再会に満ちたロリ地方旅行 

昨晩は雨が降り始めたと思ったら、途中みぞれになりました。少し経つとまた雨粒になりましたが、11月に雪が降るとは…今日は朝から青空が広がるいい天気です。しかし、けっこう寒くなったので、セントラルヒーティングを付け始めました。

イスラエルとハマスの停戦合意が近づいているという報道がありました。あまりに多くの犠牲が出ているので、本当にそうであってほしいと思います。自衛権を超えた攻撃を続けるイスラエルには、国際社会から批判の声が上がっていますが、国内でもネタニヤフ政権に対する抗議デモが激しさを増しています。

先月ハマスが襲撃したという野外の音楽フェスティバルですが、その時に限ってなぜか警備が薄く、またイスラエル軍が自国民にも見境なく発砲を行ったため、多くの犠牲者が出たという疑惑が出てきています。もしこれが本当であれば、イスラエルが報復として行っているガザへの攻撃は正当性を失います。たとえそうでなくても、彼らが今やっていることは正当化できない戦争犯罪です。

福島日本大使が間もなく任期を終えて帰国されるため、先週金曜の夕方、大使公邸で離任レセプションが開かれ、私と妻も招待を受けて出席してきました。他の在留邦人や日本関係者、また各国大使などが集まり、日本酒や日本のワイン、日本食などが振る舞われました。

福島大使はアルメニア語の歌を披露されて、出席者から大きな拍手喝采が送られていました。7月の出雲市代表団が訪問した際は、ギュムリまで同行してくださるなど、いろいろとお世話になりました。どうもありがとうございました!

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アルメニア語の歌を披露される福島大使

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いろいろとお世話になりました!

さて、週末は北部のロリ地方に1泊2日で旅行してきました。妻がやっと翻訳の仕事を終えたし、向こうに住む養蜂家の知人から頼んでいたハチミツを受け取るのも兼ねて、久しぶりに家族で泊まりがけの旅行に行こうと思ったのです。それに本格的に寒くなってからだと、遠出するのが億劫になりますからね。

その養蜂家の知人は、下にミツバチの巣箱が置かれたベッドでその羽の振動を感じながら寝ることができるというユニークなゲストハウスを経営していて、私たち家族は2年前に泊まったことがあります(過去の記事) ただ、家族で泊まるには狭いし、トイレとシャワーが外の小屋にあって不便でした。

しかし、昨年からもっと広くて、トイレとシャワーが室内にあるコテージを建設していて、今年9月に完成しました。ベッドの下に巣箱はありませんが、部屋から素晴らしい景色を楽しめるのが魅力とのこと。ということで、今回その完成したばかりのコテージに泊まってみることにしました。

土曜のレオのロボティックス教室が終わってから、手配した車両会社の車でロリに向かいました。途中、セバン湖のほとりで泊まって、湖の景色を眺めました。対岸の山々が少し雪化粧をしていて、とても美しかったです。ただ、風が冷たくて寒い!標高が高いので、エレバンから来るともう冬の気候に感じます。

途中で道路工事のせいで渋滞に巻き込まれたため、予定より30分以上遅くなりましたが、無事に夕方5時頃に宿泊先のゲストハウスに到着しました。オーナー家族が嬉しそうに私たちを出迎えてくれました。1年ぶりの再会で、宿泊するのは2年ぶり。現在キッチンや倉庫だった建物をリフォームして、ワイナリーや食堂を作っています。いつも新しいことに挑戦していて感心します。

ご主人が新しいコテージに案内してくれました。外観も立派ですが、中もとてもきれいでした。トイレとシャワーも設置されていて便利。そして、部屋からは雄大なパノラマが!ちょうど夕暮れ時で、向こうの山々が少し赤く染まって美しい…この素晴らしい景色を満喫できるようにと、斜面から迫り出す形で建てられています。ちなみに、私たちはそのコテージの記念すべきゲスト第一号でした!

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セヴァン湖の周りの山々は少し雪化粧をしていました

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完成したばかりの新しいコテージ。私たちは記念すべき最初の宿泊客!

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中に入ると、こんな素晴らしい景色が!

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息子たちもベランダから雄大な景色を眺めていました

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妻は「やっぱりここは落ち着く」と言って、美しい景色に見惚れていました

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私もその景色に見惚れました。美しい…

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中にはトイレとシャワーが設置されていて、そこのタイルが蜂の巣と同じ六角形というこだわり!

陽が沈んで暗くなると、麓にあるアラヴェルディという街の夜景が眼下に広がりました。家の明かりや街灯が暗闇に光っています。それも中々きれいな景色でした。残念ながら、ゲストハウスのキッチンは改装工事中のため、いつも奥さんが作る美味しい夕食は食べられないのこと…なので、オーナー夫婦お薦めの街中にあるレストランで食べることにしました。

配車アプリのサービスが使えない田舎のため、ご主人が知人の車を手配してくれました。その車で夜道を走って着いた先は見覚えのあるレストラン…そう、ここはティグランの息子さんの洗礼式のお祝いパーティーがあった場所!ティグランは、ハグパット村に住む私の20年来の友人に息子さんの洗礼のゴッドファーザーになってもらい、2年前にここでみんなで盛大にお祝いしたのです(過去の記事) またそこで夕食することになるとはすごい偶然!

美味しかったのと、エレバンよりずっと安いから料理を頼みすぎてしまい、私も妻もお腹一杯になってゲストハウスに戻りました。そして、ご主人が作った自家製のハチミツワインで妻と乾杯しました。ただ、香りはすごく上品なのに、味はそれほど美味しいとは思えませんでした…そこで採れるハチミツ自体はすごく良質だし、ワイン作りは始めたばかりなので、これからの改善に期待したいです!

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2年前にティグランの息子さんの洗礼のお祝いパーティーがあったレストランで夕食

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ゲストハウスに戻ると、アレンがウクレレを弾き始めました。やっぱり旅には音楽!

