妻の翻訳した「ノルウェイの森」が出版! 

今日は終戦記念日でした。日本はかなり暑いようですが、エレバンは、ここ2日ほどは夕方に雨が降って、気温が下がりました。一週間ほどはあまり暑くならないみたいです。もう今年は暑さのピークを越したのでしょうか。何にしても、例年より涼しくて過ごしやすいです。

アメリカ大統領選でも焦点となっている新型コロナですが、米国のコロナによる死者の平均年齢は約78歳で、これは米国の平均寿命と同じです。民主党や大手メディアは、こういう情報は全く取り上げず、コロナ問題で大騒ぎしてトランプ政権を叩いてばかり。日本のメディアも、それを垂れ流すだけ…ところで、先日ロシアが世界に先駆けてワクチンを承認しましたが、実際の効果云々よりも、国家戦略の側面がかなり強い気がします。

アルメニアの現在の状況は、感染者数は41,495人、死者は817人。死者の増加ペースも減ってきました。前回の記事で、このように感染拡大が収束してきているため、コロナ対策のいろいろな規制が緩和される方向だと書きましたが、具体的には以下の大きな変化がありました。

空路による外国人の入国が可能になりました。ただし、入国後14日間の自己隔離措置が求められます。入国後にPCR検査を受けて、陰性であれば、自己隔離は解除されます。政府は、空港到着時にPCR検査を受けられる体制を整える方向で検討中です。陸路による入国は原則できません。

集会やデモ、冠婚葬祭なども、マスク着用やソーシャルディスタンスの確保、また40人以内といった感染防止規則を順守すれば実施できます。

マスクの着用義務が緩和されて、自家用車内や屋外のレジャー施設、リゾート地、山や森林などの自然地域では付ける必要はありません。その他の公共の屋外および屋内では、引き続きマスクの着用が義務付けられています。

今後も状況が改善し続ければ、さらに規制が緩和されると思います。外国人の入国が許可されたのは重要ですが、自主隔離が義務付けられる上に、アルメニアに発着している便が現状かなり少ないため、依然として行き来しにくいことには変わりありません。これは世界中どこも似たような状況でしょうけど、まだまだ以前のように戻るには時間が掛かりそうです。

さて、妻が翻訳した村上春樹の「ノルウェイの森」がついに出版されました!妻が日本語からアルメニア語への翻訳を終わらせたのは昨年3月。その後、編集や装丁などの作業が行われて、今夏にやっと出版される運びとなったのです。小さな子供二人を育てながら、頑張ってやり遂げた大仕事が形になって、妻もとても嬉しそうです。翻訳が完了した時のことは、過去の記事をご覧ください。(こちら)

そして、何より妻を喜ばせたのは、編集者から翻訳を大絶賛されたこと。アルメニアでは有名な編集者だそうで、かなり仕事に厳しいことでも知られているみたいです。私もお会いしたけど、確かに仕事に対するこだわりが凄かった…よほど納得しない限り滅多に褒めたりしないその人が、妻の翻訳を手放しで評価したから、出版社の人たちも驚いていました。

さらに今回の出版にあたって、その編集者はFacebookでも、「素晴らしい翻訳だ!」と書いて本を宣伝していました。自分の著作でさえ宣伝することがほとんどないらしく、それにも出版社の人たちは驚いたそうです。あまり一喜一憂しないタイプの妻も、自分の仕事に対する彼の高評価には、「本当に光栄!すごく嬉しい!」と子供のように喜んでいました。もちろん翻訳のお手伝いをした私も嬉しいです。

ちなみに、アルメニアでも村上春樹の人気は高いみたいで、編集者がFacebookに出版のニュースを投稿すると、すぐ妻にたくさんのメッセージや友達リクエストが届きました。とにかく妻の汗と涙の結晶とも言える力作を、少しでも多くのアルメニア人に読んでもらえたらと思います。

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なんだかアニメチックな表紙カバー。こういうタッチの絵を描くアルメニア人画家がデザインしたそうです。けっこうインパクトあります。

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裏表紙には、村上氏の写真と略歴が載っています。アルメニアでも人気が高いですが、アルメニア語版の出版はこれが初めて!

