アルメニアがコロナ規制を撤廃! 

夕方以降に雲が出てきて雨が降ったりしますが、かなり天候は安定してきたみたいで、朝は青空が広がっていることが多いです。アレンもすっかり元気になったし、今週末は天気が良ければどこか出かけたいですね。

5月9日は対独戦勝記念日でアルメニアも祝日でした。アルメニアは旧ソ連として第二次世界大戦に参加していたからです。その日はモスクワで大規模な軍事パレードが行われ、プーチン大統領の演説に注目が集まりましたが、マスコミが騒いでいた「戦争宣言」などはありませんでした。すると今度は、プーチンは弱気だとか焦っているとか、一方的に軍事侵攻を正当化したと報道していました。戦争には完全な善も悪もなく、お互いの正義や主張が衝突しているわけだから、見方を変えるとウクライナや欧米側の主張だって一方的なんですけどね。

あと、戦闘が続くアゾフスタリ製鉄所ですが、ロシア軍が化学兵器を使用するかも…という報道を目にしました。多くの人は、またロシアが戦争犯罪を犯すのか?!と思ったかもしれませんが、私は全く別のことが頭に浮かびました。それは、ロシア軍が化学兵器を使ったという情報を拡散して、ウクライナ軍はあることを隠蔽するつもりなのかもしれないという疑惑です。

というのも、先週あるカナダ人将校が民間人を装ってアゾフスタリ製鉄所から脱出しようとしたところをロシア軍に拘束されたという情報が出ているからです。しかも、その将校は、製鉄所の地下でウクライナ軍と生物化学兵器の製造に関わっていたとのこと。まだ真偽の程は分かりませんが、先週カナダのトルドー首相がキエフを電撃訪問したのは、本当にウクライナ支援を表明するためだけだったのでしょうか…

大手メディアは都合のいいことなら憶測情報でも垂れ流すくせに、上のような情報は全く報道しませんよね。ネットでも、コロナやウクライナ情勢に関する情報統制はかなり酷いです。そんな中、Twitterを買収するイーロン・マスク氏が、「トランプ前大統領を永久追放したのは愚かな過ちであり、彼のアカウントを復活させる」と明言しました。言論の自由が完全に保証された場所を作るという大義名分は、あながち嘘ではなさそうなので期待したいところです。

さて、記事タイトルにあるように、アルメニアがコロナ関連の規制をほぼ全て撤廃しました!もうワクチン接種証明書やコロナ検査の陰性証明書なしで入国できます。つまり、日本人の場合はビザも不要なので、以前と同じようにパスポートだけで入国できます。あと、明日からは健康パスポート制度も廃止されます。レストランやカフェなどに入る際にワクチン接種証明書またはPCR陰性証明書を提示するという規則で、これはとっくの前に形骸化していたので、「あーそんなルールあったな」という感じです。

前回の記事に書いたように、アルメニアはここ最近ずっと新規感染者数が一桁台で、陽性率も1%以下という状況で、先週は感染者も死者もゼロという日もありました。そして、今は日々の感染者数ではなく、1週間の感染者数だけが報道されるようになりました。先週の陽性者は26人だけ!検査数から計算すると陽性率もたったの0.2%!そりゃーコロナ規制なんて撤廃すべきですよね。

とにかく、これでアルメニアにはかなり来やすくなりました!この2年冷え切っていた観光産業がまた賑わいを取り戻してほしいと思います。すでにロシアや欧米からの観光客はけっこう来るようになったし、日本からのツアーも復活したらいいですね。しかし、今の日本の水際対策だと、海外旅行に行って帰国する際のリスクやハードルが高くて難しいです。ワクチン接種をしていても、帰国前のPCR検査で陰性でも、日本到着時のコロナ検査は全員が義務。さらにその結果が陰性でも、ワクチンの追加接種を受けていないと自主隔離が義務…いくらなんでもやり過ぎでしょ?!