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寝る前に妻が息子たちの本を読んであげていました

ほろ酔いでぐっすり眠って、翌朝起きると、部屋からは雄大な自然のパノラマが広がっていました。あいにく曇り空でした、それでも素晴らしい景色!本当に贅沢な空間です。これを最初のゲストとして堪能できたのはラッキーでした。妻も息子たちもすごく気に入ったみたいです。遠かったけど来てよかったです。

正午過ぎにティグランが迎えに来てくれました。頼んでいたハチミツを受け取って、ゲストハウスのオーナー家族とお別れの挨拶をしました。来年春には改修工事が全て終わるそうなので、その時にまた泊まりに来たいと思います。

それから、ティグランの車で、20数年来の友人のアショットさんに会いにハグパット村に向かいました。ロリ地方を訪問する時は、いつも彼に会いに行きます。私が23年前に初めてアルメニアを訪問した時に出会い、とてもお世話になった大切な友人です(こちら)

彼はティグランの息子さんの洗礼のゴッドファーザーでもあり、1年ぶりに私たち家族とティグランに再会して、とても喜んでくれました。私もすごく嬉しかったです。私たちのためにBBQを作ってくれて、一緒に食べたり飲んだりして楽しいひと時を過ごしました。そして、今も続く友情に胸が温かくなりました。

彼はティグランの奥さんや息子さんにも会いたがっていて、ティグランは近々家族で訪れたいと言っていました。そういえば、2年前の洗礼式以降、彼の家族はハグパットに来ていません。ティグランも仕事で忙しいし、エレバンから車で3時間以上かかるので、小さい子供を連れて来るにはちょっと大変ですね…でも、大切なゴッドファーザーですから、家族で再会する機会を早く作ってほしいと思います。

ちなみに、いつものように友人と一緒に自家製ウォッカを飲んでいましたが、度数が60%もあって強いです。それをアレンがほんの少し味見したら、「美味しい!」と気に入ったので驚きました。レオも真似して味見したら、「何これ?!まずい!」と顔を歪ませていました。それが普通の反応であって、10歳のアレンがこんな強いお酒を美味しいと思うなんて…やっぱりアルメニア人の血が流れているんですね。

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朝起きると、部屋からは雄大な景色が広がっていました

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ゲストハウスのオーナー家族と。今度来る時は、さらに素敵な場所になっているでしょう。

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長年の友人のアショットさんがBBQを作ってもてなしてくれました

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久しぶりの嬉しい再会に乾杯!ありがとう!また会おう!

アショットさんたちと別れて、ハグパット修道院でお祈りしてから、ステパナヴァンという村に向かいました。そこには、日本人とアルメニア人の家族が住んでいて、彼らに会いに行ったのです。日本人のご主人は、エレバンで日本食レストランを経営していますが、夢だった農業をするため、今年春にステパナヴァンに移住しました。

予定よりも到着が遅くなりましたが、温かく私たちを迎えてくれました。4歳になる娘さんも元気にしていました。また、飼っている鶏や手作りのアクアポニックスという水耕栽培と養殖を組み合わせたシステムを見せてくれました。アルメニアの田舎で一から農業に挑戦している日本人なんていないから、彼らの生活ぶりはとても興味深かったです。

とはいえ、まだまだ農業は手探り状態で、いろいろと試行錯誤しながらだから大変とのこと。でも、好きなことに挑戦しているし、田舎の生活は性に合っているようで、彼も家族も明るく暮らしていました。短い滞在でしたが、いろいろと話すことができて、とても楽しかったです。これからも頑張ってほしいです。

すっかり外も暗くなったので、エレバンに向けて出発しました。そして、夜9時半ごろに帰宅しました。やっぱり移動が長くて疲れましたが、嬉しい再会に満ちた素晴らしい旅行になりました。妻も「行ってよかった」と言っていました。本格的に寒くなる前に、家族と遠出して素敵な思い出を作ることができました。

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世界遺産のハグパット修道院を見学。私はもうこれで何十回目でしょうか…

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壁にある穴や隙間を使って端から端まで渡ろうとする息子たち。落ちずに渡りきれば夢が叶うと言われています。二人とも今回は渡りきれず…

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みんなでロウソクを灯して祈りました

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ステパナヴァンに住む日本人・アルメニア人家族を訪問。鶏を飼っています。まさに田舎暮らし!

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手作りのアクアポニックスを興味深そうに見るレオ

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田舎での暮らしぶりを垣間見て、いろいろ話せて楽しいひと時を過ごしました。ありがとうございました!

家族でゴシュ湖をハイキング 

青空が広がる好天が続いています。明日から11月ですが、2週間ほどは安定した天気で、あまり寒くならないようです。

イスラエルの攻撃が始まって以降のガザ地区の死者が8千人を超えたというニュースがありました。その半数以上は子供や女性だそうです。3年前の第二次カラバフ戦争では、アルメニア・アゼルバイジャン双方合わせて5千人以上の死者が出ましたが、そのほとんどは兵士でした。たった3週間で、それを大きく上回る死者が出て、またその多くが民間人という状況はあまりに悲惨です。

イスラエルは、自国を守るためにハマスを徹底的に叩くと公言していますが、実際に行われているのは自衛権を完全に超えた戦争犯罪です。元々あの地域では長い間ユダヤ人やパレスチナ人は共存していたのに、シオニストらがイスラエルを建国してから根深い憎悪と対立の連鎖に陥りました。アルメニアとアゼルバイジャンも同じような歴史がありますが、今やっと融和への道を模索し始めました。中東の争いも、一刻も早く収束してほしいと切に願います。

さて、日曜は家族でハイキングツアーに参加してきました。タヴシュ地方のゴシュ故周辺を歩くハイキングで、7キロほどの子供でも参加できるツアーでした。ゴシュ湖は山々に囲まれた美しい湖と言われていますが、私も妻も行ったことはありませんでした。

その湖を訪問するいい機会だし、ちょうど紅葉が美しい時期なので、妻の友人が主催するツアーに参加したのです。朝8時半にエレバン中心部からバスに乗って出発しました。ロシア人やドイツ人家族もいる20人ほどのけっこう大きなグループで、2台のバスに分かれて移動しました。

途中セバン湖の近くで休憩して、約2時間後にゴシュ村に到着しました。ここは美しいハチュカル(十字架石)で有名なゴシュ修道院がある村で、バスはその修道院の前に着きました。ゴシュ修道院は過去に何度か訪れたことがありますが、その周辺をハイキングするのは初めてです。

天気がすごくよかったので、バスを降りると暖かい、というより暑い!体が冷えないような服装を着ていったのですが、半袖でも大丈夫だった気がします。最初アレンもレオも、「暑い…」と言って歩くのを面倒くさがりました。でも、途中からは楽しそうに歩いていました。意外に、いつも文句の多いアレンが頑張って歩いていたのには驚きました。

あいにく木の葉はかなり散っていて、期待していた紅葉はあまり見れませんでした。去年の同じ時期にタヴシュ地方を訪問した時は、とても紅葉がきれいでしたが、今年はピークが少し早かったようです。しかし、落ち葉の絨毯がとても美しくて、アルメニアの秋を満喫できました。特に妻は落ち葉を踏み締める音が大好きで、また久々のハイキングだったから、すごく気持ちよさそうに歩いていました。

ゴシュ湖まではほとんど上りでしたが、一面に落ち葉が敷き詰められた山道を歩くのはとても楽しかったです。美しい景色を見るたびに感動して、写真を撮りました。いつものごとく息子たちは景色に関心はないようでしたが、枯れ枝を杖にして歩いたり、小川を飛び越えたりするのを面白がっていました。

途中、下の方から灰色の大きな動物が早足で登ってくるのが見えました。妻が、「あれ?!犬?それともオオカミ?!」と言うから、一瞬ちょっと焦りました。遠くから見ると、確かにオオカミにも見えます。アルメニアの山にはオオカミが生息していますからね。でも、近づいてくると、野良犬と分かってホッとしました。というか、オオカミは単独行動しないし、無闇に人間に近づきませんけど。

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ハイキングはゴシュ修道院からスタート!

