ザクロのワイン
前回に続き、お酒の話題。美味しいコニャックができるのは、良いブドウが取れるからで、ワインもけっこう美味しいです。特に赤は甘くて飲みやすいですね。お隣のグルジア・ワインが世界的に有名ですが、アルメニアのワインも結構いけると思います。
そしてアルメニアには、ブドウだけじゃなく、「ザクロのワイン」があるんです。ザクロは、アルメニアでは生命の象徴とされる神聖な果物。教会のレリーフにも、よくザクロが彫られていますし、パラジャーノフの映画のタイトルにもなっています。
日本では、ザクロは観賞用に栽培されていることがほとんどで、食されることはあまりありません。しかしアルメニアでは、果汁でジュースやドレッシングを作ったり、粒を煮込み料理に使ったりします。当然、ワインも作られるわけです。
さて、そのザクロのワイン、アルメニアで初めて飲みました。味は…やはりザクロの渋みと酸味があります。その独特の風味は、ブドウのワインと異なります。正直、私はあまり好きになれなかったんですが、日本では中々味わえないお酒です。
アルメニアではスーパーなどで普通に売られていますから、一度お試しください!
アルメニアのザクロ。粒がたくさんあることから、多産の象徴とされています。実際に、ザクロに含まれる成分は女性ホルモンを活性化させ、不妊改善の効果があるそうです。右はザクロのワイン。色はブドウの赤ワインと同じです。
- [2010/09/28 21:46]
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アルメニア・コニャック
ちょうど1ヶ月前に、NHK・BS1の「地球アゴラ」に出演しましたが、VTRでアルメニア・コニャックが紹介されました。アルメニアの国を知らなくても、お酒が好きな人なら聞いたことがあるかもしれませんね。
アルメニアでは、19世紀から作られていて、甘い香りと濃厚芳醇な味により世界最高品質のブランデーとして知られています。コニャックという名称は、フランスのブランデーにしか使用されないらしいんですが、アルメニアのものは品質が高いので、コニャックと名乗ることを許されたと聞いたことがあります。
英国のチャーチルが、ヤルタ会談の時にアルメニア・コニャックの虜になり、数百本買い占めたという逸話も残っています。ただ、グルジア・ワインにも同様の逸話が残っているので、真偽の程は分かりません…とにかく、それぐらい素晴らしいということなんでしょう。
さて、「地球アゴラ」のVTR撮影で、私はコニャック専門店に行きました。店内には、たくさんのコニャックが所狭しと並んでいます。有名なブランドは「アララト」なんですが、そのアララトにも本当にいろいろな種類があるんですね。
棚に並ぶ様々なコニャック。品質によって値段がかなり違います。どれも美味しそう…
重宝に飾られていたコニャック。何とお値段は、60万ドラム!約15万円です!製造年を見ると1942年。ということは、70年物!そりゃ高いわ…絶対に手が出ませんが、ちょっと味見したいものです。
私はあまり強くないくせに酒が好きなので、コニャックも何度か飲んだことがあります(全てお呼ばれで)。やっぱり美味しいですね!芳醇な香り、程よい甘さ、そして深い味わい…アルコール度数は40%あるんですが、とても飲みやすいです。
アルメニアに来られた際は、是非お土産にどうぞ!
- [2010/09/25 11:12]
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アルメニアの日本食材
昨日9月21日は、アルメニアの独立記念日で祝日でした。でも、私は普段どおり家庭教師で日本語を教えていました。夜に広場でコンサートが行われていたので、それは少し見に行きました。
独立日を祝って、広場ではコンサートが行われました。大通りは歩行者天国になり、多くの人でごった返していました。
さて、前回エレバンにも日本食レストランがあることは書きました。実は、スーパーで日本食材も少し売られています。ほとんどロシアから輸入されている物で、やはり値段はちょっと高いですね…
日本人に欠かせない醤油は、キッコーマンが売られています。250mlで10ドルほどしますから、私にとっては贅沢品。少しずつ大切に使っています。他に、粉わさびやガリなんかも見たことがあります。普通のアルメニア人は、醤油でさえ使わないから、日本食レストランが買うのでしょうか… できれば、海苔を置いてほしいですね。
では、私が「エッ、こんなものまで!?」と驚いた日本食材をご紹介します。
アサヒ・スーパードライ!ロシアからの輸入物ですが、アルメニアで日本のビールが飲めるとは…スーパーで見た時、目を疑いました。500mlが140円ほど。アルメニアのビールより値が張りますが、やっぱり旨い!すっきりしてて飲みやすい!しかし、最近見かけなくなり残念です。
何と、うどん、そうめん、そばが売られています!4~5人前の1袋が、350円ほど。試しに買って作ってみました。醤油とだしで作った麺つゆで頂きました。本当に美味しくて、やはり夏には最高ですね。しかし、だしも麺つゆも売られていないのに、どうやってアルメニア人は食べるんでしょうか…
意外にも、エレバンでこんな日本食材が売られています。私のような日本人以外に誰が買うんだろうか…と少し不思議に思いますけど、アルメニアで日本の懐かしい味が楽しめるんですから有難いことです。
- [2010/09/22 07:38]
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寿司バー「侍」
アルメニアには日本大使館もなく、日本人もほとんどいません。内陸国なので、新鮮な海産物もありません。だから寿司を食べるなんて無理だろう…と思いきや、意外にもエレバンに日本食レストランがあります。その名も、寿司バー「侍」
