いろはセンターの七夕イベント 

8月になりました。アルメニアも暑い日が続いています。今年も残り5か月、ということは半分もないのですね。4年半ぶりに家族と帰国するという今年最大のミッションがあったので、余計にあっという間に感じます。大きなトラブルなどなく無事に旅を終えることができて良かったです。

アルメニアに帰ってから1週間が経ち、休んでいた仕事にも復帰しました。時差ボケも治り、同じ生活に戻って、かなり落ち着いてきました。そんな中、日本旅行のことを思い返すと、改めて素晴らしい時間だったと感じます。楽しくない日なんて1日もなく、とにかく最高の2か月でした。あれだけいろんな所を家族と旅行すると、当然お金もかかりましたが、その倍以上の価値があったと思います。

ちなみに日本では、「2か月も旅行して仕事はどうなってるの?」とよく驚かれました。別に無職になったわけではないですが、そんな長い休みが取れるなんて不思議がられるのは当然ですね。一部の仕事は日本でもオンラインで続けていたし、あとの日本語教師の仕事などはお休みしていました(もちろん無給)。自由が利きやすい状況と周りの理解のお陰です。そして、20代で安定を捨てて、ずっとリスクを取って生きてきた結果かもしれません。いろいろ葛藤や苦悩はありましたが、ブレずに自分を貫いてよかったです。

今も安定していませんけど、突き詰めれば、この世に安定している人なんて誰もいません。真面目に頑張って成功を収めていたのに、コロナ禍で全てを失った人たちもいるでしょう。仕事やお金や家庭があるのに、心を病んで自ら命を断つ人もいるでしょう。すべては不確実なのにも関わらず、安定という幻想に縛られると、余裕を失い苦しみます。安定なんか存在しないと割り切ること、つまり不安定が一番の安定なのです。

社会を理不尽に破壊したコロナの問題ですが、またマスコミが第7波の到来だと大騒ぎしていますね。しかし、政府は行動制限をするつもりはなく、今の感染拡大が落ち着けば、コロナをインフルエンザ同様の扱いにすることも検討するようです。あまりに遅すぎる対応ですが、世の中がコロナ疲れしているのは確か。早くこのアホな茶番を終わらせてほしいと思います。

最近やっとアルメニアのニュースをチェックする余裕も出てきましたが、昨日またカラバフの境界線付近でアゼルバイジャン軍との衝突が発生したようです。報道によると、アルメニア側は兵士2人が死亡、14人が負傷したとのこと…尊い命がまた失われ、憎悪の連鎖に終わりが見えません。しかし、「こういうことがあるから相手を信用できない。和平など無理だ」と思うか、「こういう悲劇を終わらせるためにも、和平を進めるべきだ」と思うか…国の将来は、この難しい選択に掛かっています。

さて、日曜はいろはセンターで七夕イベントがあったので、妻と参加してきました。アレンとレオはお腹の調子がちょっと悪かったので、大事をとって連れて行きませんでした。行ってみると、たくさんの学生たちが参加して、センターはすごい熱気でした。きれいに浴衣を着た学生たちは嬉しそう。着付けはすべて、いろはセンター会長のルザンさんがしていました。すごい!

まず、学生たちが織姫と彦星の劇を披露してくれました。彦星がバイオリンを弾くというシュールな内容になっていて、けっこう面白かったです。ちなみに、実際に彦星役の学生はバイオリンが上手です。その後は、みんなで七夕の歌を歌ったり、短冊に願い事を書いて笹に付けたりしました。

そして、メインイベントの流しそうめん!なんと今年は割り竹が用意されて、かなり本格的な流しそうめんになりました。以前はペットボトルを切ったもので代用していました。竹は隣国ジョージア から取り寄せたものだそうです。その竹を流れるそうめんを、学生たちは箸で取ろうと頑張っていました。上手に取れると大喜びしていましたね。私も妻もそうめんを食べましたが、とても美味しかったです。

最後は、浴衣を着た学生たちとエレバンの街を散策しました。道ゆく人たちが珍しそうにこちらを見て、「これは一体何のグループ?」と興味深そうに聞いてくる人もいました。いきなり浴衣を着た集団が現れたんだから、そりゃあ不思議に決まっています。公園で記念撮影しながら、みんなで楽しい時間を過ごしました。暑かったけど、とても有意義な日本文化体験になったと思います。

上記イベントを最後に、いろはセンターも1か月ほど夏休みに入るので、一昨日は教師や職員らが集まって夕食会がありました。私は日本旅行のために2か月お休みさせていただきましたが、その間にセンターは外務大臣賞の授与式に参加したり、教え子が日本留学に合格したりと嬉しい出来事がいろいろあったそうです。本当にお疲れ様でした!みなさん、良い夏休みを!