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少し歩いて山の中に入ると、落ち葉の絨毯が広がっていました

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落ち葉を踏みしめながら歩きました

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アレンとレオは枯れ枝を杖にして歩きました

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落ち葉が敷き詰められた美しい景色が続きます

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途中、開けた場所も歩きました。天気がよくて気持ちよかった!

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放牧された牛がいました。のどかな風景に心癒されます

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それから、また森の中を歩きました

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まさに秋の色合い!ため息が出る美しさ…

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倒木に座って小休憩

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小川を飛び越えようとするレオ

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途中にこんな所も渡りました。すぐ隣に普通に道があるんですが、息子たちはもちろん挑戦!

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レオも手伝ってもらいながら渡りました

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一瞬オオカミ?!と思ったら、人懐っこい野良犬でした

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アレンが見つけた手のような形をした木の根っこ

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落ち葉の上に気持ちよさそうに寝転がる妻。自然の中で癒されたようです。

休憩を挟みながら歩いて、約3時間後に目的のゴシュ湖に着きました。そこも紅葉の盛りは終わっていましたが、陽光に照らされた湖がとても美しかったです。田舎の学校の遠足グループも来ていました。ただ、BBQをするために車で来ていたアルメニア人グループが大音量で音楽をかけ始めて、静かな湖畔の雰囲気が台無し…

さすがに妻が怒って、そのグループに注意しに行きました。「俺たちも楽しむために来てるんだ」と自己中心的な反論をする男性もいたようですが、他の男性たちが納得してくれて、音量をすぐ下げてくれました。別に音楽かけてパーティーをするのまで反対しないけど、他の人たちに迷惑をかけるたらアカンやろ…

湖畔の焚き火ができる場所に座って、みんなで湖を眺めながら昼食を食べました。美しい自然の中で食べるご飯はやっぱり美味しい!アレンとレオもお腹が空いていたのか、おにぎりを美味しそうに食べていました。他の子供たちは焚き火に夢中で、中にはマシュマロを焼いて食べている子もいました。

1時間半ほどのんびりしてから、違う道で山を下りました。帰りも落ち葉が敷き詰められた景色がとても美しかったです。下りは楽だからか、アレンもレオも元気に歩いていました。周りの景色なんて全く見ていないようでしたが、一日まったくパソコンや携帯を見ずに、自然の中で体を動かしたのはとても良かったです。

1時間ちょっと歩いて麓に着きました。そして、迎えに来たバスに乗って、みんなでエレバンに戻りました。レオは疲れて、スヤスヤと寝てしまいました。レオはアレンのりんご病がうつったので、赤いほっぺの寝顔はとても可愛らしかったです。アレンもレオもよく頑張って歩いたね!お疲れさま!

天気にも恵まれて、美しいアルメニアの秋の自然を満喫するハイキングとなりました。やっぱり自然の中を歩くのは気持ちいいですね。今週中に、まだ木の葉が散っていない場所に紅葉狩りに出かけられたらと思います。

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目的地のゴシュ湖に到着!

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のんびりと美しい湖を眺めました

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湖畔で昼食を取って、焚き火をしました。子供たちは大喜び!

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まだ色鮮やかな葉っぱが残る木々もありました

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帰り道も美しい秋の景色を楽しみながら歩きました

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落ち葉と倒木がいい感じ

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妻も久々のハイキングを満喫できたようです

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帰りのバスでスヤスヤ眠るレオ。二人ともよく頑張った!

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レオもりんご病でほっぺが真っ赤。可愛い!

一泊二日のアルメニア南部旅行 

今週後半から天気が安定して、毎日きれいな青空が広がっています。空の青が一段と優しく澄んで、初秋が到来していることを感じさせます。エレバンの木の葉も色づいてきました。

イスラエルとハマスとの間で大規模な軍事衝突が発生し、多くの犠牲者が出ています。同地域の憎悪と争いの連鎖には、全く終わりが見えません。アルメニアとアゼルバイジャンも、領土を巡って長年対立してきましたが、ついに恒久的な平和が確立される可能性が出てきました。パレスチナ問題も、真の解決に向けて現実的な交渉が行われる日が来るのでしょうか…

5日のグラナダでの5者会談はアリエフ大統領が参加を見送りましたが、パシニャン首相はEU首脳らと会談し、旧ソ連時代の境界線に基づくアルメニアの領土一体性を保証するのと同様、自国もカラバフを含むアゼルバイジャンの領土を認める宣言に署名しました。そして、今月末にブリュッセルでアリエフ大統領と会談が行われることになったそうです。平和条約締結に向け、大きな進展があるかもしれません。

日本外務省は、カラバフからの避難民を支援するため、約3億円の緊急無償資金協力を実施すると発表しました。生活必需品などの提供に充てられるそうです。領土問題は解決する方向に向かっていますが、結果としてカラバフが消滅し、多くの避難民を生み出すことになりました。この支援が、困難な状況の中にいる人たちの助けになってほしいと思います。

昨日、カラバフから避難してきた妻の知人に会いました。元々シューシに住んでいましたが、3年前の戦争でステパナケルトに移住し、昨今の情勢変化でアルメニア本土に逃げてきたそうです。そんな辛い経験をしてきたにも関わらず、笑みを絶やさない朗らかな女性でした。

しかし、カラバフのことに話が及ぶと、目を潤ませていました。気丈に振る舞っていても、やはり故郷を失った深い悲しみを心に抱えているのでしょう…なるべく周りに迷惑をかけたくないと自立に向けて頑張っていますが、生活は楽ではないようです。困った時はお互い様ですから、必要な支援をしていきたいと思っています。