寿司バー「侍」。こてこてのネーミング…オペラハウスのすぐ近くにあります。
私は、海外にいても日本食があまり恋しくなりません。写真を見たり、話題に上ったりすれば、やはり食べたくなりますが、普段は気になりません。それに、概して海外の日本食レストランは、味は大したことないのに高額なので、自分から食べに行くことはほぼ皆無です。
この「侍」の存在も前から知っていましたが、やはり高いと聞いていたので、全く関心がありませんでした。しかし、ヨーロッパ大学の学生たちが招待してくれたので、7月末に行く機会がありました。学生たちも一度行ってみたかったらしく、「日本人と行かないと、何を食べていいか分からない」と言うので、ご馳走になることにしました。
当然ですが、内装は和風で、座敷席(畳は敷いてませんが…)もありました。学生たちは「何、これ?」と不思議がっていました。「面白そうだから、ここで食べたい!」と嬉しそう。私には見慣れたものでも、アルメニア人にとっては新鮮なんですね。
さて、メニューを開けると…や、やはり高い!回転寿司の値段と比べたら、日本より高い!しかも、魚はロシアからの冷凍物。「それでこの値段かよ…」と思いますが、アルメニアで寿司が食べられるんだから仕方ないですね。握り寿司はかなり高いので、マグロやアナゴなどの巻き寿司を頼みました。あと日本酒と梅酒。梅酒はチョーヤという名前になっていました。それ、会社の名前だけど…
頼んだ寿司の盛り合わせ(左)。アルメニア人たちは、見た目だけで感動していました。確かに日本食って、目も楽しませてくれますね。焼きそば(右)。しっかりとカツオの風味があって美味しかったです。
さて、肝心のお味は…思ったよりも美味しかった!フィリピン人シェフが作っているそうですが、「まあ、これなら…」と許せる範囲内。箸に悪戦苦闘している学生たちも、「美味しい!」と喜んでいました。しかし量が少ないみたいで、焼きそばも頼んでみました。これもけっこう美味しかったです。
意外に美味しかったんですが、やはり値段を考えると自分からは行かないかな…寿司もいいけれど、私は和風居酒屋ができてくれると嬉しいです。つまみを食いながら酒を飲みたい!とにかく学生たちが喜んでいたので、行ってよかったです。
招待してくれた学生たちと大学スタッフ。高いのに奢ってくれて感謝!アルメニア人には量はちょっと物足りなかったと思いますが、味にはとても満足していました。
- [2010/09/19 09:02]
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アラガッツ登山
アルメニアを象徴する山といえば、ノアの箱舟が漂着したと言われるアララト山ですが、現在はトルコ領にあります。現在アルメニア最高峰は、アラガッツという山。恐らく全然聞いたことのない名前だと思いますが、標高は4095mあり、富士山より高い山です。天気のいい日には、エレバンからもその姿を見ることができます。
先月中旬、そのアラガッツ山に登りました。以前から学生の一人が誘ってくれていたのです。エレバンから車で2時間だし、7合目辺りまで車で行けるので、日帰りで登山できます。
登山当日は、学生と弟さん、そして彼らの友人たちも集まり、全部で15人のグループになりました。バスを借り切って、朝8時に出発。途中、アンベルドの要塞と教会にも立ち寄りました。
アンベルドの要塞と教会。手前のアンベルド要塞は、現存するアルメニア唯一の中世の要塞だそうです。1236年モンゴル軍によって破壊されました。切り立った崖の上に建っていて、景観が素晴らしかったです。
さて目的のアラガッツ山ですが、歩き始めてすぐはなだらかな道が続き、山頂も間近に見えているので、「けっこう余裕か…」と思いました。しかし、次第に岩だらけの険しく急な道になり(というか道がない)、空気も薄いので、ハーハーと息が上がってペースも落ちてきました。
麓にある湖(左)。アルメニア人がピクニックに来ていました。最初はなだらかな道が続き、山頂も近くに見えるので、軽快な足取りで歩いていました。
真夏なのに雪があって、さすが標高4千の山だと実感します。なかなか大変な登山ですが、振り返ると美しい景色が見渡せます。遠くまで荒涼とした平原が続く様は、日本とはかなり異なります。途中、軽食を食べながら休憩して、最後は急な斜面を這うようにして登りました。
雪の上ではしゃぐアルメニア人たち(左)。上半身裸で雪合戦しています。山頂近くはかなり急な斜面で、時折四つん這いで登らなくてはいけないほど…
「ハーハー、まだ着かんのか…」と思いながら、登り続け・・・・・歩き始めてから3時間半後、遂に山頂に辿り着きました!
山頂には十字架が立っていました。一休みしてから、お待ちかねの昼食タイム。皆いろいろと持参して来たので、食べきれない程の量でした。しかし、山頂で食べるご飯は本当に美味しかった!
山頂からの景色。荒涼とした平原が遠くまで広がる景色は、日本のそれとは異なります。天気も良くて、雄大で美しい景色が眼下に広がっていました。
食事を終え、景色も思う存分楽しんだところで下山です。当然下りの方が楽は楽ですが、既にかなり疲れていたので結構しんどかったです。もう30半ば過ぎですからね…麓に辿り着いた時はくたくたでした。 でもアルメニア最高峰に登頂し、素晴らしい景色も見れて、本当に楽しい一日でした。
下山途中、雪を滑り降りました。お尻がビショビショになっちゃいましたが、スリリングで楽しかったです。
- [2010/09/14 13:32]
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