カップルと仲良くなりました。同じく旅好きの彼らと意気投合し、結局彼氏のアパートに1ヶ月近くお世話になってしまいました。こちらが気を使って出ようとすると、毎回「どうして?もっといなよ!」と、彼女も一緒になって引き止めてくれる超フレンドリーな二人。
彼らは親欧派の西部出身ということもあり、ロシアに強い反感を持っていました。ホロドモールと呼ばれる旧ソ連が引き起こした人工的大飢饉のことも、彼らから聞いて初めて知りました。彼らがいつも批判していたのは、腐敗した政府や社会。様々なところで賄賂がまかり通り、政治家や財閥などごく一部の人間が搾取によって裕福な暮らしを送っていました。「ソ連が残した負の遺産だよ!」と、彼らは吐き捨てるように言いました。
彼らも別に、欧州の価値観が絶対正しいとは思っていませんが、ソ連的体質を嫌い、より民主的な欧州に近づきたいと考えるウクライナ人は多かったです。そういう民衆の気持ちが、今回の革命の大きな原動力になったのは確かです。とはいえ、親ロシア派の東部との溝が一層深まった上に、経済は破綻しかけているので、今後ウクライナは多くの困難を乗り越えていかなければいけないでしょう。
このウクライナ情勢を、旧ソ連諸国の政府は苦々しく思っているはずです。アルメニアも状況はよく似ていて、政治家や財閥が大部分の富と力を牛耳り、多くの国民は苦しい生活を強いられています。政府当局は腐敗がひどく、関税同盟参加を決定するなどロシアに擦り寄ってばかり。では、アルメニアでも、ウクライナのようなことが起こるかというと…
私は、それはちょっと難しいのではないかと思っています。ウクライナに比べると、地理的に欧州から遠く離れ、国土も小さく人口も少ない小国で、資源もありません。また、ロシアなしでは生きていけないほどエネルギーや防衛面で依存していますし、人々もそれほどロシアを嫌ってはいません。何よりアルメニア人が、いろいろ不満を持ちつつも、政権を打倒するほどの激しい抗議行動を起こすとは思えません。
しかし、ウクライナ情勢の急激な展開を予想できなかったのと同様、アルメニアに大きな変革が起こらないとは誰も言い切れません。時代の大変化というのは、得てして人の想像を遥かに超えた流れで起こるものですからね。
友人のウクライナ人カップル。4年前にアルメニアに遊びに来てくれた時の写真。相変わらず一緒にいて楽しい二人でした。国は混乱していますが、二人共元気で無事。ただ、今回多くの犠牲が出たことにかなり胸を痛めています…友人のためにも、ウクライナの明るい未来を祈っています!
- [2014/02/27 18:23]
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アルメニアの物価と生活費
ウクライナ、大変なことになっていますね…私は約8年前に旅行したことがあります。街並みはきれいだし、人は親切だし、めちゃくちゃ美人が多いし、たくさん良い思い出がある国。当時から、ロシア語圏の東部とウクライナ語圏の西部の間には溝がありましたが、まさかこんな酷い状態になるとは…首都キエフの変わり様を見ると胸が痛みます。
当時の独立広場。毎日この辺りを散策しました。キエフ、本当に居心地のいい街でした。
あと、ソチ冬季五輪も今日が閉会式。浅田選手のフリーの演技、本当に素晴らしかった!期待されていたメダルは取れませんでしたが、それよりもっと大切なものがあるということを証明してくれた演技でした。結果ではなく、人のドラマが何より見る者を感動させるんですよね。
さて、アルメニア日本人会のブログで、副会長が興味深い、そして役に立つ情報を記事に書いてくれています。それは、アルメニアの物価と生活費。アルメニアの物価や家賃、食費など、ここで生活した場合どのぐらい掛かるかということを詳しく紹介してくれています。どうぞご覧になってみて下さい!
アルメニア日本人会ブログ (←クリックすると開きます)
さすが副会長、毎月家計簿をつけているだけあって、情報がかなり具体的で細かい。もっと長く住んでいる私にとっても、いろいろと参考になりました。5年前に住み始めた時は、大学の月給がたった50$だったため、かなり切り詰めた生活をしていましたが、それでもここまで物価や生活費について私は詳しくなかったと思います。
どちらかというと、私はお金に無頓着な方で、家計簿なんてつけたことありません。何にいくら使ったかあまり気にしないので、いつの間にか財布の中が寂しくなってるということが時々あります(これって元々大してお金が入ってないのも原因ですが…)。にも関わらず、今まで借金やローンをしたことが全くありません。
というのも、普段はあまりお金に執着がないくせに、目標があると脇目もふらず貯金に勤しむので、世界一周という夢を持って働いていた時も、1年弱で十分な資金を貯めました。反対にやりたいことをやり尽くした後は、貯金の概念がほとんどありません。まあ、今の収入では貯金しようにも中々できないですけどね。
でも、今は大切な家族がいますから、貯金は難しくても、あまり浪費しないようにしたいと思います。とはいえ、やっぱり家計簿をつけたりはしないでしょうけど…
子供を育てるのって、やっぱりお金が掛かります。まあこうやって、自分が親からもらったものを返していくんですね。
- [2014/02/23 16:21]
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アプリコット・トラベル
最近は毎日天気がよく、どんどん暖かくなっています。昨日は仕事で地方に行った帰りに、雪化粧したアララト山がきれいに見えました。
エレバンはすっかり雪が解けましたが、地方へ向かう道はまだ銀世界でした。
話題の日本フィギュア、羽生選手が見事金メダルに輝きましたが、女子選手は苦戦していますね…やはり五輪という大舞台で実力を発揮するのは本当に大変なことだと思います。
さて、先日テレビ東京の番組「ありえへん∞世界」がアルメニアを取材しました。そのコーディネートをしてくれたのは、アプリコット・トラベルという現地の旅行会社。今回は私もお世話になりました。
テレビ局から連絡があったのが現地取材の約1週間前で、時間的にかなり厳しかった上に、いろいろと難しい要望もあったみたいですが、ちゃんと対応してくれました。それもそのはず、アプリコット・トラベルには、常駐の日本人スタッフ(日本人会メンバー)がいるのです。しかも、タイやベトナムで観光業に携わってきた経験豊富な方。
また、ここで最も長く日本語ガイドをされているベテランのアルメニア人ガイドもいます。全て日本語で対応してくれますし、信頼のおける旅行会社です。やっぱり日本語が通じるのは心強いですよね。それに今回のコーディネートで、日本人の勤勉さや心配りに改めて感心しました。まあ、数年アルメニアに住んでいる間に、私が怠け者になってしまったのかもしれませんけど…
会社HPは現在作成中だそうですが、フェイスブックにページ(こちら)があります。また、ご質問等は以下のアドレスにメールすれば、日本人スタッフが対応してくれます。
armenia(at)apricot-travel.com (atの部分を @マークに変えて下さい)
- [2014/02/20 21:05]
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テレビ撮影終了!