さあ、明後日は嬉しい再会が待っています。アルメニアに戻ってすぐに楽しい時間を過ごすことができそうです。それについては、また当ブログでお伝えしたいと思います。

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学生たちによる織姫と彦星の劇。彦星が、「バイオリンが好きですか?」と言って弾き始めるのは傑作でした。

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みんな頑張って日本語で演じ切りました

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今年は割り竹で本格的な流しそうめん!

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学生たちは箸で取ろうと頑張っていました。美味しかった!

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妻は浴衣を、私は半被を着て参加しました。妻の浴衣姿、とてもきれいでした。

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みんなで記念撮影。暑い中、お疲れ様でした。とても楽しかったです。

いろはセンターのクリスマスイベント 

先週のある晩にエレバンも雪が降りましたが、翌日は晴れ渡って、あっという間に雪も解けてしまいました。今年は暖冬傾向で過ごしやすいです。年末年始はツァフカゾールというスキーリゾートに滞在する予定なので、あまり暖かいのも困るのですが、向こうはちゃんと雪があるみたいです。

日本でオミクロン株の市中感染が見つかって問題になっていますが、当ブログでも書いたように、この変異種が話題になり始めた時点で世界中に広がっていることは確実なので、何も驚く話ではありません。だから、水際対策の強化とか全く意味がないし、PCR検査の無料化もむやみに陽性者数を増やすだけです。終わりのないイタチごっこに、一体いつまで膨大なお金と労力を費やすつもりなのでしょうか…

ノーマルな社会になっているアルメニアでも、一応コロナ対策のルールは存在していて、2か月ほど前から、企業の従業員が出勤する際にPCRを毎週受けて陰性証明を取る必要がありました。しかも自費で!これはワクチン接種率を上げるのが目的の悪法ですが、先日ここの憲法裁判所が、「自費で検査を受けさせるのは違憲」という判断を出しました!当然の判断だけどやったー!

この違憲判断によって、先日当ブログでも書いた健康パスの導入も見送られそうです。飲食店などに入る際にワクチン接種証明書かPCR検査の陰性証明書が必要というもので、これも未接種者に不便を強いて、ワクチン接種率を上げるのが目的の悪法。私は別にワクチン接種に反対しているのではなく、各人がそのメリット・デメリットを考えて、打つかどうかを決めればいいと思っているだけです。そして、その判断を誰もが尊重すべきだと思うのです。

ただ、当初はワクチンで感染を90%防げると言っていたくせに、今は接種者もオミクロン株に普通に感染して、「でも重症化はある程度防げる」と言い張ったり、すでに4回の接種が必要だという意見も出てきたり、ワクチンの混合接種は原則禁止だったのに、今は逆に混合接種が推奨されています。ここまで言うことが変わると詐欺に近い気がしますけどね…

さて、仕事のピークが過ぎて、今週から穏やかな日々を過しています。子供たちは二人とも元気になりましたが、学校が冬休みに入ったので毎日家にいます。それはそれで大変だけど、とにかく健康でいてくれることに感謝です。このまま家族みんな元気に新年を迎えられたらと思います。

週末は、アレンが貯めていたお金でレゴを買いに行きました。時々私や妻から小銭をもらって、ずっと貯金箱に入れていたのです。一杯になったので開けて数えてみると、欲しいレゴが買えるほどになっていました。ショッピングモールで買い物した後は、家にクリスマスツリーを飾りました。アルメニアのクリスマスは1月6日ですが、「祝祭の木」と呼ばれるツリーは今頃から飾り始めます。年の終わりを感じますね。

