給料、大幅カット! 

かなり寒い日が続いています。秋をすっ飛ばして冬が来ちゃったかと思うような寒さ…まだ10月とはいえ、暖房を入れたくなってしまいます。そんな寒さの中でも、言語大学のは頑張っています。

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妊娠中の妻というと、予定日を過ぎても子供が生まれる様子はありません。よほど妻のお腹の中が居心地いいのでしょうか。検診に行ったら、3800gほどあるらしく、もうそろそろ出てきてくれないと…みんな待っているから、早く生まれてきてね!

さて、記事のタイトルにあるように、大学の給料が激減しました。先月の給料の振込額を見たら、なんと80ドルに!と言っても、元が100ドルちょっとの薄給なんですが、「さすがに少なすぎちゃうか?」と思い、大学の経理部に問い合わせると、一律25%の税金を徴収するとのこと。給与計算方法の変更は聞いてましたが、安月給からこんなに搾取しなくても…

まあ、アルメニアに来た当初働いていた大学の給料はたった50ドル、しかも夏休み・冬休みは無給だったので、当時私は年収300ドルという極貧生活を送っていました。そのため、「80ドルでもまだマシか…」と一瞬思ってしまう能天気な自分がいますが、間もなく家族が増えるので、今はそうも言ってられません!

この大学教員の給与カットについてはニュースにもなっていて、他の大学では、給料が半分以下になったケースもあるのだとか(マジ?!)…しかも、多くの大学は今学期から学費を10%以上引き上げたので、なぜ教員の給料がこんなに下がるのか理解に苦しみます。

私自身は、給料カットよりも、大学側の説明不足にイマイチ納得いってません。学長は、「元の給料が上がっているから、そんなに違いは出ませんよ!」と言ってましたが、いざ蓋を開けてみると、ものすごい減額!こうなることは知っていたはずですから、ちゃんと説明してくれたらいいのに…

もちろん、もし正直に話していたら、教師たちから不満が続出していたのは確実ですけどね。何にしても、アルメニアの教師の給料はいつまで経っても安すぎ!一般のアルメニア人も「ウソやろ!」と驚く低賃金で、全く生活できる額ではありません。それがまた大幅にカットされたんですから、労働意欲が下がった人も多いでしょう。

今回は愚痴っぽいことを書いてしまいました。まあ住んでいると、こんな気分になる時もあるので、どうかご理解ください。しかし、もうすぐ子供が生まれるので、「こんなんで本当に大丈夫か…」と、切実に将来が心配になりました。

昨日は予定日でしたが… 

昨日あたりから、また寒くなりました。地方の一部では雪も降ったそうです。急に冬が来たような感じですが、これから少しずつ天気も安定して短い秋が始まると思います。

さて、昨日は出産予定日でした。しかし、結局妻に何の変化も起こらず、翌日の今日も全く兆候なし…初産は遅れやすいと聞いたことがありますが、今の様子では、明日も生まれなさそうです。

実は、昨日はアレニという村でワイン・フェスティバルが行われ、私も友人たちに誘われていたのですが、一応予定日ということでお断りしました。エレバンから車で2時間も離れた場所なので、もしお産が始まったら病院に向かうのに時間が掛かります。

それに、出産という一大事で妻が頑張っている時に、ワインを飲んで酔っ払っていたなんて、一生嫌味を言われそうです。朝に出産の兆候は全くなかったので、妻にも、「行ってきたら?」と言われましたが、やはり万一のことを考えて家にいました。

調べてみると、検診で医者に、「まだ生まれる様子はない」と言われた日に突然破水したり陣痛が始まったり、初産でもたった3,4時間で産んだりする人もいるそうなので、いくら兆候がないからといっても油断できません。この時期は、よほど理由がない限り遠出は避けたいものです。

しかし、フェスティバルに行ってきた友人たちは、「すごく楽しかった!」と口を揃えて言うので、酒好きの私にすると羨ましかったですね…まあ、今年は残念ながらタイミング的に難しかったですし、もし行ったとしても気が気でなかったでしょう(なんて書きながら、いざ美味しいワインを目の前にしたら飲みまくっていたと思いますが…)。

フェスティバルは、毎年同じ時期にやっているので、来年は是非とも妻や友人と一緒に行きたいと思います。そして、今年のリベンジとして飲みまくって倍返しです!

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日本の母から届いた赤ちゃんグッズ。母から託った知人の方が持って来て下さいました。準備は整っているので、早く生まれてきてほしいです。

ヴァイオリンと琴のコンサート 

日中は暑くて朝晩は肌寒いという天気が続いているせいか、最近風邪が流行っているようです。出産間近の妻も引いてしまいました。予定日まであと2日なのに…幸い熱はないですが、とにかく出産までに良くなってほしいと思います。

さて、今週はユニークなコンサートがあり、妻と共に行ってきました。そのコンサートというのは、ヴァイオリンと琴でアルメニアの音楽を演奏するというもの。日本からヴァイオン奏者と琴奏者、そしてウィーンからバリトン歌手の方が来られました。

ヴァイオリン奏者は、カレン・イスラエリャンさん。日本人女性と結婚されて、現在日本在住のアルメニア人です。琴奏者は、吉崎明日佳さん。小さい頃から琴を始められ、様々なコンクールで受賞されています。バリトン歌手は、土田悠平さん。150以上存在するという歌曲「野ばら」の楽譜を探し求め、歌い続けていらっしゃいます。

この三人の音楽家が今回披露して下さったのは、アルメニアの大作曲家コミタスの作品。コミタスについては、ずっと前にブログでご紹介したことがあります(こちら)

まずは、ヴァイオリンと琴のデュオによる演奏。意外な組み合わせですが、驚くほどコミタスの曲に合っていて、その叙情的な音色に聞き惚れてしまいました。お二人の演奏は、本当に素晴らしかったです。しかし考えてみれば、アルメニアにもカノンという琴に似た楽器がありますね。

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ところで、琴がアルメニアで演奏されるのは今回が初めてのことだそうで、吉崎さんは琴の説明もして下さいました。日本人の私も、「へえ~」と思うことが多くて興味深かったです。その後、日本の曲も演奏して下さいました。琴演奏も本当に見事でしたが、歌もお上手でした。

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そして、土田さんがアルメニア語でコミタスの歌を歌って下さいました。発音が難しいアルメニア語の歌を最後まで歌い上げ、アルメニア人の聴衆も大喜びでした。

とにかく素晴らしいコンサートで、最初から最後まで心に響く音楽を楽しむことができました。私と妻は2回聞きに行きましたが、どちらも感動しました。是非またアルメニアでコンサートを開いて頂きたいと思います。ちなみに、カレンさんと吉崎さんのデュオは、日本でも活動されているそうですから、機会があれば聞きに行ってみてください。

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皆さん、素敵な音楽をありがとうございました!

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2回目のコンサートは、現在リフォーム中の日本文化センター「ひかり」のイベントホールで行われました。音響がとても良かったです。