日本はまたすごい大雪だそうですね。アルメニアも今冬はかなり寒かったですが、日本の冬も大変なことになっています。
さて、昨日は「聖サルキスの日」でした。サルキスはキリスト教の聖人で、毎年イースターの約2ヶ月前の土曜日が彼を称える日となっています。過去の記事(こちら)でも紹介したことがありますが、この日は別名「愛の日」「恋人の日」と呼ばれていて、それは前日の夜にアルメニア人が面白い夢占いをするからです。
独身の人たちは、塩のクッキーを食べて水を飲まずに寝ます。もし夢の中で誰かが水をくれたら、今年結婚できると言われています。そして、その夢で現れた人が将来の結婚相手だそうです。迷信とはいえ、けっこうやってみる人が多いらしいです。
あと、一昨日テレビの撮影が終わりました。丸1日だったので、私も家族もかなり疲れました。もちろん取材する側はもっと大変だったと思います。私はその1日だけでしたが、テレビ局の方々は毎日アルメニアのことをいろいろ取材されていますからね。
撮影が終わってホッとすると同時に、あれで本当に大丈夫だったのか…と少し不安にもなります。「自然にしてもらって結構です」と言われても、所詮素人ですから、いざカメラを前にすると何だかぎこちなくなってしまいますし、インタビューでは何をどこからどこまで話していいのか戸惑ってしまいます。
これは、妻や妻の家族も同じだったと思います。一番自然にしていたのは、何も状況が分かっていない長男だったでしょう。その長男が可愛く映っていたら嬉しいですね。
放送されるまであまり多くは書けませんけど…というか、私も最終的にどのように編集されるのか分かりません。とにかく、日本の人たちにアルメニアのことを少しでも知ってもらう良い機会になればと思います。
ちなみに、テレビ東京の「ありえへん∞世界」という番組です。放送日は、正式に決まってからまたブログで報告します。是非ご覧下さい!
言語大学の授業の撮影が終わって、みんなで記念写真を撮りました。
妻も撮影に参加しました。
長男も登場します。日本の両親が見たら喜ぶでしょうね。
- [2014/02/16 23:38]
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テアルンタラチ
日中は晴れていて、けっこう暖かいです。日本から取材に来られたテレビ局の方も、「そんなに寒くないです」と仰っていました。
今日2月13日は、アルメニアである伝統行事が行われます。春の訪れや繁栄を祝うこの祭の後は、どんどん暖かくなると言われているんですが、今年は先月からすでに暖かくなってきています。
テアルンタラチまたはトゥルンデスと呼ばれるその祭は、キリスト教以前の火を崇める信仰の名残。何をするかというと、教会から貰って来た火で焚き火をおこし、その上を新婚夫婦が飛ぶ!のです。もちちろん、2年前に私たち夫婦もしました。その時の様子は過去の記事をどうぞご覧ください(こちら)。
先ほど2年前の記事を見てみましたが、いやあ懐かしいですね。写真で見ると、雪がけっこう積もっていて寒そう(実際に寒かった…)。やっぱり例年の今頃はすごく寒いはずなんですが、今年はもうほとんど雪も解けています。少しでも早く春が訪れてくれたら嬉しいです。
ところで、新婚夫婦が火を飛び超えるのは、厄災を消して幸せを呼ぶためだそうです。そのお陰か、私たちは昨年子供も生まれて、ずっと仲良く幸せに暮らせています。
明日は丸1日テレビ局の取材を受ける予定です。私の仕事や生活の様子が撮影されます。過去に同じような取材を受けたことがあるとはいえ、ちょっと緊張してきました…でも、自分や家族にとって良い記念になると思います。
そういえば、日本テレビの「ZIP」という朝の情報番組から、一昨日電話でインタビューを受けました。フィギュア日本代表が合宿中のアルメニアについていろいろと聞かれたのですが、昨日それが使われたそうです。急な取材だったので、こちらも大したこと言えなかった気がしますが、一体どういう風に放送されたんでしょうね…
2年前に私たちが火を飛んだ時の写真。小さい焚き火なので危なくはないですが、地面が凍っていて着地が少し怖かった…
最近はあまり寒くないので、ベビーカーではなく抱っこ紐で散歩することも増えました。
- [2014/02/13 19:34]
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