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買い物したショッピングモールでは、サンタが子供たちにプレゼントを配っていました。

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クリスマスツリーの飾り付けをする子供たち。ほとんどは私と妻でやりましたが…

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ライトアップされたツリーを見て、子供たちは喜んでいました。

そして昨日は、いろはセンターのクリスマスイベントが行われました。同センターは12月に創立されたので、その創立を祝うイベントでもあります。今年は7周年!昨年はコロナと戦争の影響で中止となったので、2年ぶりのクリスマスイベント。いつもと同じホテルのホールを借りて行われました。

ルザン会長や南江副会長、福島日本大使の挨拶で始まり、いろはセンターの歴史と活動の紹介がありました。その後は、踊りや歌、ゲームなどが行われ、みんなで楽しく盛り上がりました。手作りの巻き寿司や唐揚げも美味しかったです。イベントには妻とレオが参加していましたが、レオも気に入ったのか、お寿司をたくさん食べていました

一曲歌ってほしいと依頼されたので、私もギターを弾いて「翼をください」を歌いました。私が学生たちに最初に教える歌で、いろはセンターでも定番となっている曲ですが、秋から多くの新しい学生が入ったので、この機会に彼らに紹介したいと思ったのです。私も長いこと初級者に教えていないから、久々に歌った気がします。やっぱりいい歌だなあと思いました。

ゲームにはレオも参加したのですが、ひらがなのビンゴゲームでは、二つも景品をもらって嬉しそうにしていました。異常なほど負けず嫌いの性格だから、もし何も貰えなかったら大変だったでしょう。みんなにも可愛がられたし、楽しい時間を過ごせたと思います。ちなみにアレンは、興味ないから行かないと言って家にいました。何だか寂しいけど、これも成長の証なのかもしれません。

最後は、創立7周年を祝って、いろはセンターの誕生日ケーキが登場!私を含め関係者みんなでロウソクを吹き消しました。コロナの問題で、今年夏までオンライン授業となり、イベントなどもできなくなりました。さらに昨年は戦争まで起こって、アルメニアの国全体が苦しい時期を過ごしました。

そんな中でも、日本語を学びたいという学生に学習の機会を提供するために尽力してきたセンターが、無事に7周年を迎えられたことを嬉しく思います。その努力が認められて、今年は外務大臣表彰を受賞しました。その記念すべき1年の終わりに、いつも通りイベントを開催してお祝いすることができてよかったです。おめでとうございます!これからも頑張りましょう!

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ルザン会長による挨拶。この後、センターの歴史や活動が紹介されました。

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新しい学生たちによるダンス

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学生たちによる歌や踊りが披露されました。

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バイオリンとピアノを披露してくれた兄弟の学生。素晴らしい演奏でした。

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松尾先生によるピアノ演奏。アルメニアの曲も披露して下さいました。

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声でナルトのキャラを当てるゲーム。学生にはアニメファンが多いから盛り上がりました。

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頑張って箸を使ってお寿司を食べるレオ。たくさん食べていました。

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ひらがなのビンゴゲームをするレオ。ビンゴして景品をもらえて嬉しそうでした。

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創立7周年を祝うケーキの登場!おめでとうございます!今年もお疲れ様でした。そして来年もよろしくお願いします!

カリネ先生を偲ぶ会に出席 

アルメニアはかなり寒くなりました。日中の気温は10℃を下回って、朝晩はマイナス…そろそろ厚手のジャケットを着ないといけない寒さです。子供たちを学校に連れて行く時間も薄暗くなってきて、起きるのが億劫です。すっかり冬の季節です。

先日、ドイツを16年間に渡って率いたメルケル首相の退任式が開かれました。彼女は、実質的にEUという巨大な組織のリーダーでしたが、在任中は欧州で一人勝ちとも言えるほどのドイツの経済成長を成し遂げました。人権派のイメージが強い一方で、常に国益を優先した政治家と言えます。そのメルケル首相が退任式の送別曲に選んだのは、なんとニナ・ハーゲン!私も大好きなパンクのゴッドマザー!この選曲はすごい!