あと、もう一つ妻が翻訳した本のご紹介です。ヴァルダン・ハコビャンというアルメニア人指揮者が書いた、「過去と動機」という本の電子版がアマゾンで発売されることになりました!こちらはアルメニア語から日本語に訳したものなので、日本人向けです。

著者のヴァルダン氏は、アルメニアからニューヨークに移住し、これまで公演で様々な国を訪れました。特に日本のことが大好きらしく、自分の著作を是非とも日本人に読んでもらいたいとのことで、妻に翻訳を依頼したのです。昨年10月にアルメニアでの出版を記念したパーティーが開かれて、私と妻も参加しましたが、彼が本当に日本や日本人を敬愛していることが伝わりました。そのパーティーのことは、過去の記事をご覧ください。(こちら)

出版された本は、ベートーヴェンやワーグナーなど有名な作曲家の生涯や人間性、また彼らが生きた時代背景などを深く分析し、それぞれの作品に込められたテーマやメッセージを解説したもので、クラシック音楽が好きな方には斬新で興味深い内容だと思います。こちらの作品も、少しでも多くの方に読んで頂けたら嬉しいです。下は Amazon のリンクです。

ヴァルダン・ハコビャン著「過去と動機」

ラジオでアルメニアについて話します! 

4月に入って、すっかり春の陽気です。お蔭さまで、次男のレオも元気になったし、私の気管支炎も大したことありませんでした。なので、先週末のイースターは無事に家族でお祝いできました。

教会にお祈りに行って、魚料理とドライフルーツの入ったピラフ、またイースターエッグという卵を食べます。そして赤ワインで乾杯します。イースターエッグというのは、キリストの復活祭を祝うために装飾された卵のことで、通常タマネギの皮で煮出した汁で赤く染めます。卵は新たな命の誕生つまり復活を表し、赤はキリストの血を表しているそうです。

アルメニアでは、この卵同士をぶつけて割れた方が負けというゲームをするんですが、今年も長男のアレンが嬉しそうにやっていました。それを見たレオも真似していましたね。まだ上手にできないので、兄弟で勝負するというのは無理でした。来年は二人で競い合うことができるでしょう。

さて、記事のタイトルにあるように、日本のラジオでアルメニアのことを紹介させて頂きます!全国のFM局で放送されている「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのタカラモノ」という朝の番組で、来週の月曜~金曜の5日間、アルメニに関する情報をお話しさせて頂くことになりました。

放送時間は午前6:40~6:45と朝早いのですが、インターネットの「radiko」でも聴けて、そのタイムフリーという機能を使えば過去1週間まで遡って番組を聴けるそうです。また、「radiko」はスマホのアプリでも利用可能らしく、ラジオがない場合はそちらで是非お聴きください。

「まだまだアルメニアは日本で知られてへんのやな…」ということを、先月初めに幕張メッセで開催されたFOODEXというエキスポに参加した時に痛感しました。昨年もラジオでアルメニアについてお話する機会がありましたが、今回の放送も、日本の方々にアルメニアのことを少しでも知ってもらえる、また関心を持ってもらえるきっかけになればと思います。

「コスモ アースコンシャスアクト 未来へのタカラモノ」 番組HPはこちら
放送時間:午前6:40~6:45
私が出演するのは4月9日(月)~13日(金)

番組のフェイスブックページ(こちら)でも、私の出演する放送の内容やアルメニアの写真が掲載される予定なので、是非ご覧ください!

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アレンの真似をしてイースターエッグで遊ぶレオ。

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その後は二人とも頑張って殻を取って食べました。

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春の陽気で暖かい。レオも元気になったし、アレンはばっさり短く散髪しました。

明日「ちきゅうラジオ」に出演! 

