ザリガニ鍋 

もうすぐ4月ですが、アルメニアでも三寒四温の日が続いています。やっぱり朝晩は、まだ寒いですね…

さて、先週日曜日、ここにお仕事で1ヶ月滞在されている日本人のお宅で、夕食会がありました。そこで出されたのが…

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ザリガニ!!!アルメニア語で、「ヘツゲティン」。アルメニア人は、よくロシア語の「ラク」を使います。

日本ではザリガニは食されませんが、アルメニア人はビールのつまみに食べます。写真はもう完全に茹で上がったものですが、最初これ生きてたんです。生きたまま熱い鍋に入れられて、ちょっと残酷…でも、やっぱり活きのいいものが一番ですからね。

アルメニア人は何もつけずに身を食べます。まあそれも美味しいんですけど、その夕食会では、何とポン酢と胡麻ダレが用意されました!美味しかったですねえ。ただ、ザリガニは身がとても少ないのが残念…

そして、ザリガニの後に出たのが…

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しゃぶしゃぶ!豆腐や白菜まで入っています。

これをポン酢や胡麻ダレで頂きました。同じ肉でも、これならあっさりしていて、たくさん食べられますね。寒い時期は、やっぱり鍋料理が一番。本当に美味しかったです。

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この夜は、本当に楽しい時間を過ごしました。招待して下さった方のヴァイオリン演奏もありました。美味しい料理、楽しい時間、どうもありがとうございました!

日本文化セミナー 

先週末、アルメニアで日本文化セミナーが開催されました。日本から山田みどり先生が来られて、生け花、茶道、墨絵のレクチャーをして下さいました。

実は、去年も同じセミナーが行われる予定でしたが、震災のために取りやめになってしまったのです。今年は無事に開かれて、私と妻も参加してきました。

初日のオープニングは、生け花のデモンストレーション。間近で花を生ける様子を見るのは、恐らくこれが初めてだったと思いますが、そこには深い哲学があって、日本人の私にとっても新鮮なものでした。例えば、「天地人」という三要素を花や枝で配置し、宇宙を表現するそうです。

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たくさんの人が集まり、山田先生が花を生ける様子を興味深く見ていました。美しい先生の作品。いろいろな国でセミナーをされるので、山田先生はその国にある花を使って生けるのだそうです。

翌日は、茶道のセミナー。先生と一緒に来られたロシア人の先生が、お茶をたてて、先生は茶道の歴史などを説明されました。一つ一つの動作が美しく、「お茶を飲む」という日常的な行為が芸術として昇華されているのを実感しました。華道も茶道もやったことはないですが、とても面白くて真剣に見入ってしまいました。

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お茶をたてるロシア人の先生たち。その堂に入った佇まいは、外国人だと全く感じさせませんでした。山田先生が、一人ひとりにお茶菓子を配って下さいました。久々に飲む抹茶は美味しかったです。

そして最終日は、一番楽しみにしていた墨絵。私は絵が好きなんですが、初めて挑戦する墨絵は思った以上に難しかったです。筆を入れる前に、その濃淡やにじみなどが予想できず、思うような線や形が描けないのです。先生は、さっと上手に描かれるのですが、やはり同じようにはいきません…でも、楽しかったですね。

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先生がまず見本を書いて下さいました。墨の濃淡を使い、一筆で様々なものを表現します。私は、一回目は全然で、2回目にまあまあの出来となりました。参加者はみな楽しそうに描いていました。もう少し上手くなって、学生に教えたいですね。

今回紹介してくださった日本文化に共通して言えるのは、「足すのでは削る」「一瞬のはかない美」ではないかと感じました。とにかく余分なものを削って、シンプルさを重んじるということ。そして、一瞬の刹那の中にある美を表現するということ。「侘び錆」とか「儚さ」という言葉で表現される日本の伝統美を、久々に再認識することができました。本当に素晴らしいセミナーでした。

何より、これだけの日本文化に精通されている山田みどり先生が素晴らしい方でした。崩壊直前のロシアに単身渡られ、20年近くロシアで日本文化の普及に尽力されてきたすごい方です。凛とされていますが、とても気さくな方で、同じように単身アルメニアに来た私と親身に話して下さいました。

「いろいろ大変でしょうけど、頑張ってくださいね」という言葉に、大変励まされました。先生との出会いが、このセミナーの何よりの収穫だったと思います。先生、本当にありがとうございました!またアルメニアにいらっしゃって下さい!