日本政府はオミクロン株に対する水際対策を強化していますが、すでに国内に流入していることは確実で、全く無意味な見せかけだけの対策です。マスク着用やPCR検査などと同じく、「なんかやってる感」をアピールするに過ぎません。これは世界中同じことで、これから各国で市中感染が確認されるでしょう。でも、感染力が強いだけで弱毒化しているから、過度に心配しなくてよいし、ワクチンの改良や追加接種を急ぐ必要もありません。

そのコロナ関連のニュースで、「ベルギーで動物園のカバがコロナに感染」という記事を見つけました。カバの感染が確認されたのは世界初らしく、感染した2頭は鼻水が出ていて隔離されているそうです…って、ここまで読んだ私は爆笑してしまいました。カバを隔離?!なんかカバっていつも鼻水とか出てるイメージあるけど、それってコロナの症状なの?!このニュースを見て、「平和やな〜」とホッコリした私は少数派なんでしょうか…

あと、米国のマスコミが、「ロシアが来年早々にウクライナ侵攻を計画」と騒ぎ立てていますが、このニュースにも私は笑ってしまいました。そんなすぐバレるような計画で戦争するわけないやん!わざわざ銀行に計画を伝えてから強盗する奴なんかおらんやろ!というレベルの話…でも、いまだにロシアのイメージが最悪な日本や欧米諸国では、鵜呑みにする人が案外多いのかもしれませんね。

ロシア・ウクライナ問題や中国・台湾問題などを、とにかくロシアと中国が悪しき加害者で、ウクライナと台湾が可哀想な被害者という単純な構図で捉えること自体が危険です。欧米の価値観や先入観による善悪のフィルターを通した情報を日本のマスコミはそのまま報道するし、視聴者も鵜呑みにしてしまいがち。コロナの問題もそうですが、調べれば別の視点の情報がいくらでもあるので、垂れ流される情報をまず疑ってみるべきではないでしょうか。

さて、昨日は、妻が通っているアルメニアダンス学校の先生の誕生日をお祝いするパーティーに家族で参加してきました。アルメニアの冬の定番料理ハーシュをみんなで食べました。ハーシュというのは、牛足を長時間煮込んだスープで、寒い季節によく食されるアルメニアの伝統料理です。その食べ方など詳しくは、過去の記事をご覧ください。

パーティーにはたくさんの生徒と家族が参加して、先生が慕われていることがよく分かりました。ハーシュを食べて、ウォッカを飲んで、もちろんみんなで輪になってアルメニアダンスを踊りました。レストランで働くおばさんも途中から参加して、楽しそうに踊っていました。こういうノリ大好き!とても楽しい誕生日パーティーとなりました!

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アルメニアの冬の定番料理ハーシュ!ウォッカと一緒に食べるのが習慣。この日は度数50%以上の桑の実ウオッカで乾杯!

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アレンもハーシュが大好きで、乾燥させたラバシュを入れて美味しそうに食べていました。かなり重い料理なので、半分ぐらい残していましたが…

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みんなでアルメニアの伝統舞踊を踊りました。飲んで食べて踊って楽しいひと時となりました!

そして、金曜は久しぶりにロシア・アルメニア大学に行ってきました。ここの日本語教育の基礎を築いたカリネ先生を偲ぶ会が開かれ、先生のことをよく知る日本語教師として私も招待を受けたのです。カリネ先生は、アルメニアで初めて日本語を教えた方で、2年前の秋にガンでお亡くなりになりました。享年65歳と少し早すぎる死でしたが、最後まで精力的にアルメニアの日本語教育の発展のために尽力されていました(当時の記事)

偲ぶ会では、現在ロシア・アルメニア大学で日本語を教えているアストギック先生やルザン先生、また学生たちが、カリネ先生との思い出を語ってくれました。それを聞いていると、改めてその優しく寛大な人柄がよく伝わりました。隣に座っていたカリネ先生のお兄さんはずっと涙ぐんでいましたが、私も先生のことが懐かしくなってこみ上げるものがありました…

カリネ先生は、私がアルメニアに住む大きなきっかけの一つを作った方と言えます。22年前の世界放浪中にふらっと立ち寄ったアルメニアで、カリネ先生の教え子たちに偶然出会い、ひたむきに日本語を学ぶ彼らの姿に強く胸を打たれました。その後コロンビアやフィリピンで日本語を教えましたが、当時まだ大使館もなく日本人もいない環境で学ぶアルメニアの学生たちに教えたいと思い、12年前に戻って来たのです。

