図書送付先の変更 

今日は大切なお知らせがあります。

アルメニアの図書送付先と事務所の変更についてです。「アルメニアに本を送る会」HP(こちら)のサポート欄には、日本とアルメニア二つの送付先が掲載されていますが、そのアルメニアの送付先を変更しました。また、現地事務所も変更致しました。

新しい送付先、また現地事務所の住所は以下の通りです。(メールアドレスに変更はございません)

Lilit Khansulyan
Kanaker St.9  House 26/1  Yerevan 52  Republic of Armenia
Tel: 374-10-28-74-44


送料が高いので、直接アルメニアに本が送られることはほとんどありません。しかしHPの内容変更には少し時間が掛かりますから、ブログでまずお知らせしておきます。前の住所には送付されないようご注意下さい。

今後は、上記の送付先で宜しくお願い致します。

独立20周年 

9月21日には、アルメニアの独立記念日でした。1991年に旧ソ連からの独立を果たした日です。今年はちょうど20周年にあたり、かなり大規模なセレモニーが行われました。その上、毎年10月のエレバン建都のお祝いも一緒だったとか…

とにかく、4日ぐらい前から街中心部に軍隊が出動し、広範囲で交通規制が敷かれました。大学へ通う道も車両の通行が禁止され、何台も軍車両が待機していました。いつも通り歩いていたら、ミサイルを積んだ車が延々と並んでいて驚きました。

大学に行ってはみたものの、その交通規制のために学生の大半が来ることができず、結局授業はありませんでした。店などは開いていましたが、何となく人通りが少ないように感じました。

さて当日は、広場でお偉い方々が出席してセレモニーが行われました。多数の兵士が行進し、待機していた軍車両のパレード、空には戦闘機が飛ぶという、日本ではまず見られないような光景。大国に翻弄され続けた歴史を持ち、独立の際に起こったナゴルノ・カラバフ紛争もいまだ終結していないですから、この日の主役はやはり軍隊なんですね。

とはいえ、そんな物々しい雰囲気ではなく、人々は軍車両のパレードに喝采を浴びせて喜んでいました。国旗の色のTシャツを着たり、国旗を顔にペインティングしたりして、独立記念日を楽しんでいる様子。大通りでは、コンサートやアルメニアダンスなども行われていました。

そして、その日のハイライトは、夜に共和国広場で行われた光と音のショー。オーケストラの生演奏と共に、アルメニアの歴史を描いた美しい映像が、広場を囲む建物に次々と映されていくのです。いやあ、これは本当に素晴らしかった!人の多さも気にならないほど、ずっと見とれていました。最後に打ち上がった花火も最高でした。途切れなく何発も大きな花火が夜空を彩って、アルメニア人たちも大喜びでした。

長い長い歴史を持ちながら、国家として独立したのはほんの20年前。アルメニア人にとって、長い苦難の末に勝ち取った独立を祝うこの日は本当に大切な祝日なのだと実感できました。

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戦闘機や戦闘ヘリが低空飛行して、大通りではミサイルなどを搭載した軍車両が進んでいきます。子供たちは大喜びでした。まあ、結局は人殺しの道具なんですけどね…

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軍のパレードが終わると、大通りは歩行者天国になりました。たくさんの人が楽しそうに歩いています。

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この日はやはりナショナリズムが高揚するので、そこかしこでアルメニア国旗を見かけました。

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アルメニア絨毯の展示や、野外コンサートなども行われました。

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夜の光と音のショー。建物をスクリーンにして、アルメニアの歴史を描いた映像が映し出されました。ノアの箱舟がアララト山に漂着するところから始まります。

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そして最後には何発もの花火。なかなかの迫力でした。人々は、「ハヤスタン!(アルメニア語でアルメニアの意味)」と叫び、独立記念日を祝していました。

冷蔵庫の修理 

最近は更新が滞りがちです。けっこう忙しく過ごしているので、書きたいことがあるのに中々更新できずにいます。

さて、アルメニアに帰ってきてから数日後にアパートに戻ったのですが、まずやらなければいけないことがありました。それは冷蔵庫の修理!実は、日本に帰国する直前に壊してしまったのです。ソ連製の古い冷蔵庫で、すぐに冷凍室が霜だらけになるのですが、それを放置していたらカチンカチンに凍ってしまって…

で、その氷を取ろうと電源を切って溶けるのを待っていましたが、あまりに時間が掛かるのでドライバーでガシガシ削っていたら、フロンガスが通っている管に穴を開けてしまったのです。プシュー!とガスが抜けて、冷やせなくなってしまいました。

日本に帰る直前で冷蔵庫は使わないし、もう面倒くさくてそのままにしておきました。日本だと、この場合は修理が難しい上に、新品に買い換えた方がずっと安いそうです。しかし、借りているアパートの冷蔵庫なので、新品に買い換えても私のものにはなりません。