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寒くなってきたからか、庭にいる猫もお互いくっついて寝ています

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誕生日プレゼントのキックスクーターに乗るレオ。気に入ったようです。

さて、先週はフィリピンから来ていた大輔さん、そして彼が経営する会社の役員の石井さんと泊まりがけでアルメニア南部を旅行しました。日本でワイン作りを始める予定の石井さんが、「ワイン産地の農家に泊まってみたい」と希望したので、アレニ地方を訪問することにしたのです。

アレニ地方のチヴァ村には、片岡さんが来るたびに訪問している知人家族が住んでいます。彼らはゲストハウスも経営しているので、そこに泊まることにしました。優しいご夫婦がいつも温かく迎えてくれて、私も何度か泊まったことがあるし、大輔さんは2年前にそこで一緒に食事したことがあります。

一日目は、まずホルヴィラップ修道院を観光しました。石井さんはアルメニア初訪問なので、歴史ある教会なども見てほしいと思ったからです。その日は天気に恵まれて、アララト山の全景をほぼ見ることができました。トルコ国境までたった8kmしか離れていないため、アララト山はとても大きく見えます。そして美しい!

ホルヴィラップという名前は、アルメニア語で「深い穴」を意味しています。4世紀頃、アルメニアにキリスト教を広めた聖グリゴールが13年も幽閉されていた場所で、アルメニア正教会では聖地とされています。その穴には垂直の梯子で降りることができるのですが、そこで石井さんは神聖な雰囲気を感じたようで、とても印象に残ったと言っていました。

そこからすぐ近くにあるトゥシュパワイナリーに向かいました。ここは昨年秋に家族で訪問したことがあり、ワインやチーズがとても美味しかったので、ランチを食べることにしました。まずワイナリーを見学しました。昔ながらの製法で赤ワインを作っていて、石井さんはとても興味深そうにガイドの話を聞いていました。

そして、お楽しみのテイスティングも兼ねたランチタイム!やっぱりここのワインは美味しい!ワイン好きの石井さんも気に入っていました。ランチも期待通り、すごく美味しかったです!アララト山のすぐ近くで景色もいいし、雰囲気やサービスもいいし、このワイナリーはおすすめです。

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美しいアララト山とホルヴィラップ修道院

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聖グリゴールが幽閉されていた穴に降りる石井さん

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その丘の上に7世紀に建てられたホルヴィラップ修道院

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ホルヴィラップ修道院の近くにあるトゥシュパワイナリーを見学

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ブドウ畑の向こうにアララト山が見えます

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ブドウがたわわに実っていました

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ティスティングを兼ねたランチ。ワインも食事もすごく美味しかった!

それからアレニ地方に向かいましたが、お腹が一杯になって、けっこうワインを飲んだから、道中はほとんど寝ていました。ドライバーに起こされると、すでにノラヴァンク修道院の近くまで来ていました。「アルメニアの至宝」と呼ばれる中世の教会で、切り立った岩山に囲まれた中に建つ姿はとても美しいです。

その険しい大自然と立派な教会を見て、石井さんも感動していました。さらに今回は、教会の全景を見渡せる場所まで行ってみました。少し歩きにくい道でしたが、そこからは息を飲むような絶景が広がっていました。雲ひとつない快晴で気持ちいい!ノラヴァンク修道院は何度も来ていますが、やっぱり大好きな場所です。

その後に近くの洞窟を見学しました。この洞窟内からは約5500年前の世界最古の革靴と、約6100年前のワイナリーが発見されています。革靴はエレバンの歴史博物館に展示されていますが、ワイナリー跡は見ることができます。この辺りがワインの発祥地ではないかとされる歴史的に重要な遺跡で、日本でワイン作りを始める石井さんにとって貴重な体験になったのではないでしょうか。

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美しいノラヴァンク修道院とハチュカル(十字架石)

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レリーフがとても美しい教会です

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教会の建設に尽くしたオルベリアン王子の墓

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修道院と周りの大自然を見渡せるポイントに行って、素晴らしい景観を満喫しました

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世界最古の革靴とワイナリーが発見された洞窟

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約6100年前のワイナリー跡。ここは死者が埋葬されていた場所でもありました。

観光を終えて、知人のゲストハウスに向かいました。私は約1年半ぶりの訪問で、ご夫婦が久々の再会を喜んでくれました。大輔さんは2年前に奥さんと来たことがあると伝えたら、「ああ!そうだった!」と覚えていてくれました。少し休んでから、テラスで一緒に夕食を食べました。

石井さんが希望していた自家製ワインが振る舞われました。もちろん自家製ウォッカもあって、みんなで何回も乾杯しました。テーブルに並んでいる食事も、ほとんど自分たちの畑で採れた食材を使ったもの。長野の山奥に暮らす石井さんは、「目指す理想の生活だなー」と言って感心していました。中でも自家製チーズを特に気に入ったみたいで、赤ワインと一緒にたくさん食べていました。遅くまで飲んで食べて、歌って語って、とても楽しい夜になりました。

翌朝、石井さんはまた赤ワインと自家製チーズを楽しんでいました。よほど気に入ったみたいで、そこでワインとチーズを購入しました。ドライバーが迎えに来たので、アレニ地方からさらに南に下って、アルメニアで最も美しい教会と呼ばれるタテヴ修道院に向かいました。

その道中、反対車線にたくさんの荷物を積んだ車をよく見かけました。彼らはカラバフから逃げてきた避難民です。ニュースなどで報道されている厳しい現実を実際に目の当たりにして、胸を締め付けられる思いがしました…

アルメニア南部の自然は雄大で美しく、車窓からは素晴らしい景色が広がっていましたが、それがコントラストになって、避難民の姿が余計に悲しいものに映りました。数人の幼い子供が乗っていることもあり、自分も子を持つ親として、大きな不安を抱えながら故郷を去らざるを得なかった彼らの状況は他人事と思えませんでした。

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知人のゲストハウスに宿泊して、夕食をご馳走になりました。久しぶりの再会を祝って乾杯!