フィリピン人スタッフが昨日の早朝にアルメニアを発ちました。この2週間、彼女にお世話になりました。お蔭で、多くのことを学ぶことができました。最初の1週間、私は全く余裕がなくバタバタしていましたが、慣れてきたせいか少し落ち着いて仕事できるようになってきました。

とはいえ、まだ至らない点も多くて反省の毎日です。本当に求められているのはもっと高いレベルですし、会社としてまとめていく努力もしなければいけません。そんな余裕が持てるように、まだまだ頑張らないとなあ…と日々思いますね。

フィリピン人スタッフとの最後の夜は、みんなでエレバンの有名なジャズクラブに行きました。セミプロの歌手として活動する彼女のたっての希望でした。ラッキーなことに、その日のバンドは彼女の好みにピッタリの音楽スタイルで、選曲も最高でした。彼女の持ち歌が流れたときは、少し涙ぐんでいました。

こうなると同じ歌手としてジッとしていられなくなったのか、「私も1曲歌いたい!」と言い出したのでバントと交渉してみたら、快くOKしてくれて1曲歌えることになりました。アルメニア人の聴衆たちの前で熱唱して、拍手喝采を浴びて満足そうでした。私たちも、彼女の満足そうな顔を見れて本当に嬉しかったです。

あっという間の2週間だったと思いますが、楽しい思い出をたくさん作って、アルメニアをすごく気に入ってくれたようです。本当に良かった!帰国後にその体験を語ってもらい、他のフィリピン人スタッフたちが「今度は私が行きたい!」と思ってくれたら嬉しいです。アンさん、本当にありがとう!

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アンさんの希望で、最後の晩餐はジャズクラブ。いい音楽を聞きながら、素敵な時間を過ごすことができました。

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感極まって涙ぐむアンさんを抱きしめるアルメニア人の社員たち。お互いに心を通わせることができたんでしょうね。

あと、忙しくて直前のお知らせになってしまいましたが、記事タイトルにあるように、明日の午後5時5分から放送予定の「ちきゅうラジオ」に生出演します!「世界のイチメン」というコーナーで、アルメニアの最近の出来事を紹介します。お時間のある方は、是非お聞きください!

「ちきゅうラジオ」
 (←クリックすると番組HPをご覧になれます)
NHKラジオ第一/NHKワールド・ラジオ日本
明日8月26日 午後5時5分~

横浜山手西洋館の「世界のクリスマス」展 

トルコではロシア大使殺害、ドイツではテロ事件と物騒な出来事が続いています。年末って大事件がよく起こりますけど、いつも暗澹とさせることが多いような…隣国と歴史問題や領土紛争を抱えるアルメニアですが、一般市民がテロに巻き込まれたり、目の前で人が殺されたりといったことがないのは幸いです。

しかし、今年は寒い!日中でも突き刺さるような寒さです。小さな子供がいるのでセントラルヒーティングの温度を高めに設定して使っているので、毎月のガス代や電気代が高くて大変…それでも、先月の電気代は異常な高さで頭が一瞬まっ白になり、「エーッ!!う、うそやろ、これ?!」と声を上げてしまいました。

なんせ普段の3倍以上の金額だったんですから、そりゃ驚きます。絶対に何かおかしいし、まず払える余裕もないので、電気会社に調べてもらったら、やっぱり間違いでした。妻の叔父が住む2階の電気代が全て加算されていたのです。というのも、電気の調子が悪かったらしく、叔父が自分で直した際に適当に配線しなおしちゃったことが原因だったようです。適当にって…頼むよ、叔父さん。マジで焦った…

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医者の真似をして、おもちゃの聴診器をレオにあてるアレン。レオも嬉しそうに笑っていて、本当に微笑ましい光景。可愛い我が子には寒い思いをさせたくないですね。

ところで、横浜山手西洋館で「世界のクリスマス」展が現在開かれていて、アルメニアのクリスマスについても紹介されています。在日アルメニア大使館が装飾などで協力し、私のブログの写真も飾られています。少しでも多くの日本人にアルメニアのことを知ってもらえる貴重な機会です。イベントは今週末までなので、関心のある方は是非足をお運びください!