何とか修理できないものかと思っていたら、さすがアルメニア。ちゃんと安く修理してくれる人が見つかりました!冷蔵庫の状態をサッと見て、「大丈夫。これなら簡単に直せるよ」と言ってくれました。

フロンガスの管の穴を塞ぎ、新しいガス(昔のフロンガスではなく、今は環境に優しいガスに変わったそうです)を入れなおして、1時間弱で修理完了!ちゃんと動くようになおりました。良かった、良かった!30年ほど前の冷蔵庫ですが、まだ現役で大丈夫そうです。

修理に来た人の話では、「最近の家電は、壊れたら買いなおさないといけないものが多い。でも、ソ連製のものは構造が単純だから、何度も修理が可能で長く使い続けることができる」とのこと。ソ連製のものはデザインや性能は良いとは言えませんが、エコに関しては優れているかもしれませんね。

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冷蔵庫を修理中。このマニュアルな感じが、個人的にけっこう好きです。修理して使えるものは使い続けるべきですよね。まあ、経済的に苦しいのが一番の理由ですが…

猪谷先生のアルメニア訪問 

私の先生が今週アルメニアに来られました。といっても、日本語の先生ではなく合気道の先生。実は、私は合気道を練習していた時期があるんです。長い放浪の旅を終えて帰国した10年前、旅行中にいろいろ思うところがあって、日本の武道・合気道を始めました。

都内のいくつかの合気道道場を見て周り、猪谷一郎七段の明清会という道場に通うことにしました。先生の合気道スタイルや人柄に惹かれたのが何よりの理由です。その猪谷先生が、私の住むアルメニアに来て下さったのです。

今回は毎年セミナーを開かれているヨーロッパから飛んできて下さいました。せっかくだからと、ここの合気道道場でも3回セミナーを開いて下さいました。大使館もなく、日本人の先生が訪れることなどほとんどないアルメニア。みんな大喜びでした。

私も久々に練習に参加して、いい汗を流しました。日本では一生懸命に練習していたのですが、外国に住むようになってからはほとんどやっていません。というのも、猪谷先生は西尾流という他とけっこう異なるスタイルで、自分に合う道場を海外では見つけられなかったのです。

日本からも合気道からも疎遠になっているのに、先生との交流は今も続き、こうやってアルメニアまで足を運んで下さるのは本当に嬉しい限りです。念願だったアララト山もご覧になれて、先生も有意義な時間を過ごされたようです。

最後には、「私の合気道を純粋に学びたいということだったら、また来ましょう」とおっしゃって下さいました。スタイルは異なっても、練習に参加したアルメニア人たちもいろいろ学ぶことができたはずです。私も、また本格的に始めようかな…

この草の根の交流が継続していくことを願っていますし、私も是非とも手助けできればと思っています。猪谷先生、本当に今回はありがとうございました!

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先生は、文化センターに本や百人一首なども寄贈して下さいました。感謝!

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セミナーには多くのアルメニア人が参加しました。スタイルは異なっても同じ合気道。参加者は新たな発見もいろいろあったはず。みな、一生懸命に練習していました。

二人暮し 

9月になりました。昨日から言語大学の授業も始まり、文化センターも再オープンしてまた元の生活に戻ったような気がします。しかし、以前と大きく変わった所もあります。それは婚約者と同居し始めたこと。

まだ正式に入籍もしていないし、式も挙げていないんですが、彼女の家族は日本から帰ってきたら一緒に住むと考えていたようで、当然のごとく共同生活が始まりました。まあ1ヵ月半も一緒に旅をしたんですから、今更別々に住むのは変ですよね…

まだ一週間ほどですが、今のところ何の違和感がありません。私も過去に同棲生活を経験していますし、彼女の大らかな性格も理由かもしれません。そして、1ヶ月半の二人旅は良い練習だったようです。

ただ今借りているアパートは、二人で住むにはちょっと狭いんですよねえ…去年の夏に引越した時は彼女と付き合っていなかったし、一人暮らししか想定していなかったので仕方ないんですが、ちょっと不便な気がします。まあ、そのうち慣れるでしょう。

料理や掃除、洗濯の分担も、そのうち自然に決まってくると思います。独身時代が長かった私は家事も普通にするので、男性があまり家事をしないアルメニアでは少し珍しい家庭になるかもしれません。甲斐性がない分、そういう部分で少しは頑張らないと…

とにかく新生活の始まりです。全く問題が起こらないはずはなく、いろいろとあるでしょうけど、仲良くやっていきたいと思っています。

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同居を始めた日の夕方、一緒にアララト山を見に行きました。1ヶ月半ぶりに見るアララト山。この美しい風景を見ると、「アルメニアに戻ってきたなあ…」と感じます。