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今回もご夫婦は温かくもてなしてくれて、楽しい時間を過ごせました

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タテヴ修道院に向かう道中、美しい湖が見渡せる場所で休憩しました

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カラバフからの避難民の車

車で2時間ほど走ると、タテヴの渓谷に着きました。この渓谷を渡る世界最長のロープウェイがありますが、それは帰りに利用することにして、行きは車で移動しました。途中、2年前に大輔さん夫婦と泊まったホテルのレストランで昼食を取りました。崖のすぐそばに建つそのホテルからの景観は相変わらず素晴らしい!雄大な景色を眺めながら、美味しく食事できました。

昼食後に、九十九折りの道を走って、目的地のタテヴ修道院に到着しました。断崖絶壁に建つ修道院の景観は、何度見てもため息が出るほど美しく、「よくこんな場所に建てたなあ」と感動します。初めての石井さんはもちろんのこと、タテヴは3回目の訪問となる大輔さんも、その素晴らしい景観に見惚れていました。

タテヴ修道院の中に入ると、観光客がまばらで、静かで落ち着いた雰囲気でした。往時はアルメニアの学問や文化の中心だっただけに、とても立派な教会です。それでも内部はアルメニアの教会らしく、とてもシンプルで神聖な空気に満ちています。みんなでロウソクを灯して祈りました。今は情勢が混乱していますが、アルメニアに真の平和が訪れることを心から願いました。

観光を終えて、帰りはロープウェイで渓谷を渡りました。全長5km以上もあるロープウェイからは絶景を楽しむことができます。ただ、ものすごく深い谷の上を渡るので、高所恐怖症の人は絶対に無理でしょう。ちなみに、そのロープウェイは、ルーベン・ヴァルダニヤン財団が観光業促進のために建設したもの。彼がアゼルバイジャンに拘束されたというニュースをまさにその日に聞いたので、複雑な気持ちになりました。

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雄大な景色を眺めながら昼食

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レストランから広がる渓谷のパノラマ

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断崖絶壁の上に建つ荘厳なタテヴ修道院。何度見ても感動する景観です。

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立派な聖パウロ・ペトロ大聖堂

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地震や敵の侵略を振動で知らせる振り子柱

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観光客が少なくて、神聖な雰囲気の中で静かにお祈りできました

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修道院からの渓谷の景色。よくこんな場所に立派な教会を建てたなと感心します。

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修道院にいた猫。置物みたいにじっと佇んでいました。

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帰りは世界最長のロープウェイに乗りました

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ロープウェイからは雄大な渓谷の景色が広がります

タテヴから車でエレバンに戻りましたが、その途中、何度か渋滞に巻き込まれました。普段であれば渋滞などない地方の道も、工事で一車線しか通れない場所では、多くのカラバフからの避難民の車があるために道が詰まってしまうのです。私たちはともかく、長く辛い移動をしてきた彼らは余計に疲れたはずで不憫に感じました。

無事に2日間の旅行を終えてエレバンに着いてから、大輔さんと石井さんと3人で夕食をしました。ずっとワインが続いたので、ビールで乾杯して喉の渇きを癒しました。歴史ある教会や美しい大自然、美味しいワインや地元民たちとの触れ合いを満喫して、石井さんも大満足の様子でした。また、今この国で起こっている大変な状況を実際に身を持って感じて、とても印象深い旅になったようです。

翌朝、石井さんは日本に帰国しましたが、アルメニアを気に入ってくれたようで、「絶対にまた来ます!」と言っていました。お陰で、私も楽しく有意義な時間を過ごすことができました。日本でも報道されるほど情勢が混乱している時期でしたが、今度また石井さんが来る時には、少しでも平和になっていることを祈ります。

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無事に旅行を終えてことを祝って乾杯!石井さん、アルメニアに来てくれてありがとうございました!また会いましょう!

素晴らしかったポーランド旅行 

今日9月27日は、3年前の第二次カラバフ戦争が始まった日。先週アゼルバイジャンによる攻撃があり、カラバフの自治と独立が失われようとしている今、多くのアルメニア人が辛く複雑な思いでこの日を過ごしているのではないでしょうか…

そのカラバフ情勢ですが、すでに3万人もの避難民がアルメニア本土に到着したそうです。これはカラバフの人口の4分の1。多くの市民は、やはりアゼルバイジャン統治の下で暮らすことに怯え、苦渋の思いで故郷を捨てて、少しでも安全な場所に避難したいのでしょう。今後も増え続けることは確実なため、その受け入れが大きな問題となっています。

今回の出来事は日本でもかなり報道されていますが、それに絡めて、アルメニアの急速なロシア離れを伝える内容も多いようです。確かにパシニャン首相が、「ロシアとの軍事同盟では不十分なことは明らかで、国の安全保障政策を大きく見直す必要がある」と公式に述べるなど、ロシアと距離を置こうとする姿勢が見えます。ただ、西側諸国も信頼に足る相手とは思えないので、その判断が賢明どうかには不安が残ります。

また、昨日夜にカラバフの燃料倉庫の爆発事故があり、これまでに70人近い死者が確認され、多くの負傷者と行方不明者が出たそうです。ただでさえ今カラバフは大変な状況なのに、悲惨なことが続いています…少しでも多くの命が救われることを祈ります。

一昨日、フィリピンから友人の大輔さんがアルメニアに到着しました。昨年も同じ時期に来ていたから、1年ぶりの再会。今回は、大輔さんの会社の役員の一人でもある石井さんもアルメニアを初訪問。4年前に家族でダバオを訪問した時に会って以来です。早速3人で再会を祝って乾杯しました。

元々は一緒に昨日から泊まりがけで旅行に行く予定でしたが、あいにく私が一昨日の夜に急に高熱を出してしまい、今日に延期になりました…家族からうつったのか、流行りの風邪を引いてしまったようです。お陰さまで今朝には熱が下がって、かなり体調も戻ったので、今から出かけます。

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大輔さん、お帰りなさい!石井さん、アルメニアへようこそ!

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大輔さんがフィリピンから持って来てくれたドラゴンフルーツを嬉しそうに切るアレン

さて、アルメニア情勢が混乱しているため、ずっと投稿できていなかったポーランド旅行の続きをご紹介します。やっと今回が最後。楽しい思い出がたくさんできた旅行だったから、すべてご紹介するのに時間が掛かってしまいました…

最後の二日間はワルシャワで過ごしました。1日目の日曜、私と聖美さんはお昼過ぎにウォッカ博物館に行きました。ポーランドはビールが美味しかったけど、やはり有名なのはウォッカ!まだ旧ソ連の衛星国だった時代に「ウォッカのルーツはロシアではなく、我がポーランドだ!」と異議を唱えるぐらい誇りを持っています。

実際にポーランドのウォッカの歴史は古く、11世紀頃には存在していたという説もありますが、少なくとも600年前から製造されていたそうです。そんなポーランド人の誇りであるウォッカの博物館は、酒好きの私にとって外してはいけない場所。ということで、同じく酒に目のない聖美さんと訪問しました。もちろん聖美さんは過去に訪問したことがあります。