大体、「外から来る人=コロナウイルスを持ってくる人」という認識が間違っています。いくら厳格な入国制限やロックダウンをやろうが、ワクチン接種を進めようが、感染を抑えることができた国などありましたか?ゼロコロナ政策に固執している今の中国の現状を見れば、その答えは誰でも分かるはずで、何も効果はないのです。所詮それらのコロナ対策は、ファクトに全く基づいておらず、何かやっている感を出すためのパフォーマンスでしかありません。そんな無意味な対策の影響で、生活困窮者や自殺者が増えることの方がよほど深刻な問題です。

最近はやっと日本政府も水際対策を大幅に緩和する方向になってきて、希望が見えてきましたが、「感染状況を見極めながら検討する」と相変わらず慎重で、実際どこまで緩和されるのかは分かりません。季節性ウイルスなんだから自然に増減するもので、いちいち感染状況次第で厳格化したり緩和したりしてたら切りがないんですけどね。「石橋を叩きすぎたら壊れて渡れなくなった」みたいなことにならなきゃいいですが…

アルメニアも含め、多くの国々は自ら動いてコロナ禍を終わらせようとしています。私にすると、これはパンデミックというよりインフォデミックであり、人々のマインドが変わればすぐ終わるものです。コロナ関連の報道をなるべく見ないようにするだけでも大きく違います。日本も早く自滅的な政策を止めて、寛容に海外から人を受け入れるようになってほしいと願います。

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アレンが書いたマンガ。人が戦って死ぬというストーリー。相変わらず思考が変わってる…まあ、そこは私に似ているんですけどね。

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私が作った紙相撲で遊ぶアレンとレオ。最後はケンカになってしまって大変でした…

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アレンも元気になって、兄弟で仲良く遊んだり、時にはケンカしたりと騒がしいですが、健康でいてくれたら何よりです。

アルメニアとアゼルバイジャンが和平交渉で合意 

寒くはないですが、雨がちな天気が続いています。いわゆる春雨の時期ですね。明るく暖かい春の到来を喜んだのも束の間、不安定な天候に戻ってしまいました。

昨日4月7日は、「母性と美しさの日」というアルメニアの女性の日でした。なので、私も花束を買って妻と義母にプレゼントしました。レオは学校でメッセージカードを作って、妻にプレゼントしました。頑張ってアルメニア語の詩を書いていました。妻にとって最高のプレゼントになったようです。

レオは元気になって通学していますが、アレンの体調はまだ良くなっておらず、朝起きると吐き気や腹痛があります。昼から夜にかけては普段とほとんど変わらず元気なんですけどね。本人は学校を全く嫌がっていないから、そういうストレスが原因でもなさそうです。とはいえ、この2週間はほとんど通学できていないため、勉強が遅れていて心配です。でも、元気になってもらうことが何より大事だし、先生とクラスメイトたちも心配してくれているので、焦らず温かく見守ってあげたいと思います。

ちなみに、来週は嬉しい再会が待っています。息子たちとって大切な人たちの訪問なので、それまでにアレンが少しでも元気になってほしいです。そして、一緒に楽しい時間を過ごすことができたらと思います。

また日本ではコロナの感染拡大が警戒されていますね…って、一体いつまで振り回されるのでしょうか?もう3年目ですよ!意地でも追加接種を進めたいようにしか見えません。花見やイベントを自粛していた去年の今頃も感染者数は急増したし、緊急事態宣言が発令されていた東京五輪の時期もそうです。何をやろうと定期的に増減を繰り返す季節性ウイルスなので、自分たちで終わらさない限り、出口の見えないイタチごっこが続くだけ。無意味に社会を破壊する愚行を今すぐ止めてほしいと思います。

ウクライナ情勢ですが、ブチャでの集団殺害が問題になっています。ロシア軍による残虐行為だとして世界中が大騒ぎしていますが、いろいろ調べると不可解な点がかなり多いです。親ウクライナ派の現地人でさえも、ロシア軍による虐殺はなかったと証言していたり、ロシア軍が撤退する際に現地市長からは集団殺害の報告など一切なかったり、遺体の一部には親ロシア派の白い腕章があったり…同様に、ロシア軍が空爆したというマウリポリの劇場も、実はウクライナ軍が内部から爆破したという現地人の証言があります。

ウクライナの訴えに呼応して、欧米諸国も上記はすべてロシアの仕業と非難していますが、頑なにジェノサイド(大量虐殺)という言葉を使うことは避けています。彼らも何か怪しいと気づいているのかもしれません。こう書くと、お前はロシアを擁護するのか!と怒る人がいそうですが、何度も書いているようにそうではなく、客観的に見てロシアがやったとは断言できない状況だと言いたいのです。