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山田みどり先生についての記事

アルメニア日本人会が発足! 

前の記事に思わせぶりに書いた、「アルメニアにできたあるもの」ですが…実は、3月17日、「アルメニア日本人会」が発足したんです!

といっても、私と友人たちだけで始めたので、大層なことではないんですが、大使館もなく、在住日本人も片手ほどしかいないアルメニアでは画期的なことかもしれません。これから会則などを作り、会として形にしていきますが、一応役員は決定し、会のロゴマークも作成しました。

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アルメニア日本人会のロゴ。アララト山と日の丸をモチーフにして作りました。

その日の夜は、友人宅で日本人会発足を祝ってパーティーが開かれました。豪華な食事が並び、10人以上が集まりました。食事の前に、日本人会会長から挨拶がありました…って、実は会長は私

この日本人会、私が「せっかく日本人も増えたし、お互いに協力して、楽しいことがいろいろできたらいいですね」と言い出したのがきっかけなんです。言いだしっぺの上に、2年以上ここに住んでいて、アルメニア人と結婚もしていますからね。しかし、私なんかで会長が務まるのかな…

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挨拶する私。「アルメニアに本を送る会」同様、ここで日本人会が発足したのも、頼りない私をサポートしてくれる周りの人たちのお陰です。

日本人が増えたといっても、今も在住者はたった6、7人。全員が参加するとは限りませんし、恐らく世界最小の日本人会でしょう。更に大使館もない国なので、活動するのはいろいろ大変だと思います…しかし、少ないながらも日本人がいるわけですから、お互い協力し合うに越したことはありません。

会の活動を通して、日本人同士、また日本人とアルメニア人の親睦を深め、両国の友好促進に寄与できたらと思っています。今後、花見や七夕、盆踊りなど、アルメニア人も参加できるイベントを企画しています。

アルメニアに日本人会ができるなんて、来た当初、いや去年でさえ想像もしませんでした。国交樹立20周年の今年、日本人会が発足して嬉しく思います。小さな小さな会ですが、どうぞご支援、ご協力のほど宜しくお願い致します。

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友人たちが集まって、素晴らしいパーティーとなりました。食事は手巻き寿司で、ドバイから移住された方が持ってきてくれた納豆も登場!私、関西出身ですが、納豆が大好物なんです。まさか、アルメニアで納豆が食べられるとは…美味しかったです!

ドバイ旅行2 

さて、ドバイ旅行の記事の続きです。今回は、20年そこに住む方のお陰で、本当に楽しく充実した旅となりました。また、その方からドバイについて、面白いお話をいろいろ聞くことができました。

例えば、ドバイは税金が全くないだけでなく、UAE人に対して政府は、「教育と医療は無料」「家を買うとき土地は無償」「子供一人に対して、18歳まで毎月3万円の手当支給」「公務員の初任給は月50万円以上」などなど、手厚すぎるほどの保護を行っているそうです。

まあ、それは選挙などない絶対王政ですから、国民に不満が溜まらないようにするためだとは思います。それでも、すごいですよね…無税なのに北欧以上の社会保障。他の湾岸諸国も似たような感じで、どうやってそんな財政を維持しているのか気になってしまいます。

では、ドバイの写真をご紹介します。

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有名な7つ星ホテル、ブルジュ・アル・アラブの近くにある「ワイルド・ワディ」。世界屈指の規模を誇るウォーターパークです。美しいアラビア海の横でプールに入るって変ですが、いろんなアトラクションがあって、すごく楽しかったです。

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でも、アラビア海でも泳いできました。波が少し高かったですが、青く澄んでいて美しかったですね。アルメニアはまだまだ寒い季節に、水着で泳げて幸せでした。

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夜は、アル・アラブ・ホテルが見えるバーで飲みました。ライトアップされて、きれいでしたね。最低でも一泊1000ドル以上するのに、いつも一杯だそうです。お金は、あるとこにはあるんですねえ…

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最終日は、砂漠ツアーに行ってきました。ガンガン揺られながら、4駆で砂漠を爆走するのは楽しかったです。私はサハラ砂漠などにも行ったことがありますが、妻は初めての経験でした(あ、鳥取砂丘に行ったな)

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ドバイの砂漠ツアーは内容が盛りだくさんで、ラクダに乗ったり、民族衣装を試着したり、ヘンナアートや水タバコを試したり、スーフィーダンスやベリーダンスを見たりすることができます。夕食も付いていて、大満足でした。

ドバイでお世話になったその方が、アルメニアに引っ越してきて、また在住日本人が増えました。それで、ここにあるものを作ることになりました。アルメニアに、まさかこんなものができるなんて…私でさえ想像しませんでした。

それについては、すぐ次の記事で書きます。お楽しみに!