ガイドが映像や資料を見せながら、ポーランドのウォッカの歴史や製造工程などをユーモアを交えながら説明してくれました。ガイドの説明からも、自国のウォッカに対する強いプライドが伝わります。その国産の原材料にこだわって作られる高品質のウォッカは世界中で愛飲されています。

ツアーの最後はもちろんテイスティング!原材料や金額が異なる4種類のウォッカを試飲します。ガイドが「口に数秒含んでから喉に流し込むと、ウォッカの風味や味をより楽しめる」と教えてくれたので、その飲み方で順番に飲んでいきました。最後が一番高価なものでしたが、私はその前の3番目のウォッカが気に入りました。というか、どれも美味しかった!そして、4杯も飲んだのに、大して酔いが回らないのも驚き!酒好きには堪らない楽しい見学になりました。

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ワルシャワのウォッカ博物館を訪問

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ポーランド人の誇りであるウォッカの歴史や製造工程の説明を興味深く聞くことができました

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過去の様々なブランドのウォッカが飾られているスペース。ボトルやラベルも芸術ですね!

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お楽しみのテイスティング!4種類のウォッカを試飲しました。

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どれも美味しかったー!個人的には3番目に飲んだのが好み!

それから、ワジェンキ公園の無料コンサートに行ってきました。夏の毎日曜にショパンの曲がピアノで演奏されるので、前の週末に続いて、また聴きに行くことにしたのです。妻と息子たちと公園で合流し、木陰に座って美しい音楽を満喫しました。こんな素晴らしい機会が無料だなんて、本当に羨ましい!

コンサートを聴いてから、公園内を散歩しました。ワルシャワ水上宮殿などを見ながら、美しい自然の中を歩くのは気持ちが良かったです。多くの市民がくつろいでいました。とにかくワルシャワは緑豊かな公園が多くて、これも本当に羨ましい!ちなみにアレンとレオは、聖美さん宅の近所の公園でハリネズミを見つけたそうです。リスはよく見かけるけど、ハリネズミまで見つけるとはすごい!

その日の夜は、ベトナム料理を食べました。ベトナム人がやっている本格的なお店で、どれもめっちゃ美味しかった!だから、食べ過ぎてしまいました。ポーランドで私は少し太りましたね…帰宅してから、ポーランドで過ごす最後の夜ということで、聖美さんと遅くまで飲んで語り合いました。というか、毎晩遅くまで飲んでましたけどね。「来てくれてありがとう!」と聖美さんは何度も言ってくれましたが、いろいろとお世話になった私たちの方こそ本当に感謝です。

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ショパンの銅像の下で開かれる無料コンサート。美しい音楽を堪能できました。

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コンサート後に自然豊かな公園内を散策しました

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ワジェンキ水上宮殿

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木の葉が色づき始めていて、秋の気配を感じました

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公園には放し飼いの孔雀もいました

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首都なのに美しい自然に恵まれたワルシャワ

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本格的で美味しいベトナム料理!

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ポーランド最後の夜も、聖美さんと夜中3時ぐらいまで飲みました。飲まないとこぼれるように傾いた形のグラスが面白い!

出発の日は、聖美さんの知り合いの日本人美容師が来てくれて、妻にヘアカットとマッサージをしてくれました。日本で知り合ったポーランド人男性と結婚して、今年春にワルシャワに移住したそうです。美容師の経験と腕前を活かして、個人で仕事をしているとのこと。彼女は、その前の週に聖美さんたちが開いた夕食会にも来ていました。

ヘアカットは見学させてもらいましたが、腰のシザーケースにいろんなハサミやクシなどが入っていて本格的!例えば、濡れた髪と乾いた髪とで切る時は異なるハサミを使うそうです。そこまで使い分けたりするんですね。見ていると、明らかにアルメニアの美容師とは仕事のレベルや丁寧さが断然違う!そんなプロにきれいに切ってもらって、妻も嬉しそう。

ヘアカット後のマッサージは寝室でするので、なるべく邪魔しないよう、私は息子たちを公園に連れて行きました。近所の公園には、大人用の筋トレ器具や子供用の遊具が置いてあり、それでアレンとレオも楽しそうに遊んでいました。妻の後に私がヘッドスパを受ける予定だったので、1時間半ほど経ってから家に戻りました。

帰ると、妻はきれいに髪を切ってもらって、またマッサージも気持ちよかったみたいで、とてもスッキリした顔をしていました。私も頭と首筋を30分マッサージしてもらいましたが、すごく気持ちよくて寝そうになりました。自分では気づかなかったけど、首筋がすごく凝っていたらしく、よく揉んでもらってかなり柔らかくなりました。まさかポーランドで日本人美容師のサービスを受けられるとは…瑞季さん、どうもありがとうございました!

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サービスで、ワカメちゃんカットになっていたアレンの前髪をすいてもらいました。シザーケースがすごい!

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妻のヘアカット。丁寧な仕事に妻はすごく満足していました。ありがとうございました!

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公園の筋トレ危惧で遊ぶアレンとレオ

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兄弟仲良く遊具で遊ぶアレンとレオ。公園に安全な遊具がたくさんあるのも羨ましい!

それから、最後の昼食と観光を兼ねて旧市街方面に向かいました。もちろんポーランド料理を食べました。ジュレックやピエロギを食べて、ビールを飲みました。ポーランドは食事もビールも美味しかった!そして、アルメニアから行っても、あまり物価が高いとは感じないから、とても過ごしやすかったです。

食事後は、聖十字架教会を見学しました。ここの柱の一本には、ショパンの心臓が眠っています。ショパンの遺体はパリにあるのですが、ロシアなどの支配下にあった祖国ポーランドに帰国できず、せめて心臓だけは祖国に埋葬してほしいというのが、彼の生前からの願いでした。ショパンの最期を看取った姉が、その心臓をドレスの下に隠して国境を越えたそうです。

第二次世界大戦中、心臓はナチスによって持ち出されたらしいですが、戦後に教会が再建された後、無事に元の柱の中に戻ったそうです。荘厳な雰囲気が漂う教会の中で、ショパンの心臓が眠る柱を前にした時は、彼が祖国愛を込めて作ったマズルカやポロネーズのメロディが心に流れてきました。今回ポーランドを再訪問して、ショパンの音楽家としての偉大さ、また彼の音楽の素晴らしさを改めて認識することができました。

最後の観光を終えて、ダグラス・聖美さん夫婦と空港に向かいました。子供連れだったから、優先的にチェックインできました。今回も二人のお陰で、毎日がとても楽しく充実した旅行となりました。本当の孫のようにアレンとレオにも優しくしてくれました。心から感謝しています!本当にありがとうございました!また会いましょう!