そして、私はただ正確に真実を知りたいのです。だから、基本的にマスコミの報道を見た時に、「そうに違いない」と鵜呑みにするのではなく、一体何があったのだろうと考えて、自分で多角的に調べるようにしています。そうすると全く異なる情報が出てきます。この世の多くの物事は単純な白黒や善悪で割り切れるものではないので、なるべく思考停止せず冷静に考えることが大切だと思います。

さて、一昨日ブリュッセルで、アルメニアとアゼルバイジャンの首脳会談が行われ、両者は和平交渉を行うことで合意しました。その合意によると、国境の画定作業などを進めるために4月末までに2国間の委員会を設置し、迅速に和平協定を締結できるよう努力するとのこと。第二次カラバフ戦争前は、両国がいくら交渉を行っても何も進展せず膠着状態が続くだけだったのに…それを思うと信じられないような合意です。

もちろんカラバフの地位や国境の安全保障など難しい問題が多く、どれだけスムーズに合意内容が実行されるかは分かりません。今も散発的に衝突は起こっているし、和平に断固反対する政治勢力や市民が両国内に存在していることも確かです。一進一退を繰り返して頓挫する可能性も否定できません。30年も領土を巡って争った国同士ですから、お互いの不信感や敵対心は相当なもので、困難を極めるのは仕方ないでしょう。

しかし、いずれ両国は和平に向けて大きく前進するだろうと私は考えています。希望的観測と言われればそうかもしれませんが、ロシアやトルコという大きな影響力を持つ大国が、この地域の平和と安定、経済発展を望んでいることは確かで、今後その方向で情勢は進んでいくと思われます。そのために、アルメニアとアゼルバイジャンの関係改善は必要不可欠です。たった2年前に大規模な戦争で争った国同士が?!と疑問に思うかもしれませんが、常に歴史はもっともっと大きな潮流の中で動いているのです。

ウクライナ情勢でより明白になったように、世界はものすごいスピードで多極化しています。これまでの欧米中心の世界秩序は大きく変わることになるでしょう。アルメニアとアゼルバイジャンが、その大局を見極め、長期的な視野で真の国益に利する選択や決断をしてほしいと願います。それこそが、悲惨な争いの歴史を乗り越える唯一の道だと信じています。子供たちの未来のためにも、この地域に平和が訪れますように!

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妻と義母に花束をプレゼントしました。

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レオのメッセージカード。「太陽や月のように、母親もたった一つだけの大切な宝物」という有名なアルメニア語の詩が書かれています。

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朝だけひどい吐き気があって、午後から元気になるアレン。これがもう2週間も続いています。早く良くなってほしいです。

アルメニアとトルコの外相が会談 

天気予報どおり寒くなって、今日は朝からずっと雪が舞っています。3月中旬ですが、また冬に戻ったかのような天気…それでも昨日庭の杏の木を見てみると、少し芽吹いていました。まだ寒い日が続くみたいですが、少しずつ春が近づいています。

先週金曜は、いろはセンターで節分と雛祭りのイベントがあったので参加してきました。学生たちは、折り紙で雛人形を折ったり、恵方巻を作って食べたり、カラオケでアニメソングを歌ったりと楽しそうに過ごしていました。私も恵方巻を頂きましたが、美味しかったです。そういえば、恵方巻を食べるのは今年これで3回目。3回も食べると、かなり厄払いできたかもしれませんね。

今日からロシアとウクライナの間で4回目となる停戦協議がオンライン形式で行われています。難航しているようですが、近いうちに両国が合意書に署名する可能性が出てきたという情報もあり、もし本当にそうであれば、お互いに妥協点を見出せるかもしれません。苦しむ一般市民のためにも、悲惨な争いが一刻も早く収束してほしいと願います。

経済制裁によるロシアの景気の落ち込みと先行き不透明感から、ロシアと政治的・経済的な繋がりが強いアルメニアにも様々な影響が出ています。通貨のドラムは大幅に下がったし、ロシアが穀物輸出を制限するかも…という噂が流れて、小麦や砂糖の買い占めが起こっています。そして、経済的混乱や取締り強化を嫌って、ロシアから企業や人がアルメニアに移動してきています。

実際にエレバンの中心部を歩いていると、観光シーズンでもないのに、ロシア人がかなり多い印象を受けます。ビザも要らないし、ロシア語も通じるし、物価も比較的安い、そして反ロシア感情があまりないアルメニアは、彼らにとって最良の避難先の一つかもしれません。ただ、そのせいで不動産の賃貸価格などが高騰しているようです。アパートを借りようと思っていた地元民は困っていることでしょう…

