値上げラッシュ! 

晴れていると半袖で十分なほど暑いんですが、曇っていると肌寒いという、着る物に少し困る天気が続いています。今年は、意外とすぐに暑くならないですね。

さて、先週、アルメニア国民が注目していたある問題に結論が出ました。それは、ガス価格引き上げ問題。アルメニアは、天然ガスをロシアから輸入しているのですが、ロシア側が「現行価格を50%引き上げる」と通達してきたのです。

そのため、アルメニアのガス会社が、「ガス代を約67%上げざるを得ない」と発表。生活に不可欠なガスの値段が高騰するかもしれないと、大きな話題になっていました。

しかし、67%って…無茶苦茶やろ、それ!寒い冬は暖房を毎日使うので、今でさえガス代は結構かかるのに、それが67%も値上がりしたら、私含め一般市民の家計に与える影響は計り知れません。払えない人も、たくさん出てくるでしょう。

暴動が起きてもおかしくない値上げですが、意外とみな平静を保っていて、大きなデモなんか一度も起こりませんでした。まあ、さすがに政府も、こんな異常な値上げはできないと分かっているのか、「ロシアと交渉するし、30%の補助金出すから、そんな上がらへんよ」とずっと言い続けていました。

で、最終的に決定したガス価格は、約18%の引き上げで収まったようです。まあ、それでも結構な値上がりなんですが、67%と聞いていただけに、一瞬ホッとしてしまいました。しかし、同時に発表されたのが…電気料金の引き上げ!

エッ、そんなの全く聞いてへんけど...しかも、27%というガスより高い値上げ率!ホッとしたのも束の間、結局家計は苦しくなりそうです。「ガス価格引き上げに伴い…」と政府は言っていますが、何だか騙された感じ。

「大変や!ガスが67%も高くなってまうで!」と脅され続けて、いざ蓋を開けてみると、「なんや、18%かいな…大したことないやん!」と胸を撫で下ろしている隙に電気料金引き上げを伝えられる…何だか巧みに大衆心理を利用されたような気がして、イマイチ釈然としません。

大体、今回の値上げの発表も、大統領就任式やエレバン市議会選挙が全て終わったタイミングでしたからね。政府は、もっと前から知っていたのに、ずっと隠してたんじゃないのか…と疑ってしまいます。

とにかく、光熱費が高くなることは確実です。秋には子供が生まれるので、あまり節約もできないし、冬場の家計が今から心配…これでまた、アルメニアから他国へ出稼ぎに行く人が増えそうです。

歯が生えたら 

今日は休日です。というのも、明日28日は祝日なので、急遽政府が今日も休みにして4連休になったのです。

さて、妻の従兄弟には1歳の子供がいるのですが、その子に歯が生えたことを祝うパーティーに行ってきました。アルメニアでは、子供に最初の歯が生えたら、それを記念してお祝いするのです。

日本でも、離乳食を始める生後100日頃に、「お食い初め」と呼ばれる儀式をすることがありますね。あれは、子供の成長を喜ぶと共に、一生食べ物に困らないようにという願いを込めて行われるそうです。

アルメニアでは、パーティーを開いて、最後に子供にある面白いことをさせます。それは将来の仕事選び。といっても、1歳の子供に仕事が選べるわけないので、まあ一種の遊びのようなことをします。

医者や作家などいくつかの仕事に関係する物を並べて、子供に選ばせます。で、何を選んだかで、将来の仕事を予想するわけです(例えば、ペンなら作家)。しかし、最近は職業を書いた紙を選ばせることが多く、従兄弟の子供もそうしました。

子供は、状況など理解しないまま、その時の気分で手に取るだけなので、一番盛り上がっているのは周りの大人たち。従兄弟の子供は、「調理師」と書かれた紙を選んだんですが、大人達はギャーギャー大騒ぎ。当の子供はポカーンとしていました。

私も、秋に子供が生まれるので、将来この儀式をするんでしょうね。中々面白かったですが、他人の子だと、「そんなに大騒ぎせんでも…」と思ってしまいます。これが自分の子供だと、やっぱり興奮してしまうんでしょうか。

でも、歯が生えるというのは、子供の大きな成長の証ですから、親としてすごく嬉しいことですよね。私も、我が子に歯が生えたら大喜びするような気もします。今は、そんな自分の姿をあまり想像できませんが…

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訳分からんままテーブルに座らせられる妻の従兄弟の子供。

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手にするためでしょうか?イマイチ理由は定かじゃありませんが、子供の頭に布を被せて、その上からポップコーンをかけます。

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子供は、職業が書かれた紙そっちのけで、美味しそうにポップコーンを食べてました。

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周りに促されて、やっと紙を一枚手に取りました。紙に書いてあったのは「調理師」!周りの大人が一喜一憂して騒がしかったですが、面白いイベントでした。

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「将来、調理師になるんだって!」と言っても分かりませんよね。子供は、周りの歓声など気に留めず、ひたすらポップコーンを食べてました。とても可愛らしかったです。

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ちなみにパーティーでは、こんなケーキも用意されました。歯型の甘いケーキって矛盾してるような…でも、美味しかったです。

最初の悩み 

天候が安定してきたようです。時折雨が降りそうになりますが、晴れている時間がかなり長くなってきました。このまま暑くなっていくでしょうね。

さて、1ヶ月ぶりに、妻と妊娠検診に行ってきました。6ヶ月目に入り、出産予定日まで半分を切ったところ。ちょうど折り返し地点です。妻のお腹も、かなり大きくなってきました。