経済的にはまだ豊かとは言えず、アゼルバイジャンとの戦争などいろいろ問題がありますが、私はアルメニアという国と出会い、ここに住むことになった人生を全く後悔していません。それどころか、本当に幸せだと思っています。そして、残りの人生をずっとこの国で過ごすつもりでいます。そのきっかけを作って下さったカリネ先生には心から感謝しています。ありがとうございました。改めてご冥福をお祈りします。

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現在日本語を学ぶ学生たちが司会を務めて、「カリネ先生を偲ぶ会」が開かれました。昨年はコロナと戦争の影響で開催できなかったそうです。

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ロシア・アルメニア大学で教鞭を取るアストギック先生の主催で開かれました。

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カリネ先生の最初の教え子の一人であるルザン先生が、カリネ先生の生涯や思い出を語ってくれました。

アルメニア日本語弁論大会と植物園のピクニック 

今週半ばは不安定な天気で、それからグッと気温が下がりました。一昨日の夜は少し雪が降りました。地方の標高が高い地域は、けっこう雪が降ったようです。あっという間に秋が終わって、冬が訪れようとしています。

アルメニアのコロナ感染者数は減少傾向にあり、「改善の兆候が見られる」と政府は述べました。私にすると、新規感染者数の増減でいちいち騒ぐ必要はないと思いますけどね。陽性率は大して変化していないから、検査を受ける人の数によって感染者数が増減するだけのこと。

アメリカのTIME誌が選ぶ「2021年の発明品ベスト100」に、アルメニアの企業が開発したAI搭載ロボット「ロビン」が選出されました。これは、「世界をより良く、スマートに、そして少しだけ楽しくする発明」をテーマに選出されるものです。ロビンは、子供たちの精神的ケアを行うことができるロボットで、病院など様々な場所での利用が期待されています。すごいですよね!

妻は2か月前からアルメニアダンスの学校に通っていて、そこの先生が毎月コミタス博物館で行っているイベントに、昨晩は家族で参加してきました。みんなでアルメニアの伝統的なダンスを踊ったり、歌を歌ったりするイベントで、多くの人が参加していました。私も見よう見まねで踊りに参加しました。けっこう難しいステップもありましたが、踊るのは大好きなので楽しかったです。レオも一生懸命に踊ろうとしていてすごく可愛かった!


アルメニア発のAI搭載ロボット「ロビン」の紹介動画。世界トップ100の発明に選ばれるとはすごい!

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コミタス 博物館で行われたダンスのイベント。私も輪の中に入って踊りました。

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レオも見よう見まねで踊っていました。可愛かったなー

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アルメニアの歌をみんなで歌う時間もありました。この人、本当に上手!

さて、先週の日曜は、第10回となるアルメニア日本語弁論大会が行われました。昨年はコロナの影響で中止されたので、2年ぶりの開催となります。私は、出場者に質問をする担当で出席しました。今年の出場者は、学生の部が4人、一般の部が11人でした。一般の部には、なんと9歳の女の子も!これまでで最年少の出場者になりますね。

まず一般の部から開始。みんな緊張しながらも、一生懸命にスピーチしました。その9歳の女の子も、かなり緊張していたせいか、途中で内容を忘れてしまいましたが、頑張って何とか最後まで話すことができました。考えてみたら、彼女はアレンより1歳しか違わないわけで、参加しただけでも本当に偉いと思います。

次にメインの学生の部が始まりました。こちらは4人と少なかったですが、みんな頑張ってスピーチしました。うち1人は私の教え子のダビッド君。といっても、9月からいろはセンターで教え始めたばかり。しかも、彼はそれまでの2年間はずっと独学で日本語を学んだそうです。なのに、すでに2級レベル以上は確実にあるほどの実力!これには本当に驚きました。私は漢字を教えていますが、「彼に教えることってあるの??」と正直思うぐらいよく知っています。