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みんなで最後の食事。ポーランドの料理とビールは美味しかったー!

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ダグラスさんに軽々と引きずられるレオ

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ショパンの心臓が安置されている聖十字架教会

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ショパンの心臓が眠る柱。その前に立つと、厳かな気持ちになりました。

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バロック様式の教会内部も美しかったです

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空港で記念撮影。ダグラスさん・聖美さん、本当にありがとうございました!素敵な夏の思い出になりました!

旅のハイライトの街グダンスク 

予報どおり、今週の後半から天気が良くなって、また暖かくなりました。しかし、空の青が夏とは違って、優しく澄んだ色をしています。秋の季節がすぐそこまで来ているのを感じます。

今日はエレバン市議会選挙の投票が行われています。投票前の世論調査では、現与党の市民契約党が有利で、もし実際に勝利した場合、ティグラン・アヴィニャン副市長が新しく市長に選出されることになります。投票結果は、明日には判明する予定です。

リビア東部を襲った大洪水の死者は2万人に達するのでは…という見方も出ています。そうであれば、東日本大震災に匹敵する甚大な被害。たった1日で年間降水量を遥かに超える大雨が降るという凄まじい自然災害です。少しでも多くの命が救助されることを祈ります。

コロンビア人画家のフェルナンド・ボテロ氏の訃報がありました。享年91歳。私はコロンビアに3年ほど住んだことがあるので、彼の作品をよく目にしました。ちなみに、エレバンのカスカード展望台の下の公園にも、彼の作品である人物や猫の大きな銅像が置いてあります。どれもふくよかな姿で、その独創的な作風は私も好きでした。

コロナの感染拡大や変異種の流行が危惧されていて、日本では学級閉鎖が増加しているとのこと。そして、マスク着用の推奨が復活し始めているようです。すでにインフルエンザと同じ扱いになっているのだから、過剰で無意味なコロナ対策が再び行われなければよいのですが…

先日は、私と妻が結婚式の仲人を務めた雅樹君・マリアム夫婦のお母さんをディナーにお誘いしました。お母さんは今年春に日本を訪問し、昨年生まれたお孫さんに会ってきました。そして、私たちのためにと雅樹君から日本食材を託されました。私も妻もずっと忙しくて、お母さんに会う機会が今になってしまいましたが、無事に日本食材も受け取って、楽しくお話しできました。来年はアルメニアで雅樹君とマリアム、そして可愛い娘さんに会えたらと思います。

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マリアムのお母さんとヒンカリを食べました。雅樹君・マリアム、日本食材を送ってくれてありがとう!

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そのヒンカリレストランのシュークリームがめっちゃデカい!食べ切れず、残りは持ち帰りにしました。

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レオのお気に入りのハギーワギーのぬいぐるみと寝る飼い猫。可愛いなー

さて、今回もポーランド旅行の続きをご紹介します。ワルシャワから電車で2時間半ほど北に走って、バルト海の港町グダンスクを訪問しました。ハンザ同盟の貿易都市として栄えた歴史ある古都で、第二次世界大戦の火ぶたが切られた場所。そして、ポーランドの民主化運動が始まった街でもあります。それは東欧の民主化運動のきっかけになりました。

そのグダンスクはポーランド旅行のハイライトとも言える素晴らしい街でした。私も初訪問でしたが、景観も雰囲気も料理も人も全てが最高で、「いつかまた来たい!」と心底思いました。妻にとっても大のお気に入りの街になったようで、再訪問を望んでいます。

まず中央駅がとても美しく、着いてすぐ期待に胸が膨らみました。旧市街にある宿泊先のホテルに向かって歩いていくと、どこを切り取っても絵になるようなカラフルな中世の街並みが現れて、まるでタイムスリップしたような気分になりました。妻も着いて早々に感動していました。

ホテル近くのレストランで昼食を取ったのですが、そこのウェイターが、私たちをVIPかのごとく親切丁寧にもてなしてくれてビックリ!日本のサービスは世界トップレベルですが、どこかマニュアル的。しかし、そのウェイターの気配りや笑顔は表面的ではなく、心から客をもてなそうとしていると感じます。ダグラス・聖美さん夫婦も、「ポーランドでこんなサービスがいいのは初めて!」と驚いていました。

また、そのレストランの食事もすごく美味しかった!聖美さんお勧めのジュレックという、発酵させたライ麦から作る酸味のあるスープが絶品でした。私と妻は発酵食品に目がないので、かなりハマる味。あと、ピエロギや薔薇風味のビールも美味しかったです。いきなり料理とサービスが素晴らしくて、グダンスクは期待以上に良さそう!

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ワルシャワ中央駅のホームには、コーヒーを入れるロボットがあります。動くのを見て、アレンとレオも大興奮!

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ワルシャワから電車で2時間半でグダンスクに到着

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美しいグダンスク中央駅

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ジュレックというポーランドのスープ。独特の酸味があって美味しい!私も妻も大のお気に入りです。

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ピエロギも美味しかった!そして、ウェイターのサービスが最高!

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薔薇風味のビール。ちゃんとバラの香りと甘さがします。ポーランドはビールが美味い!

それから旧市街を散策しましたが、もうとにかく美しすぎる!港街特有の開放的な雰囲気があって、運河沿いを歩いていると、どこかアムステルダムを彷彿させます。もちろんポーランド有数の観光地なのでツーリストは多いですが、それほど気にならないレベルだし、丁度いいぐらいに活気があります。そして、コンパクトだから歩きやすいです。

そんな美しいグダンスクの街は、第二次世界大戦中に旧ソ連とドイツの激戦地となり、徹底的に破壊されて廃墟となってしまいました。そして、戦後にワルシャワの旧市街と同じく、市民らが残された資料に基づいて、栄華を誇った中世の街並みを忠実に復元したそうです。自国の歴史に対する誇り、それを見事に復活させた熱意には胸を打たれます。

到着した時は曇り空でしたが、次第に天気が良くなって青空が見えてきました。夕暮れ時には雲や建物がピンクに染まり、街の景色がより美しく見えました。ホテルに戻る途中、旧市街のレストランの外で伝統舞踊が披露されていました。民族衣装が来た女性が笑顔でリズミカルに踊るから、見ているこちらも楽しい気分になります。

夜は聖美さんとディナーに行きました。お目当てのレストランは席がなかったので、たまたま見つけた運河沿いのレストランで食事しました。そこのウェイターのサービスも素晴らしかったです。明るい笑顔で冗談を言って盛り上げながら、丁寧にもてなしてくれました。彼のお勧めの白ワインも、魚介スープも生牡蠣も美味しかったし、グダンスクって最高!