胎児も順調に大きくなっていて、今回のエコーでは全体が入りきらないほど。頭や足などを部分的に見てきました。そして、性別も、ほぼ100%判明しました。お○○の子です!って、これじゃ分かりませんよね。ネットで公表するのは、まだどうも抵抗があって…まあ、生まれた時のお楽しみということで。

とにかく性別が分かったので、「名前はどうしようかな…」と思いました。考えてみると、けっこう難しいんです、これ。アルメニアで生まれるとはいえ、半分は日本人ですから、アルメニアと日本どちらでも通用する名前にしたいと思っています。

しかし、アルメニアは、日本のように独創的な名前をつける習慣がありません(最近の日本はやり過ぎな気がしますが)。男女共に、昔からある決まった名前を選んでつけるのが一般的。なので、その限られた中から、日本でも違和感のない名前を選ぶ訳です。でも、やっぱり日本人には変に感じる名前が多い…

まず、アルメニア人の名前は、日本語にはない音があったりします。たとえば、「GH」とか「KH」なんて音があったら、日本で誰もまともに発音してくれません。私の親も、孫を名前で呼べなくなります。その類の名前は絶対アウトですね。

また、私も妻も、漢字で書ける名前にしたいという希望があり、これだと更に難しい。振り仮名がないと読めないような無茶な当て字は嫌なので、ちゃんと漢字で書ける音じゃないとダメだし、もちろん漢字の意味も良くないといけないし…ウーン、困った。

正直まだ父親になるという実感があまりない私でも、今からいろいろと考えてしまいます。子供の名前って、親として最初の悩みかもしれませんね。しかし同時に、親から子供への最初の贈り物でもあります。そう考えると、幸せな悩みです。

子供が一生使うものですから、まだまだ時間はありますし、妻とゆっくり考え合って、いい名前をつけてあげたいと思います。

ユーロビジョン 2013 

言語大学の中庭に植えたの苗木ですが、新芽が伸びて、けっこう大きくなっていました。もう私の胸のあたりに届くほどです。最近、天候が不安定ですが、順調に育っているようで安心しました。

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さて、昨晩スウェーデンで行わていたユーロビジョン・ソングコンテストの最終戦がありました。予選を勝ち上がったアルメニア代表のドリアンズも登場しました。

ユーロビジョンの最終戦は、参加国それぞれが、自国以外の歌手に1~12の持ち点をあげて、その合計点で順位を競い合います。歌はどうでもいいものが多いんですが、この採点方法が面白くて、今回も結果はテレビで見ていました。

アルメニアは、絶対にアゼルバイジャンやトルコに点をあげませんし、その逆も然り。グルジアは、アルメニアにもグルジアにも高得点をつけたりして、もろに国家関係が現れます。

この採点の結果、今年はデンマークが圧勝しました。歌手の女性が可愛かったからでしょうか。2位はアゼルバイジャン。そして、アルメニアは…18位に終わりました。まあ、彼らの音楽性は、このコンテストと相容れないものでしたからね。

しかし、優勝したデンマークもそうですが、ほとんど国の代表が英語で歌うので、みな同じに聞こえてしまいます。曲自体も特に優れているわけではないので、余計に特徴がなくなり、どれも大して印象に残りません。パフォーマンスが、最も重要な要素になっているような気がします。

せっかく多彩な国々が参加するコンテストなんですから、母国語で歌うとか、もっと民族性を出すとかしてほしいなあというのが、私個人の希望です。とはいえ、やはり勝つためには、大衆受けするものになってしまうんでしょうね。


今年の優勝者、デンマークのエミリー・デ・フォレスト。


アルメニア代表、ドリアンズの「ロンリープラネット」。中々良かったと思いますが、残念ながら、これはユーロビジョンでは受けなかったようです。

ドリアンズ 

不順な天候が続いています。晴れているかと思ったら、急に空が黒くなって雨が降り出したり、また晴れ間が広がったり…昨日は、ジャケットが必要なほど寒かったです。

さて、今スウェーデンで、ユーロビジョン・ソングコンテストが開催されています。欧州放送連合の加盟国から選ばれた歌手たちが競い合う大会。日本での知名度は低いですが、1956年から続く世界的に有名な歌唱コンテストです。

あのABBAも、1974年大会の優勝者で、これが成功のきっかけとなりました。また、セリーヌ・ディオンも、1988年大会にスイス代表として参加し優勝しました。

アルメニアは、2006年から参加していますが、昨年は犬猿の仲のアゼルバイジャンで行われたため、参加は見送ったようです…今年はいつも通り参加していて、今日の第二予選に登場します。今年のアルメニア代表は、ドリアンズ!

名前は変ですが、アルメニアで最も人気のあるロックバンドの一つ。最近流行のアルメニア音楽は、チープなダンスミュージックだったり、バラードだったりして、私は好きじゃありませんが、このドリアンズは、けっこう骨太なロックをやっています。

今年のユーロビジョンで歌う「ロンリープラネット」も、あのブラックサバスのギタリスト、トニー・アイオミが書いた曲。中々いい歌なんですが、ユーロビジョンで勝つのは難しいかもしれません…大会で好まれるのは、聞きやすい(というかチープな)ポップ曲ですからね。

それでも、アルメニア代表として頑張って、今日の予選を通過してほしいと思います。


ユーロビジョンの参加曲「ロンリープラネット」のPV。


「Es Kulam」という曲。これも、いい歌です。