寿司パーティー終了!
前回、市内バスの運賃値上げに対して、多くの市民が抗議行動を続けていると書きましたが、なんと木曜日に市長が値上げを撤回したので、また100ドラムに戻りました!値上げから1週間足らずで、市民が政府決定を覆してしまうとは…すごい!
大規模なデモに発展しそうだったので、さすがに政府も何らかの妥協策を出すかなと思っていましたが、こんなに早く市民の訴えを聞き入れるとは驚きです。今までも、市民が政府に対して抗議行動を起こすことはありました。しかし、いつも最後は、「仕方ない…」と諦めてばかりだったので、今回の出来事は画期的でした。
ガスや電気、交通運賃など、不透明な流れで物価は高騰していく一方なのに、給料は大して上がらない、というか、仕事自体ない。こんな状況に、市民(特に若者たち)の怒りがついに爆発したんでしょう。「いい加減にしろ!もう我慢できるか!」と…
市民がこうやって政治権力に抵抗するのは、大切なことだと思います。得てして権力というのは暴走しやすいものですから、有権者が泣き寝入りしてしまうと、歯止めが利かなくなります。アルメニアの人々は、理不尽な政府の決定や方針に対して、今後もしっかりと声を上げていくべきです。
さて、日本人会が協力しているヨーロッパ教育大学のサマースクールで、今週また寿司パーティーを開きました。今月初めまでは、元副会長が頑張ってくれたお陰で、何とかなりました。その元副会長がいない今、どうしようか…と心配でしたが、新たに入会した日本人女性が積極的に協力して下さいました。
内容は先月と同じで、浴衣を着て盆踊りを披露し、みんなで巻き寿司を作りました。やっぱり女性がいてくれた方が、場も華やぐし、本当に助かりました。言うこと聞かない子もいて大変だったのでは…と思ったら、「子供たちはみんな可愛くて、楽しかったです!」と言ってくれました。
まあ確かに、ほとんどの子供たちは、盆踊りも楽しそうに踊ってくれたし、寿司も美味しそうに食べてくれました(全く口にしない子もいますが…)。とにかく、そんな時の子供の笑顔には癒されます。大変だったことも含め、いい思い出になりました。
日本人会の新会員が、寿司作りを披露。元副会長と入れ替わりのようなタイミングで、アルメニアにいらっしゃいました。女性の加入は、本当に助かります。感謝!
子供たちには、小さい海苔で手巻き寿司を作ってもらいました。
箸の使い方も少し教えましたが、やっぱり初めての子たちには難しいようです。
寿司を持って嬉しそうなポーズ取ってますが、結局この子、食べませんでした。どうも海苔や醤油に抵抗があるようです。大人でも、ダメな人が結構いますからね。ちなみに、この子はまだ14歳ぐらい…大人びてるなあ。
すごく気に入る子もいて、醤油につけてパクパク食べてました。食わず嫌いの子が多いので、口にしてみたら、「意外に美味しい!」ってことあると思うんですが…
パーティーの最後に、みんなで記念撮影。子供たち、そして新会員の方も楽しんでくれたようで良かったです。
- [2013/07/28 16:38]
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生活費が急上昇中!
例年より幾分涼しいとはいえ、アルメニアは暑い日が続いています。日も長くなって、今は夜8時でもこの明るさ!
まだ昼間みたいでしょ?ちなみに写真は、先日妻の叔父の誕生日に、一緒にホロヴァッツ(アルメニア風BBQ)を作った時のもの。
これが、そのBBQ。美味しそうでしょ?実際、とても美味しかったです。
ところで、日本では参議院選挙がありました。毎回思うことですが、選挙前にマスコミが雰囲気を作ってしまい、結果がその通りになっているような…これって、本当に民意なんでしょうか?