横浜山手西洋館 世界のクリスマス 2016 (←クリックするとHPが開きます)

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共和国広場に大きなクリスマスツリーが登場して、ライトアップされています。冬の風物詩です。

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広場の噴水もきれいにライトアップされていて、クリスマスムード一色。

あと、先週土曜に撮影した私たち家族のことが、昨日の朝の情報番組で放送されました。私のアルメニア語がたどたどしくて恥ずかしい…やはりカメラが回っている前でアドリブで質問に答えるとなると、言葉が普段のようにスムーズには出ませんね。こういう時でも余裕で対応できるように頑張らないと。

しかし今回も、こちらが話した事実と異なる内容もありました。マスコミの取材を受けるといつものことで、私も妻も呆れています。まあ、とにかく子供たちが可愛く映っていたので良かったですけどね。適当に自分で電気の配線したり、適当な内容を公共の電波で放送したりと、何かと適当なアルメニアですが、だからこそ日本と違ってギスギスしていないのかもしれません。


妻との馴れ初めを適当に脚色されてしまいましたが、いつものことなので諦めるしかありません。でも、家族が仲良く映っているのでいい記念になりました。

のど自慢にアルメニア・リトル・シンガーズが出演! 

明日3月8日は女性の日で祝日。そのため、今日も休日となって4連休です。まあ、私は家庭教師の授業をやっていますけどね…全く休みがないのはキツいですが、これも生活のため、そして日本語を一生懸命に学ぼうとする学生のためです。

さて、今週は言語大学で、あまりに学生の態度がひどくて心底呆れました。いつも携帯をいじってばかりいる女子学生を注意して、「外でやってくれ」と言うと、逆ギレして、反抗的な態度で怒鳴ってきました。それには、私も他の学生たちも驚いて一瞬声も出ませんでした…

実は、その二日前にも、同じクラスの一部の学生たちが騒がしいわ、携帯をいじりまくるわ、まるで幼稚園みたいな状態だったので、厳しく叱りつけたばかり。なのに、全く反省の色もなく携帯をいじって、さらには教師に刃向かってくる始末。正直、言語大学で教えることに虚しさを感じましたね。もちろん、真面目でいい学生たちもいるにはいるのですが…

暗い話はこれぐらいにして、とても面白い出来事もありました。ここには、アルメニア・リトル・シンガーズという少年少女合唱団があります。国際的に高く評価されている由緒ある合唱団で、4年前に日本でコンサートツアーも行いました。私もここの日本文化イベントで何度か聞いたことがありますが、本当に素晴らしいです。

その合唱団を指揮する有名な音楽家から急に電話があり、「近々合唱団の6名を率いて日本に行く。日本の歌も歌うんだが、その発音をチェックしてくれないか」と頼まれました。家庭教師の学生の一人から、私のことを聞いたそうです。先週木曜にアルメニアを発ったので、今まさに日本で歌っていると思います。

月曜の夕方に時間を作り、合唱団が所属する音楽学校に行って発音のチェックをしましたが…あまりに美しい歌声に聞きほれてしまって、何度か自分の仕事を忘れてしまいました。まさに天使の歌声!それを間近で聞けるなんて超ラッキーでしたね。

指揮者の方も、エネルギッシュで気さくな方でした。お礼にと合唱団のCDを頂きましたが、心洗われるような歌を生で聞けてこちらが感謝したいぐらい。今回の訪日では、コンサートだけでなく、なんと日テレ系列の番組「のど自慢ザ・ワールド」にも出演するそうです。アルメニアの天使の歌声を聞ける貴重なチャンスですので、是非ともご覧になって下さい。

のど自慢ザ・ワールド 2016

3月9日(水) 19:56~
番組HPはこちら

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合唱団の指揮者と子供たち。日本でその美しい歌声を多くの人たちに届けてほしいと思います。


4年前の日本のコンサートの映像。この中から選りすぐりのメンバーが日本を訪問しています。