さて、日本でも報道されていたように、先週末トルコのアンタルヤで開催された国際会議にアルメニアのミルゾヤン外相が出席し、トルコのチャブシオール外相と会談しました。二人は会談前にお互いに笑顔で握手し、両国の国交正常化について話し合った後も、「非常に実りがあり、建設的だった」と述べました。

両国の国交正常化に向けた交渉は、過去にも行われたことがありますが、アルメニア人虐殺を巡る歴史問題以上にカラバフ領土問題が大きな障害となって頓挫しました。しかし、一昨年の戦争の結果、カラバフ周辺の領土がアゼルバイジャンに返還され、この地域の経済・輸送ブロック解除の交渉が進められていることを受けて、今回は両国とも前向きに実現に向けて動いているようです。

私も、かなり早い時期に国交正常化が実現するのではないかと予想していて、先週末の外相会談の様子を見ると、それはあながち間違っていないように思います。このトルコとの関係改善の兆しを受けて、アルメニアはアゼルバイジャンとの関係修復にも動いています。昨日、アルメニア外務省は、アゼルバイジャンと和平合意に向けた交渉仲介をOSCEミンスクグループ共同議長に申請しました。アルメニアの安定と発展のために、これらの努力が実を結んでほしいと願います。

しかし、アルメニア人の多くは複雑な心境でしょう。トルコとアゼルバイジャンに対する憎悪は根深いものですから…その国民感情も理解できますが、過去に縛られて対立し続けていては、いつまでも平和な社会を築くことはできません。決して容易いことではないとはいえ、より良い未来に向けて勇気ある決断をしてほしいと思います。それが、虐殺や戦争で犠牲になった人たちへの最大の弔いになるのではないでしょうか…

しかし、この4年の間にアルメニアの状況は目まぐるしく変化しています。革命で政権交代が起こり、その2年後にアゼルバイジャンとの戦争が勃発、そして敵対するトルコやアゼルバイジャンとの関係改善の可能性さえ出てきたとは…想像だにしなかった歴史の大転換を目の当たりにしています。やはり歴史の必然の展開は人間の理解を待たないのだと改めて痛感します。

4年前の革命から始まるコーカサス地域の激動の変化、今年初めに起こったカザフスタンのクーデター、そして今も混乱が続くウクライナ情勢などを繋げて考えてみると、その背景には何か共通した大きな潮流や力の存在があるように感じます。あくまで個人的な見解ですが、これについても機会があれば書くかもしれません。いずれにしても、今後の世界は、欧米中心ではなく、多極化に向けて大きく動いていくことは確実でしょう。

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雪が降ったりとまだ寒いですが、杏の木が芽吹いているのを見て、春の足音を感じました。

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折り紙で雛人形を作るいろはセンターの学生たち

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折った雛人形をひな壇に飾りました。

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恵方巻作りにも挑戦!

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みんなけっこう上手に巻いていました。

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そして、今年の恵方の北北西を見ながら食べました。みんなが同じ方角見て無言で食べる様子はちょっと怖い…

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エレバンの市場で買ったというカラフルなお菓子。一瞬ひなあられかと思いました。

アルメニア大統領の辞任とウクライナ情勢 

かなり寒い天気が続いているせいか、木曜の夜中に熱を出して、2日ほど安静にしていました。なるべく無理せずに休んだおかげで、土曜の夜にはほとんど回復しました。それで、昨日は片岡さんを我が家に呼んで、一緒に昼食を食べました。片岡さんは、PCR検査も無事に陰性と出たので、明日には帰国します。寂しくなるなあ…

さて、昨晩アルメニアのサルグシャン大統領が辞任を発表しました。辞任の理由として、憲法などで大統領の権限が著しく制限されているため、国家や国民のために十分に任務を全うできないからという趣旨を述べました。戦争とその後の混乱を通じて、そのわだかまりに一層苦しんだと推測しますが、最初から彼は政治的な権限のないお飾りの立場なんですけどね。

4年前に、アルメニアは議院内閣制に移行し、首相が実権を持つようになりました。この改憲を行ったのは、革命前の前大統領で、彼は大統領任期終了後も首相になって権力を維持しようとしたのです。実際に首相になり、今回辞任したサルグシャン氏を大統領に任命しました。この恣意的な政治劇に国民の怒りが爆発して、革命が起こるきっかけとなりました。