あと、英国王室に新しい命が誕生しました。今までなら「ふーん」って感じですが、私たち夫婦も、あと2ヶ月ほどで子供が生まれるので、何だかこちらまで幸せな気分になってしまいました。やっぱり嬉しい出来事ですよね。
さて、エレバン市内のバス運賃が50%も引き上げられて、100ドラムから150ドラム(約40円)になったことは、前回の記事に書きました。しかし、多くの市民が反対していて、いまだに100ドラムしか払わない人がいたり、それで運転手とケンカになったりというニュースが毎日報道されています。
抗議のため、市役所前でデモも行われています。また、無料で自家用車で市民を運ぶ人たちも出てきました。なんせ5月の市議会選挙時に、市長は、「絶対に交通運賃を上げません!」と言っていたくせに、選挙後2ヶ月足らずで値上げ発表ですからね…ガス・電気料金も大幅に値上げされたばかりなので、人々の怒りはよく分かります。
そのガス・電気料金の値上げも、選挙が終わってから発表されました。政府は、「輸入先のロシアから、今頃になってガス価格を引き上げると伝えられた」と説明しましたが、いざ国会で野党に、「ロシアと契約したのはいつだ?」と突っ込まれると、エネルギー担当大臣が、「覚えてない」と答える始末…
そんな大事なガス取引の契約時期を忘れる訳ないですよね。本当に忘れてしまったのなら、大臣失格です。その程度の記憶力しかない人に、国の政治や外交を任せられません…と書いて、そういえば日本でも、「記憶にございません」という言葉が、国会で連発されていたことが昔あったなあと思い出しました。政治家って、どこの国でも忘れっぽい人が多いんでしょうか。
とにかく、市民の実際の給与水準や生活水準を無視して、物価だけが上がる一方なので、私も家計が心配になってきます。すでに困窮したり、失望したりしている人が多いからか、アルメニアを出て行く人の数も、今年は半端ないそうです(毎年たくさん出国していますが)。そりゃあ、そうでしょう、こんな状況だと…
日本もいろいろ問題を抱えていますが、海外に住んでこんな現状を見ると、日本は大分マシだなあとつくづく感じます。それでも私は、アルメニアを運命の国だと思っていますし、多少の不満や問題があっても、ここで幸せな日々を送れています。
もうすぐ生まれてくる私たちの子供にとっては、日本もアルメニアも大切な母国。どちらも、その子にとって住み良い国になってほしいと切に願います。
- [2013/07/25 15:46]
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被爆者の体験談
今日から、エレバンの公共バスの運賃が、50%値上げされました。ガス・電気も、今月から約20%値上がりするし、恐らくタクシー代も上がるでしょうし、物価が高くなる一方…今年は、かなりの数の人が出稼ぎのために出国しているのも頷けますね。
さて、今週木曜日、アルメニアの日本文化センター「ひかり」と、広島平和文化センターの共催で、「ウェブ会議システムによる被爆体験証言」というイベントが開催されました。ネットで両国を繋ぎ、被爆者の体験談を聞くというものです。私と妻も招待されたので、行ってきました。
イベント冒頭では、広島平和文化センターの小溝理事長、また駐日アルメニア大使のグラント・ポゴシャン氏から、ご挨拶がありました。
証言者は、梶本淑子さん。当時14歳だった梶本さんは、爆心地から2kmしか離れていない工場で働いていらっしゃった時に、原爆が投下され被爆されました。
一瞬にして瓦礫と化した広島の街、必死で友人を助けながら生き延びたこと、ガラス片が体中に突き刺さり、肌が焼けただれて恐ろしい姿になった人々、目の前で死んでいく子供、無数の死体の山、残留放射能を浴びながら、3日間自分を探し続けた父親との再会、そして被爆によって1年半後に急死した父親…
思い出すだけでも辛い体験を、限られた時間の中で、梶本さんは一生懸命に語って下さいました。こちらも聞いていて胸が苦しくなるお話で、参加した人たちも時折涙ぐんでいました。実際は、私たちの想像など遥かに越える地獄だったと思います。
今回の証言者・梶本淑子さん。本当に辛い自身の体験を、アルメニアの子供たちのために話して下さいました。
当時の様子を描いた絵も出てきました。まさに地獄…小学校時代に読んだ漫画「はだしのゲン」を思い出しました。
その後、アルメニアの子供たちとの質疑応答の時間になりましたが、私はふと、「梶本さんは、アメリカのことをどう思っていらっしゃるのか」「核の恐怖を味わった経験から、原発についてはどう思っていらっしゃるのか」と考えました。
幼い子供たちから、勿論そんな質問は出ませんでしたが、後日ネットで調べると、ある講演会で、梶本さんは、「当初はアメリカが大嫌いだったが、どんどん好きになった。今は、憎悪の心や原爆が、何より恐ろしくて嫌っている」と述べられていたそうです。憎しみの連鎖は同じ悲劇を生むだけ…戦争の悲惨さを身をもって知る方の、このお言葉は大変重いと思います。
そんな梶本さんが、82歳のご高齢にも関わらず、今も精力的に自身の体験を語っていらっしゃるのは、「同じ悲劇を繰り返さないために、次世代に伝えなければいけない」という使命感だそうです。
アルメニアも、過去に虐殺や戦争を経験し、今も隣国と対立状態にあります。そのアルメニアの子供たちに、戦争がいかに悲惨なものであるか、平和がいかに大切なものであるかということが、梶本さんの貴重なお話を通して、きっと伝わったと思います。
イベントの終わりには、故郷の広島の街を破壊され、自身も被爆するという辛い経験を話して下さった梶本さんのために、アルメニアの子供たちが「ふるさと」を歌いました。遠く離れた日本とアルメニアが、平和を願う気持ちで、お互いに繋がりあえたように感じました。
大変有意義なイベントで、私も改めて平和や戦争について考えさせれました。このような機会が、もっと増えていってほしいと思いますし、イベント主催者の「ひかり」センターと広島平和文化センター、そして証言者の梶本淑子さんに感謝したいと思います。
- [2013/07/20 19:30]
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贈る言葉…ではなく、贈る動画
暑い!前回の記事の冒頭も「暑い!」でしたが、本当に暑いです。朝晩は、例年より涼しく感じますが、日中は、ちょっと歩くだけで疲れてしまう暑さ。そして、今年は何だか少し湿気があるような…まあ、日本の蒸し暑さに比べれば全然マシですけどね。
そんな暑さの中でも、言語大学の中庭の桜は元気です。もうすぐ私の身長を追い越しそう。夏休み中も、ちゃんと大学の庭師が水をやってくれるようなので、安心しました。頑張って、この暑い夏も乗り切ってくれ、桜!