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夕暮れ時の旧市街の中心地ドゥーギ広場

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広場にあるネプチューンの噴水

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広場のストリートパフォーマー

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広場の緑の門。ここを抜けると運河に出ます。

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夕暮れ時のモトワヴァ運河。雲がピンクに染まって美しい…この街の雰囲気が大好きです。

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その運河をバックにジェロニー橋の上で記念撮影

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民族舞踊のショーをやっていました。楽しそうに踊っているのが印象的でした。

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薄暗くなったドウガ通り。日が沈んだ後の旧市街は幻想的で、また違った美しさを見せてくれました。

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ライトアップされた旧市庁舎。美しい夜のグダンスク

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運河沿いのメリーゴーランドにアレンとレオが乗りました。ライトアップされて幻想的!

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夕食のレストランで食べた生牡蠣。久しぶりに牡蠣を食べたけど、新鮮で美味しかった!

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魚介スープもめっちゃ美味!そして、ここもウェイターのサービスが最高!

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ポーランド産の白ワインも美味しかった!素敵な街グダンスクに乾杯!

翌日はすごくいい天気で、朝から旧市街を散策しました。美しい街並みが青空に映えて見惚れてしまいます。それから、旧市庁舎内の歴史博物館を見学しました。一番の見所の「赤の広間」と呼ばれる評議会室は、ヨーロッパで最も美しい部屋の一つとされていて、実際にため息が出るほどの美しさ…その豪華絢爛な装飾や絵画は奇跡的に戦火を免れたそうです。

博物館を見学後、そのまま階段で展望台に登りました。辿り着いた展望台からは、グダンスクの絶景を一望できます。目の前には聖マリア教会があり、すぐ下には旧市街の中心のドゥーギ広場とドウガ通りがあります。そして、遠くにはバルト海の水平線も見えます。天気にも恵まれて、グダンスクの美しい街並みを堪能できました。

旧市庁舎を出てから、聖マリア教会に行きました。ここは前日にも見学しました。160年もかけて建設されたという煉瓦造りでは世界最大級の教会。高さは80m以上もあり、街で一番高い建物です。立派なパイプオルガンや天文時計、戦火を免れたというステンドグラスなどがある教会内部は、とても荘厳で美しかったです。

その教会を再び見学したのは、15世紀の天文時計が毎日正午に動くところを見るためで、すでに多くの観光客が詰めかけていました。12時になるとパイプオルガンの音が流れ、最上部にあるアダムとイブの人形が鐘を鳴らします。そして、上部の飾りの小窓が開いて、キリストと弟子たちの人形が現れます。それが反対の小窓に入っていくと、最後に死神の骸骨が登場します。一体どういう仕掛けになっているのでしょうか…

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寝室のライトを後光みたいにして聖人の真似をするアレン。それを拝む妻とレオ。相変わらず発想が面白い!

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晴天の下で旧市街を散策

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観光客で賑わうドゥーギ広場

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美しい建物が雲ひとつない青空に映えます

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ネプチューン像の後ろにそびえるのが世界遺産にも登録されている旧市庁舎。この上に登りました。

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歴史博物館の「赤の広間」にある豪華絢爛な暖炉

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美しい絵画や装飾に埋め尽くされた部屋。圧倒されました…

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旧市庁舎の展望台から広がるグダンスクの街並み。遠くにはバルト海の水平線が見えます。

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眼下にはドウガ通りが見えます。奥にそびえるのは昔の囚人塔で、今は琥珀博物館になっています。

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一際目立つ大きな聖マリア教会

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荘厳な雰囲気の聖マリア教会の内部

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戦火を免れたという美しいステンドグラス

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豪華で美しいパイプオルガン

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有名な天文時計。高さは12mもあるそうです。

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毎日正午に人形が動いて時を知らせます。写真はキリストと弟子たちの人形が登場したところ。

お腹が空いてきたので、昨晩は席がなくて入れなかったレストランで昼食を取ることにしました。そこに向かって運河沿いを歩いていると、改めてグダンスクの開放的な雰囲気に魅了されてしまいました。陽光に照らされて光る水面、中世の面影が色濃く残る美しい建築…その景色を眺めながら歩いているだけで幸せな気分になります。

そして、昼食を取ったレストランのウェイターのもてなしも非の打ち所のない素晴らしさ!グダンスクでは3つの違うレストランで食事しましたが、その全てのウェイターのサービスが神レベル!こんなことってあるの?!しかし、さすがにこうも続くと偶然とは思えません。ちなみに食べたブイヤベースもめっちゃ美味しかったです。グダンスクって本当に最高!

昼食後にホテルへ戻る途中、琥珀のお店が並ぶ聖マリア通りで買い物しました。グダンスクは世界的な琥珀の産地として有名で、質の高い琥珀製品を手頃な値段で買うことができます。妻がいくつかお店を回って、やっと気に入ったアクセサリーを見つけたので、私から妻と義母へのプレゼントで買いました。

聖美さんたちのお陰で、グダンスクの街を満喫する素敵な二日間となりました。私も妻もあまりに気に入ってしまい、もっと居たいぐらいでした。電車でワルシャワに戻る時は少し寂しい気持ちになったほど…旅行だから、よい面しか見ていないかもしれませんが、本当に魅力的で素晴らしい街でした。いつか機会があれば、再訪問してゆっくり滞在したいと思います。

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モトワヴァ運河では、のんびりカヌーを漕ぐ人もいました

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開放的な雰囲気の運河沿いを歩くのは気持ちいい!

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写真は対岸にある近年の建物ですが、中世のスタイルを模倣しているから景観に合っています

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運河では観光船が運行しています

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フクロウを腕に乗せて写真を撮りました。もちろん有料。

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レオも挑戦!フクロウの爪が痛かったらしいです。

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みんなで一緒にシーフードレストランでランチ

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ここのブイヤベースは美味しかった!そして、ここもウェイターのサービスが最高!奇跡の街グダンスク!

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両側に琥珀の店が並ぶ聖マリア通り。ここで琥珀のアクセサリーを買いました。

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鉄道駅に向かう途中の景色も美しくて、去り難い気持ちになりました…

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帰りの電車でUNOを家族でしました

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車窓からはのどかな田園風景が広がっていました

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ワルシャワに着くと、駅前に建つ文化科学宮殿が夕陽に染まっていました