そんな彼は、ビジュアルノベルを読みたい!と思って日本語の勉強を始めたこと、その目標のために頑張ってきたこと、そして日本語の勉強はとても楽しかったことなど、自分の経験について語りました。少し緊張していたけど、能力がすごく高いだけに、ちゃんと最後まで上手に話せたし、質疑応答にもきちんと答えていました。

全てのスピーチが終わって、7月に行われた日本語能力検定の合格者に証明書が手渡されました。通常は12月に行われる試験ですが、昨年はコロナで中止になったため、今年の夏に延期されたのです。それから、審査員長の松尾先生が、「島唄」をアカペラで歌って下さいました。日本でずっと合唱を趣味でされていたそうです。

そして、いよいよ審査結果の発表!まず一般の部の結果が発表され、レバノンから移住してきた女の子が優勝しました。彼女は、レバノンは生き辛かったこと、なのに故郷を離れる時は悲しかったこと、でも今いるアルメニアで居場所を見つけたいという切実な気持ちを話してくれました。この子も上手でしたね。

さあ、注目の学生部門の結果は…大方の予想通り、ダビッド君が優勝しました!まあ、ダントツで上手でしたからね。たった2年で、しかも独学でありながら、初出場の弁論大会で優勝するなんて恐るべき才能!20年近く日本語教師をやって、コロンビア 、フィリピン、アルメニアで教えてきましたが、これほどの学生は初めてかもしれません。すごすぎる!本当におめでとう!

ちなみに学生部門の優勝者には、翌年日本へ行くプログラムに参加するチャンスが与えられるんですが、コロナの影響で今年は景品となったそうです。一昨年に優勝した学生が、コロナのせいで日本にまだ行くことができていないので仕方ありませんね…早く状況が落ち着いて、来年からは学生たちが日本へ行く夢を叶えられたらと思います。そういえば、優勝景品の一つは、妻が翻訳した村上春樹の「ノルウェイの森」でした。

とにかく、出場者の皆さんはよく頑張ったと思います。お疲れ様でした!これからも日本語の勉強を頑張ってください!

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一般の部で優勝したパリッグさん。胸に迫る内容で、日本語も上手でした。おめでとう!

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学生部門で優勝したダビッド君。大学では経済を専攻し、日本語は独学。たった2年の勉強で優勝するなんてすごすぎ!

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出場者のスピーチが終わってから、夏に行われた日本語能力検定の合格者に証明書が手渡されました。

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審査結果の発表の前に、松尾審査委員長が歌を披露してくださいました。

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原田臨時代理大使から優勝トロフィーを受け取るダビッド君。おめでとう!

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最後にみんなで記念撮影。皆さん、これからも頑張ってください!主催者や関係者の方々もお疲れ様でした!

弁論大会が終わってから、私はエレバンの植物園に真っ直ぐ向かいました。小さいお子さんのいる日本人家族と、寒くなる前に自然豊かなところで散歩しようと約束していたのです。私の家族は先に着いていて、子供たちは楽しそうにシーソーや滑り台で遊んでいました。知らない家族の子供も参加して、みんなで仲良く遊んでいました。日曜だったから、家族連れが多かったですね。

子供たちはまだ遊具で遊びたがっていましたが、せっかく植物園に来たので散歩することにしました。木々が紅葉していてきれいでした。モミジがないので、日本のように色鮮やかではありませんが、秋の美しさを満喫できました。それに、やっぱり自然の中を歩くのは気持ちがいい!

それぞれ軽食や飲み物を持ってきたので、林の中でみんなで休みました。ちょっとしたピクニックです。子供たちはお腹が一杯になったら、また元気に遊び始めました。去年の10月末にも、家族と同じ植物園を散歩しましたが、まだ激しい戦争が続いていて、美しい自然を見ながらも、心はどこか暗かったことを覚えています。そして、何事もないかのように移ろいゆく季節の中で、常に争いが絶えない人間社会の醜さや愚かさを悲しく思いました。

しかし、本格的な戦争がない今は、自然の美しさや子供たちの笑顔を見て、素直に幸せを噛みしめることができています。もちろん30年も争った領土問題ですから、依然として様々な問題がありますが、それもきっと乗り越えることができると信じています。どうかこの平穏な日々が続きますように!