さて、今月初めにアメリカに帰られた日本人会の元副会長夫妻のために、この2年間の思い出をまとめたスライドショーを作って、プレゼントしました。お世話になった、そして大好きな元副会長夫妻のためですから、今回は頑張りました。
その甲斐あってか、送別会で見せたとき、元副会長は感動して涙を流されました。同じく私も、家で作っている最中、昔の写真を見ながら何度もこみ上げたくせに、また泣けてきちゃいました。お二人とは、楽しい思い出が多すぎるんですよね…
そのスライドショーを載せますが、残念ながら、日本では見られないと思います。中々の力作なのに、仕方ありません…海外にいらっしゃる方だけ、どうぞご覧ください。
内輪ネタや、バカなことやった時の写真も出てきますが、元副会長夫妻も、「ありがとう!」とすごく喜んでくれました。
元副会長夫妻が去られる直前、妻が、「あの二人との出会いは、新婚の私たちへ神様からのプレゼントだったね」と言いました。思い出してみれば、一昨年の秋に初めて会った時、ちょうど私たちは結婚式を控えていたので、その場で披露宴パーティーに招待しました。
「エッ!そんな急に誘われて、本当に行っていいの?」と驚いていましたが、アルメニアでは、特に問題ありません。そして、二人が来てくれたお陰で、素晴らしいパーティーとなりました。アメリカ人のご主人は、即興でお祝いのスピーチしてくれたし、元副会長も、楽しそうにみんなと踊ってくれました。
素敵な元副会長夫妻と一緒に過ごすことができて、とても幸せな新婚生活となりました。妻の言うとおり、二人は私たちにとって最高のプレゼントだったと思います。
披露宴パーティーの写真。知り合って間もないこの頃は、まさか共に日本人会を立ち上げるなんて思いもしませんでした。
- [2013/07/17 05:02]
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杏の季節
暑い!でも、何となく例年より涼しい感じがします。恐らく、少し薄曇だったり、風が吹いたりする時があるからでしょうか。このぐらいが丁度いいですね。妻のお腹の赤ちゃんも、暑いのが苦手みたいで、涼しい時の方が活発に動きます。
さて、この暑い今、アルメニアでは杏の季節です。6月下旬から7月一杯までが、最も美味しいんですよね。しかも最盛期には、1kgが300ドラム(約80円)ほどで、とても安い!
そんな杏の季節だからか、毎年7月にエレバンで開かれる国際映画祭の名前は、「ゴールデン・アプリコット」。今年も先週日曜から始まりました。まあ、今年は仕事で、あまり見に行くことはできませんけど…
杏の英名は「アプリコット」。学名は「プルヌス・アルメニアカ」で、アルメニアのスモモという意味です。といっても、原産地は中国なんですが、昔からアルメニアは美味しい杏が豊富に取れることで有名だったのかもしれません。
実際に、アルメニアの杏はすごく美味しいです。先月下旬ロシアから遊びに来られた日本人の方も、「ロシアの杏はちっとも味がないけど、アルメニアのは本当に美味しい!」と絶賛していました。
しかし、今年は地方部でひどい雹嵐が起こり、農地に甚大な被害が出ました。当然、杏も被害を受け、「今年の杏の輸出は厳しい…」と、農業省が発表したほどです。幸い、今のところ国内では、いつも通り市場に出回っていますが…
この時期にアルメニアに来られる方は、是非とも美味しい杏を味わってみてください!
アルメニアの杏!柔らかくて甘くて、とても美味しいです。
義母は、この時期に色んな果物で、ジャムやジュースを作るのに精を出すのですが、杏のジュースも作っています。
- [2013/07/12 17:24]
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