ドバイ旅行 

昨日の「ほっと@アジア」、無事に妻と共演できました。前回妻が出た時は、途中でスカイプが切れて、音声だけになってしまいました。今回はトラブルもなく、本当に良かったです。

さて、「ドバイに行ったのは知人のお手伝いのため」と書きましたが、それは引越しのお手伝いだったんです。ドバイに20年住む日本人の方が、アルメニアに移住されたいということで、去年メールを頂きました。実際にここでお会いして、移住のお手伝いをすることになりました。

その後、その方から、「引越し荷物を一部運んでくれると助かるので、ドバイに来ませんか?」とメールが届きました。郵送で送っても高いし時間が掛かるし、だったら飛行機で飛んで運び込んだ方がいいのだそうです。渡航費などは負担して下さるとのことで、喜んで引き受けることにしました。せっかくですから、「妻の費用は私が払うので、一緒に行ってもいいですか?」と聞くと、快く了承してくれて、夫婦で一緒に行くことになりました。

久々に未知の国に行くので、私もとても楽しみでした。しかも、世界一の高層ビルや巨大な人口島を作るほど豊かな国なんて、まず行く機会はないだろうと思っていましたからね。で、実際にドバイでは驚きの連続でした。

広く立派なハイウェイ、そびえ立つ高層ビル群、水族館まであるショッピングモールなど、アルメニアから来ると、その発展振りに唖然としてしまいます。金融危機の影響で、一時の勢いはなくなったとはいえ、お金の使い方は桁違い…日本より豊かな印象を受けるほどでした。

その豊かさの基礎を作ったのは石油ですが、元々埋蔵量が少ないドバイは、早くから石油脱却を進めました。「人」「物」「金」を呼び込むため、様々な経済政策を打ち出して発展し、世界有数の金融センターに生まれ変わりました。今では人口200万人の大都市です。

しかし、その内UAE人はたった10%で、あとはインド人やパキスタン人、フィリピン人などの外国人。その多くは出稼ぎの労働者です。ウェイターやウェイトレスなどはフィリピン人がほとんどで、まるで住んでいたフィリピンに戻ったような気がしました。街中は車ばかりで、歩いている人を見かけるのは稀です。たまに見かけても、大抵は外国人労働者…豊かですが、少し変な街でもありました。

とはいえ、久々に異文化に触れることができて、本当に楽しい旅行でした。知人が何から何までお世話してくれて、快適に過ごすことができました。アルメニアから飛行機でたった3時間ですし、機会があればまた行ってみたいと思います。

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出発の日、機内からきれいにアララト山が見えました。2時間ほどすると、眼下にアラビア海が広がります。

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ヤシの木の街路樹。やっぱり常夏の国ですね。着いてすぐ、レバノン料理をご馳走になりました。美味しかったです。

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スーパーにもスパイスが並んでいます。民族衣装を着たアラブ人男性 がお買い物。

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世界最大規模のドバイモールの入り口。その向こうにあるのが、世界一の高さを誇るブルジュ・ハリ-ファ。828mもあります。

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124階にある展望台に上りました。高速エレベーターで、1分足らずで着きます。展望台からの夜景はとても美しかったです。砂漠にこれだけの摩天楼を作るなんて…すごいですね。

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そのすぐ下では、世界最大の噴水ショーが毎晩行われています。何と150mまで噴き上がるそうです。音楽に合わせて形を変える噴水もきれいでした。

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ドバイモールの中には、世界最大の水槽があって、魚たちの泳ぐ姿を見ることができます。しかし、ドバイにはいくつ世界一があるんでしょうか…

まだまだ写真がありますが、すでに長い記事になってしまったので、後日ご紹介したいと思います。