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小さい子供のいる日本人家族と植物園に集まりました。

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紅葉よりも子供たちは遊ぶのに夢中!可愛らしかったです。

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木々が色づいて美しかったです。今年は心穏やかに秋の美しさを楽しむことができました。

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軽食を食べたり、子供たちと遊んだりして楽しい時間を過ごしました。

いろはセンターとひかりセンターが外務大臣表彰を受賞 

暑い日が続いています。この真夏日は、来週後半まで続くようです。9月の二週目から少しずつ気温が下がって、過ごしやすくなるかもしれません。

ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツ氏の訃報がありました。享年80歳。ストーンズというと、まだまだ走り続ける伝説のロックバンドというイメージがありますが、もうそんな歳なんですね…ジャズに影響を受けた彼のドラミングは、ストーンズの音楽に独自性を与えました。冥福を祈りたいと思います。

タリバンが政権を掌握し、混乱が続くアフガニスタンの空港で悲惨なテロ事件が発生しました。自爆テロによって、多くの死傷者が出ているようです。ISISが犯行声明を出しましたが、アフガンやイラクに侵攻してから20年におよぶ米軍の対テロ戦争とは一体何だったのでしょうか…少しでも早く事態が収束してほしいと願います。

今週は、アルメニアでも、南部のゴリスからカパンを結ぶ幹線道路の一部がアゼルバイジャン軍によって封鎖されるというきな臭いニュースがありました。現在、アルメニアとロシアの国境警備隊が、封鎖解除に向けてアゼルバイジャン側と交渉を行っているそうです。

封鎖された地域は、アゼルバイジャンとの国境に接していたり、微妙にアゼルバイジャン領内に入っている場所で、今回のようなことが起こり得る危険性はありました。武力衝突などは発生していないようですが、地域住民の移動やイランとの物資輸送などに大きな影響が出ています。こちらも早く収束してほしいと思います。

今週の火曜は、懇意にしている日本人ご家族にお誘いを受けて、エチミアジンにあるアルリアというワイナリーに行ってきました。小さなワイナリーですが、全てに徹底的にこだわって作っているそうで、いろいろ説明を聞いて、ワインを試飲できるというもの。飲み放題だったこともあり、たくさん飲んでしまいました。白も赤も美味しかったです。いろんな人が参加していて、エレバンにお住まいの他の日本人の方々ともお知り合いになれました。

その翌日も、ここに取材に来られていた日本人の写真家の方を囲んで、カラバフ産のカタロという美味しいワインを飲みました。このワインのブドウ畑は、戦争によってアゼルバイジャン領になってしまったため、今はとても貴重になっています。その写真家の方の取材の日本語通訳を妻が担当していたのですが、生々しく、そして悲しい戦争の体験を聞くことができたそうです。やはり戦争ほど悲惨なものはないと改めて思います。

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アルリアワイナリーの見学では、樽から直接注いだワインを試飲できます。

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こだわりの美味しいワインを飲みながら、いろんな人と語らって楽しい時間を過ごすことができました。

さて、今週は明るいニュースもあって、記事タイトルにあるように、アルメニアのいろはセンターとひかりセンターが外務大臣表彰を受賞しました!この外務大臣表彰は、国際関係の様々な分野で活躍し、日本との友好親善関係の増進に多大な功績をした個人や団体を称えるものです。4年前には、アルメニアの日本語教育の基礎を築いた故カリネ先生が受賞しました。

いろはセンターはアルメニアにおける日本語教育の促進、ひかりセンターはアルメニアにおける日本文化の普及に多大な貢献をしたことが受賞理由となりました。私はいろはセンターで今も日本語を教えているし、ひかりセンターには、有志の方々と運営している「アルメニア友の会」から日本の図書などを寄贈したりと、両センターとは結びつきがあるので、今回の受賞ニュースを本当に嬉しく思います。おめでとうございます!これからの益々の活躍を祈っています!

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日本語教育への貢献が評価されたいろはセンター。9月からは対面授業が再開する予定で、私もまた頑張って教えたいと思います。

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日本文化普及への貢献が評価されたひかりセンター。アルメニアの子供たちが平和を祈って作った灯籠を広島に送る活動を長年続けています。