私にすると、4年前に彼が大統領職を引き受けた時点で、実質的な権限はない象徴的な立場に留まることは承知していたに違わないわけで、今更そんな嘆くようなことか?と思います。なので、辞任理由は他にあったのかもしれませんね。とりあえず彼の辞任によって、アルメニアの政局に大きな変化が起こる可能性はほぼありません。

それよりも、ロシア・ウクライナ情勢が世界の注目を集めています。日本の報道を見ると、「国境に10万規模の軍隊を集結させて、ウクライナ侵攻の機会を窺うロシアが悪い!」という相変わらず欧米寄りの情報ばかり。さらには、ロシアがウクライナの政権転覆を計画しているなど、まるでウクライナ全土を占領しようとしているかのような扱い…

だいたい「侵攻」という言葉を一方的に使うから、この問題に対して大きな誤解が生まれます。なぜこれほど緊迫した状況が生まれているかというと、NATO拡大によって国家の安全保障が脅かされかねないため、またウクライナ東部のロシア系住民を保護するために、ロシアは軍隊を集結させて圧力を掛けているのです。

そのNATOは、ロシア敵視をしないと約束したにも関わらず、その後も東に拡大し続けています。だから、プーチン大統領の「NATOが約束を破った」というのは正論です。しかも、ウクライナに弾道ミサイルが配備されたりでもしたら、ロシアにとっては喉元にナイフを突きつけられるようなもので、深刻な安全保障上の驚異です。メキシコにロシアの弾道ミサイルが配備されるとなったら、米国は同じ反応をするでしょう。

あと、クリミア同様に、ウクライナ東部、特にロシアとの国境周辺の住民の多くはロシア系で、彼らはウクライナよりもロシアへの帰属意識が高いです。親ロシア派武装勢力に実行支配されてる地域もあるし、ロシアのパスポートを所持している人が数十万人もいます。しかし、ゼレンスキー政権は、ナショナリズムを煽って同地域のウクライナ主権を回復させようとし、実際にウクライナ軍による挑発や攻撃などは頻繁に起こっています。

もしウクライナ軍による攻撃でロシア系住民に甚大な被害が出た場合は、ロシア軍は同胞民族の保護のために動かざるを得ないでしょう。そのような事態を牽制するために、国境付近に軍隊を集結させて圧力をかけています。だから武力衝突という最悪の事態が起こったとしても、ウクライナ側から仕掛けた可能性も否定できないので、一方的に「ロシアによる侵攻の危機」と報道することには強い疑問を感じます。

しかし、私は別に親ロシア・親中というわけではありません。専門家でもないので、上記の見方が正しいかどうかも分かりません。ソ連時代の迫害の歴史によって、ウクライナ系住民がいまだに根深い反露感情を持つことは理解できます。友人がいるので、一刻も早く事態が収束してほしいと心から願っています。私が言いたいのは、世界情勢を把握する上で、メディアが流す欧米寄りの情報を鵜呑みにするのではなく、異なる視点から見ることも大事だということです。

それはコロナの問題についても同じです。オミクロン株になってから、最近はやっと現在の状況に異議を唱える報道が出てきましたが、そんな情報は一昨年から普通にネットにありました。現役の医師など専門家が科学データと共に客観的に説明している情報で、少し立ち止まって違う視点で調べたら、誰でも見つけることができます。もちろんそれも鵜呑みするのではなく、バランスよく情報を得て、何が正しいのか自分の頭で考えることが重要だと思います。

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私が風邪を引いている間、息子たちはリビングのソファベッドで寝ていました。新鮮で嬉しかったのか、ぬいぐるみを並べまくっていました。

アルメニア・アゼルバイジャン両首脳が会談 

けっこう寒くなってきて、明日からエレバンも雪が降るという予報が出ています。寒いのはいやですが、朝起きると、外は美しい銀世界になっているかもしれません。

次男レオの体調がなかなか回復しません。熱はそれほど高くありませんが、胃腸の調子が悪くて下痢と吐き気が続いています。なので、今週はずっと学校を休ませています。さすがにしつこいのと、医者からも勧められて、抗生物質を飲ませ始めました。早く良くなってほしいです。

長男アレンは、先週半ばに体調を崩しましたが、週末には元気になり、一昨日から通学を再開しています。アレンによると、同じように病気で多くの生徒が休んでいるとのこと。1年生はレオ含めて18人も休んでいるらしく、4年生のあるクラスは4人しか来ていないそうです。完全に流行り風邪ですね。

こう書くと、「それってオミクロンじゃないの?!」と不安に思う人がいるかもしれません。厳密に調べたら、オミクロン株という結果が出る可能性はあるでしょう。すでに世界中に広がっているのは確実ですから。だからと言って、大騒ぎする必要はありません。だって季節の変わり目、特に寒い冬に風邪やインフルエンザが流行るのは普通のこと。これまでも、息子たちが同じように体調を崩すことは何度もありました。

しかし、コロナの問題が始まってからは、世界中が異常なほど神経質になってしまいました。インフルエンザだって重症化することはあるし、毎日のように死者が出ているにも関わらず、コロナばかりが危険視されて、人々が過剰に反応する始末…英国で初のオミクロン株による死者が出たというニュースがありましたが、その年齢も性別も、ワクチン接種や持病の有無も全く明らかになっていません。そんな大事な情報をなんで公表せえへんの???

それでも「死者が出た!」と報道されると恐怖が煽られて、とにかくマスクや隔離、ワクチン接種が必要だー!という風潮が後押しされます。それらの対策を徹底したところで感染を抑制できないのは明らかなのに、なぜ人間はこれほど簡単にマスコミの報道を鵜呑みにして踊らされてしまうのか不思議で仕方ありません…というか心底呆れます。

さて、一昨日14日に、ブリュッセルでアルメニアとアゼルバイジャンの両首脳会談が行われました。EUの東方パートナーシップ首脳会談に参加したパシニャン首相とアリエフ大統領が会談の機会を持ったのです。仲介国のロシアが参加しない形での会談は、昨年の戦争以来初となります。

ホストを務めるミシェル欧州理事会議長が同席して話し合いが行われました。停戦合意の内容の実施、捕虜返還などの人道問題の早急な解決、地域の交通・輸送ブロックの解除などについて議論され、ソ連時代の鉄道の運行再開に関する合意も再確認されました。

アルメニアとナヒチェヴァン・アゼルバイジャン本土の間にはソ連時代の鉄道網があり、それを復旧すれば、アルメニアは鉄道によってロシアやイランと結ばれます。ただ、アゼルバイジャンは、同国本土とナヒチェバンをアルメニア領内を経由する道路で結びたいという思惑があり、今回それについて議論されたかどうかはアルメニアの報道にはありません。

ちなみに、ミシェル欧州理事会議長が席を外して、両国首脳だけで会談する時間が設けられたそうです。そこで一体どのようなことが話し合われたのか…とても気になるところですが、もちろん内容は非公開で、何も知ることはできません。

昨日も、フランスのマクロン大統領がホストを務めて、両国首脳の会談が行われました。まだまだ未解決の問題も多く、和平プロセスの進展は難しいと思いますが、とにかく当事国の指導者同士が直接話し合う機会を持つことは重要です。戦争前も同様の会談は何度もありましたが、いつも形だけで終わっていました。今後は、少しでも変化の伴う交渉であってほしいと願います。

アルメニアは、トルコとの関係にも変化が起こる可能性が出てきました。というのも、国交正常化交渉のために、双方の外務省が特別使節を任命する意向を表明したのです。オスマン帝国によるアルメニア人虐殺の歴史を巡って対立が続く両国ですが、国境が閉まったのはそれほど昔ではなく、実は30年前の第一次カラバフ戦争中のこと。優勢だったアルメニアがカラバフ周辺の地域も実効支配したことを受けて、トルコは国境を封鎖しました。

つまり、アルメニアとトルコの国交正常化には、カラバフ問題が大きな障害となっていたわけです。しかし、昨年の戦争で、実効支配していたカラバフ周辺の領土がアゼルバイジャンに返還されたため、状況に大きな変化が起こりました。歴史認識を巡る対立は解消されていませんが、トルコとの関係にも少しずつ進展があるかもしれません。

どの国もそれぞれの事情があり、妥協できない国益や主張があります。しかし、憎悪や対立からは何も生まれません。それどころか、戦争という悲劇が起こることさえあります。悲しいかな、それが人間の性なのかもしれませんが、過去に囚われて後戻りしないよう、より良い未来に向かって前進してほしいと願わずにはいられません。

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早くレオが元気になって、また兄弟仲良く学校に通ってほしいと思います。